占占占

祭囃子と太鼓の音。

儀装を纏い、舞台袖。

すでに棘刀式は開始を告げ、棘人と人の演舞が行われている。

もう間もなく、私も壇上へ登る。

腰に吊った装飾刀の柄を撫でる。

これにも儀装が施されてはいるものの、練習用の木剣とは違う。

刃は光り、危うく触れれば皮膚を破る。

それでこそ意味を持つ。


希「…ダイヤちゃん」


登壇の音が鳴り、飾り石が手のひらへと食い込んだ。

占占占