希「...それで食べられてしまったと?」 絵里「...」グスッ
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希「それは残念やったなぁ」
絵里「懇切丁寧に料理されて...美味しくされちゃった...」 希「でも絵里ちも食べたんやろ?」
絵里「それはそうだけど」
希「ならええやん、お互い様やで」
絵里「昨日は私が当番だったのよ!だから気合い入れて色々買ってきたのに!」
希「絵里ちを思って作ってくれたならええんやないかなぁ」
絵里「それは嬉しいけど少し違うでしょ!!」
希「う〜ん、絵里ちの買って来たものを勝手に使うのはアカンよね」
絵里「そうよね!でも頑張って美味しいものを作ってくれたと思うと...」
シクシクッ 希「(う〜ん、大変そうやな)」
希「(まあ、絵里ちはちょっと面倒なところがあるのは知ってるやろ)」
希「(頑張って、やで)」
絵里「ちょっと希!聞いてるの!」
希「はいはい、今晩は朝まで付き合うよ」 絵里「それでね!あの子ったらほにゃがしほにゃがししてくれくれてね!」
希「(珍しく悪酔いしとるなぁ)」
希「(この際だし絵里ちを運ばせてみるかな)」
絵里「もうなんなのよ...私がまるで子どもみたいじゃない...」 絵里「もぉう...のじょみかりゃもなあんとかいってあげてよぉ〜」バンバンッ
希「絵里ち!痛いっ!」
絵里「あぁ〜ごめぇんれぇ〜」
希「飲み過ぎやで。今日はもうダメ」
絵里「のじょみのいけずぅ〜」
希「(ロシアの血は何処に行ってしまったんやろか)」 絵里「」zzz
希「嘘やろ。こんなところで寝るなんて。らしくない」
希「もうそろそろ来るはずやけど」
ガラガラッ
穂乃果「お邪魔しま〜す...あっ居た!」
希「穂乃果ちゃん!良いところに来たで。絵里ちを運んでや」
穂乃果「運ぶって...寝ちゃってない?」
希「穂乃果ちゃんの事を愚痴りながら寝ちゃったんや。責任持ってや」
穂乃果「えぇぇぇ...」 穂乃果「運ぶのは無理だよぉ〜絵里ちゃん私より重いし」
希「レディーに重いなんて失礼やで。タクシーでも何でも使うんやな」
穂乃果「うーん、まあ私の所為なら仕方ないよね!電話番号教えてください!」
希「その意気やで。絵里ちを頼むからね」 チュンチュン
絵里「......んっ...朝?」
絵里「あれ...ここは?」
絵里「(私の部屋...よね?)
絵里「(昨日の夜は確か希と...まさか介抱されちゃったのかしら...)」
絵里「(あるいは合鍵を持ってる穂乃果...)」
絵里「(時間は...はぁ、少し寝すぎね)」 絵里「(とりあえず顔洗ってから朝ごはん)」
ガチャッ
絵里「ん?」
穂乃果「♪」
絵里「(穂乃果?)」
穂乃果「もうちょっと入れてみようかなぁ。でも薄口の方が好きって言ってたような」
絵里「(過剰じゃ無ければどっちでも良いわよ)」
穂乃果「うーん、舌は合ってるしもうちょっと」
絵里「(もうちょっと...じゃないわよね?)」 絵里「...」抜き足差し足
穂乃果「よ〜しあとちょっとで完成っ」
絵里「おーはよ!」ガッ
穂乃果「ひえぇー!ぅぅぅ絵里ちゃん!起きてるなら起きてるって言ってよぉ!」
絵里「別に良いじゃない。珍しく早起きしてたものだから見守りたくなったのよ」 絵里「ところでそれ、ボルシチよね?」
穂乃果「へへ、せっかく教わったんだし自分で作って...絵里ちゃんに食べて欲しいなぁって」
絵里「そう...実践してくれて嬉しいわ。でも、今の調味はマズいわよね?」
穂乃果「うっ...見られてた?」
絵里「聞いていました」
穂乃果「は、反省しています...」
絵里「分かればよろしい」 絵里「それに、朝食に出すには多すぎよ?全部食べる気?」
穂乃果「お昼か夕飯にも...と思ったんだけど」
絵里「はぁ、夜に一品追加ね。昼は外出するんだし」
穂乃果「あぁそうだったね。それじゃあこれは朝ごはん兼夜ご飯と」
絵里「それにしても...いい匂い。早くいただきたいわ」
穂乃果「へへへ」
絵里「...この際だからもう一品どうかしら?」 穂乃果「え?なになに?」
絵里「私はね。朝食はパン派だけど、それとは別に同じくらい食べるものがあるのよ」
穂乃果「えっと...なんだっけ?」
絵里「ペニメリよ」
穂乃果「あっあの餃子みたいな」
絵里「そう。そんなに難しくはないし...いいわよね?」
穂乃果「もちろん!」
絵里「そうと決まれば...さあ、作るわよ!」 穂乃果「意外と簡単だね」
絵里「だから言ったでしょ。難しくないって」
穂乃果「蒸し終わったら朝ごはんだね」
絵里「そうね」
穂乃果「...あ、絵里ちゃんそういえば!」
絵里「ん?」
穂乃果「昨日の夜は!」
絵里「...ごめんなさい。私も飲み過ぎちゃって」 穂乃果「...私こそごめんね。絵里ちゃんがあんなこと考えてたなんて」
絵里「...どんなこと?」
穂乃果「顔を立てて欲しいってこと」
絵里「アレは私も料理に自信があったからってだけの話よ。手料理を食べて欲しいと思うのは普通でしょ」
穂乃果「私が担当を守れば良かっただけの話だよね...こちらこそごめんね」
絵里「やめてよ。少しだけムッときただけで、嬉しくも思ったんだから」
穂乃果「...ありがとう」
ピピピピッピピピピッ
絵里「あっほら、出来上がるわよ」
穂乃果「あぁぁぁー!はい!」 ゴロゴロ野菜のボルシチ(大盛り
ベーコンエッグ
ペリメニ(多め
穂乃果「朝ごはんにしては豪華かな」
絵里「ロシアなら普通よ」
穂乃果「私もロシアに染まりつつあるっ!?」
絵里「穂乃果は穂乃果よ」
穂乃果「...穂乃果と...絵里ちゃん...だよね?」
絵里「///...そ、それじゃあ。あらためて」
「「いただきま〜す」」 絵里「ん、普通ね」
穂乃果「あ...そう...」
絵里「...味の話よ?さっき変な入れ方してたけど、私からすれば問題無し」
穂乃果「ふぅ...良かったぁ...」
穂乃果「絵里ちゃんに不味いなんて言われたらどうしようかなって...」
絵里「らしく無いわね。それなら次に活かせば良いだけでしょうに」
穂乃果「流石に絵里ちゃんの前となると...」 絵里「...私、怖いかしら?」
穂乃果「怖いというより...絵里ちゃんはいつも優しくしてくれるから、その分の期待に応えなきゃって思えて」
絵里「私は見返りなんて求めてないわよ」
絵里「穂乃果の笑顔が私には」
穂乃果「」ジッ
絵里「んっ、このペリメニおいしい!」
穂乃果「最後まで言ってよぉ!」 絵里「ごちそうさま」
絵里「ボルシチよし、ペリメニよし、言うこと無しよ」
穂乃果「ありがとう!また頑張るからね!」
絵里「あっ!一昨日の晩御飯の一件はまだ気にしてるんだからね!人のアワビを使って...」
穂乃果「守ります!もう破りません!」
絵里「...絶対よ?」 絵里「さあ、洗い物をしたら支度しましょうか」
穂乃果「あのぉ...どこ行くんだっけ?」
絵里「...」ジッ
穂乃果「ご、ごめんなさい!確か...お台場とか聞いたような気はするんだけど...」
絵里「そのお台場よ。新興のスクールアイドルとか色々見るって約束でしょ」
穂乃果「そうだったね!色々周ろうね!」
絵里「...いっそのこと、おでこにメモ用紙でも貼った方がいいのでは?」
穂乃果「うう〜そこまで馬鹿じゃ無いもん!」
絵里「冗談よ。早く片付けましょう」 穂乃果「出来るだけオシャレに...」
絵里「早く行くわよ」
穂乃果「い、いや...こっちの方が...」
絵里「それでいいじゃない。十分可愛いわよ」
穂乃果「絵里ちゃんはたまにいい加減になるから」
絵里「オシャレには責任持つわよ。その格好で胸張って歩きなさい」
穂乃果「張れるほど大きくないもん...」
絵里「大きくなってるんだからこっちも自信を持ちなさいよ」ふにっ
穂乃果「エッチ!」 穂乃果「準備完了!」
絵里「戸締り、元栓、各所の電気よし」
絵里「問題なしね、行きましょうか」
穂乃果「はあ...今のスクールアイドルってどうなってるのかなぁ」
絵里「あなたが緊張してどうするのよ」
穂乃果「だって...実質後輩だよ?」 絵里「晴れ女がそんな顔をしてたら掛かる虹も掛からなくなるわよ」むぎゅ
穂乃果「むぎゅ〜」
穂乃果「分かったよぉ!シャキッとするよ!ファイトだよ!」
絵里「その意気!ほら、向こうの空には雲が見えないわ」
穂乃果「おお...すごいマグレ...」 絵里「さて、本当に行くわよ!」
穂乃果「うん!」
3日目のデート!
どこまでも晴れ渡って!
みんなが喜ぶような虹が掛かりますように!
ガチャッ
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