にこ「わたしがわたしでなくなるその前に」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
絵里「大丈夫、にこ?」
にこ「だ、大丈夫、大丈夫だから、大丈夫」
大丈夫じゃないのは自分自身で自覚していた。
先ほどから話しかけられても答えるのが億劫になってきたうえ、絵里の用意してくれた食事にも手が伸びなくなっていた。
絵里「にこ、そんな格好したらあぶないわよ。こまったわね」
にこ「ふぁう?」
絵里にお酒を勧められて、飲めないのにお付き合いしたせいで私はすっかり酔ってしまっていた。 そう……何と言うか、頭に水が詰まっていて、それが首を傾けるたび中でユラユラしている感じ。
何だか身体が重く、気を張っていないと次の瞬間には意識を失ってしまうくらい、私は酩酊させられていたのだ。
腕が、頭が、瞼が重く、指一本動かすことさえ面倒に感じた。
絵里「ベッド空いてるから、休んだら?」
にこ「い、いいわよ。わ、私は、家に、帰る、ん、だから〜」
絵里「呂律も廻ってないわよ」
にこ「ちゃんとしてる、わよ…。…………………………………………ろれつ、まわって、ま、す、か、ら、だい、じょう、ぶ、よ」
絵里「まともに話せてないじゃないの。泊まって行きなさいって」
にこ「かえる、ます、か、ら」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています