にこ「部対抗リレーですってぇ!?」
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ヒデコ「はい。体育祭の最後のプログラムにあるんですけど」
にこ「なんでそんなのに出なきゃいけないのよ。前はそんなの無かったのに!」ズイッ
ヒデコ「に、人数が少なかったからじゃないですかね」アハハ
にこ「………ふぅん」
ヒデコ「とりあえず部対抗リレーは1番盛り上がる種目ですし、上位3チームには商品もあるらしいので頑張ってくださいね」
にこ(…体育祭なんて、憂鬱なだけだったのに。今年はあいつらがいるのよね) 〜部室〜
凛「うぅ〜暑いにゃ…。溶けちゃうよぉ」グデッ
花陽「雲ひとつない青空だもんね…」
真姫「ま、流石に今日は練習どころじゃ無いわね」
海未「真姫、暑いからといって練習が出来ないわけではありません。室内でやればいいだけの話ですから」
穂乃果「とは言ってもねぇ……」
ことり「あはは…」ニコ
希「そいえばにこっちはー?今日は遅刻なん?」
絵里「さぁ…。あ、そういえば廊下で下級生に呼び止められていたわね」
にこ「……全員、いるわね!?」ガチャッ 穂乃果「うんっ!みんないるよ?」
凛「にこちゃん遅いよ〜!茹でタコになるところだったにゃ」
にこ「聞きなさい…!もうすぐ悪魔の行事、体育祭があるわけだけど」
ことり「あ、悪魔の行事…?」
にこ「うちも部対抗リレーに出て欲しいって言われてるのよ」
希「おぉ〜!そいえばそういうのあったね」
絵里「そういえばって…希、あなた去年も生徒会として運営委員会に入っていたでしょう」
にこ「そこで!!今から4人の選抜メンバーを決めるわ」 花陽「あ、全員が出るわけじゃないんだね」
海未「はい。各部が4人を選出してリレーをするので…結構ハイレベルだったりするんですよ」
真姫「じゃ、私パス」
穂乃果「えぇ〜!?真姫ちゃんなんで!出ようよ部対抗リレー!!」ギュッ
真姫「ちょっと!!暑いから引っ付かナイデ!!あと私はそういうのいいのよ!」
絵里「9人のうち4人ね。私は誰が出てもいいと思うわ。勝ち負けなんて関係ないと思うもの」ニコ
希「まぁ、運動部もおるし難しいやろうね」
にこ「選抜メンバーは…私が決めるわ」 にこ「まず、凛」
凛「にゃ!」
にこ「次、穂乃果」
穂乃果「頑張るよ!!」
にこ「んで絵里」
絵里「え、私?」
にこ「最後は、海未」
海未「あ、はい…」
希「んまあ、無難にそうなるかな?」
真姫「いいんじゃない?」
ことり「穂乃果ちゃん頑張ってねっ」
花陽「いっぱい応援するねっ!」 絵里「ねぇにこ、私は構わないんだけど…他の人に希望は聞かなくていいの?」
にこ「いいのよ!何としても、3位以内に入ってもらわなくちゃいけないんだから」
花陽「…なんでだろう?」
希「今年の商品が賞金やからやない?1位には3万円、2位には2万円、3位には1万円の追加部費をつけるってこの前決まったし」
真姫「…はぁ。なるほどね。だから張り切ってるわけ」
にこ「なによ!!3万もあったらどれだけのアイドルグッズが買えると思ってるのよ!」
海未「あの…言い難いのですが」
にこ「なによ、海未。走順とかはそっちで相談して決めてくれれば…」
海未「実はもう、弓道部の方で出場する事が決まっているんです…。すみません」
にこ「はぁぁぁぁ!?」 穂乃果「確か去年も出てたもんね、海未ちゃん」
ことり「あ、そっか…!」
花陽「ということは、あと一人をどうするかってことかな…?」
海未「本当にすみません…。私もこちらで出たい気持ちはあるんですが、先輩がとても意気込んでいて…」
にこ「…ま、まぁ仕方ないわね。んじゃ希、あんた出なさい」
希「うちはええけど。にこっち、ちゃんと説明聞いた?」
にこ「はぁ?聞いたわよ。賞金のことも、4人を選抜する事も…」
希「毎年のルールってのがあるんやけど、部対抗リレーはアンカーを走る人が決まってるんよ」
にこ「…え?」
希「部長、よろしくっ!」ポンッ にこ「い、嫌よ!!なんで私がっ…!!」
真姫「部長が出るんでしょ?にこちゃん、一応部長じゃない」クルクル
穂乃果「おぉ、にこちゃんかぁ!頑張ってバトン繋ぐね!」グッ
凛「任せるにゃー!!」
希「くくくっ…。部対抗リレーで走るにこっち楽しみやなぁ」
にこ「なっ、な……」フルフル
絵里「にこ…大丈夫?」
ことり「去年の部対抗リレー、結構激しかったもんね…」
海未「まぁ…みんな本気になりますからね」
にこ「………えぇ。決めたわ。とても残念だけど、スクールアイドル部は棄権するわ」 希「ざんねーん、もうエントリーは済んであるんよ♪にこっちの手を煩わせることもないかなって思って」
にこ「は、はぁ!?希ぃ!」
真姫「あれだけ意気込んでたのに往生際悪いわね…。諦めなさいよ」ハァ
絵里「じゃあみんな、揃ったことだし屋上移動しましょ。日陰を作ってあるから、そこで練習するわ」
海未「はい、わかりました」
穂乃果「はーい!!」
花陽「凛ちゃん、ちゃんと水筒持った?」
凛「うん!タオルもあるよ!」
スタスタスタ…
にこ「ぐぬぬぬっ……」 にこ(そう、あれは…。にこが小学生の頃だった)
にこ(パパとママが見に来てくれた運動会。ジャンケンで負けたにこは、クラス全員リレーのアンカーで)
にこ(足の早い子からリーチを貰って、1位で始まった筈なのに。コース半ばで転倒し、そのあとはまぁ次々抜かれて、結果は最下位)
にこ(パパやママは慰めてくれたけど。クラスのみんなは声に出さないだけで「お前のせいだ」って視線が今でも忘れられない)
にこ(だから、もう出来ないことはしないって……あれから心に決めてたのに)
にこ「……バカ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています