「最近、変な噂が流れてるよね……」
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ねえ、何だか変な噂話が流れてるんだ。
生物室にある標本なんだけどね、あの中に数年前に踏切で自殺した子の右手があるらしいんだって。
それで時折、その自殺した子が現れて探し回るんだってさ。
海未「そう、これは私の学校の生物室で起きているという噂話です」
しかし、自殺したというその子を私は見た事ありませんし、目撃情報すら流れていないのです。
希「なあ、生物室の噂なんやけど」
海未「それは飽きるほど聞きましたよ」
希「それなんやけど、見たって子がいるんや」
海未「はぁ……また、それは疲れて幻覚でも見たんでしょう」
希「それがな……ちゃんとその子の姿を見て、声も聞いたそうなんよ」
海未「本当なんだか……」
希「時間も覚えているらしくて、ちょうど5時にあったそうなんよ」
海未「まさか、その霊に会うとか言いませんよね?」
希「そのまさかや」
海未「全く……この前の事を忘れたとは言わせませんよ!」 私たちはその生物室に5時ちょうどに行くことになったのでした。
海未「本当に出るのでしょうか……」
希「間違いない、霊というのはその時に起きた時間帯に出ると言われてるし」
そんな事を言って10分経ちましたが、全く現れる気配がありません。
希「あっ、海未ちゃん!ちょっと、バイトの日やった!」
海未「もう……バイトのことぐらい忘れないでくださいよ」
そう言い、先輩はそのまま生物室を後にしたのです。
暫くの間、私は考えながら机にもたれながら休んでいたのですが……。
「ねえ、私の右手……知らない?」
海未「えっ……あなたは……」
そう、目の前にはその霊が立っていたのです。
生気が全く感じられず、人とは思えない様な感じの。
海未「し、知りませんよ……」
あまり面倒事に巻き込まれたくないので、私は生物室を出ようとするも扉が勝手に閉じられてしまったのです。 >>3
立て直しじゃなくて、アイデアが出たので書いてるだけです。 「見つけるまで……逃がさない……」
そう言って、突然首が締め付けられる感覚に襲われて苦しむばかりです。
そう、この霊は未練とその自殺した事に対する後悔……何やら怨みすら感じられたのですが、恐怖はあまり感じなかった。
海未「く、くる……しい……さ、さがし……ます」
「本当に?」
海未「ほ、んとう……です」
徐々に首の締まりは緩んで行き、空気を吸い込みながら意識を取り戻した。
海未「げほげほ……探しますから、他の方に危害を加えるのはやめて下さい」
「分かったわ……でも、嘘を吐いたら殺す」
海未「わ、分かりました」
私はすかさず、扉へ駆け込み勢いよく開き生物室を後にしたのです。
………
……
…
海未「はぁ……あそこで殺されるところでした」
胸を撫で下ろして、バス停でバスを待っているが誰も待っていない。
やはり、夕刻の学校は何かと変な事が起きるものです。
海未「ひっ!?」
目の前にあの霊が立ち尽くして、私を睨みつけていた……絶対に逃がさないと言わんばかりに。
海未「に、逃げなきゃ……」 ちょうど来たバスに乗り込み、学校を後にしました。
海未「全く、何で最近は私にばかり霊が現れるんですか……しかも、碌でもない事が起きますし」
ぼやいてると、聞き覚えのある声が聞こえてきたのです。
「どうしたんや、そんな顔して」
海未「どうしたって……あの霊に襲われたんですよ!」
希「やっぱり、一人じゃないと現れん様やな」
海未「謀ったんですね、先輩」
希「そんな事言わんといて……そのお陰で霊がいる事が分かったんやし」
海未「殺されかけたんですよ、全く」
希「まあまあ、殺されなかっただけ良かったやん?」
…
……
………
海未「はぁ……でも、流石にここまでは来ないでしょう」
そう言ってると……後ろに誰かが。
「あなた、園田海未さんずらね」
海未「そうですが……あなたは誰ですか?」
「私は国木田花丸ずら」
彼女は国木田花丸といい、最近転校してきたというのです。
花丸「園田さん、生物室の霊に目を付けられたずらね?」 海未「え、えぇ……確かに目を付けられました」
花丸「霊には余り関わらない方が良いずら」
海未「それは分かってますが……」
花丸「忠告する……あの生物室と踏切には行ってはいけない」
彼女の目は真剣で無視して死んでも知らないと言わんばかりに怖いほどに。
海未「わ、わかりました……ですが、あの霊はどうすれば良いんですか?」
花丸「マルに任せるずら」
………
……
…
翌日の朝、学校で騒ぎが起きたのです。
突然、生物室の窓ガラスが割られていたのですが……朝はまだ誰も校内にいなかった上に施錠されていたというのです。
海未「これは昨日の……」
希「霊の仕業やな」
海未「せ、先輩!?」
先輩に話のよると、その霊が何らかの原因で怒りが昇り暴走したというのです。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています