絵里「お付き合いは難しい」
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絵里「はぁ…」
海未「絵里?」
絵里「あっ、ごめんなさいね」
海未「いえ…お疲れなのでしょうか?」
絵里「疲れてるわけじゃないけど、ちょっと考え事をしててね」 絵里「今まで当たり前のようにあったのに、ある日突然その事に気が付いて」
絵里「手が届く距離なのに、でも届かなくて」
絵里「もし、その禁断の領域に触れてしまったら」
絵里「それは」
絵里「…」
絵里「今は難しい関係なのよ…」 絵里「はぁ……」
海未「え…絵里…?」
絵里「ああ、ごめんなさい」
絵里「この気持ちは、中々抑えられることができないの」
絵里「焦らされると我慢できなくなるのよ…もう…」
絵里「でも抑えないといけないの」
絵里「海未もわかるでしょ?」 海未(この気持ち…ってまさか…)
海未(こ…こういう時、私はどうすれば……)
海未(そ…それに、私にもわかるって…)
海未(私はそ…その…そういう経験はありませんし…)
海未(その…よく穂乃果ととは言われますが、ただの幼馴染ですし…) 海未(そ…それよりも、こういう時は絵里を応援する…形でよいのでしょうか)
海未(ただ、こういう事情に関しては下手に首を突っ込むとややこしいことになりそうですし…)
絵里「ねえ、海未」
海未「はっ…はいっ」
絵里「ちょっと、動かないでね」 海未「え、えり…近いです…」
絵里「もう…動かないでって言ってるでしょ」
海未「い…いえ…そういうことではなくて…」
絵里「大丈夫、私に任せて」
海未(任せて…って何をですか!!??)
海未(え…絵里……) 絵里「ふふっ、やっぱり海未も虫に刺されちゃったのね」
海未「……」
海未「…はい?」
絵里「首のところ赤くなってるわよ」
絵里「薬持ってるから塗ってあげるわね」
海未「……」
海未「おっ、お願いします…」 絵里「でも、虫刺されって不思議よね」
絵里「腫れてるって気が付いた瞬間に急にかゆくなるんだもの」
絵里「気が付く前も腫れていたはずなのに、刺された瞬間からかゆくなるわけじゃないし不思議よね」
絵里「でも、掻いたりしたら良くないっていうし、もどかしい気分にならない?」
絵里「すぐ手が届く場所なのに、掻けないってもう嫌になるわ」
海未「そ…そうですね…」
絵里「虫刺されとうまく付き合うのって大変よね」
海未「え…ええ」 絵里「じゃあ、私は生徒会の仕事があるから」
海未「…わかりました」
海未「…」
海未「私としては、虫刺されよりも絵里との関係のほうが大変です…」 虫刺されてここまで真剣になるのは絵里ちゃんくらいだろうね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています