−−−−−マーキュリークーガー-車内

リン「暑い……」

ハナヨ「さすがに狭いですね…」

エリ「それで、何であのドイツ人がマキを狙ったのよ」

リン「あのね、ノゾミちゃんはドイツのスパイで…」

エリ「それは知ってるわ。マキにどう狙われる理由があるのかって事よ」

海未「マキの父親は、秘密裏に撃墜されたナチの試作秘密兵器を解析、そのデータを複数のメモリに保存し、1つをマキの太腿に埋めこみました。
ノゾミは残りのメモリを全て回収し、最後の1つをマキから奪おうとしています。マキがその理由まで知っているかはわかりませんが…」

エリ「沈みゆく第三帝国号、最後の希望というわけね。それはアメリカに取られる訳には行かないでしょう。
ただ、ドイツが力を取り戻すのはうちも頂けないわ…やはり、止めた方がいいわね」

海未「まぁ、ノゾミ曰く、総統殿はそれを最後の希望と見ていないようですが」

エリ「…そんなんだから負けるのよ。当然ね」

エリ「貴女は、日本はどうするの?」

海未「負けるでしょうね。大日本帝国も沈みゆく船に同じ。
ですから今のうちにアメリカに媚を売っておこうかと思いまして」

エリ「ふーん」

この協力が功を奏したのか、後の国際軍事裁判において園田海未は一切その咎を責められることは無かった。
これにはアメリカの某研究者からの強い要望があったとか、なかったとか。