真姫「オカルト先輩と見えていた私」
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真姫「人間には元々五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が備わっているわ」
真姫「これは古来から人や動物が外界を感知する為に備わっている感覚よ」
真姫「...けどね、私にはそれ以外にもう一つ、シックスセンスがあるの、ようは幽霊が見えたりする霊感が備わっているのよ」
真姫「他には直感が鋭かったりするわ...え?これじゃ6個以上あるんじゃないかって?....細かいことは別にいいじゃない!」
真姫「このお話はそんなシックスセンスを持った私とちょっと変わった先輩や友達とのお話よ」 凛「止まった?」
花陽「希ちゃんそれは....」
希「慰霊碑があったところにお札がたくさんあってね、何枚か拝借してきたんよ」
にこ「どうやらここでも力が発揮できるみたいね、これは役に立つわね」
海未「見つかったんですね、慰霊碑は」
絵里「えぇ、ばっちりかはわからないけど...色々と処理はしてきたわ」
ことり「じゃあ...」
希「うん、車椅子の子はとりあえずは大丈夫やと思う」 穂乃果「あれ?」
まき「.......」
穂乃果「真姫ちゃん?その格好は...」
絵里「あー...ちょっと寒い部屋があってね、寒そうだったら希が」
穂乃果「成程、成程」
にこ「もう寒くないだろうし、真姫ちゃんそれ脱ぐ?」
まき「いい」
にこ「大丈夫?動きづらくなかったりしない?」
まき「うん...」
にこ「なら、いいけど...」
まき「......」 「全く、貴方達は....とことん邪魔をしてくれるわね」
希「!」
絵里「その声は!」
「こっちの手駒をまさかここまでやってくれるとわね」
にこ「なら降参でもしたら?」
凛「そうにゃ!そうにゃ!さっさと降参するにゃ!!」
「力も戻ってきたし....まとめて貴方達を始末してあげる...」
海未「......」
「この校舎ごと取り込んであげるわ!」
穂乃果「取り込む?」 グラ!グラ!!
絵里「な、なに!?」
ことり「じ、地震?」
花陽「!!!!」
凛「かよちん?」
花陽「皆、逃げて!!」
希「花陽ちゃん?」
花陽「早く!!!皆、走ってください!!!」 にこ「ど、どうしたっていうのよ!」
希「とにかく花陽ちゃんの言う事を聞こう!!まきちゃん!」スッ
まきちゃん「わっ!」
希「しっかり掴まっててね!」
絵里「でも、どこに向かえばいいのよ!」
花陽「とりあえず、元の校舎に戻りましょう!ここの旧校舎にいるのはまずいです!!」
海未「まずいってどういうことですか?」
ことり「!...海未ちゃん、後ろ!」
海未「?....な、なんですか...あれは...」 穂乃果「え、奥ってあんなに真っ暗だったっけ?」
海未「あの辺りはさっきまでいた場所のはずです...あんなには暗くはなかったはずです」
花陽「周りを取り込んでいるんです!」
ことり「取り込んでる?」
海未「!まさか!!」
花陽「あの暗闇に追いつかれたら!まずいです!!」
希「成程、まとめてうちらを仕留めようとしてるってことやね」
絵里「まずいじゃないそれって!!」
にこ「急いで元の校舎に戻りましょう!」 ガチャ!
希「よかった!ドアは開く!」
絵里「急いで!!皆!!」
にこ「これで全員ね!鍵をかけるわよ!」カチャン
ドン!!
穂乃果「うわぁ!!」
凛「防火シャッターになにかがぶつかってきてる!?」
ドン!!
絵里「希!」
希「わかった!!」スッ
にこ「この札があって本当によかったわ」
希「...これで大丈夫かな?」 花陽「........」
絵里「!見て、あれを」
凛「ん?え.....」
穂乃果「旧校舎が...」
にこ「なによ、あの黒いのは...さっきのやつってこと?」
海未「完全にあの黒いのに飲み込まれていますね」
希「完全にうちらごと真姫ちゃんを取り込もうとしてって訳やね」
バチ...バチ....
希「!」
にこ「お、お札が....火花を出してる?」 絵里「これってまずいんじゃないの?」
花陽「力がどんどん強くなっている....うっ....」
凛「かよちん!?大丈夫!?」
花陽「大丈夫、でもここ、そんなには長くはもたないと思う」
ことり「そ、そんな...」
海未「どうしたら....」
穂乃果「........」
絵里「とにかくここから少しでも離れましょう」
にこ「でも、どこへ?校舎からは出られないのよ?」
まき「........」 希「そうだ!屋上は?」
凛「屋上?」
希「ロープとかがあれば校舎から出られるかも!」
絵里「でも、万が一外に出られたとして、校舎の外が元の世界かどうかもわからないのよ」
にこ「でもここでじっとしていてもまずいんじゃないの?」
ことり「....そうですよね.....」
海未「ここは進むしかないようですね」
穂乃果「なら手分けしてロープとか武器になりそうなものを探そうよ!」
にこ「そうね、なにかあったら屋上に集合、それでいいわね」
絵里「よし、行動開始よ!」 凛「希ちゃん、どう?」
希「うん、開いてるね」
ガチャ
花陽「....とくにはなにもいないみたいです」
希「よかった、ここはとりあえず安全地帯ってところやね」
ビュー...
凛「うーん....周りは普通に見えるにゃー、風がちょっと強いけど」
花陽「この学校だけ?校舎だけ?違う空間になってることなのかな?」
まき「.......」
希「真姫ちゃん、寒くない?」
まき「うん、へいき」 希「...ちょっと不謹慎かもしれないけど思い出すね」
凛「思い出す?」
希「うちらが初めて怪異にあった時のこと、あの時、一緒にいたメンバーも一緒だし」
花陽「そういえば...あの時も最後は屋上で戦ったよね」
希「真姫ちゃんが変な武器を作ってね」
凛「あれはすごかったにゃ」
まき「私のこと?」
希「あー違うんよ、違う真姫ちゃんって子がいてね、その子の話なんよ」
まき「ふーん...」 花陽「そういえば...真姫ちゃんってここにずっといたんだっけ?」
まき「うん」
花陽「なんでずっとここにいたの?」
まき「わかんない、気がついたらここにいたの」
凛「そっか...真姫ちゃんはいつもここで何をしてたの?」
まき「皆を見てたよ」
凛「え?」
まき「皆とお話をしたのは今日が初めてだけど、皆のことはずっと前から見てたよ」
花陽「そうなの?」
まき「うん!今日は楽しい!一人ぼっちじゃないもん!」 ガチャン!!
絵里「色々と集めてきたわよ!」
にこ「どう?外の様子は」
希「外は落ち着いてるよ、何かあった?」
絵里「とりあえず、武器になりそうものを」
にこ「火とかロープじゃないけど...消火栓のホースを持ってきたわ」
絵里「ロープの代わりにはなると思うわ、さすがにこね」
にこ「映画でみただけよ、映画で」
ガチャン!!
海未「お待たせしました!」
穂乃果「ロープは見つかませんでしたけど、色々と役に立ちそうなものは見つけてきました!」 絵里「希、準備はできたわよ!これでいつでも外に出られるわ」
希「うん、わかった...」
にこ「.....希?」
希「皆は先に...うちはここであいつと決着を着ける」
にこ「あんたまさか...」
希「うちはここに残る、真姫ちゃんを助けないと」
花陽「希ちゃん...なら私も!」
凛「凛も!!」
希「!二人共....」 にこ「散々、ここまで付き合わせておいて何を言ってあんたは」
絵里「そうよ、怒るわよ?」
希「エリチ...にこっち」
海未「そうですね、でなければここまでついてきた意味がありません」
穂乃果「穂乃果も手伝うよ!」
ことり「うん、真姫ちゃんを助けないと!」
希「皆....」
まき「お姉ちゃん達...皆、仲良しだね」
希「...そうやね」 まき「お姉ちゃん」
希「ん?うち?」
まき「お姉ちゃん手を出して」
希「うち?」
まき「うん、手を出して」
希「うん」スッ
まき「はい」ギュッ
希「えっと...真姫ちゃん...これは...」
まき「まき決めたの、お姉ちゃんに力を貸してあげる」
希「え?」
まき「♪」
パー....
希「!!」 絵里「希が光ってる?」
希「これは...真姫ちゃんにあげたネックレス...」スッ
まき「もう一人の私をお願いね」
希「真姫ちゃん?」
ドカン!!!
希「!!」
凛「ドアが吹っ飛んだ!?」
「追い詰めたわよ」
まき「........」
絵里「なによ、あれ....」
にこ「...巨大な黒い塊?」 「やっとこれで力を手に入れることができるわ」
まき「.........」
「これで終わりよ!!」ダッ
まき「やぁ!!」スッ
「!!!」ピタッ
凛「黒いのが止まった!?」
希「まさか真姫ちゃんが?」
まき「っ.....っ....」
「こざかしいことを....」プルプル
まき「今のうちにさっきのお札と石で!!これを!」
希「真姫ちゃん?」
まき「早く!!」
希「....わかった!」 「このっ......」プルプル
まき「うー!........」
ビュー....
希「逆風....風が吹いてて投げられないなら近づくまで!!」ダッ
バチバチ!!!
希「きゃあああ!!!」ビリビリ
絵里「希!!!」
希「っ...なに、これ....」
凛「希ちゃん!!大丈夫!?今のはなんなの?」
花陽「多分、真姫ちゃんとあれが戦ってるからそのオーラみたいなのがあって近づけないんだと思います」
海未「ではどうすれば....」
花陽「こちらが近づかずに攻撃ができればなんとかなるかもしれません」 希「っく....」
にこ「大丈夫?あんた」
希「なんとかね...それよりも真姫ちゃんがなんとかしてくれてる間にどうにかしないと」
穂乃果「でも、近づかずになんてどうやって...」
希「...!それだ!!」
穂乃果「え?それ?」
希「エリチ、道具を集めて!!すぐに!!」
絵里「!わ、わかったわ!!」
希「真姫ちゃん!!もう少しだけお願い!!すぐに作るから!!」 希「鉄パイプに札とパワーストーンを入れて....布はハンカチと...」ビリッ!
にこ「希!?服を破いてなにをしてんの!」
希「にこっち、スプレーを」
にこ「スプレー?って無視しないでよ!」
凛「希ちゃん!」
希「ありがとう凛ちゃん」プシュー
にこ「何をしてんの?希は」
花陽「銃を作ってるんです」
にこ「.....は?」 希「できた....」
まき「お姉ちゃん早く!!!もうもたないよ!!」
希「わかった!」スッ
海未「あれは....」
希「あの時は真姫ちゃんがうちを助けてくれた....」カチッ
花陽「.....」
希「今度はうちが真姫ちゃんを助ける番!!」ボッ
ドン!!!!
穂乃果「うわあ!!」
ことり「す、すごい音....」
「あ”あ”ああああ”あああああ!!!!!!!」
バチバチバチ!!!!!!
海未「当たったみたいですね!!」
希「これで終わりや!!」 「」スー....
凛「黒いのが消えていくよ!?」
にこ「やったってことかしら?」
まき「.......」スッ
希「真姫ちゃん」
まき「ありがとう...これで皆、元に戻れると思う」
希「ねぇ、真姫ちゃんは今、どっちの真姫ちゃんなの?」
まき「さぁ?どうかしらね?」
スー.....
凛「真姫ちゃんが光って浮いてる!?」
まき「...皆、本当にありがとう...これで私は...」パー!!
絵里「ぐっ...」
穂乃果「ま、眩しい!!」 にこ「っ....治まった?」
花陽「あ、あれ?真姫ちゃんは?」
凛「いないにゃ」キョロキョロ
希「っ...真姫ちゃん!!」ダッ
絵里「希!!」
穂乃果「先輩!!」
海未「追いましょう!!」 絵里「あれ?掲示板が元に戻ってる?」
にこ「ってことは...元の世界に戻ってきたってこと?」
海未「........」スッ
ガララ...
海未「窓も普通に開きます、本当に元の世界に戻ってきたようですね」
タッタッタッ
希「はぁ....はぁ...」
〜♪
希「!....この音は...」
『音楽室』
希「.....」スッ
ガラララ
希「........」
「どうしたのよ、そんな顔をして」
希「っ....そんな顔にさせたのは、誰のせいだと思ってるんよ」 絵里「で?結局、その前後の記憶がなかったと」
にこ「そうみたいよ、希の話だと」
絵里「それで気がついたら学校の音楽室にいたと」
にこ「えぇ」
絵里「ふーん...あ、そういえば、屋上に出るって話、なくなったみたいよ」
にこ「それはそうでしょ、元に戻ったんだから」
絵里「他の生徒も元に戻ったし本当によかったわ」
にこ「そうね、心残りがなくこれで卒業できるわ」
絵里「...今でもあの時のことが夢のようだわ」
にこ「にこも同感よ、それは」
穂乃果「先輩ー!」
絵里「!高坂さん!それに園田さんも」
穂乃果「先輩、卒業おめでとうございます!」 絵里「ありがとう、来年は妹のことをよろしくね」
穂乃果「はい!!」
絵里「...園田さんも」
海未「!は、はい」ビクッ
にこ「あんた、顔が怖いわよ」
絵里「そんなことはないわよー?にこ?」
にこ「うわっ...」
絵里「うわってなによ!」
にこ「あんたも大変そうね」
海未「あはは...そうですかね」 ことり「ごめんね?手伝ってもらっちゃって」
凛「大丈夫ですよー」
花陽「この間も差し入れいただいのでこれくらいは頑張ります!」
ことり「えへへ...ありがとう」
凛「あーあ、先輩達卒業しちゃうのかー寂しいなー」
花陽「...そうだね」
ことり「うん...あれ?そういえば真姫ちゃんは?」
凛「あー真姫ちゃんは」
花陽「多分、希ちゃんのとこだと思います」 希「.........」
真姫「ここにいたのね」
希「....真姫ちゃん?....」
真姫「卒業おめでとう...希」
希「ありがとう、真姫ちゃん」
真姫「桜が綺麗ね....」
希「ねぇ、真姫ちゃん知ってる?」
真姫「なに?」
希「桜の木の下には何が埋まってるか」
真姫「...雰囲気が台無しよ」
希「あはは、ごめんごめん」
真姫「全く....」 希「やっぱりあれから何も見えないん?」
真姫「えぇ」
希「そっか...」
真姫「希は見えない私は嫌?」
希「そんなことはないよ、もうこれで危険な目には遭わないかもしれないんやから」
真姫「そうね」
希「..........」
真姫「これからはその分、貴方を見ていくから」
希「っ.....」
真姫「....何、泣いてんのよ」
希「...っ、これは花粉だから!!花粉症だから!!」
真姫「はいはい」 人間には元々五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が備わっているわ、これは古来から人や動物が外界を感知する為に備わっている感覚よ
...けどね、私にはそれ以外にもう一つ、シックスセンスがある時期があったの、ようは幽霊が見えたりする霊感みたいなものね
真姫「そして、あの日から私は....」
希「真姫ちゃん?」
真姫「!...希、びっくりさせないでよ」
希「何してるの?」
真姫「ちょっとね」
希「なに?そのノートは」
真姫「ただの日記帳よ」
希「ふーん....」 真姫「今日はどうする?」
希「パワースポット巡りとかどう?」
真姫「本当に好きね」
希「ええやん、行こうよー」
真姫「はいはい、わかったわ」
希「よし!レッツゴー」
真姫「...貴方とならどんな日常でも非日常でも......」
希「ん?なんか言った?」
真姫「なんでもないわ」
希「?」
真姫「行きましょう」
希「うん♪」
真姫(共に過ごしていたきたい...なんてね)
おしまい これでおしまいです
長々とお付き合いいただきありがとうございました
またのぞまきでなにか書くことがあったらよろしくお願いします 乙
ドッペルゲンガーもう一回出ると思ったけどそんなことなかったね シリーズ完結乙でした
ほのぼのホラーって感じで楽しみつつも安心して読めたのが良かった シリーズ完結乙
消化ホースの件でニコハード思い出したわ 乙でした
このシリーズも終わりかぁ
別の話を書いてくれるの待ってるよ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています