愛奈「ありしゃのホクロを逆にしてみた」有紗「ううーん……?」
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こちらのもう一つの世界編、どっちを先に読んでも大丈夫、多分
口調がいまいち掴めてないので誰だお前になってるとこがあるのは目を瞑ってくれると 小林「心配してたのに2人で抱き合ってるとかさー」
愛奈「ち、ちがうの!これは……」
すわわ「ずるい、私も」ギュー
愛奈「ちょー!?すわわまで!」
ふり「おーう、3年生は今日も仲良きことで」
梨香子「イチャイチャすんなしw」
愛奈「そういうんじゃないからー!」 〜数日後〜
沼津駅
愛奈「……来ちゃった」
有紗「本当に、同じ景色なのですね」
愛奈「ほら、これで変装して」
有紗「変装?」
愛奈「ありしゃは目立つんだからすぐバレちゃうよ」
有紗「分かりましたわ」
愛奈「じゃあ行こっか。ってダイヤちゃんの方がこの辺りは詳しいもんね」
愛奈「ダイヤちゃんの行きたいところ、行ってみよ。私は付いていくから」
愛奈「えぇ。ありがとうございます」 有紗「……」テクテクテク
愛奈「……」テクテクテク
有紗「……なんというか、奇妙ですわね」
愛奈「奇妙?」
有紗「至る所にわたくし達が居て、まるでわたくしの知らない場所みたいですわ」
有紗「でも確かにここはわたくしのよく知ってる場所で……頭が混乱します」
愛奈「無理もないよ」
有紗「愛奈さん、次は内浦まで行きましょう」
愛奈「本気?」
有紗「もっと、核心に近づきたいのです」
愛奈「……分かった」 〜三津浜〜
有紗「愛奈さん、大丈夫ですか?」
愛奈「うん!大丈夫。でも砂浜はやっぱ歩きにくいね〜」
愛奈「ここでダイヤちゃんたちトレーニングしたことあるんでしょ?凄いなぁ」
有紗「えぇ。果南さんにはだいぶ鍛えられましたわ」
愛奈「そっか。それにしてもここから見る景色、何回見ても綺麗だね」
有紗「青い空と、青い海。小さい頃からずっと見てきたもの……」
有紗「本当に、わたくしの知ってる光景と全く同じですわ」
愛奈「ダイヤちゃん……」
有紗「ずっと、自問自答していたんです」
有紗「自分自身の“存在”について」 有紗「確かにわたくしは“アニメの世界”の人間で、誰かに“生かされた”存在なのかもしれません」
有紗「でも今日この街に来て思ったのです」
有紗「こんなにもわたくし達のことを想ってくれる、愛してくれる方々が居る……」
有紗「なんて誇らしい事なのだろうと……!」
有紗「この事実があるだけで、わたくしはこの先もずっと歩んでいけます」
愛奈「そうだよ、皆んなダイヤちゃんたちのことが大好きなんだよ」
愛奈「でもね、1つだけ間違ってることがあると思う」
有紗「間違ってる?」
愛奈「ダイヤちゃんたちは、ダイヤちゃんたちの世界でちゃんと“生きてる”よ……!」 愛奈「だって、私の知らないダイヤちゃんたちの、マリーたちのお話いっぱいあったもん!」
愛奈「マリーが果南ちゃんに既読スルーされた話なんて私知らないよ?」
愛奈「それって、私たちの手の届かないところで……」
愛奈「ダイヤちゃんたちが“生きてる”って証拠なんじゃないかな?」
有紗「……!!」
愛奈「だから、自分が“生かされた”存在なんて、悲しいこと言わないで」
有紗「はいっ……」フルフル 少女「……」ジー
愛奈「うわ、びっくりしたぁ」
有紗「迷子でしょうか?」
少女「おねえちゃん、泣いてるの?」
有紗「えっ?」
少女「泣くのは、ぶっぶーだよ」
有紗「……っ」 少女の母「あぁごめんなさい!もう、勝手に行っちゃだめでしょ?」
少女「はーい。おねえちゃんたちばいばーい」
愛奈「ばいばーい」
有紗「……」
愛奈「今の子、ダイヤちゃんのキーホルダー付けてたね」
愛奈「きっとダイヤちゃんのファンなんだよ」
有紗「えぇ。嬉しいものですね」
愛奈「そうだ!最後に、ダイヤちゃんを連れていきたい場所があるの」
有紗「連れていきたい、場所?」 〜某喫茶店〜
愛奈「あった!ここだよここ」
有紗「喫茶店ですか?……って、えぇ!?」
愛奈「おー、噂には聞いてたけどダイヤちゃんのグッズでいっぱいだね」
有紗「一体ここは……」
愛奈「ほら、外で立ち話もなんだし中に入ろ」
有紗「は、はい」 愛奈「ホットコーヒー2つお願いしまーす」
有紗「あ、あの……何だかとても居心地が悪いと言いますか」
有紗「わたくしに囲まれてて落ち着かないのですが……」
愛奈「あっはっはっはっ!ダイヤちゃんがダイヤちゃんに囲まれてるって、ひー!」
有紗「笑い事じゃないでしょう!?」
有紗「それで、わたくしをここに連れてきたかった理由とは?」
愛奈「あー面白い。ってそうだった、これ読んでみて」
有紗「交流ノート?」
愛奈「色んな場所にね、ファンの人たちの交流ノートが置かれてるの」
愛奈「Aqoursに対する想い、沼津に対する想い、大好きなメンバーに対する想い」
愛奈「色んなことが書かれてるの」
愛奈「特にこのお店は、見ての通りダイヤちゃんに特化してるから」
愛奈「この世界の、ダイヤちゃんのことが大好きな人たちの想い、持っていってほしいな」
有紗「……」ペラ “ダイヤちゃんのことが大好きです”
“妹思いで仲間思いで、Aqoursのみんなを見守ってくれてるダイヤちゃんが大好き!”
“いつもAqoursを支えているダイヤちゃんのこと、応援してます!”
“たまにポンコツになるダイヤちゃんめっちゃ可愛い!”
有紗「……わたくしは、幸せ者ですわね」ペラ
有紗「こんなにも、わたくしを想ってくださる方々が居るなんて……」ペラ
有紗「言葉に出来ない感情で胸がいっぱいで……こんな気持ち初めてですわ」
有紗「本当に……ありがとう」
愛奈「ふふっ。コーヒー、飲む?」
有紗「いただきます」
有紗「……」ゴクッ
有紗「……コーヒーって、こんなにしょっぱかったのですね」 〜とあるホテル〜
有紗「では、よろしくお願いしますわ」
愛奈「う、うん」
愛奈(どうしよ、決心が鈍らないうちに元の世界に戻る方法試したいって言うから)
愛奈(勢いで近場のホテル取っちゃったけど……)
有紗「どうしたのですか?」
愛奈「な、なんでもない!」
有紗「もしかして、良からぬ事でも考えてませんか?」
愛奈「ま、まだ考えてないよ!」
有紗「まだとは」
愛奈「もう!早く始めるよ」 有紗「そういえば」
愛奈「じっとしてて」
有紗「あ、ごめんなさい」
愛奈「で、どうしたの?」
有紗「いえ、少し気になったのですが……」
有紗「何故愛奈さんだけ、有紗さんの正しいホクロの位置を忘れなかったのでしょうか?」
愛奈「えっ」ドキッ
有紗「そこだけが唯一何も想像出来ませんでした」
愛奈「な、なんでだろうねー」
有紗「その反応、もしかして心当たりが?」
愛奈「そ、そうだとしても言わないよ!」
有紗「愛奈さんが言いたくないのなら無理強いはしませんが……」
愛奈「乙女の秘密なんだから!」
有紗「はぁ……」 愛奈「……よし、これで元に戻ったよ」
有紗「……変化は無いですわね」
愛奈「やっぱり、駄目なのかな……」
有紗「いえ、そうとは限りません」
愛奈「えっ?」
有紗「有紗さんが寝てる間にやったのでしょう?それなら、わたくしも寝ないといけないのでしょう」
愛奈「そっか」
有紗「少し、横になりますわね」
愛奈「うん……これでお別れなんだよね」
有紗「次に目覚めた時は、愛奈さんのよく知ってる有紗さんになってるはずです」
愛奈「うん……」 有紗「どうしたのですか?」
愛奈「ちょっと、寂しいなって」
愛奈「ご、ごめん!元の世界に戻れるように協力するって言ったのは私なのに」
有紗「良いのですよ、寂しい時は寂しいと言って」
有紗「わたくし自身、この世界を受け入れつつありましたし」
愛奈「そうなの?」
有紗「えぇ。愛奈さん達と、愛奈さんと過ごす毎日はとても楽しかったですわ」
愛奈「わ、私も!ダイヤちゃんとの毎日は楽しかったよ!」
有紗「ふふっ。なので、わたくしの今のこの感情を言葉にするならば……」
有紗「“寂しい”のだと思います」
愛奈「ダイヤちゃん……」 有紗「でも最後にこの街に来る事が出来て、本当に良かったです」
有紗「一生知る事のなかった、人の想いにも触れる事が出来ました」
有紗「二人で一つとも言える、心強い存在が居る事も知れました」
有紗「何の憂いもなく、元の世界に戻れます」
有紗「だから最後に、わたくしからお願いをしてもよろしいですか?」
愛奈「私に出来ることなら!」
有紗「わたくしは寂しさを感じながら、元の世界に戻りたくはありません」
有紗「ずっと笑っていて下さい」
愛奈「えっ?」
有紗「貴女の笑顔を見ていると、心が癒やされるのです」
有紗「まるで、鞠莉さんの笑顔を見てるみたいに」
有紗「だからそのとびっきりの笑顔で、世界を照らし続けて下さい」
有紗「願わくは、その輝きがわたくし達の世界にも届きますように」
愛奈「うん……うん……!」 有紗「段々……眠くなってきましたわね」
愛奈「もう、行っちゃうんだね?」
有紗「えぇ」
愛奈「最後に、私からもお願い良い?」
有紗「何なりと」
愛奈「マリーのこと、責めないであげて」
有紗「えっ?」
愛奈「マリー自身、きっと後悔してるし自分のことを責めてると思う」
愛奈「だからその、あんまり怒らないでというか何と言いますか……」
有紗「ふふっ、分かりましたわ。他ならぬ愛奈さんからのお願いですからね」
有紗「本当は腸が煮えくり返るくらい怒ってますけど」
愛奈「そこをなんとか!」 有紗「冗談ですわ♪」
愛奈「もうっ!」
有紗「……そろそろ、限界、みたいですわね……」ウツラウツラ
有紗「あい、な、さん……。本当に、ありが、とう……ございま、した……」ウツラウツラ
愛奈「ダイヤちゃん!」
有紗「は……い?」
愛奈「マリーと……ずっとずっと仲良しでいてね」
有紗「もちろん、ですわ……」
有紗「あいな、さんこそ……ありさ、さんと……ずっと……」
有紗「……Zzz」
愛奈「……当たり前だよ、そんなの」 〜数時間後〜
有紗「ん、んん……」
愛奈「ありしゃ!?」
有紗「ん……まり、ちゃん……?」
愛奈「ありしゃ……?」
有紗「……」キョロキョロ
愛奈「ありしゃ……なの?」
有紗「……あいな!」
愛奈「ありしゃ……!良かった!戻ってきたんだね〜!」
有紗「うん!……ん、戻ってきた?」
有紗(そっか、あいなが頑張ってくれてたんだね)
愛奈「どうしたの?ありしゃ」
有紗「ありがと、あいな」ギュー
愛奈「え、えぇぇ!?ありしゃからハグなんてラッk……じゃなくてほんとどうしたの?」
有紗「良いの。今はこうさせて」
愛奈「ありしゃ……」 有紗「ってここホテルじゃん。え、ていうかどこのホテル?……沼津!?」
愛奈「あ、えーとそれはねありしゃ」
有紗「あいなちゃん、ダイヤと何してたの……」ヒキッ
愛奈「違うから!ありしゃが思ってることは多分誤解だから!引かないで!」
有紗「ふーん。まぁ良いや、私まだ眠いから寝るね」
愛奈「う、うん」
有紗「ほら、あいなも」ポンポン
愛奈「えっ?」
有紗「眠そうな顔してるし、ずっと起きてたんでしょ」
愛奈「じゃ、じゃあお邪魔します」ゴソゴソ
愛奈(え、どういう状況これ)
愛奈「あ、あのね、ありしゃ。私やっぱり」
有紗「……Zzz」
愛奈「寝ちゃった」 有紗「……Zzz」
愛奈「……」
――『何故愛奈さんだけ、有紗さんの正しいホクロの位置を忘れなかったのでしょうか?』
愛奈「……」
愛奈(当たり前だよ。だって初めて会った時から……)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
愛奈『……』ジーーーーーーーーーーーーーーーー
有紗(えぇ……)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
愛奈(初めて会った時から、ずっと見続けてたんだもん)
愛奈(忘れるわけ、ないよ)
有紗「……Zzz」
愛奈「おかえり、ありしゃ」 愛奈(正真正銘、私の知ってるありしゃが戻ってきた)
愛奈(ありしゃが向こうの世界で何を見てきたのか、ありしゃは一切教えてくれなかった)
愛奈(ダイヤは絶対こっちでのこと誰にも言わないだろうから、私も言わない)
愛奈(それがありしゃの気持ちで、私もそう思ったから、それ以上は何も聞かなかった)
愛奈(あれから何度かありしゃが試しにホクロを逆にしてみたけど)
愛奈(人格が入れ替わるなんて不思議なことは二度と起こりませんでした)
愛奈(……きっと、たった一度の奇跡だったのかな) 〜数日後〜
有紗「ダイヤたち元気してるかなー」
愛奈「うーん、大丈夫なんじゃない?」
有紗「そっかー」
愛奈「……あ、あのねありしゃ」
有紗「?」
愛奈「改めて言うのも変だけど、私とその……ずっと仲良くしてくれる、かな?」
有紗「もー、何年の付き合いだと思ってるの」
有紗「今更言われなくても、当然でしょ」
愛奈「……うん!」
杏樹「練習再開するよー!」
有紗「ほら、練習戻ろ?ダイヤたちに負けないステージにするんだから」
愛奈「そうだね。よーし、頑張るぞー!」
愛奈(待っててね。絶対にあなたたちの世界に、私たちの輝きを届かせるから!)
〜END〜 >>76
ダイヤがスマホに慣れてないけど、既読スルーを教えて貰ったことがあるっていう単純な事実が、
ダイヤがちゃんと生きてるっていう感動的な伏線になってるとは思わなかった。 乙!
やっぱり|c||^.-^||さんのAAって秀逸なんだな ありがとう
久しぶりに続きが気になってリロードしまくるSSを読んだ 面白かった!
でもこういう真面目なssでも小林表記なのはずるいわw ありにゃの初顔合わせネタが活かされるとは思わなかった もしかしなくてもダイヤグッズでいっぱいの喫茶店ってあそこかw こういうの見ると、あっちの世界でもみんな楽しく生きていたらいいなって思うね ダイヤさんは、ありしゃが本物のμ'sと知り合いなのも
知っただろうか 書いてくれてありがとう ________________
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