駐日アメリカ大使 刺される

昭和39年3月24日、沼津から上京してきた男が、東京・赤坂のアメリカ大使館の塀を乗り越え侵入。
外出しようと玄関に出てきたライシャワー駐日アメリカ大使を刺傷する事件が起きた。

男はその場で大使館員や海兵隊員に取り押さえられ、上野警察署に引き渡された。
男は犯行の動機について、「自分の目が悪くて就職が出来ないのはアメリカの政策が悪いからだ。」などと意味不明の供述を繰り返し、後に鑑定の結果、精神異常と診断された。
そのため、事件は「心神喪失者による犯行」として不起訴処分となった。

刺された大使は病院へ搬送されたが、大量に出血していたため、輸血の処置が取られた。
これによって一命を取り留めた大使は手術後に、「日本人の血をもらい、いよいよ日本とのつながりが濃くなった。」とコメントし、これを聞いた多くの日本国民が彼に親しみを感じるようになったという。