懐かしさと新鮮さをいっぺんに感じながら、校舎の横を縫うように歩いて校庭に出てみると、そこには絵画じみた場所があった。

東京では望むことのできるはずのない燦然と煌めく星々と天の川。深い闇色の空が埋め尽くされるほどに、溢れそうなほどの星空の下に。

葉を揺らす木のもとに、校庭の隅にぽつんと、不釣り合いな、小さな、二人がけの古びたベンチ。

じっと、その星を仰ぎ見る、幼く儚げな少女が一人。

居た。

運命との初めての再会だった。


────