にこ「今までとは違う変装………男装でもしてみようかしら?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
にこ「最近、μ'sの知名度も上がってきたし…」
にこ「今の変装よりもランクの高い…」
にこ「つまりは、みんなが予想できないような変装が必要になると思うし…」
にこ「そう考えると男装っていうのは、我ながら結構いい手だと思うのよね!」ウンッ
にこ「よしっ!そうと決まればさっそく見繕ってみましょう」
にこ「ん〜…髪はまとめちゃって帽子で隠すとかでいいとして…」
にこ「それに適した帽子とコーディネートは…」
: :
にこ(男装)「へぇ〜我ながら結構いい感じじゃない♪」
にこ(男装)「いや…違うわね…」
にこ(男装)「…」コホン
にこ(男装)「うん、我ながらそこそこいい感じにまとまったね」
にこ(男装)「っと、こんな感じかな?」
にこ(男装)「やっぱり口調もちゃんと変えておかないとね」 にこ(男装)「さてと…」
にこ(男装)「この変装の性能の確認をかねて、少し出掛けてみようかな」
にこ(男装)「人の多いところでこの格好と口調で過ごしてみて変装のクオリティを確かめてよう」
にこ(男装)「まあ、このクオリティなら心配なさそうだけどね」 --夕方 街中--
にこ(男装)「ふぅ…」
にこ(男装)(うん、ちょっと歩き回ってみて、お店に入ったりもしてみたけど)
にこ(男装)(にこの変装は完璧みたいねっ!!)ドヤァ
にこ(男装)(ちょっと男言葉に疲れちゃうのは難点だけど…)
にこ(男装)(その言葉遣いにも違和感を感じない程度のクオリティってことよね?)フフン
にこ(男装)(これなら今以上に大人気になっても…)
にこ(男装)(って、あら?)
にこ(男装)(あそこに歩いてるのって、穂乃果じゃないの)
にこ(男装)(っ!)
にこ(男装)(ふふっ、μ'sという身近なメンバーのリアクションを確かめる絶好のチャンス…)
にこ(男装)(穂乃果…悪いけどにこの男装を試す初メンバーとなってもらうわよ…) * * *
穂乃果「ふふ〜ん♪」
穂乃果「いやぁ〜お気に入りの少コミの新刊を買いに行ったら」
穂乃果「いい感じのシールをシールコーナーで見つけちゃった♪」
穂乃果「いやぁ〜両方とも帰ってからじっくり鑑賞するのがたのしみだっ…なっ!?」
コケッ
穂乃果「ふぇっ!?」 にこ(男装)(ちょっ!?)
にこ(男装)(あのバカ!)
にこ(男装)(なんで何もないところで転ぶのよっ!?)
にこ(男装)(ったく…もう世話が焼けるんだからっ!!)
ダッ 穂乃果(うわぁ〜ん、このタイミングで転んじゃうなんて…)
穂乃果(もしかして…こないだ雪穂に店番おしつけちゃったからかなぁ…)
穂乃果(わぁ〜ん、ごめんなさい…これからはちゃんと…)
ポフッ
穂乃果「ふぇ?」
???「大丈夫ですか?お嬢さん?」
穂乃果「っ!?///」 穂乃果(えっ!?えっ!?)
穂乃果(すっごい喜んでた時に転んじゃって、不幸だなあ〜って思ってたら…)
穂乃果(お、男の人に抱きとめられて助かるなんて…///)
穂乃果(ま、まるで昨日読んだマンガみたいな展開…////)
穂乃果(そ、それに…)チラッ
穂乃果(私と同年代っぽいし…)
穂乃果(帽子で顔はよくみえないけど、か、恰好よさそうだし…///) 謎の少年?「大丈夫かな?」
穂乃果「……………は、はひ///」
謎の少年?「うん、よかった」ニコッ
穂乃果「っ!?///」
穂乃果「あ、あの!あ、ありがとうございます…///」ポー
謎の少年?「いいよ、別に気にしなくて」
謎の少年?「それじゃあ…もう行くから…」
穂乃果「あ…そ、そのっ!///」
謎の少年?「…」スタスタ
穂乃果「あ………行っちゃった…」シュン にこ(男装)(ふっふっふっ…)
にこ(男装)(あれだけの至近距離で、転びそうな穂乃果を抱き留めたのに)
にこ(男装)(穂乃果のヤツは、にこだってことに気づかなかったみたいね)ドヤァ
にこ(男装)(…)
にこ(男装)(さ、最後の方になんか呼び止められそうな感じだったけど…)
にこ(男装)(だ、大丈夫よねっ!?正体に気づいて呼び止めたわけじゃないわよねっ?!)
にこ(男装)(ま、まあいいわ…)
にこ(男装)(明日、穂乃果にそれとなく聞いてみればいいだけだものね、うん…) --翌日 部室--
ガチャッ
にこ「おつかれさま〜」
穂乃果「…」
にこ「穂乃果?」
穂乃果「っ!?」
穂乃果「あ、にこちゃん、おつかれさまっ!」
にこ「な〜に、ぼーっとしてたのよ?」
穂乃果「へっ!?いやいやっ!ぼーっとなんてしてないよっ!?」
にこ「ぼーっとしてないなら…なんでさっきの挨拶にすぐ返事しなかったのよ」
穂乃果「うっ…それは…」
にこ「はあ…」
にこ「なんかあった影響でボーっとしてたんなら…」
にこ「にこでいいなら話くらい聞くけど?」
穂乃果「…………そ、それじゃあ…」
: :
にこ「ふ〜ん…つまり、その人に転びそうなところを助けられたのね…」
穂乃果「うん…」
にこ「それで…なんでぼーっとしてたことにつながるの?」
穂乃果「ふぇっ!?そ、それは…」
にこ「それは?」
穂乃果「え、え〜っと…そのぉ〜」ワタワタ
にこ「?」 にこ(なんか…穂乃果のやつ…)
にこ(態度というか…挙動があやしいわね…)
にこ(う〜ん…)
にこ(ちょっと状況を整理してみましょう…)
にこ(まず…)
にこ(穂乃果はにこが来るまでぼーっとしてた…)
にこ(そのキッカケはどうやら昨日の男装したにこが転びそうになった穂乃果を助けたかららしい…)
にこ(そのキッカケについては聞かせてもらえはしたけど…)
にこ(原因を聞こうとしても教えてくれない…)
にこ(ふむ…)
にこ(この状況と今の穂乃果の態度を考えると…)
にこ(…)
にこ(っ!?)
みてるぞ にこ(えっ!?)
にこ(ま、まさか…)
にこ(ほ、穂乃果のヤツ、男装したにこに恋しちゃったとかっ!?)
にこ(いっいやいやいやいや、さすがにそれは…)
にこ(…)
にこ(でも、そう考えるといろいろつじつまがあうわね…)
にこ(……)
にこ(うん、まあ悩んでわかるような問題でもないし…)
にこ(とりあえず本人に確認しちゃいましょ)
にこ(これで本当に男装した私に惚れてたんならネタバらしして驚かせちゃえばいいし!)ニシシ
にこ(ふふっ、決まりねっ!)
にこ(そうと決まれば…) にこ「はっは〜ん、さては穂乃果…」
穂乃果「へっ!?」
にこ「あんた…その助けてくれた人に惚れちゃったわね?」
穂乃果「…………え?」
にこ「だから〜穂乃果は…」
にこ「助けてくれた人のことを、ぼーっとするほど考え込んじゃうくらい」
にこ「その人の事を大好きになっちゃったんじゃないのかな?って、そう思ったわけよ」
穂乃果「……へ?」
穂乃果「穂乃果が………あの人の事を…………大…好き………?」
穂乃果「…」
穂乃果「っ!?」
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜っ!?///〜〜〜〜〜〜〜っ!?///」 穂乃果「なななななな、何を言ってるのかなあっ!?にこちゃんはっ!?」
穂乃果「穂乃果とあの人はそんな関係じゃないよぅ!」
穂乃果「ほ、穂乃果は…えっ、えっとえっと…」
穂乃果「そ、そうっ!」
穂乃果「お礼を言いたかったのに、言う前にあの人が行っちゃったから!」
穂乃果「なんとかしてお礼だけでもできないかなあ〜って!」
穂乃果「そう考えてただけだもんっ!」
にこ「そうなの?」
穂乃果「そ・う・な・のっ!!」
にこ「わ、わかったわよ…」ニコォ にこ(う〜ん…まさかこんなに強く否定されるなんて…)
にこ(あの穂乃果が…これだけ必死になって否定するんだものね…)
にこ(これはつまり…)
にこ(残念ながら、にこの勘違いってことね…)
にこ(はぁ〜…結構いいせん行ってるとは思ってたんだけどね…)
にこ(ふぅ〜…)
にこ(…)
にこ(でも…お礼を言いたい…ね…)
にこ「それくらいなら別に会わせてあげても…」ボソッ
穂乃果「えっ!?」ガタッ 穂乃果「にこちゃん、あの人のこと知ってるのっ!?」ガシッ
にこ「へっ!?えっ!?い、いきなり何よっ!?」
穂乃果「今、"あわせてあげても"って!!」グググッ
にこ「へっ!?あ、あ〜…口に出ちゃってたか…」
穂乃果「出てたよっ!」
にこ「う…」
にこ(しまったわ…なんかめんどくさい流れに…) 穂乃果「それでっ!どうなのっ!?にこちゃんっ!?」
にこ「えっ、いや…その…」
穂乃果「あの人のこと、知ってるのっ!?」グググッ
にこ「い、いや…まあ…あいつのことは…知ってる…けど…」
穂乃果「"あいつ"っ!?」
穂乃果「にこちゃんとその人はそう呼ぶような間柄なのっ!?」
にこ「へっ!?えっ!?あっ…いやっ、その…」
穂乃果「どうなの、にこちゃんっ!?」グイグイッ
にこ「に、にこぉ…」 にこ(な、なんなのっ!?この穂乃果の食いつきっぷりっ!?)
にこ(あ〜…)
にこ(そうね…そうだったわね…)
にこ(穂乃果はどうしてもお礼を言いたいのよね…)
にこ(そう考えると…)
にこ(うっかりとはいえ"会わせてあげる"なんて聞こえちゃった上に…)
にこ(恩人に対して"あいつ"なんて言われたら気になっちゃうわよね…)
にこ(…)
にこ(う〜ん…正体は変装したにこだから思わず"あいつ"なんて言っちゃったけど…)
にこ(…同年代の男子でも"あいつ"呼ばわりしていい…間柄ね…)
にこ(………な、なんて誤魔化そうかしら………)
にこ(家族なら"あいつ"なんて呼ばないし…)
にこ(ましてや他校の知り合いとかご近所さんなんて言ったら、細かくツッコまれると困るし…)
にこ(…)
にこ(っ!?)
にこ(そうね…この設定なら…) 穂乃果「ねえ!にこちゃん聞いてるのっ!?」
にこ「あ、あ〜…聞いてる!聞いてるわよっ!!」
穂乃果「じゃあ、あの人はっ!!」
にこ「あ〜…多分なんだけど…」
にこ「それ、にこのいとこだと思うわ」
穂乃果「にこちゃんのいとこさん?」
にこ「ええ」
穂乃果「な、名前はっ!?」
にこ「へっ!?え、え〜っと…」
にこ(な、名前まで考えてなかったわ…) 穂乃果「にこちゃんのいとこさんでしょっ!?」
穂乃果「お願いっ、名前くらい教えてっ!!」グイグイッ
にこ「ちょ、ちょっと待って穂乃果っ!?」
にこ「そんなグイグイされたら言いたくても言えないってのっ!?」
穂乃果「あ、ごめん…」ピタッ
にこ「はあ…まあいいけど…」
穂乃果「それで、それでっ!名前はっ!?」
にこ「名前は…」
穂乃果「…」ウンウン
にこ「あゆむ…"矢澤あゆむ"よ」
穂乃果「あゆむさんかあ〜…」
にこ(とっさに出てきた引退発表したアイドルの名前をちょっといじっただけだけど…)
にこ(どうやらうまくいったようね…)ホッ 穂乃果「ね、ねえねえ、にこちゃん」
にこ「ぁによ」
穂乃果「その…お願いがあるんだけど…」
にこ「…聞くだけ聞くけど」
穂乃果「ありがとう!」
穂乃果「あのね…できればあゆむさんの連絡先とか教えてくれると…」
にこ「あ〜それはダメね…」
穂乃果「えっ!?なんでっ?!」
にこ「いや…あいつはその…」
穂乃果「その?」
にこ「今時めずらしいんだけど…スマホはおろか、携帯すらもってないのよ…」
穂乃果「えっ!?ええーーーーーーーーーーーーーっ!?」 穂乃果「えっ!?じゃあ、にこちゃんはどうやって連絡をっ!?」
にこ「こっちから連絡する時はあいつの実家の番号にかけてるけど…」
穂乃果「実家の番号かぁ…」
にこ「…」
穂乃果「それはさすがに聞くのはダメだよね…」
にこ「…」ホッ 穂乃果「じゃ、じゃあ!あゆむさんにあってくれるよう、にこちゃんから伝えて欲しいんだけど…」
にこ「はあ〜…だから"会わせてあげても"って言ったでしょ?」
穂乃果「へ?そ、それじゃあもしかして…」
にこ「ええ!」
にこ「私からあゆむの方に、穂乃果に会うよう伝えておいてあげるわっ!!」
穂乃果「にこちゃんっ!」パァッ
穂乃果「ありがとっ、にこちゃんっ!!」モッギューーー
にこ「だあっ!?急に抱きつくんじゃないわよっ!?///」 --週末 駅前--
穂乃果「〜♪」ソワソワ
穂乃果(えへへ…)
穂乃果(にこちゃんに頼んでもらって、今日あゆむさんと会えるようになっちゃった♪)
穂乃果(う〜ん…こないだ助けてもらった時を思い返してみても…)
穂乃果(お礼の言葉自体は言えたけど…)
穂乃果(焦っちゃってて、納得いくようなお礼はできてなかったからなあ…) 穂乃果(あの時、あゆむさんが助けてくれたおかげで…)
穂乃果(私が楽しみにしてた少コミもシールも傷つかずにすんだうえに…)
穂乃果(私自身も、あゆむさんに助けてもらって…)
穂乃果(あの時はやさしく受け止めてくれて…///)
穂乃果(…///)
穂乃果(っ!?///)
穂乃果(わ、私ったら何考えちゃってるんだろうっ!?///)カァッ
「穂乃果さん…だよね?」
穂乃果「っ!?」 穂乃果「は、はいっ!」
穂乃果「えっと…あゆむさん…ですよね?」
あゆむ「うん、にこから話を聞いてきたよ」
穂乃果「あ、その…来てくれてありがとうございますっ!」ペコリ
あゆむ「いやいや、僕の方こそ」
あゆむ「偶然助けてあげただけなのに、改めてちゃんとお礼だなんて…」
あゆむ「逆に申し訳ないというか…」
穂乃果「いえいえ、あゆむさんは気にしないでくださいっ!」
穂乃果「私が勝手にお礼したかっただけなんで!」
あゆむ「そう?」
穂乃果「はいっ!」 にこ(しっかし穂乃果のヤツ…)
にこ("あゆむ"がにこだってことに全く気付かないわね…)
にこ(まあせっかくだし、このまま"あゆむ"として楽しませてもらうけど♪)
にこ(それに…)
にこ(だいぶ気合入った服装で来てるし…)
にこ(まあ…)
にこ(穂乃果にしてみればお気に入りの少コミとシールの恩人だものね!)
にこ(下手な恰好はできないわよね)ウンウン
にこ(それにしても…)
にこ(この服装…普段の私でも褒めてあげるレベルのクオリティの可愛さ…)
にこ(男装してるんだし、ここは"あゆむ"として褒めてあげないとね!) あゆむ「穂乃果さん、その恰好…」
穂乃果「へっ!?な、なんか変ですかっ!?」アセアセッ
あゆむ「ふふっ、そうじゃなくて…」
あゆむ「穂乃果さんにすっごく似合っていて可愛いよ」
穂乃果「………え?」
あゆむ「だから、すっごく可愛いよ、穂乃果さん」
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜っ!?///」 あゆむ「あれ?顔が真っ赤だけど大丈夫?」
穂乃果「っ!?///」
穂乃果「だだだだ、大丈夫ですっ!!」
あゆむ「本当に?」
穂乃果「は、はいっ!!」
あゆむ「そう、それならよかった」フフッ
穂乃果「…///」 穂乃果「あ、あゆむさん!」
あゆむ「なに?」
穂乃果「あのっ、ありがとうございますっ!」
あゆむ「え?お礼ならさっきも聞いたけど…」
穂乃果「いえ、その…服装の事ほめてくれて…」
穂乃果「この服装…実は友達に相談しながら頑張って考えて決めたんです…」
あゆむ「へえ〜そうだったんだ」
穂乃果「はい♪」
穂乃果「だからその…あゆむさんにほめてくれたのがうれしくて…」
あゆむ「ん〜…っていうことはつまり…」
穂乃果「はい?」
あゆむ「穂乃果さんは僕のために頑張ってオシャレしてくれたんだね」
穂乃果「……………………ほぇ?」
あゆむ「ありがとう、穂乃果さん♪」
あゆむ「頑張ってくれたのもうれしいし、さっきも言ったけど本当にかわいいよ」ニコッ
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜っ!?////〜〜〜〜〜〜〜っ!?////」 あゆむ「穂乃果さん?」
穂乃果「っ!?」
あゆむ「本当に大丈夫?」
穂乃果「そ、それは…あゆむさんがあんなこと言うからであって…///」ゴニョゴニョ
あゆむ「ん?ちょっと聞こえづらいんだけど」
穂乃果「っ!?///」
穂乃果「いっ、いえいえ!何でもないですっ!!」ブンブンッ
穂乃果「え、え〜っと…」
穂乃果「ほ、ほらっ!このまま話してるのもなんですし、移動しましょう!」
あゆむ「ふふっ、そうだね」
: :
穂乃果「へぇ〜ご両親の転勤の関係で」
あゆむ「うん、今回はたまたまこの付近に立ち寄ったから」
あゆむ「いとこのにこのところに顔を出そうとしてたところで…」
穂乃果「私に出会ったんですね」
あゆむ「うん、そういう感じだね」
穂乃果「へぇ〜…」
穂乃果「なんか希ちゃんみたい」
あゆむ「のぞっ!?……………みちゃん?」
穂乃果「はい!私のお友達で、ちょうどあゆむさんみたいな境遇なんですよ〜」
あゆむ「そ、そうなんだ…」
穂乃果「はい!」 穂乃果「ん?いまちょっとあゆむさんの反応がおかしかったような…」
あゆむ「っ!?」
あゆむ「と、ところで穂乃果さん!」
穂乃果「へ?なんですか?」
あゆみ「い、いまからどこへ行くのかなぁ〜って」
穂乃果「ほぇ?」
あゆみ「いや…とりあえず一緒に歩き始めたはいいけど」
あゆみ「どこに向かってるのかな?って気になっちゃって…」
穂乃果「あ、言ってませんでしたね!すいません…」
あゆみ「いやいや、あやまらなくていいから」
穂乃果「あ、ありがとうございます」アセアセ あゆみ「それで…」
穂乃果「あ、はい!喫茶店ですっ!」
あゆみ「なるほど、喫茶店ね」
穂乃果「はい、あゆむさんとゆっくりお話したいな〜と思って」
あゆみ「ふふっ、ありがと」
穂乃果「い、いえ…///」
穂乃果「え、えっと!もうそろそろつきますよ」
あゆみ「おお、そうなんだね」
あゆみ「それじゃあ到着を楽しみにしてようかな」
穂乃果「はい♪」 --昼過ぎ 喫茶店内--
あゆむ「へえ〜いい雰囲気のお店だね」
穂乃果「はいっ、ことりちゃん…じゃなくて、あ〜えっと…」
穂乃果「私の友達に教えてもらったお店なんです!」
穂乃果「雰囲気はいいしケーキもおいしいんだけど、そんなに混雑もしてない穴場のお店だって!」
あゆむ「うん、その友達の言う通りみたいだね」
あゆむ「それじゃあ…さっそくメニューを見てみようか」
あゆむ「はい、穂乃果さんからお先にどうぞ」スッ
穂乃果「あ、ありがとうございますっ!」 穂乃果「う〜ん…」ムムム
穂乃果「ことりちゃんはチーズケーキがオススメって言ってたけど…」
穂乃果「このスペシャルショートケーキもすっごい美味しそうだし…」
穂乃果「むぅ〜…オススメを食べたいところだけど、いちご好きとしてはやっぱり…」
あゆむ「ふふっ、悩んでるみたいだね」
穂乃果「っ!?」
穂乃果「あっ、す、すいませんっ!」
穂乃果「あゆむさんのお礼でお誘いしたのに、私だけ夢中にメニュー選んじゃって…」
あゆむ「ううん、大丈夫だよ」クスッ
穂乃果「うぅ〜…」 あゆむ「それよりも…」
穂乃果「は、はい!」
あゆむ「ドリンクは決まってるの?」
穂乃果「へ?え、え〜っと…」
穂乃果「あ、アイスティーにでもしようかなあ〜って…」
あゆむ「ストレート?レモン?ミルク?」
穂乃果「え、え〜っと…ミルクで…」
あゆむ「うん、じゃあ決まりだね♪」
穂乃果「へ?」 あゆむ「すいませ〜ん」
「は〜い」
穂乃果「あ、あゆむさんっ!?私まだ決まってな…」
店員「お待たせしました、ご注文をお伺いします」
あゆむ「チーズケーキとスペシャルショートケーキをひとつずつ」
あゆみ「それとアイスティーのミルクを2つお願いします」
穂乃果「…え?」
店員「かしこまりました、少々お待ちください」
あゆむ「はい、お願いします」 穂乃果「あの〜…あゆむさん?」
あゆむ「ん?」
あゆむ「ああ、ごめんね」
あゆむ「穂乃果さんが迷ってる2つを頼んでシェアすればいいかな〜と思って頼んじゃったけど」
穂乃果「…あ///」
あゆむ「迷惑だったかな?」
穂乃果「いえいえっ、そんなことないですっ!!」ブンブンッ
穂乃果「むしろ…あゆむさんこそ、よかったんですか?」
穂乃果「なんか私が食べたいケーキを選んでもらっちゃって…」
あゆむ「まあ穂乃果さんが食べたそうにしてたスペシャルショートケーキはもちろん」
あゆむ「お店を紹介してくれたお友達がオススメするチーズケーキの方も気になったからね」
あゆむ「僕もその2つで迷っていたところだからちょうど良かったよ♪」
穂乃果「あ…」パァッ
: :
店員「お待たせしました」
店員「スペシャルショートケーキのお客様は…」
あゆむ「彼女の方へ」
穂乃果「っ!」
店員「かしこまりました」スッ
店員「それとチーズケーキと…アイスミルクティー2つですね…」スススッ
店員「それではごゆっくりどうぞ」ペコリ
あゆむ「それじゃあ、さっそくいただこうか」
穂乃果「…」
あゆむ「穂乃果さん?」
穂乃果「はっ、はいっ!」 あゆむ「あっ、そうか」
穂乃果「へ?」
あゆむ「シェアするんだったらわけておかないとね」ススッ
穂乃果「え、えっと?」
あゆむ「…」スッスッスッ
あゆむ「っとこのくらいでいいかな」
穂乃果「あっ、そんな半分にわけていただいて…」
あゆむ「こうやれば両方食べれるでしょ?」
穂乃果「あ、はいっ!」
あゆむ「じゃあ、こっちが穂乃果さんの分で」ススッ
穂乃果「シェアって…食べさせてくれるわけじゃないんだ…」ボソッ
あゆむ「ん?」
穂乃果「ふぇっ!?///」ボフッ 穂乃果「い、いえいえ!な、なにも言ってないですっ!!///」
穂乃果「ほ、ほらっ!せっかくあゆむさんが切り分けてくれたんだし!!」
穂乃果「さっそくたべま…」
あゆむ「えっと…穂乃果さんは食べさせてほしかったりするのかな?」
穂乃果「しょう…………って、え?」
あゆむ「さっきのつぶやき…聞こえちゃったからね」
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜っ!?///〜〜〜〜〜〜〜っ!?///」 あゆむ「な〜んてね!」
穂乃果「っ!?」
あゆむ「あはは、穂乃果さんのリアクションが可愛いからつい意地悪しちゃったね」
穂乃果「か、かわいいって…///」カァッ
あゆむ「だから、いまのは聞かなかったことで…「ひ、ひとくちだけ…」……へ?」
穂乃果「そ、その…///」
穂乃果「ひ、ひとくちだけ…お願いできますか?///」ウワメ
あゆむ「っ!?///」 穂乃果「や、やっぱりだめで…「だ、大丈夫!」…っ!?」
あゆむ「それじゃあ…その…」
あゆむ「僭越ながらひとくちだけ食べさせてあげるよ」
穂乃果「っ!!」パァッ
穂乃果「あ、ありがとうございますっ!///」 あゆむ「それじゃあ…」スッ
穂乃果「…///」ゴクリ
あゆむ「はい、あ〜ん…」
穂乃果「あ、あ〜〜〜ん…///」
パクッ
あゆむ「ふふっ、美味しい?」
穂乃果「…///」コクコクッ
あゆむ「うん、よかった」ニコッ あゆむ「うん、それじゃあ普通に食べ始め…」
穂乃果「っ!?」
穂乃果「ちょっと待ってくださいっ!!!」
あゆむ「ど、どうしたの?穂乃果さん?」
穂乃果「今度は…私があゆむさんに食べさせますっ!!」
あゆむ「…………へ?」 穂乃果「今度は私があゆむさんに食べさせます!」
あゆむ「い、いや聞こえてたよ」
あゆむ「で、でも…ほら…穂乃果さんが食べさせてもらいたそうにしたたからそうしただけであって…」
あゆみ「僕は別に食べさせてもらわなくても…」
穂乃果「いえいえ!よく考えたら今日はあゆむさんへのお礼でお誘いしてるんだし!」
穂乃果「さっき食べさせてもらったお礼もかねて、是非とも私の手で食べさせてくださいっ!!」
あゆむ「え、えぇ〜……」 穂乃果「ダメですか?」
あゆむ「いや、ダメというかその…」
穂乃果「私から食べさせてもらうの…イヤ…だったりします?///」ウルッ
あゆむ「うぅ…///」
穂乃果「あゆむさん…///」ジー
あゆむ「あ、あ〜、もうわかったからっ!!」
あゆむ「穂乃果さんに食べさせてもらうよっ!」
あゆむ「だからその…お願いします…」
穂乃果「!」パァッ
穂乃果「はいっ!!」ニコッ 穂乃果「そ、それじゃあ行きますね…」ススッ
あゆむ「う、うん…///」
穂乃果「は、はい、あ〜ん…」
あゆむ「あ、あ〜〜〜ん…」
パクッ
穂乃果「ふふっ、美味しいですか?」
あゆむ「…///」コクコクッ
穂乃果「えへへ…よかったです」ニコッ あゆむ「そ、それじゃあ!」
あゆむ「今度こそ食べ始めようかっ!!」
穂乃果「は、はいっ!///」
あゆむ「それじゃあ」
ほのあゆ「「いただきま〜す」」
パクッ
あゆむ「うん、美味しい♪」
穂乃果「っ!?///」 あゆむ「さすが穂乃果さんの友達のオススメだけあるね〜」パクパク
穂乃果「…い、いま気づいたけど…こ、これって…間接キスになるんじゃ…///」ゴニョゴニョ
あゆむ「あれ?穂乃果さん?」
穂乃果「は、はひっ!?///」
あゆむ「食べないの?」
穂乃果「たたたたた、食べますよっ!!///」
あゆむ「へっ!?あ、うん…それならいいんだけど…」
穂乃果「い、いただきます…///」プルプル
あゆむ「どうぞ」ニコッ
穂乃果「…///」パクッ
あゆむ「ね?美味しいよね?」
穂乃果「…/////」コクコクッコクコクッ
あゆむ「ふふっ、そうだよね」ニコッ
: パイセン、まず素がイケメンだからね、しょうがないね >>78
おまえ田中裕二以下の全ての男性を敵に回したな 穂乃果ちゃんて女の子させると可愛さが数段跳ね上がるよな
ほ 高坂が楽しそうにデートしていると胸が苦しくなるちゅん
ほ --夕方 街中--
あゆむ「ん〜、ケーキ食べながらお話ししてたらあっという間だったね」
穂乃果「…///」ポー
あゆむ「穂乃果さん?」
穂乃果「は、はひっ!?///」
あゆむ「いや、あっという間に時間過ぎちゃったねって」
穂乃果「あっ、そ、そうですねっ!」
穂乃果「私もそう思いました!」
あゆむ「ふふっ、穂乃果さんも同じ気持ちでうれしいな♪」
穂乃果「はぅっ///」 あゆむ「でも、ごめんね…」
穂乃果「へっ!?な、何がですかっ!?」
あゆむ「いや、こういう時は僕が穂乃果さんを家まで送るのが普通なのに…」
穂乃果「いえいえっ!大丈夫ですって!!」ブンブンッ
穂乃果「今日は会っていただけただけでもすっごいうれしいのに」
穂乃果「そこまでしてもらわなくても、全然気にしないですから!」
穂乃果「あゆむさんにご予定があるなら、そっちを優先してください!!」
あゆむ「ははっ、そう言ってくれると助かるな」
穂乃果「いえっ、お気になさらず」 あゆむ「あっ、それじゃあ、このあたりでそろそろ…」
穂乃果「あ、あのっ!」
あゆむ「ん?」
穂乃果「あゆむさんと…その…」
穂乃果「また………会えたりしますか?」
あゆむ「へ?」 あゆむ「え〜っと…こっちにいる間に、にこに連絡をとってもらえれば…」
穂乃果「こっちには、あとどれくらいいるんですかっ!?」
あゆむ「そ、それは…」
穂乃果「それは?」
あゆむ「両親の都合次第だから何とも言えなくて…」
穂乃果「そ、そうですか…」
あゆむ「なんかごめん…」
穂乃果「い、いえっ!ご両親の都合ならしょうがないです!」 あゆむ「まあ、にこに連絡してくれれば」
穂乃果「あ、あとそれですっ!!」
あゆむ「ほ、穂乃果さん?」
穂乃果「にこちゃんのことは呼び捨てなんですね…」
あゆむ「え?」
あゆむ「い、いやまあ…」
あゆむ「…」
あゆむ「にこは僕のひとつうえとはいえ、いとこだし…」
穂乃果「っ!?」
穂乃果「あゆむさん、穂乃果と同い年じゃないですかっ!?」
あゆむ「へ?」
穂乃果「私もにこちゃんの1個下ですっ!!!」
あゆむ「あ、う、うん…」 穂乃果「だから"さん"づけなんかじゃなくて…」
穂乃果「もっと気軽に呼んで欲しいなあって…思うんですけど…」チラッ
あゆむ「き、気軽に?」
穂乃果「はい!」
あゆむ「そ、それじゃあ…」
穂乃果「…」ドキドキ
あゆむ「穂乃果…ちゃん?」
穂乃果「!」パァッ あゆむ「いや…さすがになれなれしい気が「そんなことないですっ!!」…そ、そう?」
穂乃果「はいっ!」
あゆむ「じゃあ、えっと…」
あゆむ「穂乃果ちゃん、また会う機会があれば」ニコッ
穂乃果「はいっ、その時はお願いしますっ!」
あゆむ「それじゃあね」バイバイ
穂乃果「はいっ!」ブンブンッ 男装してカッコ良くて男の子の声もいい感じとかそらまるやんけ --夕方 矢澤宅までの道のり--
あゆむ「はぁ〜…つかれたわ…」
あゆむ「っ!?」
にこ(って油断したけど…)
にこ(一応家に帰るまでは変装を意識しておいた方がいいわね…)
にこ(…)
にこ(しっかし…)
にこ(穂乃果のヤツ…あんな表情で話したりもするのね…)
にこ(それこそ…女の私ですらドキッとするような表情と言うか…)
にこ(っ!?///)
にこ(な、何考えてるのよっ!?私ったらっ!?///) にこ(そそそ、そんなことよりもっ!)
にこ(穂乃果には"あゆむ"はスマホを持ってないといった手前…)
にこ(今日はスマホ持ってきてないのよね…)
にこ(一応、こころもお留守番で家にいるだろうから大丈夫だろうけど…)
にこ(スマホを持ってない状況で、チビ達だけの留守番っていうのはちょっと心配よね…)
にこ(よしっと)
にこ(チビ達のためにも、いそいで帰ってあげないとねっ!) --夕方 高坂宅までの道のり--
穂乃果「〜♪」
穂乃果(えへへ…///)
穂乃果(今日はあゆむさんといっぱいお話できちゃった♪)
穂乃果(…)
穂乃果(うん、今日改めて会ってみたけど…)
穂乃果(やっぱり…あゆむさん、ステキな人だったなあ〜…///)ポー
穂乃果(スクールアイドルの活動の事もしっかり話を聞いてくれたし!)
穂乃果(まるで初めてあった感じがしないくらい、お話ししやすかったもんねっ♪)
穂乃果(ん〜…にこちゃんのいとこさんだし…)
穂乃果(そういう部分で話しやすかったりするのかな〜) 穂乃果(うん、とにかくお話ししても楽しかったし!)
穂乃果(それに何より)
穂乃果(穂乃果ちゃんって呼んでもらえたし…///)キャー
穂乃果(…///)
穂乃果(な、なんか思い出したら恥ずかしいな…///)テレテレ
穂乃果「うん、帰ってからちょっと落ち着いたら…」
穂乃果「あゆむさんのこと、さっそくにこちゃんに連絡しちゃおうかな〜」
「あ、穂乃果さんじゃないですか」
穂乃果「っ!?」 穂乃果「あ、こころちゃん!」
こころ「こんにちは、ほのかさん」
穂乃果「こんにちわ〜」
こころ「なんかすごく機嫌がよさそうですね」
穂乃果「あ、わかっちゃう?」
こころ「はい、とっても」
穂乃果「えへへ〜、こころちゃんにもわかっちゃうか〜」 穂乃果「実はね〜」
穂乃果「さっきまでにこちゃんのいとこのあゆむさんに会ってて〜」
こころ「へ?いとこの…あゆむ…さん?」
穂乃果「うん♪にこちゃんのいとこなら、こころちゃんも知ってるよね?」
こころ「?」
こころ「何言ってるんですか、穂乃果さん」
穂乃果「ほぇ?」
こころ「私たちのいとこに…"あゆむ"なんて名前の人、いませんよ?」
穂乃果「……………………………えっ?」 穂乃果「えっ!?うそっ!?」
こころ「本当です」
穂乃果「えっとっ!」
穂乃果「穂乃果と同い年で、穂乃果よりもちょっと身長が低いんだけど…」
穂乃果「線は細めの体格で…いつも帽子をかぶってるステキな…」
こころ「ん?」
穂乃果「へ?どうしたの?こころちゃん?」
こころ「いえ、その特徴…」
穂乃果「その特徴?」
こころ「はい…」
こころ「なんだか…お姉さまが最近している男装の格好に似ているような…」
穂乃果「………………………え?」
穂乃果「あ、あゆむさんって………男装したにこちゃん………なの?」 こころ「穂乃果さんから聞いた話だけなので確信はないですが…」
こころ「その可能性は高いと思いますけど?」
穂乃果「そ、そんな…」
穂乃果「だ、だって…あゆむさんは…」
------
------------
------------------ あゆむ『大丈夫かな?』
あゆむ『穂乃果さん…だよね?』
あゆむ『穂乃果さんにすっごく似合っていて可愛いよ』
あゆむ『頑張ってくれたのもうれしいし、さっきも言ったけど本当にかわいいよ』
あゆむ『僕もその2つで迷っていたところだからちょうど良かったよ♪』
あゆむ『えっと…穂乃果さんは食べさせてほしかったりするのかな?』
あゆむ『あはは、穂乃果さんのリアクションが可愛いからつい意地悪しちゃったね』
あゆむ『僭越ながらひとくちだけ食べさせてあげるよ』
あゆむ『はい、あ〜ん…』
あゆむ『だからその…お願いします…』
あゆむ『ね?美味しいよね?』
あゆむ『ふふっ、穂乃果さんも同じ気持ちでうれしいな♪』
あゆむ『穂乃果…ちゃん?』
あゆむ『穂乃果ちゃん、また会う機会があれば』 ------------------
------------
------
穂乃果「あんなに…穂乃果にやさしくしてくれたのに…そんな…」
穂乃果「…」
穂乃果「…ん?」
穂乃果「でも、そう言われると…」
穂乃果「希ちゃんの名前を出した時に、あゆむさんの反応がちょっとおかしかった気もするし…」
穂乃果「それに…驚いた時の声もこころなしか高かった気も…」
こころ「穂乃果さんがどう考えているのかは私にはわかりませんけど…」
穂乃果「っ!?」 こころ「どちらにせよ…」
穂乃果「どちらにせよ?」
こころ「私たちのいとこには穂乃果さんと同年代の"あゆむ"なんて人はいませんし…」
こころ「最近お姉さまが男装しておでかけしてているのも事実です」
穂乃果「…」
こころ「穂乃果さん?」
穂乃果「…………そ」
こころ「そ?」
穂乃果「そんなのってないよっ!!」ダッ
こころ「ほ、穂乃果さんっ!?」
こころ「…」
こころ「行ってしまいました…」 こころ「ん〜…」
こころ「なんかふしぎな穂乃果さんでしたね」
こころ「…」
こころ「さて、それはともかく…私も早く家に帰らないとですね!」
こころ「そろそろお姉さまも帰っているでしょうし」
こころ「〜♪」テクテク --夕方 矢澤宅--
ガチャッ
にこ(男装)「ただいま〜」
ここあ「あ、おかえり!にこにーっ!」
虎太郎「おかえりー」
にこ(男装)「あれ?こころは?」
ここあ「にこにーがかえってくるのおそいから、かいものいったよ」
虎太郎「かいものー」
にこ(男装)「えっ!?そうなの?」
ここあ「うん!でもそろそろかえってくるとおもうよ」
虎太郎「かえるー」
にこ(男装)「ん〜…なんかこころに悪いことしちゃったわね…」 ガチャッ
こころ「ただいまもどりました」
にこ(男装)「あっ、こころ!」
にこ(男装)「ごめんね…買い物いかせちゃって…」
こころ「いえ、お姉さまの用事が長引いてしまってたのならしょうがないです」
こころ「お姉さまは気にしなくてもいいですよ」
にこ(男装)「ん、ありがとね、こころ」ナデナデ
こころ「えへへ…///」 こころ「う〜ん…やっぱりお姉さまですよね…」
にこ(男装)「ん?なにが?」
こころ「いえ、帰ってくる途中のことだったんですけど…」
にこ(男装)「うん」
こころ「穂乃果さんが"あゆむ"っていう私たちのいとこに会ってたとか言っていたので」
こころ「それは男装したお姉さまなのでは?と間違いを正しておきました!」
にこ(男装)「……………………………え?」 こころ「まったく…存在しない"あゆむ"なんていういとことお姉さまを間違えるなんて…」
にこ(男装)「ちょ、ちょっと待ってこころ!」
こころ「はい?」
にこ(男装)「その…穂乃果にあったの?」
こころ「はい!」
にこ(男装)「その…"あゆむ"について…なんか話したの?」
こころ「はいっ!そんないとこはいないってことをちゃんと伝えておきました!!」
にこ(男装)「えっ!?」サァ-ッ こころ「まったく…穂乃果さんも…」
にこ(男装)「え、えっと…こころ?」
こころ「はい!」
にこ(男装)「あの聞き間違えじゃなければ…」
にこ(男装)「穂乃果に男装したにこって話したって…」
こころ「はいっ!」
こころ「穂乃果さんに"あゆむ"といういとこの特徴を聞いてみたら」
こころ「男装したお姉さまにそっくりな特徴だったので、教えてあげましたっ!」
にこ(男装)「………………………………………………そ、そう」
こころ「はいっ!」ニッコリ にこ(男装)「ごめん、こころ…ちょっと電話するわね」
こころ「はい、どうぞ」
にこ(男装)「…」ポチポチ
prrrrrr
にこ(男装)「…」
にこ(男装)「……」
にこ(男装)「………」
にこ(男装)「はあ〜………」ピッ
こころ「お姉さま?」 にこ(男装)「ごめん…こころ…」
こころ「お姉さま?」
にこ(男装)「お姉ちゃん、ちょっと出かけてくるから…」
こころ「え?は、はい…」
ここあ「えー…にこにーまた出掛けちゃうの?」
にこ(男装)「ごめんね、ここあ…」
虎太郎「すまほー」
にこ(男装)「へっ!?あっ、虎太郎持ってきてくれたのっ!?」
こころ「あっ、そういえばお姉さま今日は持ち歩いてませんでしたね!」
にこ(男装)「あ、うん…」
こころ「万が一ということも考えて持って行ってもらったほうが…」
にこ(男装)「そ、そうね…」
にこ(男装)「うん、ありがとね、こころ、ここあ、虎太郎!」
こころあ「「うん!」」
虎太郎「うんー」
にこ(男装)「じゃあお姉ちゃん行ってくるからっ!!」
こころあたろ「「「いってらっしゃ〜い」」」 --夕方 穂むら--
ガラッ
穂乃果母「いらっしゃーい」
穂乃果母「って、あら?…にこちゃん…よね?」
にこ(男装)「はい、こんな格好で失礼します」
穂乃果母「いや、別にいいんだけど…」
にこ(男装)「その…穂乃果は?」
穂乃果母「えっと…ちょっと前に帰って来たんだけどね…」
穂乃果母「なんか元気ない感じで帰ってきて…そのまま部屋へ行ったんだけど…」
にこ(男装)「そう…ですか…」 にこ(男装)「あの…あがらせてもらってもいいですか?」
穂乃果母「あ、どうぞ!」
にこ(男装)「それじゃあ失礼します…」
穂乃果母「えっと…これで正しいかはわからないんだけど…」
にこ(男装)「?」
穂乃果母「にこちゃん…穂乃果の事、お願いね?」
にこ(男装)「はい、まかせてくださいっ!」ニコッ --夕方 穂乃果の部屋--
スゥーーーーーーーー
にこ(男装)「穂乃果!はいるわよっ!!」
ベッドの上の不自然なかたまり「………」
にこ(男装)「はあ〜…いるなら返事しなさいよね…」ハァ ベッドの上の不自然なかたまり「…」モゾモゾ
ベッドの上の不自然なかたまり「……」ヒョコ
穂乃果「…だれ?」
にこ(男装)「…見てわからない?」
穂乃果「あっ…あゆむさん?」
あゆむ「あ…」 穂乃果「あゆむさん!本当のあゆむさんですよねっ!?」
あゆむ「そ、その…」
穂乃果「あ、そうだ…」
穂乃果「にこちゃんに電話すればいいんだよね…」
あゆむ「ほ、穂乃果?」
穂乃果「そうだよね…」
穂乃果「これでにこちゃんに電話して出てくれれば…」ポチポチ
穂乃果「スマホを持ってないあゆむさんとは別人になるし…」
prrrrr
あゆむ「…」ブーッブーッ
穂乃果「………」 穂乃果「あはは…」
穂乃果「おかしいなあ…」
穂乃果「私、にこちゃんのスマホに電話かけたんですよ?」
穂乃果「それなのに…」
穂乃果「…なんで?」
穂乃果「なんで…にこちゃんに電話を掛けたのに…」
穂乃果「あゆむさんの上着から…」
穂乃果「マナーモードのスマホが鳴ってるみたいな音がするんですかね?」
あゆむ「…」ブーッブーッ 穂乃果「ねえ…あゆむさん?」
あゆむ「…」ブーッブーッ
穂乃果「あゆむさんは、スマホ持ってないんですよね?」
穂乃果「だから…」
穂乃果「にこちゃんに連絡しないと…あゆむさんには連絡取れないはずなのに…」
穂乃果「それなのに…今…にこちゃんに電話したはずなのに」
あゆむ「だぁ〜…もうっ!」ピッ
あゆむ「はい、もしもし?穂乃果?にこだけど?」
穂乃果スマホ『はい、もしもし?穂乃果?にこだけど?』
穂乃果「………」
にこ(男装)「こころからも聞いてるでしょ?」ピッ
穂乃果スマホ『こころからも聞いてるでしょ?』ツーッツーッ
にこ(男装)「いい加減…"あゆむ"が男装したにこだっていう現実を認めなさいっての…」
穂乃果「………………」 にこ(男装)「はあ〜…」
にこ(男装)「ほらっ、もう男装やめてあげるから…「待ってっ!!」…穂乃果?」
穂乃果「ごめん、にこちゃん…」
穂乃果「もうちょっとだけ、そのままの格好でいて…」
にこ(男装)「…穂乃果」
穂乃果「もう…あゆむさんがにこちゃんなのはわかったから…」
にこ(男装)「だったら…」
穂乃果「だからこそねっ!」
穂乃果「その…穂乃果の気持ちの整理のために…」
穂乃果「にこちゃんには…あゆむさんの姿で…いまの穂乃果の気持ちを聞いて欲しいの…」
にこ(男装)「…」
穂乃果「ダメ…かな?」
にこ(男装)「はあ〜…わかったわよ…」
穂乃果「ふふっ…ありがと」ニコッ
にこ(男装)「…」
にこ(泣いてるように笑うんじゃないわよ………) 穂乃果「えっとね…」
穂乃果「あゆむさんに初めて会った時に…」
穂乃果「転びそうだった私を抱き留めて助けてくれたでしょう?」
にこ(男装)「ええ…そうだったわね」
穂乃果「………」
にこ(男装)「穂乃果?」
穂乃果「ごめん、にこちゃん…」
穂乃果「口調はあゆむさんでお願いできる?」
にこ(男装)「えっ!?」
穂乃果「お・ね・が・い・で・き・る・?」
にこ(男装)「わ、わかったわよ…」
穂乃果「お・ね・が・い・で・き・る・?」
にこ(男装)「…」
あゆむ「わかったよ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ありがと」ニコッ 穂乃果「えっと…それで…」
穂乃果「抱き留めてくれたの時の雰囲気がね…」
穂乃果「前日に読んだ少コミのストーリーに似ててね…」
あゆむ「どんなストーリーなの?」
穂乃果「えっとね…」
穂乃果「街で転びそうになった主人公の女の子がね…」
穂乃果「同年代の男の子に抱き留められて助かるの」
穂乃果「それでね、その男の子は名乗りもせずに行っちゃうんだけど…」
あゆむ「え?」
穂乃果「それでね、その男の子が気になった主人公の女の子は学校でもその子の事を考えるんだけど…」
穂乃果「それでぼーっとしてるところを先輩に見つかってね…」
穂乃果「それでその先輩が実は例の男の子の事を知ってて、お礼を名目に会うことになるんだけど…」
あゆむ「ちょっと待って!それって…」
穂乃果「うん」
穂乃果「まるで穂乃果とあゆむさんみたいでしょ?」
あゆむ「う、うん…」 穂乃果「それでね、お礼として行くことになった喫茶店を後にした2人はまた会うことを約束して…」
あゆむ「そ、その後は?」
穂乃果「その後はまあ…お互い少しずつ距離をつめていって1巻が終わるんだけど…」
穂乃果「その続きの2巻を買ったのがね…」
穂乃果「あの日…初めてあゆむさんと会った日に買った少コミなんだよ?」
あゆむ「そ、それは…」
穂乃果「うん、運命感じちゃうよね…」 穂乃果「2巻の内容もさ…」
穂乃果「いろいろトラブルとか行き違いもあったりするんだけどね…」
穂乃果「進むたびにお互いの事が好きになっていくの…」
穂乃果「でも告白とかは2巻だとまだまだ先の感じなんだけどね…」
穂乃果「きっといつかは告白してこの2人は幸せになるんだろうな〜って…」
穂乃果「そう思わせてくれるようなステキな少コミなの…」
あゆむ「…」 穂乃果「だからね…」
穂乃果「今日の初デートの日にむけて…」
あゆむ「えっ!?初デートっ!?」
穂乃果「そうだよ〜」ムスゥ
穂乃果「男の子と2人でお出かけだよっ!?」
穂乃果「しかもその男の子は運命の人かもしれないのに…」
あゆむ「えっ!?だ、だって…あの時はお礼をしたいって…」
穂乃果「そ、そんなの口実だもん…///」
あゆむ「うっ…///」 穂乃果「あ〜あ…男の子が初デートっていうことに気づかないニブイとこまで含めて…」
穂乃果「あの少コミの展開そのままなのにな〜…」
穂乃果「喫茶店でのデートもすっごく楽しくって…」
穂乃果「憧れの人に"ちゃん"づけで呼んでもらえて…」
穂乃果「すっごくいい気分で帰ってたのにな〜」
穂乃果「これが恋なのかな〜とか…」
穂乃果「そうなるとこれが私の初恋なのかな〜とか…」
穂乃果「いろいろドキドキしながら帰ってたんだよ?」
穂乃果「それなのにっ!それなのにだよっ!?」
穂乃果「その帰り道に偶然出会った友人の妹に…まさかの発言をうけちゃったからなあ〜…」
あゆむ「…」 穂乃果「そんなことされたら…」
穂乃果「さすがの穂乃果も傷ついちゃうよ…いじけちゃうよ…ふて寝しちゃうよ…」
あゆむ「その…ごめん…」
穂乃果「穂乃果…あゆむさんのこと好きになり始めてたんだよ?」
穂乃果「"ちゃん"づけで呼んでくれてすっごいうれしかったんだよ?」
穂乃果「それなのに…その正体が…にこちゃんだったなんて…」
あゆむ「う…」
穂乃果「にこちゃんがなんで男装してあゆむさんなんてやってたのはわからないけど…」
穂乃果「どうせ…あたふたする穂乃果のことをおもしろがって…」
あゆむ「っ!?」 にこ(男装)「た、たしかにっ!」
穂乃果「ほぇ?」
にこ(男装)「たしかに…最初はいつまで穂乃果にバレないでいれるかなあ〜…とか」
にこ(男装)「そんな気持ちで男装してたわ…」
穂乃果「やっぱり…「でもっ!!」…?」
にこ(男装)「でもねっ!」
にこ(男装)「あゆむとして穂乃果に接していくようになってね!」
にこ(男装)「段々、穂乃果のことを普通に可愛いと感じてきて…」
穂乃果「え"っ!?………にこちゃん…それはちょっと………」
にこ(男装)「ぬわぁんでよっ!!!!!!!!!!!!!」 穂乃果「えっ…だって…」
穂乃果「穂乃果は普通ににこちゃんの正体を知らないで…」
穂乃果「"男性"としての"あゆむさん"に恋しようとしてたんだよ?」
にこ(男装)「え、ええ…そうね…」
穂乃果「でもにこちゃんはさ…」
穂乃果「男装してるとはいえ…」
穂乃果「普段からよく知ってる"女性"としての"穂乃果"に恋しようとしちゃってるってことでしょ?」
にこ(男装)「うっ…」
穂乃果「いくらにこちゃんとはいえ…そういうのはちょっと…」
にこ(男装)「だっ、だって…」
穂乃果「だって?」
にこ(男装)「仕方ないじゃないのよっ!!///」
にこ(男装)「あゆむに真剣に恋してアプローチしてくる穂乃果が…その…///」
にこ(男装)「う、うぅ〜〜〜………///」
にこ(男装)「か…可愛すぎたんだもん…///」プイッ
穂乃果「うっ…///」 にこ(男装)「だあーーーーーーーーもうっ!!///」
にこ(男装)「男装なんかしてうっかりあんたに初恋を期待させた私が悪かったよっ!!」
にこ(男装)「穂乃果のことを普通に可愛く感じちゃった私がおかしかったわよっ!!」
にこ(男装)「おわびといってはなんだけど…」
にこ(男装)「にこができることなら一つだけ何でも言うこと聞いてあげるからっ!!」
にこ(男装)「できれば…それでこの件はなかったことに…」
穂乃果「えっ!?なんでもいうこと聞いてくれるのっ!?」
にこ(男装)「に、にこが出来そうなことを一つだけよ?」
穂乃果「うん、わかった」
にこ(男装)「うぅ〜…」 穂乃果「それじゃあ…」
にこ(男装)「…」ゴクリ
穂乃果「にこちゃんには責任を取ってもらおうかな?」
にこ(男装)「せき…にん?」
穂乃果「うん♪」 にこ(男装)「えっと…具体的に言うと?」
穂乃果「うん」
穂乃果「しばらくは正体がバレたことをなかったことにして…」
穂乃果「あゆむさんとして穂乃果とつきあってほしいな…」
にこ(男装)「へ?それだと…私…穂乃果の事…」
穂乃果「それなら…さっきちょっとだけ…にこちゃんの気持ちが分かったから…///」ゴニョゴニョ
にこ(男装)「へ?」
穂乃果「い、いやねっ!えっと…そこは…」
穂乃果「そうっ!」
穂乃果「なんか初恋が散々だったせいで、どうせ穂乃果はまともな恋愛できそうにないし…」
にこ(男装)「なんか…すごくごめんなさい…」
穂乃果「だ・か・ら」
穂乃果「にこちゃんには責任もって穂乃果と恋愛してほしいの!」
にこ(男装)「穂乃果…」 穂乃果「ほら!一旦あゆむさんとの関係に区切りをつけちゃうのも手かな〜って」
穂乃果「そうすれば新しい恋も始められるだろうし…」
にこ(男装)「そういうことなら…」
穂乃果「うん!だから、よろしくね!にこちゃん…じゃなかった…」
にこ(男装)「?」
穂乃果「え、えっと…」
穂乃果「よ、よろしくお願いしますね…あゆむさん!」ニコッ
にこ(男装)「っ!?」
にこ(男装)「…」コホン
あゆむ「こちらこそ…」
あゆむ「いろいろ不慣れで迷惑をかけると思うけど…よろしくね、穂乃果ちゃん」ニコッ
穂乃果「はいっ、あゆむさん♪」 こうして――――
穂乃果とあゆむとして関係を進めていくことになった穂乃果とにこ…
穂乃果とあゆむという偽った関係が進むことにより、
偽りではない高坂穂乃果と矢澤にこの関係も徐々に変化をみせていくことになるのだが…
それはまた別の話である ということで久々に書いた結果、令和初の投稿となった男装にこ×乙女穂乃果なほのにこSSでした 乙
改めて見返すと初見で明らかに小さい体格で見抜けんとかあまりにもアホすぎだろww 穂乃果がネカマに入れ込んでた某大物youtuberみたいで爆笑した おもしろかった!
乙女な穂乃果ちゃんかわいいし最後ハッピーエンドだから良かったけど、ちょっと気の毒だとも思ってしまう
そりゃ憧れちゃうし恋もしちゃうよね おつー
やっぱほのにこなんだよな〜
ところで、その別の話と言うのはいつ頃になりますか? 154cmならジャニーズJrとかに居そう
小さい子多いから これまだ穂乃果に直接バレたから良かったようなもんだな…
仮に /cVσ_VσVや(・8・)の方に正体込みでバレたら… 10年後くらいの虎太郎がこじらせた穂乃果(27)の餌食になりそう
おつ
胸が苦しくなった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています