穂乃果「十一月」真姫「二十六日は」凛「ペンの日！？」
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【八年前・星空家】
『サードゴロでスリーアウト。この回、得点圏に走者を背負いましたが好投が続きます。これで、なんと10回無失点！ペンは剣よりも強し！』
凛(小2)「ぺん？」
凛ママ「そうよ。千葉ロッテのヘイデン・ペン投手」
花陽(小2)「ペンっていう名前なの？」
凛ママ「名前っていうか、苗字ね。アメリカ人よ」
凛「へー。変わった苗字だにゃ」
花陽(りんちゃんの“星空”さんも珍しいと思うけど…)
凛「ペンなら凛もいろいろ持ってるよ。ほら、これはストライクの色♪」
花陽「黄色の蛍光ペンだね」
凛「うん。凛はやっぱり黄色が好き♪」
凛ママ(学生や教師にとって、ペンは毎日使う必需品だけど…種類や用途も様々だから、全く使わない物もあるにゃ)
【三年前】
凛(中1)「えーと…かぶ、大根、せり？」
にこママ「なずな(薺)くらいは知ってるでしょ？“ぺんぺん草”なんて呼ばれたりする…こういう草よ」
凛「ぺんぺん…白い花なのにペンなんですかー？」
にこママ「ペンとは関係ないわよ。実の形が三味線の撥(ばち)に似ていることから三味線草、ぺんぺん草と呼ばれるようになったんですって」
花陽(春の七草は七草がゆがあるから…ごはん関係のことは覚えやすいよね。エヘヘ)
【一昨年】
＼ﾍﾟﾝﾊﾟｲﾅｯﾎﾟｰｱｯﾎﾟｰﾍﾟﾝ／
穂乃果(中3)「これ今すごい流行ってるんだよね」
海未(中3)「はあ。…確かに、すごい再生数ですね」
雪穂(中1)「でもなんでペンなの？…別にペンである必要なくない？」
ことり(中3)「アハハ。確かに…ペン自体は使ってないから、ペンって言わなきゃ何だかわからないね」
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvvv:1000:512:----: EXT was configured 【今年四月】
理事長「廃校」
穂乃果「ぐぬぬぬぬ…こんなもの、こうしてやるっ！」ｷｭｷｭｷｭ
フミコ「ほ、穂乃果ちゃん？いったい何を…」
ヒデコ「ついに、おかしくなっちゃったのかな…」
ミカ(廃校の告知の紙にペンで落書きしてる…)
廃 校
ワ
海未「…人の顔？」
ことり「お母さんの顔…みたいだね」
穂乃果「理事長のトサカはこう、クジャクみたいに…」ｶｷｶｷ
ミカ「これじゃペンギンみたいじゃない？」
穂乃果「ペンギンのあれってトサカなの？」
花陽「はい。マカロニペンギンやロイヤルペンギンの頭にある金色のは冠羽ですよ」
穂乃果「へー。…って、誰！？」
凛「理事長はもっと…こんな感じだったにゃ」ｻﾗｻﾗ
花陽「それだとカンムリヅルだね」
にこ「なに？これ…」
絵里「この鳥、ニュースで見たことある！」
希「あー、いつだったか動物園？から脱走してニュースになってたね」
ことり「鳥が好きなの？」
花陽「鳥っていうか、動物は何でも…昔から、好きで…」
穂乃果(廃校の紙にペンで落書きしてただけで、いつの間にかこんなに人が集まって…)
穂乃果「もしかして…このペンには人をひきつける不思議な力があるのかな！？マジックっていうくらいだし」
にこ「いや、廊下の掲示物に堂々と落書きしてる奴が珍しいだけでしょ？」
絵里「そういえば…どうしてフェルトペンをマジックって言うの？」
凛「凛知ってるよ。マジックは商品名なんだよねー？」
真姫「そう。65年前の今頃…1953年四月に寺西化学工業株式会社が“？”のマークの商品を発売した…それが“マジックインキ”よ。このマジックインキが有名になって、似たようなペンは何でもマジックと呼ばれるようになった」
ことほのうみのぞえりにこりんぱなヒフミ「へー」 ミカ「これもそうだよね。シャーペン」ｶﾁｶﾁ
穂乃果「シャア専用ペンの略！？」
希「それだと赤いのだけになるんやない？」
真姫「シャープペンは、アメリカで19世紀に発売された最初の商品名が“エバーシャープ”だったらしいわ。確か1830年代、日本は江戸時代の頃ね」
穂乃果「そんなに古いんだ…穂むらはもうあったけど」
絵里「シャープペンを持ったサムライがいたかもしれないのね…」
凛「ペンすごいにゃ」
穂乃果「ペンなら廃校を阻止できるかも！？」
真姫「…いや、江戸時代じゃないんだからペンなんて珍しくないし。ペンで人を集めるなんて無理でしょ？」
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝ…
【昼・中庭】
穂乃果「ほら、これなんて可愛いでしょ！？」
凛「えーと…恐竜？」
穂乃果「そう♪これはステゴザウルス、こっちがトリケラトプスで…」
ことり「ペンの部分は普通のボールペンだけど…」
真姫「そういうグッズはマスコットが主役だし、それなら別にペンじゃなくてもいいでしょ」ﾊﾟｸ
穂乃果「えー？…そうかなぁ」
花陽「西木野さんのお弁当…パスタ？」
真姫「ペンネアラビアータよ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
穂乃果「ペンネってマカロニみたいなパスタだよね？」
凛「マカロニペンギン！？」
ことり「確か、ペンの先に似た形のパスタだからペンネ…だよね？」
真姫「そうですね」ﾊﾟｸ
穂乃果「そっか。食べられるペン…それなら人気が出るかも！？」
海未「食べ物だったらペンにこだわる必要もないように思いますが…」
にこ「呼んだ？」
ほのりんまき「呼んでない(にゃ)」
にこ「あ、そう」
希「ペンよりも音ノ木坂のいいところを探してアピールしたほうがいいんやない？」
絵里「そうね。あくまで廃校阻止が目的なら…」 真姫「そういえば…恐竜は鳥に近い生き物だって言われてるのよね」
穂乃果「あ、うん。最近の研究で恐竜にも羽毛があったとか言われるようになったみたいだけど」
真姫「そう、羽根よ。最も歴史が古いペンは羽ペン。5世紀にはもうあったと言われてるわ」
ことり「鳥の羽根…ってこと？」
真姫「ええ。ペンの語源も“羽根”って意味だったらしいし」
ほのにこりん「へー」
穂乃果「じゃあ、もしかしてペンギンのペンもペンと同じペン！？」
真姫「ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ」
花陽「あ、それは違います。ペンギンの語源は“太っている”という意味のラテン語“ピングウィス”だといわれてるので…」
穂乃果「そっかぁ…ペンギンはペンとは関係ないんだね」
凛「人気だけなら、ペンよりペンギンのほうが人が呼べそうだけどにゃ」
【校庭】
絵里「この銅像…誰だったかしら？」
海未「確か“ポンペイ最後の日”の著者として有名な19世紀英国の作家、エドワード・ジョージ・ブルワー・リットン。…ですよね？」
穂乃果「リットンって、リットン調査団の人？」
希「そのリットンは孫のほうやな。時代が違うやろ？」
凛「孫ってことは、このリットンさんはおじいちゃん？」
花陽「でも、どうして英国の作家の像が音ノ木坂に…？」
真姫「The pen is mightier than the sword…“ペンは剣よりも強し”と訳された一文も、リットンが1839年に発表した歴史劇“リシュリューあるいは謀略”の劇中で17世紀フランス王国の宰相Richelieu(リシュリュー)の台詞として書かれたものよ」
穂乃果「リットンさんのおじいちゃんが考えたセリフだったんだ？」
希「まあ、現在使われてる“ペンは剣よりも強し”の意味とは関係ないとも言えるけど…」
真姫「そうですね。Richelieuのペンは宰相としての権力を行使する署名のための“ペン”だから…」
にこ「要するに、私のペン一本で生かすも殺すも思いのままだぞ！ってことでしょ？」
真姫「まあ…たぶんそんな感じ？」
凛「いつの間にか美談にすり替えられたんだにゃ」
希「剣を捨てよっていうのは結果的に間違ってないからいいんやない？」
海未「しかし…奇しくも“ペンは剣よりも強し”と世界初のシャープペンが同じ頃に誕生しているのですね」
ことり「直接は関係ないけど、不思議な偶然って気がするね」 穂乃果「やっぱりペンには不思議な力がｒｙ」
希「スピリチュアルやね」
にこ「はいはい。ペンはいいから次行くわよ」
【アルパカ小屋】
凛「ペンギンや恐竜はいないけど、音ノ木坂にはアルパカさんがいるんだよねー♪」
花陽「うん。珍しいし、可愛いよね♪」
ことり「モフモフだぁ…♪」ﾓﾌﾓﾌ
アルパカ「ﾒﾞｪｰ♪」
穂乃果「羽根ペンやフェルトペンがあるんだから、アルパカさんの毛でもペンが作れたりする！？」
海未「毛ならペンより筆じゃないですか？」
【室内プール】
穂乃果「プールは…ペンとは関係なさそうだけど」
凛「ペンギンさんなら泳ぐの得意だけどにゃ」
希「プールといえば水、水といえば水性ペンやろ？」
にこ「強引にペンと結びつけても、実際ここで水性ペンなんか使う機会ないわよ」
真姫「プールで使う道具とかに文字を書くとしても油性ペンでしょ」
ことり「そうだね。水性じゃ簡単に落ちて汚れちゃうし…」
【グラウンド】
穂乃果「そういえば昔、ペン投手っていたよね？確かパ・リーグの…」
凛「千葉ロッテのヘイデン・ペン！」
にこ「何年前の話よ…」
希「ペンの歴史に比べたら最近やろ？」
にこ「そりゃそうだけど」
【弓道場】
穂乃果「弓道とペンは…関係なさそう？」
花陽「でも、鳥の羽根っていう共通点がありますよね？」
海未「ええ。矢羽と羽ペンなら同じ材料を使うことになりますね」
穂乃果「そっか。じゃあ矢もペンみたいな物ってことでいいのかな！？」
凛「大きすぎて書きづらいにゃ」
真姫「まあ普段使わない私たちにとっては羽ペンも書きづらいんじゃない？」
絵里「そうね。使ってみたい気はするけど…」 【図書館】
穂乃果「図書館でペンは使わないよね？」
凛「本に落書きしちゃダメだよー？＞＜」
絵里「いや、勉強するとき使うでしょう？最低限シャープペンくらいは…」
ほのにこりん「えっ」
凛「べん…きょう？」
穂乃果「木といふものは木瓜さへもなし」
花陽「那須野が原ですか？」
真姫「それは辺境」
凛「大きくて強いお坊さんだよねー？義経の家来で」
海未「それは弁慶」
にこ「味だけじゃなく見た目も楽しめるように彩りを考えることが大事よ。赤、黄、緑などの食材をバランスよく配置すると簡単な料理でも華やかな印象に」
希「それは弁当」
ことり「そういえば…高校生になってから、穂乃果ちゃんが勉強してるの見たことないような…？」
穂乃果「おおっ！？言われてみれば最近シャーペンの芯が全然減ってない気がする…これもペンの奇跡！？」
海未「使わなければ減らないのは当たり前です。まったく…ペンで廃校を防ごうという本人が誰よりもペンを使っていないのでは説得力もありませんよ」
穂乃果「ペン回しで廃校を阻止」
真姫「はいはい」ﾁｮｯﾌﾟ
希「よっしゃ。ここはウチのスピリチュアルパワーで…」ﾊﾟﾗﾗﾗ
にこ「占いなんかでどうするつもり？」
希「廃校を防ぐ決め手は…これや！」ｽｯ
凛「えーと…ドラゴンボールを頭に乗せた王様のカード？」
穂乃果「手にも抱えてるね。けど二つとも一星球だよ？」
希「ドラゴンボールやないよ。ほら、足もとにも二つ同じ物を踏んでるやろ？」
海未「球ではなく円盤のような形ですね」
希「これは小アルカナ、ペンタクルの4。大地の象徴で、金貨のカードとも言われてるん」
にこ「金貨にしては大きすぎない？」
穂乃果「ペンなんとか…ペンのカードですか！？」
希「いや、そのペンとは関係なくて…ペンタクルは五芒星のこと。つまり★のマークがペンタクルや」
ほのりん「へー」
ことり「どういう意味のカードなんですか？」 希「これは正位置やから、カードが示す意味は…現状維持」
真姫「現状維持って…何もしなくていいってこと？」
絵里「それじゃ廃校になっちゃうじゃない！」
希「うーん？…ああ、ほかに“手放さない”って意味もあるけど」
花陽「★をしっかり抱えて、足で踏んづけてもいる…から？」
希「そうそう。カードの絵にはそれぞれストーリーがあって、それにちなんだ意味を持ってるんよ」
穂乃果「手放さない…ペンをいつも持っていれば廃校を防げるんですね！？」
真姫「ペンくらい誰でも持ってるわよ。…まあ、特に何かしなくていいならそれに越したことはないけど」
穂乃果「ペンを持ってお風呂に入り、ペンを持って寝る！」
海未「それより勉強です！」
【翌日・二年教室】
穂乃果「見て見て見てー♪」ﾊﾞｻ
海未「これは…万年筆ですね」
ことり「お中元のカタログ？」
穂乃果「あ、あれ？これ違った…」
海未「高級なペンを持っていても使わなくては意味がありませんよ」
穂乃果「いや、ペンは関係なくて…アイドル」
ことり「ああ、怠惰って英語でidle(アイドル)っていうんだよね」
穂乃果「そ、そんな言葉あるの？」
海未「アイドリング(idling)のアイドルですね」
穂乃果「えーと…そのアイドルじゃなくて、スクールアイドル…」
海未「学校で怠惰に過ごすというんですか？」
ことり「家ではちゃんと勉強するってこと？」
穂乃果「い、いや勉強の話は置いといて」
海未「そんなことで本当に生徒が集まると思いますか？」
穂乃果「だから生徒を集めるためにアイドル」
海未「その雑誌に載っているようなペンを作ったのは、プロと同じように努力し、真剣にやってきた人たちです」
ことり「同じようにっていうか、プロだと思うけど…」
海未「穂乃果のように好奇心だけで始めても、うまくいくはずないでしょう！？」
穂乃果「まだ何を始めるのか伝わってないよね！？」
海未「はっきり言います。アイドルは無しです！」 【理事長室】
理事長「あら？…これ書けないわね。インク切れかしら？」
ｺﾝｺﾝ
理事長「はーい。どうぞ」
ｶﾞﾁｬ
絵里「失礼します」
理事長「絢瀬さんに東條さん。ちょうど良かったわ」
希「はあ」
理事長「ボールペンのインクが切れちゃって…在庫があるかどうか確認してくれる？」
絵里「それより私たちも理事長にお話があって来たんです！」
理事長「それはダメ」
絵里「意味がわかりません…」
希「じゃあ、ボールペンの補充が済んだらウチらの話を聞いてくれます？」
理事長「そうね。…ただ」
絵里「ただ…何です？」
理事長「世界には…いろいろな種類のペンがあります。今ここでボールペンのインクが切れたこと、ただの偶然で片付けてしまっていいのかしら？」
希「えーと…ボールペン以外のペンを使いたいってことですか？」
理事長「ボールペンも含めて様々な選択肢があるってこと。絢瀬さんたちはどうなの？」
絵里「はい？」
理事長「何かいい方法があるんですか？」
希「まだ何も言ってませんけど…」
理事長「思いつきで行動しても簡単に状況は変わりません。生徒会は今いる生徒の学校生活をより良くすることを考えるべきです」
絵里「だったらペンの補充は自分でしてください。ヘイデン・ペンでもフランク・ランペンでも」
ﾊﾟﾀﾝ
理事長「…」
【廊下】
希「ランペンて。なつかしい…千葉ロッテのコーチやんな？」
http://karma.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1476025370/4
絵里「そうね…日本一にもなった、ボビー・バレンタイン監督時代の」
希「ペン投手にランペンコーチか。マリーンズはペンに縁があるんかな？」
絵里「どうかしら…ロッテってお菓子メーカーでしょう？」 希「エリちの好きなチョコレートもいろいろやね」
絵里「そうだけど…ペンとは関係ないわよ」
希「けど、デコペンってあるやろ？チョコレートで文字を書けるやつ」
絵里「あるわね。普段から使う物ではないけど…」
希「誕生日やバレンタインとか、特別な日のイメージやな」
絵里「バレンタイン…」
希「そ。ロッテといえばペン。そしてチョコレート。チョコレートのペンといえばデコペン。デコペンといえばバレンタイン。バレンタインといえばロッテや」
穂乃果「おおっ！？これもペンの奇跡ですか！？」
絵里「高坂さん…何してるの？」
穂乃果「屋上へ行こうと思ってたんです」
希「屋上なんかで何するん？」
穂乃果「えーと…よかったら一緒に行きます？」
【屋上】
穂乃果「あーあ。いい考えだと思うんだけどな…」
絵里「…何の話？」
にこ「そういえば…今朝言ってたわね」
『これだ…見つけた！』
穂乃果「っていうか…誰？」
にこ「ぬぁんでよ！？昨日もいたでしょ！…にこよ。矢澤にこ！」
穂乃果「はあ。ヤザワ先輩…」
希「それで何がいい考えなん？」
穂乃果「アイドルですよ。アイドル！」
花陽「あ、アイドル…」ｺﾞｸﾘ
穂乃果「あれっ、あなたは…えーと」
花陽「小泉、花陽…です」
穂乃果「鳥と動物が好きな小泉さんだね」
花陽「は、はい。植物も好きですけど…」
穂乃果「植物かー。ペンとは関係ない…のかな？」
ことり「そんなことないよ！」ﾊﾞｰﾝ
穂乃果「ことりちゃん…なんで屋上に？」 ことり「昔のインクは没食子(もっしょくし)といって、ブナ科の植物にできるコブから採れるタンニンを含む植物性の成分を使ってたの」
穂乃果「も、もっしょ…何？」
花陽「没食子。食べられない果実って意味です。南先輩が言ったとおり、本当は果実じゃなくて虫コブみたいな物ですけど…」
ほのえりにこ「へー」
ことり「没食子インクはその成分のせいで、使い続けると万年筆などのペン先が傷んで壊れる欠点があるから今はほとんど使われなくなったけど…今でも植物由来のインクはあるし、ペンと植物は無関係じゃないよ」
穂乃果「そっか。…でも植物性っていうと何となく良さそうなイメージがあるけど、ペンにはやさしくないんだね…」
ことり「んー。虫コブは植物自体が自然に育ったっていうより、虫に寄生されて変異したものだから…植物性ではあるけど、純粋な植物じゃないとも言えるかなぁ」
にこ「虫食いの部分ってとこ？」
花陽「そうですね…それに近いのかもしれません」
にこ「つーか、ペンの話よりアイドルが何だとか言ってたのはどうしたのよ？」
穂乃果「そ、そうだった…ことりちゃんも海未ちゃんも私の話をまともに聞いてくれないんだもん＞＜」
ことり「学校で怠惰に過ごす話だよね？」
穂乃果「違うよ！そのアイドルじゃなくて…」
希「idleやなくてidolってことやろ？」
【校庭】
絵里「つまり…これね」
穂乃果「いや、意味がわからないんですけど…」
ことり「こうだよ穂乃果ちゃん。ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ」
真姫「誰の真似よ！？」
希(たぶん西木野さんやろな…全然似てないけど)
凛「リットンさんのおじいちゃんの像にゃ」
穂乃果「リットンさんはアイドルじゃなくて作家でしょ？」
花陽「あ…そういえばアイドル(idol)は、偶像って意味ですよね」
にこ「それがどう“いい考え”につながるのよ？」
絵里「私は知らないわ。高坂さんに訊いて」
希「リットンさんの像で何をするつもりなん？」
穂乃果「ちーがーうー！怠惰でも偶像でもなくて、スクールアイドル！」 【廊下】
理事長「園田さん」
海未「はい。何でしょう？」
理事長「ボールペンのインクが切れたみたいなの。ほら」
海未「はあ」
理事長「備品倉庫に予備があったと思うんだけど…ただ」
海未「何か問題が？」
理事長「必ずしも代わりのペンがボールペンでなければいけない…とは限らないでしょう？」
海未「そうですか？…でも鉛筆では駄目ですよね？」
理事長「ええ。鉛筆やシャープペン以外で…」
海未「でしたら、やはりボールペンでいいのでは？」
理事長「…園田さん」
海未(もう部活に行きたいのですが…理事長は何がしたいんでしょう？)ﾊｧ
【生徒会室】
穂乃果「アイドル部設立の申請書です！」
絵里「却下」
穂乃果「早すぎ！？なんでダメなんですか！？＞＜」
絵里「高坂さん、これシャープペンで書いたでしょ？」ﾍﾟﾗ
穂乃果「書きましたけど…」
絵里「これだと誰でも簡単に改竄できるから、こういう書類はペンで記入したほうがいいわ」
穂乃果「えーと…じゃあボールペン？」
真姫「まあ、それが無難でしょうね」
凛「たくさん持ってたもんにゃ」
にこ「あー、あの変なトカゲペン」
穂乃果「トカゲじゃないよ！恐竜！」
花陽「それより書かなくていいんですか？」
穂乃果「高坂、穂…ああっ、スペースが足りないよ＞＜」
にこ「字を大きく書きすぎなのよ。高坂だけで半分以上使ってるじゃない」
穂乃果「もー！だから簡単に消せるシャーペンのほうがいいのに」ﾌﾞｰ 絵里「諦めるの？」
穂乃果「こんなことで諦めませんよ！」
絵里「どうして？意味があるとは思えないけど」
穂乃果「だって、ちゃんと申請しないと部活動として認められないって…」
ことり「書けた？穂乃果ちゃん」
穂乃果「あ、うん。…はい」
ことり「南ことり」ｶｷｶｷ
穂乃果「よーし。今度こそ！アイドル部設立の申請書です！」
絵里「はい。却下」
穂乃果「なんで！？」
絵里「部活は同好会でも最低五人は必要なの」
穂乃果「だったら最初に言ってくださいよ！」
絵里「だから意味があるとは思えないって言ったでしょう？」ｸｽ
穂乃果「ぐぬぬぬぬ…じゃあヒデコとフミコとミカの名前も書いちゃうもんね！」
希「それはアカンよ。本人の署名やないと、認められるわけないやろ？」
ことり「それに三人がスクールアイドルやりたがるかどうか…私たちが勝手に決めても意味ないよ」
穂乃果「そっか。…じゃあ、西野さんと星野さん！」
真姫「西木野よ！」
凛「星空にゃ！」
穂乃果「二人も名前書いてよ」
真姫「ｵｺﾄﾜﾘｼﾏｽ」
凛「凛もアイドルなんてやりたくないにゃ」
穂乃果「えー！？…じゃあ、矢野先輩でいいや」
にこ「矢澤よ！矢澤にこ。…つーか、“でいいや”とか言われて協力したくないんだけど」
穂乃果「お願いしますヤザワ先輩！一緒にスクールアイドルやってくれる人が必要なんですっ＞＜」
ことり「でも五人必要って話だし、どのみち足りないんじゃ…」
穂乃果「ヤザワ先輩と小泉さんが入ってくれれば、あと一人でしょ。ヒデコたちに頼めば一人くらいは…」
花陽「わ、私も！？」
真姫「そもそも、どうしてアイドルなのよ？…ペンで廃校を防ぐとか言ってなかった？」
穂乃果「“ペンは剣よりも強し”の本当の意味って、重要な決定をするときの署名のペンだったでしょ。今がまさにそれじゃない？」
凛「それはわかったけど、アイドルじゃなくてもいいはずにゃ」 穂乃果「ペンが剣よりも強くなるためには権力が必要でしょ？権力を得るには人気が必要だから、アイドル♪」
希「なるほどなぁ…」
にこ「ま、A-RISEくらいの人気があればペンの威力も上がりそうな気はするけど…」
穂乃果「やってくれますか！？」
にこ「やってもいいけど…条件があるわ」
【二週間後】
穂乃果(あれから海未ちゃんをなんとか説得して、三人でスクールアイドルを始めた)
『…条件？』
『あんたたちだけでライブを成功させること。それができたら認めてあげる』
『それって結局、今は入ってくれないってこと…？』
『当たり前よ。あんたが本気かどうか、結果で見せてもらわないと信用できないし』
ことり(…というわけで、正規の部活動としては認められてないけど三人でライブすることになった)
ｷｭｷｭｷｭ
穂乃果「できた♪」
凛「何ができたのー？」
穂乃果「ライブの告知を載せたフライヤーだよ。ペンを駆使して書きました♪」
絵里「なんだか、これに似た物をどこかで見たような気がするわね…」
にこ「ああ、あれでしょ。スーパーの特売のチラシ」
穂乃果「えぇ！？」
希「太いマジックでコテコテの文字だとそんな印象やね」
穂乃果「そうかなぁ…色づかいは悪くないと思うんだけど」
真姫「まあ…数字の部分を大きく強調するとだいたいそうなるような気もするわね」
海未「私のはいかがでしょう？」ﾄﾞｰﾝ
花陽「毛筆！？」
海未「いえ、筆ペンですが…」
にこ「達筆すぎ！なんで数字を全部漢字にしたのよ…」
海未「筆ペンなら漢数字のほうが書きやすいと思いまして…」
希「これはちょっと…アイドルのライブの告知には見えないね」
絵里「書道部の展示と勘違いしそうな出来ね」 凛「園田先輩、字も上手なんですねー♪」
海未「そ、そうですか？」
穂乃果「あとは…」
ことり「私も書いてみたよ♪」
花陽「あ。イラストも描いたんですね」
凛「かわいいにゃ♪」
にこ「これよ！これでこそアイドル！」
真姫「まあ、一番まともね」
希「それぞれ個性があっていいんやない？せっかく書いたんやし全部使ってみても…」
絵里「そうね。むやみに散らかさなければ掲示や配布も許可します」
穂乃果「これ、何ペンを使ったの？」
ことり「ポスカだよ♪」
凛「じっくりコトコト」
希「それはポッカ(サッポロ)」
にこ「オリーブオイルでしょ？」
真姫「それはBOSCO(ボスコ)」
花陽「香りと酸味が特徴の柑橘類で、大分県の特産品として知られる…」
海未「それは香母酢(かぼす)ですね」
ことり「みんな…お腹すいてるの？」
穂乃果「ポスカって水性ペンだよね？」
ことり「うん。割と使いやすいし、学校にもあるけど私も買ってるんだ」
穂乃果「よーし。早速貼りに行こう♪…ヒデコ、フミコ、ミカ。手伝ってくれる？」
ヒデコ「いいよ」
フミコ「了解♪」
ミカ「まかせて！」
【五月】
穂乃果「ライブ！絶対来てくださいね！」
絵里「はいはい…そんなに何度も言わなくても、ちゃんと行くから」
希(しっかり練習して準備もして…いよいよ三人のライブ当日か)ﾊﾟﾗﾗﾗ
絵里「希？…また占い？」
希「まあね」ﾊﾟﾀ 絵里「三人の人物が描かれたカードね。高坂さんたち三人を表しているの？」
希「…うん。三人それぞれ異なる技能をもつ人たちの集まりなん」
絵里「あの三人にぴったりね。これは何のカード？」
希「これは小アルカナ、ペンタクルの3や」
絵里「これもペンタクルのカードなの？…金貨が見当たらないけど」
希「ここに★が三つあるやろ？目立たないけど…」
絵里「本当ね…それで結果は？」
希「このカードが示すのは…技術、個性、才能、魅力、チームワーク…といったところやな」
絵里「良さそうなカードね？」
希「そやね」
希(ただ…このスプレッドの配置だと、これは横向きのカードや。正位置と逆位置、両方の可能性があるとウチは考える)
希(ペンタクルの3。逆位置の場合…未熟、力不足、中途半端)
【講堂】
穂乃果「あ、あれぇ？」
海未「なんでしょう…この安心感」
ことり「アハハ。いつものメンバーって感じ？」
フミコ「もう時間だけど…」
にこ「これ以上待っても誰も来ないわよ。さっさと始めたら？」
凛「頑張って！穂むらちゃん♪」
穂乃果「穂乃果だよ！」
ことり「じゃあ…始めよっか？」
海未「そうですね…」
＼ｱｲｾｰ♪／
希(客席はスカスカだけど、内輪で盛り上がった…という感じやな)
絵里「どうするつもり？」
穂乃果「ペンが足りなかったのかなぁ…」
海未「ペンは関係ないと思いますが…」
穂乃果「でも海未ちゃんのは黒一色だったし…」
海未「書道とはそういうものです」
穂乃果「書道じゃなくて宣伝のためのフライヤーだよ？」 海未「一番自信があるペンを使ったのですから、あれが私の精一杯です」
にこ「高坂の大安売りチラシも大概でしょうよ」
穂乃果「大安売りじゃないよー！」
希(…けど、正位置が“個性”を示すペンタクルの3、そして四月に占った4の“現状維持”…三人の個性を活かす方向性は間違ってないはず)
花陽「で、でもライブは素敵だったと思います！歌もダンスも、それに衣装も可愛いし…」
穂乃果「ほんと！？」
ことり「ありがとう♪」
凛「かよちんは誰がお気に入りなのー？」
花陽「えぇ！？…そ、それは」ﾓｼﾞﾓｼﾞ
希「エリちはどない？」
絵里「私は別に…」
真姫「別に？」
凛「あ。わかった♪三人とは別にお気に入りの娘がいるってことだにゃ」
絵里「ちょっ…そんなこと言ってないでしょう！？」
希「ほうほう…これは追加メンバーが必要やな？」
にこ「…ん？」
【六月・アイドル研究部部室】
にこ「ミナリンスキーさんのサインよ！」ﾄﾞﾔｧ
ことり(凛ちゃんたち一年生三人もμ'sのメンバーになったけど…)
穂乃果「これは何ペンで書いたのかなぁ？」
海未「さあ…書くところを見ていないのでペンの種類までは…」
にこ「ま、ネットで手に入れたから私も知らないけど」
凛「サインだったらサインペンじゃないかにゃ？」
真姫「サインペンと言ってもいろいろよ。要するに水性フェルトペン全般でしょ」
花陽「そういえばポスカもサインペンだね」
穂乃果「ポスカ？」
ことり「ぎくっ」
海未「ことり？…どうかしました？」
ことり「な、なんでもないよ？」 穂乃果「ことりちゃんはわかる？」
ことり「え、えーと…？」ﾋﾔｱｾ
にこまきりんぱな「？」
【後日】
花陽「ラブライブです！」
理事長「赤点があれば認めませんよ」
ほのにこりん「」ｶﾞｸｯ
海未(μ'sは七人になって人気も出てきましたが…)
ことり(部活動に専念…しすぎた結果、穂乃果ちゃんたちの成績が…)
穂乃果「そ、そういえば採点に使う赤ペンは何ペンを使ってるんだろうね？」
真姫「ペンの種類なんて考えてる余裕があるの？」
絵里「学校以外ではあまり見かけないペンね。教師以外の人が使ってるのも見たことないかも…」
希「まあ、みんな持ってたら簡単に改竄できちゃうやん？」
穂乃果「0点に10を書き加えるだけで100点になっちゃうもんね！」
凛「20点なら1を書き加えるだけで120点にゃ！」
花陽「回答を見たらすぐバレちゃうよ。120点なんてないし…」
真姫「バカなこと言ってないで勉強しなさい」ﾁｮｯﾌﾟ
凛「ふぎゃ＞＜」
にこ「まったく低レベルすぎて話になんないわねー」
希「おやぁ？そういうにこっちの数学はどうやったっけ？」
にこ「に、にこは52点よ。ほら」ﾍﾟﾗ
真姫「…いや、どう見ても25点でしょ」
ことり「デジタルじゃないから逆さにしても意味ないし…」
ｶﾘｶﾘ…
海未「よかったですね。毎日たくさんペンを使うことができて」
穂乃果「シャーペンばっかりじゃん…」ｼｸｼｸ
海未「あれほど言ったのに勉強どころか授業中も居眠りしているからです。自業自得ですよ」
ことり「やっぱり怠惰のほうのアイドルだったね…」
穂乃果「練習は頑張ってたのにー」ﾌﾞｰ 絵里「算数ができないのに今から勉強して間に合うの？」
穂乃果「そうですよね！ここはやっぱりペンで廃校を阻止」
真姫「じゃあ来年は同級生ね」
穂乃果「そ、それって…留年！？」
花陽「そっか。廃校になっても来年の一年生が一人はいるかもしれないんだ…」
凛「り、凛は留年なんてしたくないよ！＞＜」
希(ラブライブ出場以前の問題やな。どのみち赤点のままやったらアカンし)
『なんと10回無失点！ペンは剣よりも強し！』
凛「ペン投手は10回も0点でほめられてたのにー」
海未「投手はアウトを取るのが仕事ですから当たり前です」
花陽「打線のほうが全然点が取れなくて結局勝てなかったんだよね…」
凛「そうだよ。1点取るのだって大変なんだから！」
真姫「だから1点でも多く取れるように勉強しなさい」ﾁｮｯﾌﾟ
【夕方】
ﾊﾟｶｯ
亜里沙「Хорошо」
亜里沙「この白いふわふわしたのは何？マシュマロ？」
絵里「それは…はんぺんよ」
亜里沙「ハンペン？文字が書ける？」
絵里「いや、そのペンとは関係なくて…はんぺんのぺんって何かしら？」
海未「はんぺんは“半片”や“半平”と書きます。その形状から名付けられた物と思われますが…戦国時代の資料には既に記述があったようなので外来語のペンとは関係ないと思いますよ」
えりあり「へー」
海未「では私はこれで…」ｽﾀｽﾀ
絵里(それを言うためだけに追いかけてきたのかしら…？)
【七月】
希「九人や。ウチを入れて」
＼ﾀﾞｲｽｷ♪／
凛(μ'sは九人になって、部室も広くなったけど…)
にこ「ラブライブに出場できるのは全国ランキングの上位20位まで。今の順位は…」ｶﾁ
穂乃果「そういえば、あれ検索したことある？」
海未「またペンの話ですか？」 穂乃果「ペンっていうか…深夜の0時から2時までの間だけ繋がるっていうあれだよ」
希「ああ、地獄通信やな」
絵里「じ、地獄！？」
花陽「15時9分です」
海未「それは時刻」
凛「電車が混んでて遅れたにゃ」
真姫「それは遅刻」
にこ「ジオン公国軍の水陸両用モビルスーツ。シャア専用機の赤や、サイクロプス隊仕様のE型などが有名」
希「それはズゴック」
穂乃果「じゃなくて地獄通信！いっぺん死んでみる？ってやつ」
花陽「いっぺん…」
凛「で、ペン繋がり？」
真姫「くだらない…」
にこ「まあ、ググったら時間帯に関係なく出てくるみたいだけど…ほら」
絵里「こんなの本当に効果があるの？…理事長っと」ｶﾀｶﾀ
希「名前を入れないと意味がないやろ？」
海未「理事長の名前ですか？」
ことり「って、なんでお母さんなの！？」
穂乃果「あれっ、ことりちゃん…帰ったんじゃなかったの？」
ことり「ポスカを忘れたから取りに来たんだけど…」
にこ「んで、理事長の名前は何ていうのよ？」
ことり「教えたらどうするつもりですか！？」
希「冗談や、冗談。このサイト、たぶん本物ではないやろ？」
穂乃果「本物は深夜にしか繋がらないはずだもんね」
真姫「本物なんてあるとは思えないけど…」
【夏合宿・シェラン島】
穂乃果「海だよー！って、ここどこ！？」
真姫「バルト海のシェラン島。デンマークの首都コペンハーゲンがある島よ」
凛「こ、コッペパン？」
真姫「コペンハーゲン。島の北東の端にある都市よ。ここからだと少し遠いわ」 穂乃果「コペン…小さいペン？」
真姫「いや、Kopenhagenはドイツ語。デンマーク語ではクブンハウン…商人たちの港って意味らしいから、ペンとは関係ないわね」
凛「紀文はんぺん！？」
花陽「アハハ。ちょっと似てるかも…」
絵里「まさか夏休みにバルト海で泳げるとは思わなかったわ♪」
凛「ちょっと寒くないかにゃー？＞＜」ｶﾞｸﾌﾞﾙ
希「まあ、東京じゃ暑すぎて練習にならないから来たわけやし…」
にこ「そうそう。音ノ木坂の屋上より快適でしょ。せっかくの海外旅行だし遊びまくるわよ！」
海未「練習です！」
【九月】
海未「ことりが留学することになりました」
にこ「ちょっと…どういうこと？」
希「ちなみにどこへ行くん？」
ことり「えっと、フィラデルフィア…」
穂乃果「なにそれ！？クリームチーズなら東京でも売ってるじゃん！」
ことり「いや、チーズは関係なくて…」
凛「ふぃ、フィラリア？」
真姫「フィラリアは犬糸状虫症を引き起こす糸状虫よ。アカイエカなどの蚊が媒介する寄生虫」
希「フィラデルフィアはアメリカのペンシルベニア州やな」
絵里「MLBのフィリーズが有名ね」
穂乃果「ペンシルって鉛筆でしょ。ペンは関係ないじゃん！」
ことり「ペンシルじゃなくてペン・シルベニア。シルベニアはラテン語で“森”って意味だよ」
穂乃果「じゃあ、ペンは何なの！？」
絵里「確か…ウィリアム・ペンっていう開拓者の名前ね」
希「ヘイデン・ペンと同じ、人の苗字やな」
凛「ペン投手と同じなんだ！？すごいにゃ！」
にこ「別にすごくないでしょ？それだけ有名な苗字ってことじゃない」
花陽(やっぱり星空のほうが珍しい苗字だと思う…) 穂乃果「メジャーに挑戦してダメだったら帰ってくるの？」
凛「フィリーズとマイナー契約で渡米するんだにゃ」
ことり「アハハ。野球じゃないんだけど…」
にこ「フン…野球とベースボールは別物ってわけ？」
希「メィジャーリーグベイスボーやな」
凛「メィジャーリーグベイスボール！」
ほのえりにこぱな「メィジャーリーグベイスボール！」
にこ「そういえば昔ダイエーにシグペンっていう投手もいたらしいわよ」
穂乃果「シグペンってどんなペン！？」
絵里「いや、人の苗字でしょ？その何ペンっていうのはペンとは関係ないと思うけど…」
にこ「確か守護神だったような…」
希「リリーフだからシグペンがブルペンに入るわけやな」
真姫「くだらない…」
穂乃果「ブルペンのペンは？どんなペン！？」
海未「つづりは同じpenですが意味は違いますよ。penは家畜などを入れておく小型の檻(おり)や囲い。動詞のpenでは檻に入れる、閉じ込めるといった意味になります」
絵里「bullは雄牛で、牛を入れておく囲いがブルペンね」
凛「オリに入れる…オリックスに入るってことー！？」
穂乃果「そっか。フィリーズに行くのはやめてオリックスに入るんだね！」
にこ「フィリーズといってもマイナー契約でしょ？」
希「西が残留して、ことりちゃんも入れば南西コンビでオリックス優勝やな！」
ｷｬｯｷｬ
ことり(留学…やめようかな。誰も引き止めてくれない)ｸｽﾝ 【十一月】
凛「三連休も終わっちゃったねー」
花陽「都予選の決勝が近いし、また毎日練習だね…」
凛「書いただけで歌もダンスも覚えられる魔法のペンとか無いかにゃ？」
花陽「魔法かぁ…それだったらペンじゃなくても良さそうな気がするけど」
凛「でもペンだったら学校に持ってきても大丈夫にゃ」
花陽「そうだね。…ふふふ」
花陽(すっかり寒くなって、もうすぐ冬。クリスマス、お正月、バレンタイン？…いろいろあるけど)
真姫「ペンケース…ペン皿…いや、やっぱりペンかしら」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
凛「真姫ちゃん？…何してるのー？」
真姫「…よし」
りんぱな「？」
真姫「あなたたち、ちょっと付き合ってくれる？」
花陽「えぇ！？…わ、私と凛ちゃんはそんな関係じゃ…///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ
凛「二人ともなんて、そんなのダメだよ真姫ちゃん！＞＜」
真姫「いや、何の話よ…そうじゃなくて、ペンを買いたいから選ぶのを手伝ってほしいだけよ」
凛「ペンだったら真姫ちゃんが使いやすいの選べばいいにゃ」
真姫「私が使うんだったらそうするわよ」
花陽「もしかして…誰かへのプレゼント？」
真姫「まあ…そんな感じ？」ｶﾐﾉｹｸﾙｸﾙ
凛「えー？誰にあげるのー？」
真姫「だ、誰でもいいでしょ！」
花陽(最初は“羽根”を意味する言葉だった、ペン。今、私たちが使ってるのは羽ペンじゃないけど…)
凛(ペンに、それとも書く文字に？こめた想いは…羽がなくたって、きっと──)
おわり こいつ毎度毎度長ったらしいSS書いてるのに感想貰えず馬鹿にされてて挙句自分で意味もなく保守してるんだよな
なんか哀れを通り越した複雑な気分になるわ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
