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鞠莉「もう……首に痕つけないでって言ったのに」
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0001名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 00:50:28.96ID:6gtZP08f
ジッ…

ジッ…

ボォッ…

梨子「スウゥー…フゥー…」

鞠莉「タバコ、止めたんじゃなかったの」

梨子「ああ……。スゥー…フー…。セックスの後はね、なんだか口が寂しくなるんですよ」

鞠莉「ふぅん……」
0003名無しで叶える物語(庭)
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2018/05/28(月) 00:52:11.17ID:jVkvkbTy
果南じゃないのかよ
0005名無しで叶える物語(家)
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2018/05/28(月) 01:00:25.68ID:V7atp0Zm
曜「キスマーク?ふけばいいじゃん。…ああ、え?…あ、そっちのキスマークねふーんそっかそっか…え?」
0007名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 01:03:47.92ID:6gtZP08f
ギシッ……

梨子「……まだシたりないんですか?」

鞠莉「口寂しいなら、タバコなんかよりマリーとキスしたらいいのに」

梨子「タバコの匂いがまとわりつくキスが好きだとは思いませんでした。とんだ物好きですね」

鞠莉「好きよ?タバコじゃない。……梨子のことが、ね」

梨子「……………………」

鞠莉「ねえ、いい加減私にしなさいよ。私なら……梨子の全部を受け入れてあげられる」

梨子「……灰皿、取ってくれますか」

鞠莉「……………………」コトン

ギュッ……

梨子「シャワー浴びてきます。どいてください」

鞠莉「……はいはい」スッ

ギシッ……

スタスタ……

鞠莉「……………………」
0008名無しで叶える物語(茸)
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2018/05/28(月) 01:04:23.80ID:C4ps2ynM
ちょっと渡辺わいてきてんよ〜
0009名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/05/28(月) 01:04:55.74ID:w5LOzDhn
首絞めックス?
0010名無しで叶える物語(茸)
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2018/05/28(月) 01:05:55.90ID:Fvb7ogcO
こういうの好き
0011名無しで叶える物語(庭)
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2018/05/28(月) 01:08:57.27ID:W85QJPhf
ちゅき
0012名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/05/28(月) 01:10:19.01ID:x8LelQ9M
マリちゃんクラウディ
0013名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 01:20:15.85ID:6gtZP08f
サァァァァァ……

梨子「……………………」

熱いお湯を頭から浴びながら、目の前の鏡に映る自分の姿を一瞥して、ため息をつく。

梨子「ひどい顔ね……」

苦笑混じりに漏れた言葉と、微かに香ってしまうタバコの匂い。

染み付いて取れず口を濯いでも残るそれは……そうなるまで、鞠莉さんを抱いた数と同じ……

私が最低だという、証……
0014名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 01:31:47.36ID:6gtZP08f
チクッ……

梨子「つっ……」

小さく走る痛み。

見れば左の鎖骨辺りに、小さな引っ掻き傷があった。

梨子「……チッ」

誰に気を遣うわけでもなく、苦虫を噛み潰したように舌打ちしてから、粗野な手付きでお湯を止める。

非があるのは私だとわかっていながら、八つ当たりめいて……脱衣所のバスタオルを手に取り、身体も拭かずにベッドルームへと戻った。
0015名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 01:54:50.74ID:6gtZP08f
鞠莉「あら、はやかったわね」

そう言う鞠莉さんは未だベッドの上で、ゴロゴロと横たわっていた。

ベッドの足元の方に頭を置いて、腕を枕に、下着もなにも付けず。

鞠莉「髪も身体もびしょ濡れじゃない。ちゃんと拭かなきゃ風邪をひいちゃうわ。それとも……大事なところが濡れているのをごまかすために、そのまま戻ってきたのかしら?♡」

イタズラな笑みを浮かべて腕を使って上半身を起こし、自分の豊満な胸を強調する。

鞠莉「シャワーを浴びながらまた発情しちゃった?♡いいよ?♡マリーはいつでもウェルカムだから♡」

私は鞠莉さんのそんな軽口を無視して、

梨子「これ」

胸の上の傷を指差した。

梨子「誰が傷を付けていいって言ったんですか」

鞠莉「梨子だって」スッ

チョン、と鞠莉さんは自分の首に指を当てる。

鞠莉「キスマーク、付けるじゃない。それも一週間は痕が残る真っ赤なやつを。セックスのときにマークを付けるのは、その人が自分のものっていうアピールでしょ?他の人に取られないように、ってね」

梨子「私は鞠莉さんのものじゃありません」

鞠莉「あら、じゃあ私はあなたのものなの?」

ネコのように妖艶な……金の眼差しが私を射る。

私は鞠莉さんのものじゃない。

鞠莉さんは……

一瞬澱みかけて、私は……

梨子「そうですよ」

なんて……甘い妄言をちらつかせて、

梨子「鞠莉さんは私だけのものです。困るんですよ、鞠莉さんがいないと。あなたは……」

鞠莉「……………………」

梨子「私にとって、都合のいいセフレですから」

泥を投げつけるよりも……痛烈な言葉を浴びせた。
0016名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 02:14:43.31ID:6gtZP08f
鞠莉「そう」

観念めいた呟きの後、鞠莉さんはクスリと吹き出した。

鞠莉「いつもと変わらない答えね」クスッ

梨子「そうですね」

鞠莉さんはそれ以上なにも言わなかった。

いつも通りに。

鞠莉さんが怒らないこと、泣かないことを、私は知っていた。

理由もわかってる……。

わかっていながら……私は、その優しさに甘える。

鞠莉「んしょ……。そろそろ出ましょうか。身体、拭いてあげる。おいで」ニコッ

何年も見続けてきた、変わらない笑顔。

優しさに惹かれる……それはきっと、そうすることが楽だと思ってるからだ。

私のことを……本気で好きでいてくれるから……

私は鞠莉さんの優しさに甘える。



もとい、つけ込むんだ……
0017名無しで叶える物語(らっきょう)
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2018/05/28(月) 02:36:59.06ID:6gtZP08f
おわり。
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