私の役目は、そのトゲを斬り落とすこと。

仮面を砕き、皮を引き剥ぐかのように。

棘人が棘人たるための証をーー尊厳を。


スゥ…

息を吸い、


ーー息を吸い、木剣を振り下ろす。

ーーダイヤちゃんが表情を歪める。

ーーなにを謝ることがありますか。

ーーこれは私と希さんに課された『役割』の為すこと。

ーーそこに、


ーー希さんの意思はないでしょう?


そう。

そうなのだ。

この壇上で、私の行いは過去をなぞるもの。

そこに、私の意思は、ない。


希「…それこそが、ずっと続くもやもやした気持ちの正体」

ダイヤ「…希さん?」


息を吸い、刀を脇へと放り投げた。

占占占