真姫「オカルト先輩と見えていた私」
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真姫「人間には元々五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が備わっているわ」
真姫「これは古来から人や動物が外界を感知する為に備わっている感覚よ」
真姫「...けどね、私にはそれ以外にもう一つ、シックスセンスがあるの、ようは幽霊が見えたりする霊感が備わっているのよ」
真姫「他には直感が鋭かったりするわ...え?これじゃ6個以上あるんじゃないかって?....細かいことは別にいいじゃない!」
真姫「このお話はそんなシックスセンスを持った私とちょっと変わった先輩や友達とのお話よ」 バリン!
「!!」
凛「な、なに?空瓶!?」
「随分と大変なことになってるみたいだね」
ことり「!」
海未「その声は....」
穂乃果「.........」
凛「先輩!?」
海未「穂乃果、どうしてここに!!」
穂乃果「.........」チラッ
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「...あいつがやったの?」
海未「穂乃果?」
穂乃果「海未ちゃんを傷つけたのはあいつ?」
ことり「う、うん....」
穂乃果「ふーん....」 スッ
海未「穂乃果!?何を!」
穂乃果「穂乃果があれの相手をする」
ことり「穂乃果ちゃん!?」
海未「そんな無茶です!!!」
穂乃果「.........」
凛「せ、先輩?」
穂乃果「........」チラッ
「........」
穂乃果「...この子を離してあげて、貴方の相手は穂乃果がしてあげる」スッ
海未「穂乃果!!」 「.........」チャラ
凛「!鎖が解けた!?」
花陽「凛ちゃん!」
穂乃果「.........」スッ
凛「先輩....」
穂乃果「穂乃果の大切な人を.....」
ことり「穂乃果ちゃん.....」
穂乃果「傷つけたり...泣かせたりする人は....」
海未「穂乃果....」
穂乃果「絶対に許さない!」 大切な幼馴染置いていけないって気持ちは分かるけど
かよちんとことりは邪魔なだけだな ガラララ...
にこ「っ!....なに、この教室は!寒っ!」
希「せやね...見た感じ普通の教室のはずなのに....」
絵里「ろ、ロシアの寒さはこんなものじゃないわよー?」
希「え」
にこ「...絵里?」
絵里「えっと....その...和ませようと思って」
にこ「なんで、あんたまであいつらの真似してんのよ」
絵里「だって....怖いんだから仕方ないじゃない!!!私だって二人みたいにいられるんだったらそうしていたいわよ!!」
にこ「え、絵里?」
絵里「今更、暗いのが怖いなんて後輩達の前で言えると思う?二人の前でくらいなら弱いとこを見せてもいいでしょ?」
希「エリチ....」 まき「ん........」ブルッ
希「あ」
絵里「!ご、ごめんなさい...起こしちゃったかしら?」
まき「寒い......」
希「真姫ちゃんおはようさん、寒いん?」
まき「ん....寒い....」
希「じゃあ、うちの上着を貸してあげる...ぶかぶかだけど少しは暖かいと思うから」
まき「....んー.....」
絵里「なんか寝ぼけてるわね」
希「にこっち上着を脱ぐから真姫ちゃんを」
にこ「あぁ、希は大丈夫なの?」
希「真姫ちゃんのが大事やから」 まき「...ん?あれ?......」
希「起きた真姫ちゃん?」
まき「!!」ビクッ
希「?」
まき「お、お姉ちゃんはどこ?」
希「お姉ちゃん?」
絵里「多分、南さんのことじゃない?」
希「...ことりちゃんじゃなくてごめんね」
まき「っ.........」
希「あ、うちにおんぶされてるのは嫌だよね、今降ろしてあげるから」スッ
にこ「希....」
希「ええんよ、別に...」 まき「.........」キョロキョロ
絵里「ごめんなさいね、さっきのお姉ちゃん...えっと、南お姉さんはちょっと今、ここを離れててね」
にこ「代わりに私達が一緒にいるって訳なんだけど...わかったかな?真姫ちゃん?」
まき「う、うん....」
希「この部屋だけおかしいからなんかあるはずなんよね....」
まき「........」
絵里「用事が済んだらさっきいた皆もまた集まるから」
希「へっくし!!!」
にこ「もう、あんたそんな格好をしてると風邪をひくわよ」
希「あはは....」 まき「.........」スッ
絵里「あぁ、それね...まきちゃんが寒そうにしてたから希がね」
まき「...あのお姉さんが?」
絵里「そうよ、最初はちょっと驚かせちゃったみたいだけど...悪いお姉さんじゃないからあのお姉さんは」
まき「.........」ギュッ
絵里「だからあんまり怖がらないであげて?ね?」
まき「....うん」
絵里「ありがとう、優しいわねまきちゃんは」
まき「...お姉ちゃん」
にこ「ん?にこ?」
まき「....んっ....」ブンブン!
希「え?うち?」 まき「........」
希「えっと...なぁに?まきちゃん」
まき「....っ......」ギュッ
希「んー?どうしたん?」
まき「....ありがとう....」
希「へ?」
まき「っ....お洋服ありがとう!お姉ちゃん!」
希「!!!!!!」
まき「っ.......」もじもじ
にこ「あら?仲直り?よかったじゃない、希」
希「......」
にこ「希?」
希「」
にこ「!し、死んでる....」 まき「っ.......」もぞもぞ
絵里「あらあら、かくれんぼかしら?」
希「はっ!!」
にこ「お帰り」
希「うち、今、まきちゃんにお姉ちゃんって....」
にこ「よかったじゃない、少しは仲直りできたってことかしら?」
希「まきちゃん!」
まき「!」ビクッ
にこ「落ち着きなさい、いきなり大きな声を出したらびっくりするでしょうが」
希「あ、はい....ごめんなさい...」 絵里「嬉しいのはわかったから、慰霊碑?を探しましょう」
にこ「そうね...寒いし、この部屋」
希「って言ってもどこにあるんやろ....」
絵里「机と椅子....ロッカー....」ガチャ
希「特になにもないよね」バタン!
にこ「........ん?」
絵里「どうしたの?にこ」
にこ「なんかこの絵、飾っている位置がなんか変じゃない?」
希「あー...たしかになんで腰の辺りに高さに飾ってるんやろ?中途半端やね」
にこ「しかも2枚だけってなんか変じゃない?」
絵里「言われてみれば妙ね...」
にこ「!...外してみる?」 希「よく、ホテルとかで絵の裏にお札がってあるけど...そんなパターンとかかな?」スッ
にこ「なんもないわね」
希「あれー?そっちの絵はどう?エリチ」
絵里「絵はなんともないわ」
にこ「絵は?」
絵里「見てこれ、二人共」
希「ん?」
にこ「え?なに?これ」 まき「....?....」モゾモゾ
絵里「なんでこんなところにドアノブが」
にこ「しかもご丁寧にドアノブが壁の中に埋め込まれてるし」
希「これを隠すために絵を飾っていたみたいやね」
にこ「上手くカモフラージュしてるわね、ドアも壁に合わせて作ってるみたいだし」
絵里「完全に隠し部屋ね、これは」
にこ「...どうする?行く?」
希「行くしかないよ、きっとこの中に」
絵里「...........」
希「ドアは....」ガチャ...
にこ「どうやら開くみたいね」
絵里「行きましょう」 希「なに?この部屋は....」
にこ「空気が重いわね....」
絵里「っ.....」
希「...エリチ、真姫ちゃんをお願い」
絵里「え...あぁ...」
希「にこっち、いけそう?」
にこ「はいはい」
希「...さて、これが慰霊碑やね」
にこ「まさか、教室の中に普通にあるなんてね、どんな場所よ、ここは」 希「見て、にこっち」
にこ「まさか、これが原因ってこと?」
希「可能性はあると思う」
にこ「....誰かが悪戯したってこと?」
希「もしくは利用するためにこうしたか」
にこ「どうするの?」
希「とりあえずやれるだけやってみよう」
にこ「...触って呪われたりしないわよね?」
希「今だって呪われているようなもんやん」
にこ「はっ、それもそうね」
希「さぁ、ちゃっちゃっとやっちゃおうか」 穂乃果「..........」
凛「すごい迫力にゃ...さっきまでの先輩とは別人みたいにゃ」
花陽「そ、そうだね...なんかちょっと怖いくらい」
海未「...穂乃果...」
穂乃果「ことりちゃん」
ことり「は、はい!」
穂乃果「海未ちゃんをお願い」
ことり「う、うん!」
穂乃果「...久々に握ったかと思ったら本物の刀なんてね....まぁ、いっか」
「........」
穂乃果「いいよ、どっかでもかかってきなよ」 乙←これは乙じゃなくてエリチカのポニテなんだからね! ガキン!!
穂乃果「.......」ブン!!
ガキン!!
花陽「す、すごい....」
凛「り、凛より....動きが早い...高坂先輩って何者?」
海未「穂乃果は...実は昔、剣道をやっていたんです」
凛「そうなんですか?」
海未「えぇ、穂乃果は私よりも強いです...戦いという形であれば」
凛「え!園田先輩よりもですか!?」
海未「はい...」
花陽「...じゃあ、なんで剣道部じゃないんですか?そんなに強いのなら」
海未「......」 海未「...穂乃果は武道としての剣道が苦手なんです」
花陽「武道としての剣道が苦手?」
海未「簡単に言ってしまえば、剣道にも色々ルールがあります、これはどのスポーツや武道にもあるものですが...しかし、穂乃果は」
花陽「?」
海未「細かいルールを覚えきれなかったり、つい興奮をしてルールを破ってしまったりしてしまうんです、もちろん得意なスポーツもあります、水泳とかが穂乃果は得意だったりします」
ことり「穂乃果ちゃんはすぐに熱くなっちゃうからね」
海未「新人戦では個人で地区優勝をする程の実力でしたが、しかしそれ以降、実力者当たることも多くなり、全力を出そうとしてそのたびにルール違反などで失格になってしまうことが多くなってしまって...」
ことり「穂乃果ちゃんは剣道部を辞めちゃったの、カッコよかったんだけどなぁ...穂乃果ちゃん」
海未「穂乃果自身も部に迷惑がかかってしまっていることを気にしていて、辞めてしまったのです」
凛「先輩にそんな過去が....」
海未「でもこの状況であれば、ルールもなにありません、穂乃果を縛るものはありません」 ガキン!
穂乃果「...ふぅ....貴方、強いね....」
「........」
海未「穂乃果!大丈夫ですか!?」
穂乃果「大丈夫だよ、海未ちゃん...海未ちゃんこそ大丈夫なの?」
海未「はい、たいしたことはありません」
穂乃果「そう...」
ことり「穂乃果ちゃん無理はしないでね!」
穂乃果「うん、わかってるよ、やっと体が慣れてきた感じだから、そろそろ本気でいくから」
凛「え、今までのは本気じゃなかったってこと!?」
穂乃果「さてと...いくよ!!!」 ガキン!!
花陽「早い!!」
凛「というか今の動きはなに!?まるでゲームみたいな動きにゃ!」
海未「相変わらずですね、私にはできない動きですね」
穂乃果「でぇやぁ!!!」ブン!
ガン!!
凛「攻撃が当たった!?」
穂乃果「...さすがに鎧だと切ってもダメージはないか...なら...」スッ
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「...ちょっと危ないけどこっちでいこうかな」 海未「穂乃果!何をしてるんですか!」
穂乃果「何って刃を逆にして持っただけだけど」
ことり「危ないよ、穂乃果ちゃん!」
穂乃果「切れないならより強い打撃を与える...そうするしかなくない?」
海未「たしかに理にはかなってはいますが、危険です!」
穂乃果「逃げられないこの状況で...倒すしかないならこうするしかないよ」
ことり「穂乃果ちゃん...」
穂乃果「大丈夫だよ、穂乃果はやるって言ったらやるんだから」
海未「...絶対に無事に勝ってくださいよ」
穂乃果「もちろん!」 ガン!
穂乃果「っ...ちょっと浅かったかな」
「........」ブン!
穂乃果「おっと!」
凛「すごい、攻撃が当たってきてる...先輩や凛は当てることもできなかったのに」
花陽「これなら勝てるよ!凛ちゃん!」
海未「成程...そういうことですか」
ことり「どうしたの?海未ちゃん?」
海未「おそらくあの武者は相手の動きを見切るのが上手い、いえ...剣道の動きなどの武道を見極めるのが上手いのかもしれません」
凛「!」
花陽「でも高坂先輩も剣道の動きをしてるんですよね?」
海未「いえ、剣道であんな立ち回り方はありません」
花陽「え」
凛「そっか、先輩の動きは型にはまってないから読みづらいんだ!」
海未「そういうことです」 穂乃果「はぁ....はぁ....」
「.......」
穂乃果「さすがに久々すぎて体がなまっちゃってたみたいだね...」
海未「穂乃果!」
穂乃果「このまま、持久戦だと不利....なら、一気に決めないと!」ダッ!
ガキン!
ことり「海未ちゃん!穂乃果ちゃんが!」
海未「わかってます....しかし、下手に手出しもできません!逆に穂乃果の邪魔になってしまいます!」
凛「なにか手は....」
花陽「......!....」ダッ
凛「か、かよちん!?」 穂乃果「このっ.....」ググッ...
「.........」グッ...
穂乃果「ぐっ.....」
海未「!!あのまま競り合ったら刃が!穂乃果!!」
ことり「穂乃果ちゃん!!」
花陽「....えい!!!」ブン!
「!」
バリン!
花陽「今です!!先輩!!!」
穂乃果「!やぁ!!!」ブン!!
「!?」
ドン!!
ガラン!....ドン!! 穂乃果「...兜が落ちた?...え?」
「.......」
穂乃果「.........」
「!!!!」ジタバタ!!
穂乃果「うわぁ!!!」
海未「穂乃果!!」
穂乃果「こ、これは離れた方がよさそうだね!!」
凛「なに...あれ」
花陽「頭や首がない?なのに動いてる?」
ことり「なんか、動きが気持ち悪いよぉ.....」 穂乃果「.........」
海未「穂乃果、どうしたんですか!?早くこっちに!」
穂乃果「もしかして....」スッ
海未「穂乃果!?」
凛「先輩!何してるんですか!」
穂乃果「.........」ダッ
花陽「え、ちょっと!!」
ことり「穂乃果ちゃん!?」
凛「なんでそれをこっちに持ってくるんだにゃー!!」 穂乃果「ただいま!」
花陽「あ...あ....」
穂乃果「ん?どうしたの?」
海未「それはこっちのセリフです!!何を持ってきているんですか!貴方は!」
穂乃果「あーこの兜?」スッ
花陽「ひぃ!!」
海未「早く戻してきなさい!!皆、怖がってるじゃないですか!」
穂乃果「えー、でもこっちにあった方がいいと思うよ」
海未「どうしてですか!?」
穂乃果「ほら、あれを見てよ」
海未「はい?」 「.......」フラフラ
ことり「あれ?なんかふらついてる?」
穂乃果「多分だけど、これがないと周りが見えないんだと思う」
凛「!成程...」
穂乃果「だからこれをこうして...上着で包んじゃえば」シュッ
海未「考えましたね、穂乃果」
穂乃果「見えなくなっちゃうからこれでもう追って来れない!」
ことり「穂乃果ちゃんすごい!」
穂乃果「えへへ....」 花陽「.........」
穂乃果「えっと....花陽ちゃんでいいかな?」
花陽「は、はい!」
穂乃果「さっきはありがとね、助かったよ!」
花陽「あ、いえ...お役に立ててなによりです」
海未「穂乃果」
穂乃果「!海未ちゃん、やったよ!」
海未「全く...ひやひやしました」
穂乃果「あはは...」
海未「でも、助かりました、穂乃果...ありがとうございました」 「........」ジタバタ
穂乃果「さてと、希先輩達と合流しないと」
海未「そうですね、ことり」
凛「希ちゃん達も無事ならいいんだけど...」
花陽「そうだね」
ことり「まきちゃんも泣いてたりしてなければいいけど」
にこ「その必要はないわよ」
海未「!」
凛「希ちゃん!先輩達も!!無事だったんですね!!」
希「そっちも無事やったみたいやね、よかった」 にこ「なに、あれ....気持ち悪いわね」
海未「胴体と頭を分離させたら、こうなりました」
絵里「誰がやったの?園田さん?」
穂乃果「はい!私がやりました!」
にこ「へー、あんたが...やるじゃない」
穂乃果「私もやる時はやりますので!」
絵里「傍から聞いているとなんか恐ろしい会話ね」
希「成程、それでまだ動いてるってことみたいやね」 まき「なぁに?あれ?」
希「あー、エリチ」
絵里「えい!」スッ
まき「!な、なに?」
絵里「だーれだ?」
まき「え?えっと...」
希「今のうちに....」ゴソゴソ
花陽「お札?」
「.........」ジタバタ
希「えい」スッ
「」ピタッ
希「封印完了ってところかな?」 凛「止まった?」
花陽「希ちゃんそれは....」
希「慰霊碑があったところにお札がたくさんあってね、何枚か拝借してきたんよ」
にこ「どうやらここでも力が発揮できるみたいね、これは役に立つわね」
海未「見つかったんですね、慰霊碑は」
絵里「えぇ、ばっちりかはわからないけど...色々と処理はしてきたわ」
ことり「じゃあ...」
希「うん、車椅子の子はとりあえずは大丈夫やと思う」 穂乃果「あれ?」
まき「.......」
穂乃果「真姫ちゃん?その格好は...」
絵里「あー...ちょっと寒い部屋があってね、寒そうだったら希が」
穂乃果「成程、成程」
にこ「もう寒くないだろうし、真姫ちゃんそれ脱ぐ?」
まき「いい」
にこ「大丈夫?動きづらくなかったりしない?」
まき「うん...」
にこ「なら、いいけど...」
まき「......」 「全く、貴方達は....とことん邪魔をしてくれるわね」
希「!」
絵里「その声は!」
「こっちの手駒をまさかここまでやってくれるとわね」
にこ「なら降参でもしたら?」
凛「そうにゃ!そうにゃ!さっさと降参するにゃ!!」
「力も戻ってきたし....まとめて貴方達を始末してあげる...」
海未「......」
「この校舎ごと取り込んであげるわ!」
穂乃果「取り込む?」 グラ!グラ!!
絵里「な、なに!?」
ことり「じ、地震?」
花陽「!!!!」
凛「かよちん?」
花陽「皆、逃げて!!」
希「花陽ちゃん?」
花陽「早く!!!皆、走ってください!!!」 にこ「ど、どうしたっていうのよ!」
希「とにかく花陽ちゃんの言う事を聞こう!!まきちゃん!」スッ
まきちゃん「わっ!」
希「しっかり掴まっててね!」
絵里「でも、どこに向かえばいいのよ!」
花陽「とりあえず、元の校舎に戻りましょう!ここの旧校舎にいるのはまずいです!!」
海未「まずいってどういうことですか?」
ことり「!...海未ちゃん、後ろ!」
海未「?....な、なんですか...あれは...」 穂乃果「え、奥ってあんなに真っ暗だったっけ?」
海未「あの辺りはさっきまでいた場所のはずです...あんなには暗くはなかったはずです」
花陽「周りを取り込んでいるんです!」
ことり「取り込んでる?」
海未「!まさか!!」
花陽「あの暗闇に追いつかれたら!まずいです!!」
希「成程、まとめてうちらを仕留めようとしてるってことやね」
絵里「まずいじゃないそれって!!」
にこ「急いで元の校舎に戻りましょう!」 ガチャ!
希「よかった!ドアは開く!」
絵里「急いで!!皆!!」
にこ「これで全員ね!鍵をかけるわよ!」カチャン
ドン!!
穂乃果「うわぁ!!」
凛「防火シャッターになにかがぶつかってきてる!?」
ドン!!
絵里「希!」
希「わかった!!」スッ
にこ「この札があって本当によかったわ」
希「...これで大丈夫かな?」 花陽「........」
絵里「!見て、あれを」
凛「ん?え.....」
穂乃果「旧校舎が...」
にこ「なによ、あの黒いのは...さっきのやつってこと?」
海未「完全にあの黒いのに飲み込まれていますね」
希「完全にうちらごと真姫ちゃんを取り込もうとしてって訳やね」
バチ...バチ....
希「!」
にこ「お、お札が....火花を出してる?」 絵里「これってまずいんじゃないの?」
花陽「力がどんどん強くなっている....うっ....」
凛「かよちん!?大丈夫!?」
花陽「大丈夫、でもここ、そんなには長くはもたないと思う」
ことり「そ、そんな...」
海未「どうしたら....」
穂乃果「........」
絵里「とにかくここから少しでも離れましょう」
にこ「でも、どこへ?校舎からは出られないのよ?」
まき「........」 希「そうだ!屋上は?」
凛「屋上?」
希「ロープとかがあれば校舎から出られるかも!」
絵里「でも、万が一外に出られたとして、校舎の外が元の世界かどうかもわからないのよ」
にこ「でもここでじっとしていてもまずいんじゃないの?」
ことり「....そうですよね.....」
海未「ここは進むしかないようですね」
穂乃果「なら手分けしてロープとか武器になりそうなものを探そうよ!」
にこ「そうね、なにかあったら屋上に集合、それでいいわね」
絵里「よし、行動開始よ!」 凛「希ちゃん、どう?」
希「うん、開いてるね」
ガチャ
花陽「....とくにはなにもいないみたいです」
希「よかった、ここはとりあえず安全地帯ってところやね」
ビュー...
凛「うーん....周りは普通に見えるにゃー、風がちょっと強いけど」
花陽「この学校だけ?校舎だけ?違う空間になってることなのかな?」
まき「.......」
希「真姫ちゃん、寒くない?」
まき「うん、へいき」 希「...ちょっと不謹慎かもしれないけど思い出すね」
凛「思い出す?」
希「うちらが初めて怪異にあった時のこと、あの時、一緒にいたメンバーも一緒だし」
花陽「そういえば...あの時も最後は屋上で戦ったよね」
希「真姫ちゃんが変な武器を作ってね」
凛「あれはすごかったにゃ」
まき「私のこと?」
希「あー違うんよ、違う真姫ちゃんって子がいてね、その子の話なんよ」
まき「ふーん...」 花陽「そういえば...真姫ちゃんってここにずっといたんだっけ?」
まき「うん」
花陽「なんでずっとここにいたの?」
まき「わかんない、気がついたらここにいたの」
凛「そっか...真姫ちゃんはいつもここで何をしてたの?」
まき「皆を見てたよ」
凛「え?」
まき「皆とお話をしたのは今日が初めてだけど、皆のことはずっと前から見てたよ」
花陽「そうなの?」
まき「うん!今日は楽しい!一人ぼっちじゃないもん!」 ガチャン!!
絵里「色々と集めてきたわよ!」
にこ「どう?外の様子は」
希「外は落ち着いてるよ、何かあった?」
絵里「とりあえず、武器になりそうものを」
にこ「火とかロープじゃないけど...消火栓のホースを持ってきたわ」
絵里「ロープの代わりにはなると思うわ、さすがにこね」
にこ「映画でみただけよ、映画で」
ガチャン!!
海未「お待たせしました!」
穂乃果「ロープは見つかませんでしたけど、色々と役に立ちそうなものは見つけてきました!」 絵里「希、準備はできたわよ!これでいつでも外に出られるわ」
希「うん、わかった...」
にこ「.....希?」
希「皆は先に...うちはここであいつと決着を着ける」
にこ「あんたまさか...」
希「うちはここに残る、真姫ちゃんを助けないと」
花陽「希ちゃん...なら私も!」
凛「凛も!!」
希「!二人共....」 にこ「散々、ここまで付き合わせておいて何を言ってあんたは」
絵里「そうよ、怒るわよ?」
希「エリチ...にこっち」
海未「そうですね、でなければここまでついてきた意味がありません」
穂乃果「穂乃果も手伝うよ!」
ことり「うん、真姫ちゃんを助けないと!」
希「皆....」
まき「お姉ちゃん達...皆、仲良しだね」
希「...そうやね」 まき「お姉ちゃん」
希「ん?うち?」
まき「お姉ちゃん手を出して」
希「うち?」
まき「うん、手を出して」
希「うん」スッ
まき「はい」ギュッ
希「えっと...真姫ちゃん...これは...」
まき「まき決めたの、お姉ちゃんに力を貸してあげる」
希「え?」
まき「♪」
パー....
希「!!」 絵里「希が光ってる?」
希「これは...真姫ちゃんにあげたネックレス...」スッ
まき「もう一人の私をお願いね」
希「真姫ちゃん?」
ドカン!!!
希「!!」
凛「ドアが吹っ飛んだ!?」
「追い詰めたわよ」
まき「........」
絵里「なによ、あれ....」
にこ「...巨大な黒い塊?」 「やっとこれで力を手に入れることができるわ」
まき「.........」
「これで終わりよ!!」ダッ
まき「やぁ!!」スッ
「!!!」ピタッ
凛「黒いのが止まった!?」
希「まさか真姫ちゃんが?」
まき「っ.....っ....」
「こざかしいことを....」プルプル
まき「今のうちにさっきのお札と石で!!これを!」
希「真姫ちゃん?」
まき「早く!!」
希「....わかった!」 「このっ......」プルプル
まき「うー!........」
ビュー....
希「逆風....風が吹いてて投げられないなら近づくまで!!」ダッ
バチバチ!!!
希「きゃあああ!!!」ビリビリ
絵里「希!!!」
希「っ...なに、これ....」
凛「希ちゃん!!大丈夫!?今のはなんなの?」
花陽「多分、真姫ちゃんとあれが戦ってるからそのオーラみたいなのがあって近づけないんだと思います」
海未「ではどうすれば....」
花陽「こちらが近づかずに攻撃ができればなんとかなるかもしれません」 希「っく....」
にこ「大丈夫?あんた」
希「なんとかね...それよりも真姫ちゃんがなんとかしてくれてる間にどうにかしないと」
穂乃果「でも、近づかずになんてどうやって...」
希「...!それだ!!」
穂乃果「え?それ?」
希「エリチ、道具を集めて!!すぐに!!」
絵里「!わ、わかったわ!!」
希「真姫ちゃん!!もう少しだけお願い!!すぐに作るから!!」 希「鉄パイプに札とパワーストーンを入れて....布はハンカチと...」ビリッ!
にこ「希!?服を破いてなにをしてんの!」
希「にこっち、スプレーを」
にこ「スプレー?って無視しないでよ!」
凛「希ちゃん!」
希「ありがとう凛ちゃん」プシュー
にこ「何をしてんの?希は」
花陽「銃を作ってるんです」
にこ「.....は?」 希「できた....」
まき「お姉ちゃん早く!!!もうもたないよ!!」
希「わかった!」スッ
海未「あれは....」
希「あの時は真姫ちゃんがうちを助けてくれた....」カチッ
花陽「.....」
希「今度はうちが真姫ちゃんを助ける番!!」ボッ
ドン!!!!
穂乃果「うわあ!!」
ことり「す、すごい音....」
「あ”あ”ああああ”あああああ!!!!!!!」
バチバチバチ!!!!!!
海未「当たったみたいですね!!」
希「これで終わりや!!」 「」スー....
凛「黒いのが消えていくよ!?」
にこ「やったってことかしら?」
まき「.......」スッ
希「真姫ちゃん」
まき「ありがとう...これで皆、元に戻れると思う」
希「ねぇ、真姫ちゃんは今、どっちの真姫ちゃんなの?」
まき「さぁ?どうかしらね?」
スー.....
凛「真姫ちゃんが光って浮いてる!?」
まき「...皆、本当にありがとう...これで私は...」パー!!
絵里「ぐっ...」
穂乃果「ま、眩しい!!」 にこ「っ....治まった?」
花陽「あ、あれ?真姫ちゃんは?」
凛「いないにゃ」キョロキョロ
希「っ...真姫ちゃん!!」ダッ
絵里「希!!」
穂乃果「先輩!!」
海未「追いましょう!!」 絵里「あれ?掲示板が元に戻ってる?」
にこ「ってことは...元の世界に戻ってきたってこと?」
海未「........」スッ
ガララ...
海未「窓も普通に開きます、本当に元の世界に戻ってきたようですね」
タッタッタッ
希「はぁ....はぁ...」
〜♪
希「!....この音は...」
『音楽室』
希「.....」スッ
ガラララ
希「........」
「どうしたのよ、そんな顔をして」
希「っ....そんな顔にさせたのは、誰のせいだと思ってるんよ」 絵里「で?結局、その前後の記憶がなかったと」
にこ「そうみたいよ、希の話だと」
絵里「それで気がついたら学校の音楽室にいたと」
にこ「えぇ」
絵里「ふーん...あ、そういえば、屋上に出るって話、なくなったみたいよ」
にこ「それはそうでしょ、元に戻ったんだから」
絵里「他の生徒も元に戻ったし本当によかったわ」
にこ「そうね、心残りがなくこれで卒業できるわ」
絵里「...今でもあの時のことが夢のようだわ」
にこ「にこも同感よ、それは」
穂乃果「先輩ー!」
絵里「!高坂さん!それに園田さんも」
穂乃果「先輩、卒業おめでとうございます!」 絵里「ありがとう、来年は妹のことをよろしくね」
穂乃果「はい!!」
絵里「...園田さんも」
海未「!は、はい」ビクッ
にこ「あんた、顔が怖いわよ」
絵里「そんなことはないわよー?にこ?」
にこ「うわっ...」
絵里「うわってなによ!」
にこ「あんたも大変そうね」
海未「あはは...そうですかね」 ことり「ごめんね?手伝ってもらっちゃって」
凛「大丈夫ですよー」
花陽「この間も差し入れいただいのでこれくらいは頑張ります!」
ことり「えへへ...ありがとう」
凛「あーあ、先輩達卒業しちゃうのかー寂しいなー」
花陽「...そうだね」
ことり「うん...あれ?そういえば真姫ちゃんは?」
凛「あー真姫ちゃんは」
花陽「多分、希ちゃんのとこだと思います」 希「.........」
真姫「ここにいたのね」
希「....真姫ちゃん?....」
真姫「卒業おめでとう...希」
希「ありがとう、真姫ちゃん」
真姫「桜が綺麗ね....」
希「ねぇ、真姫ちゃん知ってる?」
真姫「なに?」
希「桜の木の下には何が埋まってるか」
真姫「...雰囲気が台無しよ」
希「あはは、ごめんごめん」
真姫「全く....」 希「やっぱりあれから何も見えないん?」
真姫「えぇ」
希「そっか...」
真姫「希は見えない私は嫌?」
希「そんなことはないよ、もうこれで危険な目には遭わないかもしれないんやから」
真姫「そうね」
希「..........」
真姫「これからはその分、貴方を見ていくから」
希「っ.....」
真姫「....何、泣いてんのよ」
希「...っ、これは花粉だから!!花粉症だから!!」
真姫「はいはい」 人間には元々五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が備わっているわ、これは古来から人や動物が外界を感知する為に備わっている感覚よ
...けどね、私にはそれ以外にもう一つ、シックスセンスがある時期があったの、ようは幽霊が見えたりする霊感みたいなものね
真姫「そして、あの日から私は....」
希「真姫ちゃん?」
真姫「!...希、びっくりさせないでよ」
希「何してるの?」
真姫「ちょっとね」
希「なに?そのノートは」
真姫「ただの日記帳よ」
希「ふーん....」 真姫「今日はどうする?」
希「パワースポット巡りとかどう?」
真姫「本当に好きね」
希「ええやん、行こうよー」
真姫「はいはい、わかったわ」
希「よし!レッツゴー」
真姫「...貴方とならどんな日常でも非日常でも......」
希「ん?なんか言った?」
真姫「なんでもないわ」
希「?」
真姫「行きましょう」
希「うん♪」
真姫(共に過ごしていたきたい...なんてね)
おしまい これでおしまいです
長々とお付き合いいただきありがとうございました
またのぞまきでなにか書くことがあったらよろしくお願いします 乙
ドッペルゲンガーもう一回出ると思ったけどそんなことなかったね シリーズ完結乙でした
ほのぼのホラーって感じで楽しみつつも安心して読めたのが良かった シリーズ完結乙
消化ホースの件でニコハード思い出したわ 乙でした
このシリーズも終わりかぁ
別の話を書いてくれるの待ってるよ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています