「バカばっか」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
ー部室ー
ガチャ
穂乃果「今日も練習がんばろーっ!ってあれ?」キョロキョロ
凛「しゃーっ」ギロッ
にこ「うぅ〜っ」ギロッ
穂乃果「ふ、2人とも睨み合ってどうしたの?」アセアセ
凛「もう穂乃果ちゃんに決めてもらおうよ!」
穂乃果「え?」
にこ「そうね。私たちだけで話し合っていても、埒が明かないわ」ハァ
穂乃果「け、喧嘩なら」アセアセ
凛「凛と!」
にこ「にこと!」
「どっちがおバカだと思うっ?!」
穂乃果「え、えーっと・・・・・・え?」
♥♡
穂乃果「ふむふむ。凛ちゃんは、にこちゃんに宿題を教えてもらおうと思ったんだけど」
凛「分からないって言われたにゃ」
にこ「1年生の問題なんて、もう忘れただけよ!」
凛「だから、ついつい本音が出ちゃったんだ。よく3年生になれたね、って」
穂乃果「それは凛ちゃんが悪いよ」
凛「それはそうだけど・・・・・・。今はどっちが悪いかじゃなくて、どっちがおバカかって事だよ!」
にこ「にこは3年生なのよ?凛より学年が2つも上なんだから、にこの方が賢いに決まってるにこ」プイッ
凛「凛が3年生になったら、ぜぇ〜ったいに、にこちゃんより賢いハズだもん!」ガタッ
穂乃果「うーん、それじゃあこういうのはどう?」
穂乃果「私が一般常識の問題を出すから、間違えた方がおバカって事で。これなら学校の勉強はあまり関係ないよね」ニコニコ
凛「分かったにゃ」
にこ「年上のにこの方が経験も知識も豊富なんだから、負けを認めるなら今の内にこ」ニヤニヤ
凛「ぐぐっ」ワナワナ
凛「にこちゃんこそ、1年生に負けたら、明日からは廊下の隅っこを歩いてもらうからね!?」
穂乃果「問題は、インターネットから出題するよ」ポチポチ
穂乃果「答えは、相手に見えないようにノートに書いてね」
穂乃果「それじゃあ、問題です!」
凛「・・・・・・」ドキドキ
にこ「・・・・・・」ドキドキ
穂乃果「日本の総人口は約1億2千万人ですが、東京都の人口は約何人でしょうか?」
凛(へぇー、日本って1億人も住んでるんだー)
にこ(こんなの簡単よ。日本全国で東京が1番多いんだから、えーっと、だいたい・・・・・・)
凛(ところで東京って、どこまでが東京だっけ)ウーン
にこ「・・・・・・」カキカキ
凛「!!」(にこちゃんもう書いてるにゃ)チラッ
にこ「ふふん」ニコニコ
凛「ほ、穂乃果ちゃん!」ビシッ
穂乃果「どうしたの?」
凛「ひ、ヒントをください!」アセアセ
穂乃果「いいよー」ポチポチ
にこ「ちょっと!にこはもう書き終えたんだから、早くしなさいよ」ムスッ
穂乃果「まあまあ、ヒントを聞いて答えが変わるかもしれないよ?」ニコニコ
にこ「・・・・・・」
穂乃果「ヒントです!日本には47の都道府県があります。その中でも東京の人口が1番多いです」
凛「え?それだけ?」アセアセ
穂乃果「うん」
穂乃果「あっ、電卓は使ってもいいって書いてあるよ」
にこ「えっ」(電卓?計算が必要ってこと?)アセアセ
凛「あっ!分かったにゃ」ポチポチ
にこ(えっ、嘘?計算?公式とかあるってこと?)グルグル
凛(1億2千万を47で割ればいいんだね)ポチポチ
凛(えーっと、210万?かな・・・・・・ん?)
凛(でも、東京の人口が1番多いんだよね。それなら)ポチポチ
凛「できたにゃ!」カキカキ
にこ「ちょっちょっと待って!」アセアセ
にこ(お、落ち着くのよ!凛が分かって、にこが分からないハズがないわ)ポチポチ
にこ(えーっと、まずは1億2千万人よりは少ないわよね)カキカキ
にこ(それで、学院が1クラス30人ぐらいで、全部で6クラスあるから)ポチポチ
にこ(最低でも180人はいるでしょ、先生も合わせると200人弱)ポチポチ
にこ(割り算?割ればいいのかしら)ポチポチ
にこ(60万人・・・・・・え?本当に?)グルグル
にこ(冷静になるのよ、私はやればできる子)アセアセ
にこ(東京ドームが5万人収容って聞いた事がある、気がする)
にこ(つまり、60万人だったとしたら・・・・・・えーっと)ポチポチ
にこ(12分の1が東京ドームに入る事になる・・・・・・これはおかしいわね)
にこ(つまり、60万人よりもっとたくさんいるって事よ!)ポチポチ
にこ「ふふふ、書けたわ」カキカキ
穂乃果「おー、自信満々だね」
穂乃果「ちなみに、正解に近い方が勝ちだよ!一緒に出してね、せーの!」
バンッ
凛”21,000,000”
にこ”600万人”
穂乃果「・・・・・・えっ」ビクッ
にこ「早く答えを言いなさいよ。まあどうせ、にこがドンピシャで正解でしょうけど」フフン
凛「そんなことないよ!凛の方が正解だもん」ムスッ
穂乃果「せ、正解は・・・・・・」アセアセ
凛「・・・・・・」ドキドキ
にこ「・・・・・・」ドキドキ
穂乃果「約1000万人、です!」
「・・・・・・」
にこ「ま、まあ、に、にこの方が近いわね」アセアセ
凛「ひ、引き分けだよ!引き分け!どっちもすごい外れてるにゃ!」アセアセ
にこ「負け惜しみはやめなさい」
凛「ね?引き分けだよね?穂乃果ちゃん!」
穂乃果「うーん・・・・・・」
にこ「さっき正解に近い方が勝ちって言ってたじゃない!」
穂乃果「引き分け、かなー?」
凛「ほらほら!」ニコニコ
にこ「なんでよ!おかしいじゃない!」
穂乃果「だって2人とも惜しくもないし」
にこ「そ、そもそも穂乃果が問題出してるのがおかいいのよ!」ガタッ
穂乃果「え?」
にこ「穂乃果も凛と同じおバカなんだから、出題者としての資格がないにこ!」
穂乃果「ほ、穂乃果は賢くはないけどおバカでもないよ!自分の住んでる東京の人口も知らないくせに、そんなこと言わないで!」ガタッ
にこ「なっ!?それじゃあ、穂乃果は知ってたって言うの?」
穂乃果「そ、それぐらい常識だよ」アセアセ
にこ「・・・・・・」ジー
穂乃果「・・・・・・」アセアセ
ガチャ
希「あれ?3人だけ?」キョロキョロ
海未「なにを騒いでいるのですか?」ハァ
穂乃果「海未ちゃん!」パアァ
海未「・・・・・・2人ともおバカですね」ハァ
にこ「に、にこは惜しかったじゃない!」ガタッ
海未「惜しくありません」
凛「東京の人口なんて知ってても、使わないよ!」アセアセ
海未「使わなくても常識です。普通は知っています」
穂乃果「そ、そうだよ!」アセアセ
海未「2人がおバカでないというのなら、私の出す問題を正解できますよね?」
にこ「うっ」ビクッ
海未「出来ないなら、やはり2人はおバカだという事に」
凛「できるよ!」ガタッ
海未「本当ですか?」チラッ
凛「ほ、穂乃果ちゃんと2人なら」オドオド
穂乃果「えっ」ビクッ
凛「ねっ?!」チラッ
穂乃果「う、うん!もちろんだよ!」
希「じゃあ、ウチはにこっちとやね」
にこ「えっ」ビクッ
海未「いいでしょう。その代わり、負けた方は2人ともおバカになりますよ?」
穂乃果「絶対に正解しようね!」
凛「うん!」ニコニコ
希「ウチらも負けへんよー」ニコニコ
海未「高校で出題されるテストのような問題では、とても正解できないと思いますので」
にこ「むっ」ムスッ
穂乃果「す、数学以外なら分かるもん!」ムスッ
凛「凛も英語以外なら!」
希「・・・・・・」
海未「小学生でも分かるような問題にします。いいですね?」
「はい」
海未「つまり、この問題が分からない人は小学生以下という事になります」
「・・・・・・」ゴクリ
海未「それでは問題です」カキカキ
問題:15−5×(8−2)÷2+3=
バタン
穂乃果「穂乃果はもうダメです・・・・・・。凛ちゃん、あとは任せ、ぐふっ」チーン
凛「ほ、穂乃果ちゃん?!しっかりするにゃ!」ユサユサ
にこ(えーっと、どうするんだっけ)アセアセ
希「こんなの簡単やん」カキカキ
にこ「本当にこ?」チラッ
希「これで合ってるやんね?」
希:10×6÷2+3=60
にこ「これ本当に合ってる?」
希「いやだって、こうとしか考えられんよ」
にこ「33じゃないにこ?」ヒソヒソ
希「えっ?そうなん?」ヒソヒソ
にこ「だって普通は左から計算していくでしょ?」
希「でもカッコで囲ってあるやん。カッコ内は最優先やよ?」
にこ「そう言われればそうだったような」
希「つまりカッコ内にある6を基準にして、そこから左に計算していくのがこの問題のコツやと思う」
にこ「なるほど」
希「それに引っ掛かってしまうと、答えが33になるんやない?」
にこ「よくやったわ!」ニコニコ
希「ウチのこと見直した?」
にこ「うん!希は本当にバカだと思ってたけど、意外と賢いにこ」
希「ん?」
凛「穂乃果ちゃんも手伝って!」ユサユサ
穂乃果「穂乃果は数式を見るとジンマシンが」シュー
凛「出てないから大丈夫だってば!」
凛「小学生でも解けるんだから、凛たちでも頑張れば」
穂乃果「凛ちゃん、穂乃果が小学生の時の算数の点数しってる?」
凛「な、何点だったの?」アセアセ
穂乃果「ご、ごご、ごご・・・・・・」
凛「50点なら」
穂乃果「5点」バタン
凛「・・・・・・」(1人で頑張ろう)カキカキ
凛(えーっと、たしかカッコから解いていくんだよね)
凛:15−5×6÷2+3=
凛「こうやって」カキカキ
凛(掛け算と割り算が先なんだよね・・・・・・どっちが先だっけ)アセアセ
凛(わ、割り算、かな?)
凛:15−5×3+3=
凛(それで掛け算をやって)
凛:15−15+3=
凛(えーっと足し算からやると)
凛:15−18=
凛(−3?あれ、小学校でマイナスって習うっけ?)ウーン
凛(それじゃあ、引き算からやると)
凛:0+3=3
凛(こっちの方が正解っぽいにゃ)カキカキ
凛「出来たよ!」
穂乃果「おー!凛ちゃんすごい!」ムクリ
希「こっちも出来たよー」
にこ「自信満々にこ!」
海未「それでは一斉に答えをこちらに見せてください」
海未「はい、せーの」
ドンッ
にこ・希:60
凛・穂乃果:3
「えっ」チラッ
希「ぷっ」ニヤニヤ
にこ「33ならまだしも、3って」ニヤニヤ
凛「うぅ〜・・・・・・合ってるもん!」ウルウル
凛「60ってなに?!どうやったらそんな答えになるにゃー!」
希「どうやったらって、ねー?」
にこ「普通に解いたらこうなるにこ」
凛「ほ、穂乃果ちゃんもなんとか言ってよ!」ユサユサ
穂乃果「あはは・・・・・・。穂乃果は問題が解けないから」アセアセ
凛「・・・・・・合ってるもん!絶対に凛の答えが合ってるもん」ウルウル
海未「正解は・・・・・・」
希「・・・・・・」ニヤニヤ
にこ「・・・・・・」ニヤニヤ
凛「はぁー」シュン
穂乃果「・・・・・・」ドキドキ
海未「3です」
にこ「えっ」
希「えっ」
穂乃果「おぉー!」
凛「やった!やったよ、穂乃果ちゃん!」キャッキャッ
穂乃果「すごいすごい!天才だよ!」キャッキャッ
希「ちょっちょちょちょっと待って!」
海未「どうかしましたか?」
希「なんで3なん?おかしいやん!」
にこ「そうにこ!そうにこ!」
海未「違います。おかしいのはあなた達の頭です」
穂乃果「ぷぷぷっ」ニヤニヤ
海未「穂乃果は、明日から練習時間の合間に算数の勉強をしてください」
穂乃果「えっ」
凛「穂乃果ちゃん、頑張ろ?」ニコニコ
穂乃果「うぅ〜」シュン
海未「凛のも間違っています」
凛「えっ」
海未「答えは合っていますが、途中式が違います」
希「解説して!納得いかんよ!」ムスッ
にこ「そうにこ!海未ちゃんが間違ってるかもしれないでしょ」ムスッ
海未:15−5×(8−2)÷2+3
海未「1個ずつ丁寧に計算していけば、間違う事はありません」
海未「希とにこはそれ以前のようですが」
海未「まずカッコ内の計算をします」
「うんうん」
穂乃果「ふーん」
海未:15−5×6÷2+3
海未「こうなりますね」カキカキ
「うんうん」
穂乃果「あっ、これなら穂乃果でも出来そう」カキカキ
穂乃果:15−30÷5
海未「違います」ゴシゴシ
穂乃果「えー!」
凛「掛け算と割り算が優先だから、それから計算しないとダメだよ」アセアセ
海未「その通りですが、凛はなぜ割り算から先に計算したのですが?」
凛「わ、割り算の方が優先順位高いと思って」
海未「カッコが無くなったのですから、左から計算していくのが鉄則です」カキカキ
希「ほえー」
にこ「やっぱり間違ってたじゃない」ムスッ
海未:15−30÷2+3
海未:15−15+3
海未:0+3
海未:=3
海未「これが正解です。凛の答えは三角ですね」
穂乃果「勉強になったねー」ニコニコ
海未「凛は単純な間違いですので、しっかりと基本を復習してください」
凛「はーい」
海未「穂乃果は明日から計算ドリルです」
穂乃果「えー」シュン
ー翌日ー
希「絵里ちゃ〜ん」
絵里「どうしたの?」
希「チョコレートあるんやけど、食べる?」スッ
絵里「あら、美味しそうなチョコね」
絵里「貰っていいの?」
希「うんうん」ニコニコ
絵里「ありがとう」スッ
希「あれ、いま食べないん?」アセアセ
絵里「ええ、お昼のデザートに取っておくわ」
希「えー、いま食べよーよ」ユサユサ
絵里「別に私がいつ食べようと、希には関係ないでしょ」
希「それだと作戦が」
絵里「作戦?」
希「あっ、なっなんでもないよ」アセアセ
絵里「1つ聞いてもいいかしら」
希「ど、どうぞ」アセアセ
絵里「宿題・・・・・・ちゃんとやってきたわよね?」ニコニコ
希「・・・・・・」ウツムキ
にこ「なにこれ、真っ白じゃない」パラパラ
希「いつの間に?!」
絵里「はぁ・・・・・・。なんでいつもやってこないの?」
希「やっても分からんのやもん」シュン
絵里「授業中に寝てるからでしょ」
希「窓際の席って、なんでこんなに気持ち良いんやろ」
絵里「睡眠不足?」
希「ううん、いっぱい寝とるよ」
絵里「そうよね、いつも遅刻ギリギリよね」
絵里「ほら、教えてあげるから早くノート広げなさい」
希「えー」グデー
絵里「・・・・・・それじゃあ存分に怒られなさい」クルッ
希「ごめんなさい!教えてください!」ペコリ
にこ「に、にこもついでに教えてほしいなーなんて」アセアセ
絵里「にこまで・・・・・・まったく」ハァ
絵里「2人とも、留年なんてやめてよね」
希「あはは、さすがのウチも留年なんて」
にこ「希、赤点って知ってる?」
希「赤ペン?」キョトン
にこ「テストの点数が39点以下が赤点。それが多いと留年するのよ」
希「え・・・・・・えっ」ポカン
絵里「これからはちゃんと宿題もやって、授業も真面目に受けるのよ」
希「う、う・・・・・・無理」
絵里「なぜ?」
希「ウチって1人暮らしやん?」
絵里「それがどうしたの?」
希「いろいろと忙しいんよ」
絵里「宿題する時間がないくらい?」
希「うん、全然ない」
絵里「それじゃあ、授業ぐらいは真面目に受けなさい」
希「それも無理!全然無理!」ブンブン
絵里「・・・・・・なにしに学校に来てるのよ」ハァ
希「お弁当食べに」
絵里「留年してもいいの?」
希「うーん・・・・・・でもそれってもう1年、高校生活をエンジョイできるって事やんね」ニコニコ
絵里「・・・・・・」
にこ「たしか、留年した生徒は別室だったような」チラッ
希「えっ」
絵里「そ、そうね。そういう話を聞いたことあるような、ないような」
にこ「薄暗い部屋で、椅子に足を縛られて逃げられないらしいにこ」
希「・・・・・・」ガクガク
絵里「それに部活動も禁止だから、アイドル研究部には残れないわよ」
希「あ、ああ」ガクガク
希「勉強、する」プルプル
絵里「さっ、早くやってしまいましょ」ニコニコ
にこ「にこは一応やってきてはいるから、分からない所だけ教えてください」ペコリ
ーお昼休みー
希「ええー?!嘘やったん?」
穂乃果「なんで信じちゃったの?」
凛「今時、そんな事したら大問題だよ」
穂乃果「うんうん。それに学院の理事長はことりちゃんのお母さんなんだよ」
希「そう言われてみれば・・・・・・」
希「安心したらお腹減ってきた」グゥ
凛「嫌な事は運動して忘れるにゃ」
穂乃果「食べてストレス発散だよ!」モグモグ
希「おー!」
海未「・・・・・・」スッ
ー放課後・教室ー
穂乃果「だー、もう無理だよー」バタン
海未「小学校の問題を解いただけで何を言っているのですか」ハァ
ことり「まあまあ、あまり詰め込みすぎるのも良くないと思うよぉ」ニコニコ
海未「ことり?穂乃果に甘いのもほどほどにしておかないと、本当に留年してしまいますよ?」
ことり「あはは・・・・・・。さすがの穂乃果ちゃんも留年なんて」チラッ
穂乃果「う、うん・・・・・・たぶん」アセアセ
ことり「そ、そういえば、お昼休みはどこに行ってたのぉ?」
穂乃果「それがね、希ちゃんが相談したい事があるから屋上で一緒に食べようって誘われて」
海未「希が相談ですか?珍しいですね」
穂乃果「うん!私ってあまり相談される事がないから嬉しくなっちゃったんだけど、相談の内容っていうのが希ちゃんらしくてね」ニコニコ
ことり「ふふっ、どんなお話だったの?」ニコニコ
穂乃果「深刻そうだったから何事かと思ったけど、なんか絵里ちゃんとにこちゃんに騙されてただけだったみたい」
穂乃果「留年したら、別室で椅子に縛られて強制的に勉強させられるって言われたんだって」
海未「・・・・・・」
穂乃果「さすがにおかしいよねー」アハハ
ことり「・・・・・・」
穂乃果「あれ、2人ともどうしたの?」キョトン
海未「・・・・・・穂乃果になら、いいですか?」
ことり「・・・・・・うん」ウツムキ
穂乃果「ん?」
海未「実は音ノ木坂学院の一室から、ミイラ化した遺体が発見されたんです」
穂乃果「えっ」ビクッ
ことり「校内の隅っこだし、混乱を避ける為に学院はいつも通りにするって、お母さんが言ってて」
穂乃果「またまたー、2人とも穂乃果に嘘ついてるんでしょ?」
ことり「・・・・・・」ウツムキ
穂乃果「そ、それにおかしいよ。学院の隅に教室なんて無いし、警察の人だって全然見ないし」アセアセ
海未「地下室だったんです」
穂乃果「えっ」
海未「秘密の地下教室の入口が、学院の隅にあったようです」
ことり「ずーっと閉鎖されていたんだけど、来年は留年しそうな生徒が居るから、掃除しておこうって話になったみたいでぇ」チラッ
穂乃果「・・・・・・」ビクッ
海未「地下室の中は小部屋がいくつかあり、部屋の中は椅子と机だけが置かれていて」
穂乃果「そ、それで?」ゴクリ
海未「遺体は机に突っ伏した状態で発見されたようです」
海未「足首には、ボロボロになったロープが引っ掛かって」
絵里「ぎゃーっ!」
穂乃果「え、ぅ絵里ちゃん?」ビクッ
ことり「び、びっくりしたぁ」アセアセ
海未「何事ですか?!」ビクッ
絵里「う、海未ッ?!その話は本当なの?」ビクビク
海未「えっ」
絵里「本当なのかって聞いてるのよ!」ガシッ
ことり「え、絵里ちゃん、これはむぐっ」
海未「本当の事ですが、あまり言いふらさないでくださいね」
絵里「ええ、分かっているわ」ビクビク
ことり「う、海未ちゃん」ヒソヒソ
海未「絵里にはあとで、ちゃんと話しておきます」ヒソヒソ
穂乃果「あ、ああ!」ガクガク
ー翌日・放課後ー
凛「今日も張り切って練習するにゃー!」
穂乃果「ほ、穂乃果は部室で勉強してようかな」アセアセ
希「どうしたん?」
花陽「体調が悪いなら保健室に行った方が」アセアセ
真姫「穂乃果も具合が悪くなることがあるのね」
穂乃果「ううん。そういうんじゃないんだけど」
穂乃果「あ、あとで行くから、先に練習しといて」
絵里「それなら私と希も残るわ」
希「イヤや!」
穂乃果「そうだよ。絵里ちゃんと希ちゃんは練習に」
絵里「誰か教える人が居た方が、勉強も捗るでしょ」
穂乃果「穂乃果は嬉しいけど、絵里ちゃんはいいの?」
希「ウチは練習したい!」
絵里「もちろんよ」ニコニコ
凛「練習より勉強がしたいだなんて、穂乃果ちゃん本当にどうしちゃったんだろう」
海未「はい、それでは残りの人は屋上で練習です」
「はーい」
希「はーい」テクテク
絵里「あなたはこっちよ」ガシッ
希「えー」ズルズル 数学なら答えさえあっていれば、×と÷の順番は関係ないだろ 途中式を求める算数奈良話は変わるが
高校生なら数学の考え方でいいのでは?
希「うーん、つまんない」カキカキ
絵里「頑張りましょう」
穂乃果「そ、そうだよ!留年なんてしちゃったら」アセアセ
希「別室行きの話?アレは嘘やったって、穂乃果ちゃんも言うてたやん」
絵里「・・・・・・違うわ」ボソッ
希「え?」
絵里「ほ、本当だったのよ」アセアセ
希「絵里ちゃん?」アセアセ
絵里「留年者の別室は本当にあったのよ!」ガタッ
希「ま、まさか・・・・・・。ほ、穂乃果ちゃん!あの話は嘘やんな?」ビクビク
穂乃果「ひ、秘密の地下教室っていうのがあって」
穂乃果「昨日、そこから行方不明だった生徒が見つかったんだって」
希「いやいやいや、どうせ海未ちゃんあたりが考えたんやって」アセアセ
穂乃果「理事長がそう言ってたって、ことりちゃんが」
希「・・・・・・」ガクガク
絵里「それに、足首にはロープで縛られたような跡があったって」
希「?!」ブルブル
絵里「希、頑張って一緒に卒業しましょ」ウルウル
穂乃果「これ、凛ちゃんにも教えておいた方がいいよね?」
希「そ、そうやね。部活終わったら教えてあげんと」アセアセ
ー部活終了後ー
絵里「えっ、嘘?」
海未「しっ!声が大きいです」ヒソヒソ
絵里「ご、ごめんなさい」ヒソヒソ
海未「穂乃果の前では話せなかったんです。すみません」ペコリ
絵里「そ、それはいいけど、全部嘘なの?」
海未「はい」
絵里「よ、良かった」ホッ
海未「でも、まさか絵里がそこまで信じてしまうとは思いませんでした」
絵里「希にも話しちゃったんだけど、よかったのかしら?」
海未「効果は抜群のようですし、しばらく様子をみましょう」チラッ
絵里「それもそうね」チラッ
凛「えっ、本当だったの?!」
穂乃果「しーっ!みんなに知られると混乱しちゃうから、誰にも言っちゃダメだよ」
凛「う、うん。分かったにゃ」ヒソヒソ
希「3人、力合わせて頑張ろうな」
「おー」ヒソヒソ
ーある日・3年教室ー
希「絵里ちゃん!絵里ちゃん!」
絵里「どうしたのよ、朝から騒々しいわね」
希「1万円拾った!」ビシッ
絵里「すごいじゃない」ニコニコ
希「やっぱりウチはラッキーガールやんな」ニコニコ
絵里「あとでちゃんと警察に届けなさいよ」
希「えっ」
絵里「・・・・・・ネコババするつもりだったの?」ジー
希「いや、でも道に落ちてたし」
絵里「落し物は拾った人の物にはならないのよ?」
希「えっ・・・・・・えっ?」アセアセ
絵里「ちゃんと警察に届けて、半年ぐらい落とし主が現れないと拾った人の物になるの」
希「そっか」ゴソゴソ
絵里「なにしてるの?」
希「無くさないように、お財布に入れてこうかと」
絵里「ちゃんと届けなさいよ?」
希「わ、分かってるって」
絵里「ちなみに、ネコババって犯罪なのよ?」
希「・・・・・・」
絵里「あーあ、希とは一緒に卒業できると思ったのに」ニヤニヤ
希「えっ、勉強頑張ってるのに卒業できんの?!」ビクッ
絵里「警察沙汰になれば、いくら進学先が決まって卒業も決まっていたとしても取り消しもありうるわよ」ニヤニヤ
希「・・・・・・」ガクガク
絵里「それだけで済めばいいけれど・・・・・・」ニヤニヤ
希「ま、まだ他にもあるん?」ガクガク
絵里「悪質な場合は裁判になって、前科がつくかもしれないわね」ニヤニヤ
希「さ、裁判・・・・・・、前科・・・・・・」ガクガク
絵里「それに落とし主が現れたら、損害賠償も」ニヤニヤ
希「そ、損害賠償ッ!?」ガクガク
希「ウチ、いま3000円しか持ってないんやけど、た、足りる?」アセアセ
絵里「それが嫌なら、ちゃんと警察に届けなさい」
希「うんっ!行くっ!今すぐに行ってくる!」タッタッタッ
絵里「あっ、ちょっと!もう授業が始まるわよ!」
絵里「行ってしまったわ」ハァ
希は警察署に行った。警察には褒められたが、先生には怒られた。
希「逮捕されんかったのは、絵里ちゃんのおかげやね」ニコニコ
絵里「そ、そうね」アセアセ
ーある日・希の家ー
希「ロリコンさんって、日本に多いん?」
絵里「急にどうしたの?」
希「日本は、児童ポルノがいっぱいあるかもしれないってテレビでやってた」
絵里「希もニュース番組を観るのね」
希「あー、今ウチの事バカにしたやろ?」ジー
絵里「・・・・・・さあ、早く宿題の続きをやってしまいましょ」
希「もう、はなし逸らさんといて」カキカキ
絵里「せっかく希の家にまで宿題を教えに来てあげているんだから、無駄話は後回しよ」
希「それで、日本ってロリコンさんが多いん?」
絵里「宿題終わってから」
希「えー、ちょっとぐらいいいやん。休憩しよ」ゴロン
絵里「もう。5分だけよ?」
希「絵里ちゃんは年上と年下、どっちが好きなん?」
絵里「そうねー。出来れば同い年が理想かしら」ニコニコ
希「へえー」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています