SS:ルビィ「だからルビィちゃん先生じゃなくて黒澤先生ってゆってるでしょ!」
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時刻は8時30分、教室にはクラスメイトの話し声、笑い声で溢れる。
私は一人、視線をタブレットに落とし、今日ダウンロードした話題の新刊へと意識を向ける。
話す相手はいない。極度の人見知りの私は高校に入って6月になっても友達はやはり作れず、
いつも一人。この時間は憂鬱だ。早く先生来ないかな…。
ホームルーム開始2分前、ガラガラ―――
「あ、ルビィちゃん先生だ」
「あ、ルビィちゃん先生おはよー!」
「ルビィちゃん今日もかわいー」
「だからルビィちゃん先生じゃなくて黒澤先生ってゆってるでしょ!」
私たちのクラスに担任として入ってきた黒澤ルビィ先生、
学校を廃校から救うため立ち上がったスクールアイドル“Aqours”のメンバー
“黒澤ルビィ”
当時小学生だった私たちは彼女たちの活動に皆ワクワクしていたし、
ラブライブに優勝した時は町をあげて祝福した。
Aqoursを知らない生徒はいなかった。
そして忘れもしない、1学期最初のホームルーム
「あああ、あの…は、初めまして、みなさんの担任を受け持つことになった…黒澤るるるっるびぃです!」
Aqoursの時の自己紹介そのままの挨拶にドカンと盛り上がる教室
「ほ、本物だ!!!」
「ルビィちゃんだ!」
「ルビィちゃん先生だ!!!」
黒澤先生はアイドルだった。 ルビィ「だからルビィちゃん先生じゃなくて黒澤先生ってゆってるでしょ!」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1532607862/
以前にあったスレから”ルビィちゃん先生”というアイディアを貰ってSS書いてみました。
といってもセリフを借りただけの別物で、
大半がオリジナルの生徒目線という異色作かもしれないですが、
おおらかな心でお願いします。
SSを書くこと自体が初めてなので文章うまくないかもしれないですが
大目に見てください。では 昼休み、ほかのクラスにも友達がいるわけでもなく、学校の隅、
焼却炉しかない校舎の一角で休み時間の続きを読みながら
一人、誰も来ないこの場所でいつものようにお弁当を食べる。
と、その時、遠くからスキップしながら歌いこちらに来る、
赤みがかったサイドテールを揺らしながら…黒澤先生だ。
「今週の〜わくわく〜♪」
リズムに乗って両手に持ったごみを振り回しつつ、
「じゃあ発表してごらーん おけーい♪」
バスッ
歌に合わせて焼却炉にテンポよくごみを投げ入れる黒澤先生は満足げだ。
「…ピギィーーーッ!!!?」
気づかれたみたい。
「ど、何時(どこ)から見てたの…?」
さすがに何もないところに生徒が一人座っていて気づかれないわけがなかったな…。
「い、イヤホンしてて…な、なにも聴こえませんでしたから…」
「いや、私が歌ってたのバレてるよね!?っていうかイヤホンしてないしっ!!」
しばらく顔を真っ赤にしていた黒澤先生だったけど、
なにかを諦めたような諦めた様子で、こちらに近づいてきた。
私のことなんてほおっておいてほしいのに…。 「いつもそれ、見てるよね。何見てるの?」
それ、私が持っているタブレット。ホームルーム前も休み時間も、
私の視線の先はいつも“それ”
「本、読んでるんです…。」
「ふふっ、本、好きなんだ?」
隣に座って話しかけてくる黒澤先生はお姉さんのように落ち着いた声で、
お母さんのように優しく、まるでいつも隣にいたようだった。
「ほ、本読んで空想を膨らませるのが好きなんです…。本を読んでると色んなところに冒険できるみたいで…」
嘘だ、これは私の言葉じゃない。
「ふふっ、先生の友達も、おんなじことゆってた。」
そう、黒澤先生の親友、Aqoursのメンバー、国木田花丸さんの言葉だ。
私は本を読むのが好きなのだろうか?ひとりぼっちを、孤独を埋めるツールとして
使っているだけなのかもしれないと考えたこともある。
しかしそれを自分に問うことに意味はなく、
私はやはり孤独を埋めるため、本を読むのだ。
そんな本音を隠すためなのか、”ルビィちゃん“に”花丸ちゃん“の言葉を投げかけたかったのか、
私の口から出たのはその言葉だった。 「でもね、その友達もわたしと一緒に図書館にこもりっきりで本ばっかり読んでたんだけど」
「部活初めて、外の世界に出るようになってからね、いろんな人に会って、
色んな所に行って、いろんな景色を見て、そしたらね、
前よりも本を読むときにイメージがいっぱいいっぱい広がって、もっともっと楽しくなったんだって」
自分だけが聞ける“ルビィちゃん”からの“花丸ちゃん”の話はすごく特別で、ドキドキして、
胸が熱くなって、夢みたい、自分じゃないみたい…!
「だからね、本を読むだけじゃなくて、いろんな、外の世界も経験したほうがいいと思うんだ」
黒澤先生の言葉はすごくすごく優しかったけど、私はひどく弱い…。
「で、でも私…人見知りで、内気で…面白いこと何にも言えないつまらない人間で…」
「高校は行ってもやっぱり友達出来なくって…っ!本読むことしかなくって…!」
どうしてだろう、今まで誰にもこんな弱音を吐いたことはなかったのに、
いつも一人でも本を読んでいるから平気なんてポーズ取って強がって、
誰にも気づかれたくなかった私をさらけ出してしまったのは…
極度の人見知りで、泣き虫で、弱虫だったころの“ルビィちゃん”を知っていたからだろうか、
いつの間にか私は大粒の涙を流し、泣いていた。
「ひひっ♪じゃあ問題は解決したもどーぜんだねっ!♪」 それはさっきまでの穏やかで優しく、癒されるような声ではなく、
宝物を見つけた子供のようで、無邪気で、はずむような声で、
驚いて顔を上げた先にあったのは黒澤先生のキラキラ輝く、自信とわくわくに満ちた瞳だった。
ttps://i.imgur.com/TURH8gK.jpg
「「何が問題か?」を明らかにした時点で「 問題は半分解決されたのも同じ」なんだよ」
「だから、あなたがみんなとお話ししたいって思ってるならそうできるようにすればいいってこと!」
「でも私…そんな…できない…恥ずかしい…し・・」
「わたしもね、すっごく人見知りでね、知らない人に話しかけられただけで
飛び上がっちゃうくらい苦手だったからすごーーーくむずかしいのはわかるんだ」
「だからね、私と、ルビィと友達になって♪」
先生と―友達!!!?
突然の提案に私は混乱した。先生と友達なんて…!?
あのルビィちゃんと友達???
うれしかったり、でもやっぱりちょっと恥ずかしかったりで、
頭ぐるぐるになってる。
「そしたら、おはなしすることに慣れて、みんなとも仲良くなれるかもって」
確かにそうかもしれない。体育の授業でパートナーがいなくて先生としかたなくストレッチするような
こっぱずかしさはあったけど、黒澤先生はやっぱりかわいくて、魅力的で、
もっともっとお話ししたい、仲良くなりたい、と思った。
「じゃーねぇ、わたしをおひるごはんに誘って♪ほら、がんばールビィ!」
そう言った先生の笑顔は魔法のようで、その言葉で、わたしもルビィちゃんのように頑張れる気がした。
「く、黒澤先生…!一緒にお弁当食べませんか!!」 「うん! …でも、友達同士なんだから、黒澤先生じゃなくって、“ルビィちゃん“って呼んで♪」 今日から二学期、夏休み明けはいつもきんちょーする。
“夏休みデビュー”で別人のように変わる生徒、日焼けする生徒、
あまり変わらない生徒、見た目は変わらないようで実はすごく成長しているのかもしれない。
1学期はわたしなりにうまくやれた、気がする、けど、二学期になってみんなが
金髪でピアスになってたらどうしょぅ…なんて変な心配もしたりしながら、
ワイワイと騒がしい教室に―
ガラガラガラ…
「あ、ルビィちゃん先生おはよー!」
「ルビィちゃんちーっす!」
いつも通りのこの感じ、なんだか安心する。
「ルビィちゃん頑張るビィしてー!」
「やりません!はいみんな席についてー!」
見た目は変わってたり変わってなかったり、やっぱり私の生徒だ。
…あれ?3つ席が空いてるけど…いつも仲良しの二人組と…
いつもタブレットを見てたあの子だ。
“友達になろう”って言って、お話しするようになってから前よりも明るくなったと
思ったんだけど…ううん、きっとちょっと遅刻しただけだよね。
すると、廊下からバタバタとした足音が聞こえ…
ガラガラガラ…!!
息を切らせて入ってくる3人組。
「ルビィちゃんごめーん!」
「ま、まだ遅刻じゃないよね?ルビィちゃん先生!」
「ルビィちゃん先生ごめんなさーい!」
「だから!ちゃんと黒澤先生ってゆってってずっとゆってるでしょ!」
完 これもっと分けて即落ち回避させないといけなかったやつかな |c||^.- ^||保健体育の授業はまだですの? なにこれ?みたいなレスなくてよかった。
書こうかどうしようか迷ってたけどいちおう最後のオチの意味なんだけど
ぼっちだった子に無事友達ができて、ルビィが友達でいなくてもよくなったから
ちゃんと先生って呼びなさい!と生徒と先生の関係に戻ったみたいな感じです。
最後のとこだけ視点がルビィちゃん先生に替わってるのは大丈夫だったんだろうか?
なんかうまいやり方あったのかなー? 素敵な先生でいい話でルビィちゃんめっちゃ可愛くて最高だけど
その年でツインテはきついでっせ先生… ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています