「曜・シップ」
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彼女は強かで強引で、それでいて
強かった
渡辺曜、本物の天才にて天災
怪異など可愛いものだと断じ捨てられるほどの『者』
たかだか『猿』の私、神原駿河が相対するは海の神の化身である ヨーイ・ドンと共に組み伏せられる、本物の天才に
私は喧嘩では負けたことが無かった
同じ歳、同性などは相手にならず
異性すらも圧倒した身体能力を軽々しく圧倒する『本物』
曜「いい加減、諦めてよ…神原さん」
しかし、私は命に掛けて、心に掛けて折れない
駿河「嫌だ!!君は!!」
「好きな人に告白するべきだ!!」 時間は巻き戻る
敬愛する先輩戦場ヶ原ひたぎ先輩に突き放された、文字通り距離を離された日に遡る
その日の私はどうかしていた
なぜか
いや、当たり前だ
好きな子のピンチにヒーローになるのが恋する乙女だ
だから… 直江津最強のレズ
vs.
内浦最弱のレズ
ファイッ! 「いいから!離れなさい!!貴女は私の敵!!いい!?私に関わらないで!」
「嫌だ!!」
「戦場ヶ原先輩、教えてくれ!」
「なんでもする!貴女のためなら全てを捨て」
『猿』
「だから教えてくれ!」
駿河「なんで貴女はこんなにも『軽い』んだ!?」
頬に刺さるホッチキスの針が
口に広がる血の味が会話に、ひたすら煩わしかった その後、敬愛する、崇拝する先輩の本音を見た
風が吹けば倒れてしまいそうなほどに軽い先輩の本音を聞いた
『蟹』
泣きながら私にすがる先輩を見て、邪な気持ちにならなかったといえば嘘になる
こんなにも追い詰められた先輩を颯爽と救う神原駿河に、改めて恋をする戦場ヶ原ひたぎ
夢を見た、しかし 猿蟹合戦
怪異とは人の精神に、大きく作用されるものである
兎にも角にも猿と蟹は相容れなかった
結果だけいうと
いや
結果の一歩手前だけいうと
救った戦場ヶ原先輩とは会っていない
これ以上戦場ヶ原先輩に怪異を近づけさせてはいけない 「はっはー!!旧友からの紹介だと思って会ってみたけど…」
「とてつもなく、酷いことをしてくれたのものだ」
「何かいいことでも会ったのかい?」
診断結果は、いや、神断結果はこうだ
「レイニーデビル、猿の手を蟹の神に使ったのはある意味で効果的だった」
「しかし君は敵になったんだ」
「君はこの街に入れないよ、だって」
「もし君か蟹に魅入られた少女に出会ったが最後、君は蟹に斬り殺されてしまうからさ」
そこで私の初恋は終わった
しかし、フラれたままで終わるよりかは納得できるものだろう
兎にも角にも、私は新米怪異ハンターとして日本中を駆け回っているところだ
そして、敬愛する先輩から逃げ回っているところだった… 浦の星女学院
駿河「私の名前は神原駿河!直江津高校から転校してきました!」
駿河「ちなみに私はレズなのでそっちの気がある女の子は私の元にくるように!」
駿河「もちろん、こんなにも可愛い子が揃っている学校なら、誰の誘いでも大歓迎だ!」
そんな少女はこの一時間誰にも話しかけられないでいる 新しい高校生活が始まって二時間後、彼女はまるで女神のように私に声を掛けてきた
千歌「ねえ、神原さん!スクールアイドルに興味ない?」
彼女は高海千歌、こんな田舎の学校だが、私は彼女を知っている
もちろん、知り合いではない、テレビで動画で幾度も見た
高海千歌、スクールアイドル『Aqours』のリーダー
美少女だ、今にでも襲いたい 駿河「こんな私に声を掛けてくれありがとう、千歌ちゃん!」
メイ*,> _ <,リ 初対面の子に名前呼びー!?
駿河「しかし、いいのか?あのAqoursに私のような新参者が入るなんてことがあって」
そして、たった二時間で私がここにきた原因をつき留めることに成功した
千歌「こんな時期に!貴女みたいな美人な子が転校するなんて『運命』だよ!」
千歌「私たちと一緒にラブライブ優勝を目指そう!」
露骨に運命という言葉に俯く、うしろの少女
いや、現代神、渡辺曜である 忍野メメは言う
メメ「今度君が向かう学校にいる少女、渡辺曜、彼女は現代神だ」
暦「なら、神職の家族がなんかなのか?」
メメ「いーや、本人の出生はまるで普通の少女だよ」
暦「なら、なんでそんな特殊な」
メメ「いいかい、阿良々木君」
メメ「サラブレッドが活躍できるのなんて週刊少年ジャンプの中の話さ」 メメ「正真正銘、時代を動かすのはいつだって突然変異さ…まあ、こんなことはどうでもいい」
メメ「兎にも角にも渡辺曜ちゃんに諭して欲しいんだ」
メメ「僕たちと同じところに立ってほしい…つまり」
メメ「表舞台から去ってほしいんだって」 暦「何言ってんだよ、お前」
メメ「仕方ないじゃないか、今彼女は日本中の同業者からの目線の先なんだ」
メメ「天才が…凡人と一緒に過ごせるわけない」 メメ「好きな人と同じ場所にいることが幸せだとは限らないしね」
メメ「君なら分かるよね、神原ちゃん」
私は静かに頭を下げるしかなかった
ムカつく話だか、これで終わりだ
ああ、ムカつく、殺したい こんなにもシリアスな話を繰り広げたと言うのに
その直後に
阿良々木先輩はあんな、ボンキュッボンの猫耳眼鏡委員長の彼女とイチャついてなんでずるい!!
そうして、時間は今に戻る キュッ!!
キュキュッ!!
ダムダム!!
パッ!!
パシッ!!!
新生活が始まって三時間、体育の時間
内容は私の得意分野『バスケ』
こんな辺境の地の学校だが、私は窮地に追い込まれていた 駿河(強い…!)
ダムダム
駿河(右か…左か…!?)
その真宵が命取り
颯爽と私からボールを奪う曜ちゃん
駿河(しまった…!?)
駿河「うおおおおおお!!」
努力は虚しく、ボールはゴールへと吸い込まれていく
恵まれているとは言えない身長で
ダンクをかまして…
軽快な音が体育館に響いた ピー!!
駿河「ふぅ…私の負けだな」
曜「ふふっ…ごめんね」
駿河「いーや、私の実力負けだ、約束通り」
駿河「スクールアイドル部の見学に赴くとしよう」 かくして、2019年七月十九日12時13分
地球が46億くらい回った時
新しくできた友達と、これからの計画も兼ねたランチタイムを楽しんでいた 千歌「いやでも!神原さんはうんどうしんけいいいから!」
ああ、なんて素晴らしい学校なのだろう
梨子「運動神経の良さと踊りを合わせられるかは別って言ってるでしょ!!」
まるでアイドルアニメの中に来たようだ
駿河「私のために争うのはやめてくれー!!」
ちかりこ「・・・?」
ああ、勢い余って私の生きてる間で言ってみたかった事ナンバーワンの台詞を叫んでしまった危ない危ない 駿河「あー…えー…おほん」
駿河「私は運動神経はいい方だ、すぐにダンス練習に参加させてもらって構わない」
千歌ちゃんが静かにガッツポーズをする
駿河「しかし、曲に合わせて踊るのなんて初めてだ、他のみんなの足を引っ張ることになるかもしれない事を念頭においてくれ」
静かに千歌ちゃんの方を睨む梨子ちゃん
そして
駿河「曜ちゃんはどう思う?」
さっきまで私の人生で一二を争うほどのインパクトを残していた少女は空気へと化していた 曜「え?うん…」
曜「次のライブのセンターは千歌ちゃんと梨子ちゃんでしょ?」
曜「私は自分のところは完璧に覚えてるから、何かあったらワンツーマンで教えるよ」
「おー!」「流石曜ちゃん」
なのに、なぜか二人ともそんな空気にしか気にも留めない人間を一目置いている
それがたまらなく不気味だった ・・・・・
暦「しかし、なんで今なんだ?」
メメ「ん?」
暦「その子は高校生なんだろう?力のついた、怪異的には一番問題を起こしやすい思春期だ」
暦「生まれた時から保護しておけば今更走る必要はなかったんじゃないか?」
暦「もしくは、後天的なものか」
メメ「違うね、生まれた時からさ」 暦「ならなんで…」
メメ「阿良々木君、僕たちは悪者でもないし、血も通っているんだぜ」
メメ「できればこんな事には…回収なんて事にはならない事を望んださ」
暦「てことは…」
メメ「うん…」
メメ「彼女に何かあった…」
メメ「その膨大な力にいい大人が危機感をおぼえてしまうようなことが」
メメ「神原ちゃん、君の今回の仕事はそれを探ることでもある」
・・・・・・ 私だからこそすぐに気がついた
いや、だからこそ協会の人間は私を寄越したのか?
どっちでもいいことか…私のやるべきことは一つ
駿河「曜ちゃん」
曜「なに?」
駿河「放課後、私とデートしてくれはしないか?」
彼女を救うことだ .ノ′ } 〕 ,ノ .゙'┬′ .,ノ
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