善子「のっぽパンマン?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
花丸「世の中いっぱい興奮する事ってあるけど、一番興奮するのってスクールアイドルに勧誘されたときずら」
千歌「間違いないのだ!」 花丸「ずらー」テクテク
千歌「あのー、ダイエット中のところすみません」
花丸「別にしてないずら。歩いてるだけずら。何ですか?」
千歌「私、2年の高海千歌っていうんだけど……スクールアイドルに興味ないかな?」
花丸「す、スクールアイドルずら?」
千歌「そう! 実は東京の音ノ木坂学園の生徒を中心に勧誘しているのだ!」
花丸「かすってもいないずら。ここ静岡の内浦ずら」
千歌「えぇ……」キョロキョロ
花丸「さっさと新幹線で東京行くずら」
千歌「まぁ誰でもいいんだけど」
花丸「誰でもいいの!? アイドルなのに!? ちょっと喜んじゃったオラが馬鹿みたいずら!」 千歌「お願い! 私たちと一緒にスクールアイドルやらない? えっと……」
花丸「あっ、花丸です。国木田花丸」
千歌「不人気だハナハルちゃん!」
花丸「花丸ずら! く・に・き・だ・は・な・ま・る! ハナハル先生は人気作家ずら!」
千歌「花丸ちゃん! もし恥ずかしかったら、顔にぼかしいれるし、声も変えるから!」
花丸「アイドルだよね!? そこ一番出さなきゃいけないところずら!? 声変えてぼかしも入れたら本当に誰でもいいずら!」
千歌「だから、是非お願い! 人気が出ればみんなにチヤホヤされるよ?」
花丸「今の説明で一つも人気者になれそうな要素無かったずら」
花丸「うーん、でもスクールアイドルなんて、オラには向いてないと思います……。オラ、可愛くないし、身長もちっちゃいし、地味だし……」
千歌「アッハッハッハッハ。本当にその通りだね!」
花丸「うん、これ真面目に勧誘する気ないですよね?」 千歌「冗談なのだ。花丸ちゃんは可愛いよ! ほらこれ、頭に付けてみて」
花丸「わっ、アクセサリーですか?」スチャ
千歌「みかんの皮なのだ」
花丸「みかんの皮!」ベシッ
花丸「なんでみかんの皮付けさせようとしたずら!」
千歌「いやぁ、似合うと思って」
花丸「みかんの皮が似合うアイドルって何ずら!」
千歌「とにかくお願い! まだ全然人集まってないんだよ〜」
花丸「こんな勧誘してたら集まるわけ無いずら」
花丸「今メンバー何人いるんですか?」
千歌「4人や。ウチをいれて」
花丸「何故急に関西弁になったずら……」 千歌「だから、一緒にスクールアイドルやりませんか! 花丸ちゃんなら絶対輝けると思うんだ!」
花丸「でも、マルにアイドルなんて無理です……たまにオラとか言っちゃうし」
千歌「はぁ、たまにオラオラ言っちゃう」
花丸「オラオラは言わないずら。オラオラ言ったらスターダストクルセイダーズになっちゃうずら」
花丸「それにマル、体力もないし、向いてないですよ」
千歌「花丸ちゃん! 一番大切なのはね、出来るかどうかじゃない、やるかやられるかなんだよ!」
花丸「急に物騒な話になったずら! スクールアイドルってそんな殺伐とした世界ずら!?」
花丸「やりたいかどうか、とかじゃないんですか普通?」
千歌「焼いたイカどうか?」
花丸「やりたいかどうか! イカは関係ないずら! なんでこの状況でいきなりイカ焼き始めるずら」
千歌「ちょっと何言ってるかわからないのだ」
花丸「なんで何言ってるかわからないずらぁー!」 千歌「花丸ちゃん! 花丸ちゃんの友達の、黒澤なんとかちゃんも、一緒に頑張るって言ってくれてるんだよ?」
花丸「仲間の名前くらい覚えてあげて!? ルビィちゃんずら。黒澤ルビィちゃん。なんでこんな特徴的な名前忘れるずら」
千歌「最初はルビィちゃんもね、自分には無理だとか、向いてないって言って、自分のやりたい事を諦めようとしてた!」
花丸「ルビィちゃん……」
千歌「でも、私は何を言っているのかわからなかった!」
花丸「いやそこはわかってあげて?」
千歌「でもね、ルビィちゃんは自分の気持ちに向き合って、一緒にスクールアイドルをやりたいって言ってくれたの!」
花丸「おお、ルビィちゃんも勇気を出したずら」
千歌「私はそれを話半分に聞いてた!」
花丸「信じてあげて! 全部聞いてあげて!」
千歌「ねぇ、花丸ちゃん、花丸ちゃんは私が何でスクールアイドルをやりたいか、わかるよね?」
花丸「いや……わかるわけないずら……」 千歌「ここではさ、どんどん人が少なくなっていって……、何をやるにしても、人が足りない、ってなるじゃん。お祭にしても、ただの遊びにしてもそうだよ。そして浦女の統廃合……正直笑ったよ」
花丸「うん……え、何で笑ったずら」
千歌「私、悔しくて! 三日三晩泣いた! だけど、涙は出なかった」
花丸「うん、それ泣いてないずら。嘘泣きずら」
千歌「だから、チカは誓った。将来学校経営するのはやめておこうって」
花丸「そっち誓うずら?」
千歌「その時ついでに誓ったんだ。スクールアイドルになって、内浦に活気を取り戻すってね」
花丸「ついでなんだ」
千歌「ちなみに今のはチカと誓うをかけた……」
花丸「……」
千歌「……」 千歌「一緒にスクールアイドル、やってくれる?」
花丸「マルでも力になれるのなら……」
千歌「やったぁ! じゃあ、これ、私達の仲間になった証だよ!」
花丸「わぁ、なんだろう、コスチュームとかずら?」
千歌「みかんの皮」
花丸「みかんの皮! もういいずら!」
二人「どうも、ありがとうございましたー」 花丸「……どう?」
善子「……いや……パクリじゃん……」
オワリ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています