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「のっぽパン!」
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0001名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 12:35:38.01ID:jI9vCjvf
ルビィ「はぁぁ…」

ため息と共に空を仰ぐ
その先に校門はあった
いや、校門すら見えない、校舎の一部がそこに見えるだけだった

ルビィ「誰があんなところに学校を建てたんだろう」

長く急な坂道が延々と続いていた

「はぁ…」

別のため息
隣を見ると同じリボンの色にノースリーブの制服の少女
この春から通う同じ1年生だ

爽やかな風が髪を泳がせている
0002名無しで叶える物語(庭)
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2018/08/02(木) 12:36:52.20ID:UpvDBl/+
機体
0004名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 12:42:45.08ID:jI9vCjvf
彼女はうつむいて、何かを言い聞かせるように頷いている

そして彼女は目を開き
じっと高みにある学校を 校門を 見つめた

「この学校は、好きですか」

ルビィ「え?」

ううん、私に聞いてるんじゃなかった
私には分からない、誰かに問いかけていた

その誰かはどう答えたんだろう

「わたしはとってもとっても好きずら」

「でも、なにもかも…変わらずにはいらないです」

「楽しいこととか、嬉しいこととか、ぜんぶ」

「ぜんぶ、変わらずにはいられないです」

「それでも」

彼女は続ける

「それでもこの場所が好きでいられますか?」


「わたしは…」


ルビィ「見つければいいんじゃないかな」

「えっ?」

彼女は驚いて私を見る
今まで誰も回りに居なかったと思っていたのだろう

ルビィ「次のたのしいこととか、うれしいこととか、見つければいいんじゃないかな」

ルビィ「それは、ひとつだけじゃないと思うよ」

「……」

ルビィ「ね?いこう」
0008名無しで叶える物語(庭)
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2018/08/02(木) 12:45:16.34ID:UpvDBl/+
CLANNADやんけ
0010名無しで叶える物語(庭)
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2018/08/02(木) 12:47:12.75ID:UpvDBl/+
自分で書けや
0012名無しで叶える物語(庭)
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2018/08/02(木) 12:54:19.84ID:UpvDBl/+
待ってるぞ
0014名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 13:07:02.03ID:jI9vCjvf
ルビィ「えっと、あれ?あ、そうか1年生ってことは同じクラス…だよねそうだよね、えっとごめん、お名前何でした…っけ?」

花丸「花丸です、国木田花丸。宜しくね黒澤ルビィちゃん」

ルビィ「うんっ…て、ええ!?なななんでルビィの名前!?」

花丸「初日に自己紹介したずら」

ルビィ「え、あはは、そうだよねそうだよ、ごめんねルビィ覚えてなくって…」

花丸「ううん全然」

んー何で忘れてたんだろう?
そう考えを飛ばす前に教室の扉が開く音がした


教師「出席とるぞーー……

津島ー津島善子ー?…また来てないのか…」


津島善子

そうだ思い出した

彼女は自己紹介の日全ての人の注目を集めたんだ

それこそ他の人の自己紹介を書き消すように

地に落ちた天使、だとかなんとか言ってそのまま逃げたきり
学校に来ていなかった
0015名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 13:14:19.67ID:jI9vCjvf
授業が始まって終わる
1日の授業を終え、放課後に

ルビィ「また誰とも話せなかったなぁ…」

引っ込み思案の私は入学からまだお友達が出来ていない
既にクラスではグループが出来つつある

ちらりと国木田花丸ちゃんの席を見る

もうそこに彼女はいなかった

ルビィ「もう帰っちゃったのかなぁ」

彼女は授業を真面目に受け休み時間は常に本を読んでいた

結局、今日の朝に少し話をしただけ


そんな、代わり映えのない1日
0016名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 13:24:47.75ID:jI9vCjvf
部活にも入っていない私は帰る準備をして楽しそう話すグループの隣を軽く会釈をしながら教室を後にした

家に帰っても、この時間は誰もいない

お父さんはお仕事だし
お母さんはママ友と井戸端会議かお稽古


お姉ちゃんは、最近帰りが遅い
生徒会の仕事が忙しいのか


ルビィ「あまり、話さなくなっちゃったなぁ…」


この時間に帰るとすることは1つだった


ルビィ「はああっ…!やっぱり可愛いなぁ〜〜!!」

昔から大好きなスクールアイドル
その雑誌や情報をネットで見たりするのが日課だった

ルビィ「……少し前までは、お姉ちゃんも一緒だったのになぁ」


そうわってたまに虚しくなったりする毎日
0018名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 13:37:29.49ID:jI9vCjvf
次の日、また坂の下に彼女はいた


ルビィ「また、立ち止まってるの?」

花丸「えっと、それは」

花丸「そのなんというか」

ルビィ「ううん、別に無理して話さなくてもいいよ」

ルビィ「その、友達とかでも、ないん…だし 」

花丸「え、あ、うん」

ルビィ「でもこのままだと遅刻しちゃうよ」

花丸「それはそっちもずら」

ルビィ「うん、そうだよね」


私はひとり坂を登り始める
なんだか気になって話しかけてしまっただけ
友達でも、ないのに
気になった、それだけ

花丸「あ、待って」

声、花丸ちゃんの

花丸「えっと、着いていってもいいですか」

振り替えるとすぐ近くにいた
0019名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/08/02(木) 13:46:06.12ID:jI9vCjvf
ルビィ「えっと、どうして」

花丸「それは…」

花丸「ひとりで行くのは、不安、だから」

花丸「……」


いつもひとりで本を読んでいる彼女も不安になるんだ

坂を見上げる

まだちょっと遠い

ルビィ「…うん、どうぞ」

花丸「あ、待って」

ルビィ「今度はなに?」


彼女は私を見つめながら…



花丸「のっぽパンっ…」


そう言った

私は何て答えればいいんだろう

ルビィ「…おいもパン」

花丸「何言ってるずらか?」

ルビィ「えと、こっちのセリフなんだけど…
のっぽパン好きなの?」

花丸「うん」

ルビィ「……」

それだけのようだった

ルビィ「いこっか」

花丸「うん!」

返事は少し元気になっていたように感じた
0020名無しで叶える物語(庭)
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2018/08/02(木) 14:14:07.12ID:UpvDBl/+
いいと思うぞ
0021名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/08/02(木) 14:14:52.22ID:oGj6IHFG
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