真姫「♪」ポロンポロン 海未(…ピアノ弾けるなんてかっこいいですね…)
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音楽室
真姫「♪」チャララン ポロンポロン
海未(…私も弾けるようになりたいですね)
海未「…あの、真姫」
真姫「ん?」
海未「ピアノって私にも弾けますかね?」
真姫「ん、ピアノ弾きたいの?」
海未「はい…」
ガタン
真姫「はい、どうぞ」
海未「…え?」
真姫「座って」
海未「あ、ああ、はい…」 真姫「そうね…まぁ初めはハ長調からかしらね」
真姫「スケールは分かる?ドレミファソラシド」
海未「まぁ、それくらいなら…白鍵だけですよね?」
ドレミファソラシドー
真姫「うん、ま、いいでしょう。手の形がフニャフニャだけど」
真姫「じゃ、愛してるバンザイね」
ドーソソードーレーー、ドレミーファミードードーー、ドソソーファーミーファミードドーーラードーレーミーレーー
真姫「はい、やってみて」
海未「え、と…」
ドーソソー…ドー、レーー、ドレミファ…ミドド…ド……ソソファミファミーーーードドー、ソ…!ラードーレーミーレーー
海未「…///」
海未(幼稚園児みたいに不器用で恥ずかしいです…)
真姫「お、感がいいじゃない。その調子よ」パチパチパチ
海未「情け無用です…」
真姫「いや本当よ?初めてにしては上出来だと思うわ」 海未「どういう風に練習していけばいいでしょうか?」
真姫「うーん、まず鍵盤とか指使いに慣れないとどうしようもないから、簡単な練習曲をやった方がいいかも…」
真姫「私が子供の頃使ってた練習曲集貸してあげる」
海未「本当ですか!?」
真姫「ええ、明日もってくるわ」
海未「ありがとうございます!」
真姫「じゃあ、また明日」
海未「さようなら」 翌日 音楽室
真姫「はい、これよ」スッ
こどものバイエル
海未「あ、ありがとうございます」
海未(随分可愛らしい表紙ですね…)
真姫「基本的な指使いとかもふってあるからあるから、まぁ適当に弾いてれば慣れてくると思う」
真姫「あ…そういえば、譜面は読めるわよね…?」
海未「はい、学校の笛の授業で一応は…」
真姫「なら大丈夫ね」 真姫「じゃ、私は用事あるから」
海未「ありがとうございます」
スタスタスタ…バタン…
海未「…」ペラッ…ペラッ…
海未(1曲ごとに絵が書いてあって可愛いですね…ふふっ♪)
海未(さて、ちょっと練習していきますかね…)
ポスン…ポロンポロン
〜〜〜
2時間後
海未「…」ポロンポロン
海未(…つまんないです)
海未(どうしてこんなに退屈な曲ばっかなんでしょう?)
海未(初心者向けとはいえ、どうしたらこんなにつまらない曲を書けるんでしょうか…)
海未(日本全国のピアノ初学者は皆こんなに退屈な苦行を強いられているのでしょうか…)
海未「こんなものやってられません!」バーン!
海未「もっとマシな練習曲をネットで調べましょう」 翌朝
海未「こんなもんですかね…」ゲッソリ…
海未(一晩中アップルミュージックで良さげな簡単な曲を調べて、ネットで譜面を探してiPadに保存しました)
海未(特にショスタコーヴィチさんという方の曲は可愛らしくて面白いですね。今日はこれを弾いてみましょう)
海未(それにしてもimslpというサイトは便利ですね。著作権切れの昔の作曲家の曲は何でもタダで手に入ってしまうなんて)
〜〜〜
昼休み 音楽室
海未「♪」ポロンポロン…
真姫「あら、海未、頑張ってるわね」
海未「ああ、真姫、こんにちは」
真姫「あら、それはバイエルじゃないわね?何弾いてるの?」
海未「ええ、ちょっとバイエルは自分に合わなくて…これは真姫にお返しします」スッ
こどもバイエル
真姫「え?あ、そう…」
真姫(つまらなかったのかしら…) 真姫「何弾いてるの?」
海未「ショスタコーヴィチという方の曲ですね」ポロンポロン
真姫「ああ、そんな感じね」
真姫「というかよく手に入れたわね…そんなニッチな曲の譜面」
海未「昨日初心者の練習になりそうな曲で自分の気に入ったものを1晩かけて探しました」
真姫「え…それは…すごいわね…」
海未「初めから張り切りすぎて息を切らしては元も子もないですからね。手の届きそうな課題を作ってあげないと…」
海未「でも、自分の好きな曲で簡単そうな曲を探すのは意外と骨が折れるものですね…」
真姫「そうね…」
真姫(ピアノ一日目にしてこの情熱…相変わらず海未は底知れないわね…)
真姫(海だけに…)
海未「それにしても、このショスタコーヴィチという方の曲は可愛いですね!」
海未「♪〜」ポロンポロン
真姫(なんか、手解きさえすればレッスンとか受けなくても勝手に成長していきそうなタイプっぽいわね…)
真姫「海未、弾く時はもっと指を丸めた方がいいわよ。あと、フラフラしないで、無駄な動きを少なく…」
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