梨子ちゃんが落ち着いたところで、わたしからも彼女に謝罪した

「わたしこそごめんなさい。フラれたからって梨子ちゃんを敵視して、ずっと口を利かないでいたこと」と
 
「自分を好きでいてくれないなら嫌いになる」なんて、相手を一人の人間として認めていない極めて利己的な思考だと認める

あ、今のは「梨子」ちゃんと「利己」的を掛けた──
 
「口元がニヤついてるわよ。またしょうもない駄洒落でも浮かんだんじゃないの?」
 
「いやー、全く以てその通りなんですよー梨子ちゃーん。てへへぇ〜」
 
呆れる彼女に向けてとぼけてみせる
 
「ほんと、変な人。いいよ、赦す」
 
梨子ちゃんが以前よく見せてくれた屈託のない微笑みを浮かべてくれた
 
「ありがとねっ、梨子ちゃんっ♡」
 
隣で寝そべる最愛の人をギュッと強く、強く抱きしめる