占占占

果南「雨だー!」

にこ「喜んでんじゃないわよ、半魚人」

果南「えー、なんでさ。気持ちいーじゃん、雨」

にこ「よかないわよ。傘で手は塞がるし洗濯物は乾かないし、いいことないわ」

果南「まーまー。カリカリすると皺になるよ」

にこ「げっ! 美容の大敵ね! いや〜、雨は気持ちいーわね〜」

果南「だよね〜」


パラパラ…

意味もなくページをめくる。

何十回、何百回と読んだ物語。

それなのに、全く別の本を手にしたように感じる。


希「本って、持ち主を映すんやなあ…」


にこ「…つか、今日も来なかったのね」

果南「…そうだね」

にこ「いい雰囲気だったんじゃないの?」

果南「と、思ったんだけどな〜」

希「…………」