善子「間違えて聖良さんのことをママと呼んでしまった」
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—夕食時、鹿角家—
ルビィ「ねえねえ理亞ちゃん、きょう私、聖良さんのこと間違えて『お姉ちゃん』って呼んじゃったんだよ!」ニコニコ
聖良「ふふふ、函館にいるあいだは私のこと『お姉ちゃん』って思ってくれていいんですよ」ニコニコ
理亞「やめて! 姉様は私だけの姉様なのよ!」
花丸「まあまあ理亞ちゃん、落ち着くずら」
善子「そうよ。それにルビィも、あんまり聖良さんの優しさに甘えちゃダメなんだからね。ただでさえ無理を言って泊めてもらってるんだから…」
聖良「あら、遠慮なんかしなくていいんですよ。大切な理亞の友達ですから」ニコニコ
ルビィ「わーい、お姉ちゃん大好き!」ギュー
理亞「ちょっとルビィ、姉様に慣れなれしく抱きつかないで!」
花丸「ふふふ、みんな仲良しずら…あ、このイカリングおいしいです!」
善子「ほんと? 私もいただこうかな。ママ、そこにあるソース取って…」
ルビィ「……」
花丸「……」
理亞「……」
聖良「はい、どうぞ」ニコニコ
善子「あああああああ!」 —その日の夜、理亞の部屋—
花丸「それでは、今日の善子ちゃんの発言についての緊急対策会議を始めます」ペコリ
ルビィ「お願いします」ペコリ
理亞「本人はどこに行ったの?」ペコリ 花丸「傷ついた心をお風呂で癒しに行ったずら」
ルビィ「恥ずかしがることなんてないのになー」
理亞「まあ姉様のことを、こともあろうに『ママ』と呼ぶなんて言語道断だけど…ぐぬぬ」
花丸「あんまり責めないであげて。今日の善子ちゃんは二つの意味で傷ついているから」
ルビィ「一つ目は?」
花丸「堕天使を名乗りつつ、自宅ではお母さんのことを『ママ』と呼んでいたのがバレたこと」
理亞「そして二つ目は、心の奥底では姉様のことをママだと認識しているのがバレたことね」
花丸「哀れずら…」
理亞「哀れね…」 ルビィ「うーん、そんなに悩むほどのことかなあ?」
花丸「普段『なんちゃって反抗期』を演じているだけに、当人にとってはすごく恥ずかしいだろうね」
理亞「まあ…あまりにも可哀想だから今回の失言は見逃してやってもいい」
花丸「それでは善子ちゃんの処遇については『生暖かく見守る』ということで」
ルビィ「了解」
理亞「了解」
花丸「これにて会議を終了します。かいさーん」
ルビィ「ねえねえ理亞ちゃん、それじゃあ今日はトランプして遊ぼ!」キャッキャッ
理亞「ちょっと、トランプは昨日もやったでしょ!」ドタンバタン
花丸「仲良きことは美しきことずら」 —その頃、廊下にて—
善子(はあ、今日は大恥をかいてしまった)
善子(クールでミステリアスな堕天使のイメージが台無しよ! 聖良さんのことママって呼んじゃうなんて!)
善子(ああ、できることなら一旦リセットしてセーブポイントに戻ってやり直したい)
善子(どうしてリアルの世界にはそういう便利なシステムがないんだろう)
善子(あ、聖良さんの部屋だ…いま何してるのかな)
善子(そうだ! せめて聖良さんにはきちんと事情を説明しておこう!)
善子(「ママ」というのは悪魔語で「イカリング」という意味だとか、そんな感じで取り繕っておこう)
善子(ふふふ、われながら完璧な言い訳ね)
善子(あーよかった、これでまたカッコいい堕天使ヨハネに戻れる) —その頃、聖良の部屋—
聖良(はあ、今日も四人の妹たちは皆可愛かったです)
聖良(いっそこのまま、みんなうちの子になってくれたらいいのに)
聖良(いえいえ、いけません。内浦にはダイヤさんという偉大なお姉ちゃんが待っているというのに)
聖良(そうだ! 今日もダイヤさんにメールマガジン『函館いもうとメモリーズ』を送ってあげましょう)
聖良(報告内容は…『かわゆい。以上』とかでいいですかね)カタカタ
コンコンコン
聖良(あ、ノックの音)
聖良(きっと善子さんでしょうね。ふふふ、気にすることなんてないのに)
聖良(おおかた、「ママというのは悪魔語でイカリングという意味だ」とか、そんな感じの言い訳をしに来たのでしょう)
聖良(かわゆい)
———
善子「すみません、善子です。ちょっとお話があって…」
———
聖良「はーい、どうぞ」ガチャ * * *
善子「…」
聖良「どうしたんですか善子さん、そんなに固くならないでいいんですよ」ニコニコ
善子「…えと、じつは折り入ってお話ししたいことがあり、あの、その」
聖良「どうぞ」ニコニコ
善子「単刀直入に言うと、ママというのは悪魔語でイカリングという意味でして」
聖良「なるほど、そうだったんですか」
善子「だから夕食のときの私の発言を、いわゆるジャパニーズ語で理解してもらっては困るわけなのです」
聖良「それは失礼しました。私はつい、善子さんが私のことをお母さんと思ってくれたのだとばかり…」
善子「そ、それは勘違いなのであります!」
聖良(曜さんみたいになってますね) 善子「それでは失礼します。堕天使ヨハネの祝福が貴方とともにあらんことを…」
聖良「ねえ善子ちゃん」ギュッ
善子「はいい!」
聖良「今この部屋には、あなたと私しかいないんですよ」
善子「こ、光栄であります!」ヨーソロー
聖良「だから…ね?」
善子「……?」
聖良「無理しなくていいんですよ」ギュー
善子「……ママー!」ギュー
聖良(かわゆい) 善子「ママー!」ムギュー
聖良「はーい、ママですよ」ムギュー
善子「いいにおい」
聖良「思ってることが口に出てますね」
善子「おっぱい、ふかふか」
聖良「思ってることがダダ漏れですね」
善子「すいません」
聖良「吸わないんですか?」
善子「…吸います」 聖良「なるほど、それではちょっと準備を」
善子「あああ、すいません冗談です!」
聖良「吸わないんですか?」
善子「吸いたいのは山々ですが、それをやってしまうと人間からDROPOUTしてマジの堕天使になってしまう気がするんです」
聖良「気にせず堕ちてもらっていいのに」
善子「いいえ、たとえ赤ちゃんプレイの最中であっても、人として最低限の節度は守らねばならないのです」
聖良「ふふふ、それじゃあ今日くらいは、無邪気な天使に戻りますか?」
善子「……ママー!」ムギュー
聖良(かわゆい) 聖良「ふふふ、ヨハネちゃんは甘えんぼなんですね」ムギュー
善子「あったかい」ムギュー
聖良「おうちでも、こんなふうにしてるんですか?」ナデナデ
善子「いいえ、絶賛反抗期中なので、こんなことは天地がひっくり返ってもやりません」
聖良「ほんとのママに甘えたいと思いますか?」
善子「いいえ、赤ちゃんプレイにおけるママというのは、いわば概念なのであって、生物学上の母親とはさしあたり関係がないのです。
むしろここで重要なのは赤ちゃんモードになった私のことを受け入れてくれる包容力のある存在であり、その人においてママという概念が受肉するのです。
精神的なママ……すなわち聖母の胸に還ることによりエクスタシーの境地に至るのです。
そして赤ちゃんプレイの極致に辿りついたときに私たちは悟るのです、世界の真理はおっぱいであると」
聖良「……」
善子「……って、渡辺が言ってました」 —その頃、ホテルオハラにて—
曜「ママー!」ギュー
鞠莉「ふふふ、曜ったら、赤ちゃんみたい」ナデナデ
曜「ねえ鞠莉ちゃん、もっと甘えてもいいかなあ?」
鞠莉「もちろん。いつも完璧超人を演じるのは疲れちゃうもんね」ムギュー
曜「うわーん、ママ大好きー!」ムギュー
鞠莉「ほんとのママに甘えたいと思う?」
曜「うーん、それもいいけどね。でも私としては、少しだけ歳上のお姉さんと赤ちゃんプレイをするときの……背徳感っていうのかな? そういうのを大事にしたいんだよね。
ついつい優しい先輩に甘えてしまう私ってホントにダメな子! でも先輩は何でも受け入れてくれるからもっともっとダメになりたい……世間が許してくれるならば、公序良俗に反しない程度に、おっぱいも吸ってみたい! ていう感じかな。
率直に言うと、おっぱいに始まり、おっぱいに終わるんだよね。人生というのは」
鞠莉「……」
曜「……って、津島が言ってました」 あいつらおっぱいの話になると早口になるの気持ち悪いよな —その頃、ふたたび鹿角家にて—
聖良「ここにいるママには、もっと思いっきり甘えてもらってもいいんですよ?」ニコニコ
善子「でも大切なのはSELF CONTROLですから」
聖良「偉いんですね、善子さん」
善子「思うに、人の身体にはブレーカーみたいなものが付いていて、きちんと毎日それをパタパタと押し上げながら生活しなきゃいけないんです。
たとえ赤ちゃんプレイの最中であろうと、ブレーカーをカチカチと全部下ろしてしまうわけにはいかないんです。
赤ちゃんプレイというのは完全に赤ちゃんになることではなく、あくまでプレイなのです」
聖良「ふーん。ところでそのブレーカーというのは、どこについてるんですか?」
善子「うーん、強いて言うなら、おへその下あたりですかね」
聖良「……あら、そう」
カチカチカチカチカチ
善子「 」 —SSの途中ですが、善子ちゃんがCRASH MINDしてしまったので、しばらく聖良さんのメールマガジンをお楽しみください—
(q|`˘ ᴗ˘)乙 函館いもうとメモリーズ
12月○日 かわゆい
|c||^.-^|| 知ってる
12月△日 かわゆい
|c||^.-^|| それも知ってる
12月×日 かわゆい
|c||^.-^|| みなさん気をつけて下さい、このメルマガは壊れていますわ |c||^.-^|| 相変わらず聖良さんの部屋では良い子に見せられないプレイが続行中ですので、隣室の微笑ましいトランプの様子をご覧くださいまし
ルビィ「あー、また理亞ちゃんの勝ちかー」
花丸(ねえ理亞ちゃん、たまにはルビィちゃんに勝たせてあげても…)ヒソヒソ
理亞「馬鹿にしないで! ババ抜きは遊びじゃない!」
ルビィ「遊びじゃないなら、ちょっと勝負をしてみよっか」
理亞「ふふん、のぞむところよ。負けたらどうするつもり?」
ルビィ「うーんとね…じゃあ負けたら、勝った人の言うことを何でも聞くとか」
理亞「受けて立つ!」
ルビィ「へえ…ルビィ、負けないよ?」ニコッ
花丸(あかん) |c||^.-^|| なんだかトランプも不穏な雰囲気になっていますので、そろそろ隣室に場面転換いたします
|c||^.-^|| いませんわ
|c||^.-^|| まさかあの二人、一緒にお風呂に繰り出したのでは
|c||^.-^|| いけませんわ! 私にも見せ……止めに行かなければ!
*このダイヤさんは幽体離脱しているというか、よくわからないけど、なんかそんな感じです。 —その頃、お風呂—
善子「ねえ聖良さん」カポーン
聖良「どうしたんですか?」カポーン
善子「赤ちゃんプレイは、もちろんプレイとして楽しかったんですけどね」
聖良「そうですね」
善子「ほんとのこと言うと、私、聖良さんみたいなお姉ちゃんが欲しかったんです」
聖良「一人っ子は、寂しかった?」
善子「ううん、寂しくはなかったけど……でももしかしたら、心のどこかで憧れていたのかな。目一杯甘えられるお姉ちゃんに」
聖良「じゃあ函館にいる間くらいは、私をお姉ちゃんだと思ってくださいね」
善子「ねえ聖良さん、どうして私のこと、こんなによく分かってくれるんですか?」
聖良「ふふふ。よく似た性格の妹が、いつもそばにいますから」
善子「どんな子ですか?」
聖良「素直じゃないけど、本当は甘えんぼうで、とっても可愛い妹です」 —その頃、理亞の部屋—
理亞「くちゅん」
ルビィ「可愛いクシャミだね」
理亞「別にいいでしょ///」
ルビィ「あはっ、誰かが理亞ちゃんの噂話をしてるのかな?」
花丸「いや、トランプに勝ったルビィちゃんが理亞ちゃんを丸裸にしたせいだと思うずら」
|c||^.-^|| ハッピーエンドですわ おまけ
—数日後、黒澤家—
ダイヤ「おかえりなさい善子さん、函館は色んな意味で楽しかったですか?」
善子「…どうしたんですかダイヤさん、急に呼び出して」
ダイヤ「善子さん、内浦では私がお姉ちゃんにもママにもなりますわよ! さあ遠慮せず、胸に飛び込んできてくださいまし!」
善子「うーん、ダイヤさんにそう言ってもらえるのは非常にありがたいんですけどね、やっぱりこう、聖良さんとか鞠莉さんに比べると…
何ていうのかな、こう、胸元から溢れ出るような母性が、いまひとつ足りないんですよね。
いや、別に小さいなんていうつもりはないんですよ。
ただこう、最高の赤ちゃんプレイをするためには圧倒的なおっぱい感というか、そういうのが必要だと思うんです。
たとえ道義上、吸うことは許されなくても、公序良俗に反しない範囲で何とか吸わせていただけないだろうかと思わせるような、そういう求心力のあるおっぱい。
そういう世界の真理を、ダイヤさんのお胸に感じることは残念ながら難しいんです。
敢えて強い言葉で言わせていただくと、「馬鹿にしないで、赤ちゃんプレイは遊びじゃない!」 …なんつってね」
ダイヤ「…」
善子「…って、渡辺が言ってました」
曜「え、ちょ、ま」
ダイヤ「ぐぬぬ、今日という今日は許しませんよ! お待ちなさい二人とも!」
善子・曜「とほほ…もう赤ちゃんプレイはこりごりだよ〜」
おわり おつ
作者の頭もCRASH MINDしてる(褒め言葉) だから大切なのはSELF CONTROLだとあれ程… メイ*^ _ ^リ 作者さん抜けてるシーンを早く書いてください ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています