【SS】生活コーディネート屋
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・ご依頼待ってるにこっ☆ 『犬と饅頭』
にこ「希ー」
希「……くー……」
にこ「希ー」
希「……ん〜……」
にこ「希!!」
希「うわぁ!にこっちが巨乳になった!!」
にこ「何寝てんのよ!!起きなさい!!」
希「なんだ……いつも通りの真っ平らやった……」
にこ「しばかれたいの?」 希「もーなにー?気持ちよく昼寝してたのに……」
にこ「仕事中に寝るな!依頼は?」
希「んー自分で確認すればええやん……」
にこ「は・や・く!」
希「はいはい……ふぁ〜あ……」カタカタ 希「……依頼は〜……なんと〜……」
にこ「なんと?」
希「ゼロ〜♪」
にこ「……」イラッ
希「全然来んね〜」
にこ「もー商売上がったりよこのままじゃ」 希「そろそろご飯が食べられるか怪しくなってきたしな〜」
にこ「あといくら残ってるの?」
希「2000円」
にこ「……夕飯はもやしフルコースね」
希「スーパーの特売で買ってこようか」 絵里「ただいま」
にこ「おかえり」
希「おかえりー」
絵里「とりあえず駅前までのコンビニとかに頼んでチラシ貼らしてもらってきたわ」
にこ「サンキュ。さて、効果があるか……」
絵里「2週間依頼0っていうのはさすがにまずいわね」
希「ゼロ〜♪」
にこ「うるさい!」 プルルル
にこ「きた!」
絵里「はい、生活コーディネート屋です」
『もしもし、わたくし○○生命保険の△△と申しますぅ〜⤴⤴』
絵里「あ……結構です……」ガチャ
絵里「……保険の勧誘だったわ」
にこ「なんだ……」
希「お、柿ピーあるやん」 絵里「まぁ、さっき貼ってきたばかりだしすぐ効果でるものじゃないわよ」
にこ「早急に出てもらわないと餓死するんだけど」
ガチャ
「あのすいませーん!」
にこ「!!来た!!」
絵里「私出てくるわね」
希「ああ!!柿ピーこぼした!」ザーッ
にこ「何してんのよバカ!早く片付けなさい!」 犬って単語だけみて
「あ、きしめんがスレ立てた…」
って思った人 絵里「どうぞかけてください」
「はい、失礼します!」
にこ「ようこそ。お名前を伺ってもいいですか?」
「高坂穂乃果です!」
絵里「高坂さん、今日はどのようなご用件で?」
穂乃果「えーっと、一つ質問してもいいですか?」 にこ「何でしょう」
穂乃果「コーディネート屋ってつまり何でも屋ってことでいいですか?」
絵里「まぁ……そうですね」
穂乃果「例えば、犬のうんこの始末してくださーい!って頼んでもしてくれます?」
絵里「ええと……」
にこ(やばい変なの来た……) 希「しますよ〜」
穂乃果「良かったー……」
希「必要があるなら犬のうんこ取ってるところの動画も撮ります」
にこ「そんな必要どこにあるのよ」
穂乃果「じゃー犬のうんこを土に埋めるという依頼は……」
絵里「犬のうんこはもういいですから!」
にこ「本題を話してください」 穂乃果「はい……あ、これつまらないものですが」
希「おーおまんじゅう!」
穂乃果「うち和菓子屋なんで」
希「やった!今日の晩御飯や!」
にこ「しっ!余計な事言わない!」
絵里(話が全く進まない……) 穂乃果「あ、それで困ってる事なんですけど。最近うちの周りを野良犬が徘徊してるんです」
にこ「野良犬?」
絵里(微妙にさっきと話が繋がってる……)
穂乃果「はい。なんだかとっても気性が荒くて……お客さんに吠えたり、持ってる和菓子を奪っていったりしていくんです」
絵里「危険ね……」
穂乃果「それだけじゃなくて、たまに勝手口から侵入してきて商品を持っていこうとするんです。見た目も汚くて、衛生上非常に困ってて……」 希「この近辺で野良犬なんて珍しいねぇ……猫なら沢山おるけど」
にこ「とりあえず現場に行ってみましょ」
希「帰りにスーパー寄らんとね」
絵里「希、静かに」 ーー
穂乃果「ここです」
希「じゃあお饅頭でも食べながらお茶を」
にこ「待ちなさいこら」グイッ
絵里「どこから来るとか分かります?」
穂乃果「んーいつも鳴き声で気づくから……」
「ワン!ワン!」
「きゃあ!しっ!しっ!」
穂乃果「あ!いた!」
にこ「誰か襲われてるわよ!」 希「こらこらーー!そこのワンコローー!!」タタタッ
「グルルルル」
「離して〜〜!!」
希「よいしょっと」シャガミ
「ウォウ!!」
「な、何してるんですか!?危ない!」
希「ほりゃっ」ピン!
「ふぎゃん!キャンキャン!!」トテトテトテ 希「んー?」
「よ、良かった……」
穂乃果「すごい!」
にこ「何したのあんた」
希「鼻を指で弾いただけよ〜」
「あ、ありがとうございます!助かりましたっ」
希「いえいえ、お礼は焼肉奢ってくれたら十分です」
絵里「余計な事言わないの」 にこ「あの犬ですか?」
穂乃果「そうです!」ズイッ
にこ(近い近い)
絵里「確か逃げて言った方向には小さな空き地があったわね。そこに住み着いてるのかしら」
希「あーあの野良猫の溜まり場になってる所」
にこ「行ってみましょうか」
絵里「ええ」 穂乃果「あ、あの、私明日の仕込みしないといけなくて……」
希「いいですよ〜あとはウチらでやるんで」
穂乃果「ありがとうございます!よろしくお願いします!」
「お姉ちゃん帰ってるの?帰ってるなら早く仕事終わらせて!」
穂乃果「はーい!じゃあ失礼します!」タタタッ にこ「……元気な子ね」
絵里「ふふ、そうね」
希「空腹で死にそうなウチらとは違ってなな〜」
にこ「たらふくご飯食べるためにしっかり仕事するわよ」 にこ「ここね」
絵里「うっ……すごい臭い」
希「猫と犬の糞だらけやね……にこっち、踏んでみて」
にこ「何でよ。早くさっきの犬見つけるわよ」
絵里「それしても……汚い。糞だけじゃなくてゴミも散乱してる」
にこ「廃材とかもあるわねぇ……ったく、なーにが地球環境を守ろう、よ」
希「人間自分さえよければそれで満足するもんやから」 絵里「あ、あそこ」
にこ「なに?」
絵里「あの鉄廃材が折り重なってる影に……」
にこ「……いた」
希「よーし」タタタ
絵里「あ、希」 「ぐるる……」
希「ふんふん、ここが君の寝床かぁ」
にこ「あんたのこと警戒してるじゃない」
絵里「希、気をつけて」
「ワン!」
希「ごめんなぁ、さっきは。でも人を襲ったらいかんよ?」ザリッ
「ウゥ〜〜……」 にこ「……ん」
絵里「どうしたの?」
にこ「あの犬の後ろ……」
「クゥン……」
絵里「子犬……」
希「君、ママやったんやねぇ」 おかしいボケに対してツッコミが2人なのにツッコミが追いついてない
期待 「ウォウ!!」
絵里「メスだったのね、この子」
にこ「んーじゃあもしかして、あの和菓子屋に出入りしてたのは餌の確保?」
絵里「あんこは別に犬が食べても大丈夫だけど、糖質を取りすぎるのは良くないわね」
にこ「和菓子がご飯なんて贅沢よ。こちとら今日の夕飯も危ういのに」 「ワン!!」ダッ!
にこ「希!」
絵里「危ない!」
希「だいじょー……」
希「ぶ!」ヒョイ
「キャイン!」
にこ「あれ、意外とトロい……」
絵里「簡単に捕まったわね……」 「キャインキャイン!」
希「おっとと、暴れないの。何もせんから」
「クゥ〜ン……」
希「ちょっとゴメンな……あ、やっぱり」
にこ「なに?」
希「ここ、左の後ろ足」
絵里「わっ、ひどい怪我……」 希「さっき走っていく時、歩き方がおかしかったからね。もしかしてと思ったけど、これはちょっとひどいなぁ」
にこ「化膿しかけてるみたいよ。このままじゃ足を切らないといけなくなるわ」
「グルルルル……」
希「そんな牙剥かんの。大丈夫やって」
絵里「車にでも引かれた……のかしら」
希「んー分からんけど……もしかして」 「グルルルル……」
希「なんかされた?人間に」
「……」
希「だからそんなに怖い顔してるんやろ?その子を守るために」
「ウゥ〜……」
「……クゥン」 希「はい、お饅頭。食べ過ぎたらいかんよ?」
「……」
希「その脚でよく頑張ったね」ナデナデ
「クゥ〜ン……」スリ
にこ「……保健所に連絡しましょうか」
絵里「そうね……」 ーーー
穂乃果「ありがとうございます!ありがとうございます!」ブンブン!
にこ「わ、分かりましたから。そんなに腕振り回さないで」
穂乃果「やっとこれでお客さんが安心できるよ〜〜良かった〜〜!!あ、あの犬はどうなるんですか?」
絵里「一応、保健所に連絡してます」 穂乃果「そっかそっか……可愛いそうだけどしょうがないね」
希「……」
絵里「では、またお困り事があればいつでもご相談ください」
穂乃果「はい!本当にありがとうございました!!」
にこ「生活コーディネート屋、これで失礼します」 ー数日後ー
にこ「ご飯できたわよー」
絵里「はーい」
希「くー……」
にこ「希!運ぶの手伝いなさい!」
希「んー……はっ!えりちが髪黒染めに!」
絵里「どんな夢見てるのよ……」
希「なんや……違った……」
にこ「手伝いなさいって」 希「はぁい……今日のメニューは?」
にこ「もやしのナムルともやしの炒め物」
絵里「あともやしのサラダよ」
希「またもやしー?」
にこ「しょーがないでしょ!お金無いんだから!」
希「このままじゃお腹の中で発芽して口と鼻と耳からもやしが生えてきちゃう」
絵里「怖いんだけど」 にこ「ゴタゴタ言ってないで早く食べるわよ」
希「うぇーい……あ、そうや」
希「おーい!ご飯よー!」
タタタ……
「ワンワン!」
「キャンキャン!」
希「よーしよしよし。はい、どうぞ」ザーッ
絵里「ふふ、あなた達もお腹空いたでしょ?」
「ワン!」
「キャン!」 にこ「味わって食べなさいよーあんた達の病院代と餌代でご主人様たちはもやしに感謝しないといけなくなってるんだからー」
希「うるさい姑ババァでちゅね〜冗談は胸だけにしてほしいでちゅな〜」
にこ「もやし鼻に突っ込むわよ」
絵里「大切な食料だからダメよ」
希「よっしゃ、ウチらも食べますかー」
絵里「そうね、お腹ぺこぺこ」
にこ「じゃあ手を合わせて」
にこのぞえり「いただきまーす!」
「ワンワン!!」
「キャンキャン!」 『マカロンバード』
にこ「ココアとクッキーよ!」
希「そんなあざとすぎる名前なんて今時流行らんよ。トマトと人参や!」
にこ「何で緑黄色野菜なのよ!そんなの却下!」
希「ウチらに今必要なものやから」
にこ「野菜高いからしょうがないでしょうが」 絵里「ちょっと、そろそろお客さんが来る時間よ」
希「あ、そうか。珍しく依頼が入ってたんやった」
にこ「お茶の残りあったかしら」
希「えりちはなにか候補ある?」
絵里「候補?」
希「この子達の名前」
絵里「……もも子とまる子」
希「ちびまる子ちゃんやんそれ」
にこ「かいさーん」
絵里「……」 「こんにちはー」
にこ「はーいどうぞー」
「電話した南ことりと申します〜」
絵里「かけてくださ……あれ?」
ことり「ふぇ?」
希「おーこの前犬に襲われてた……」 ことり「あ、あの!この前はありがとうございました!」
希「いえいえ。怪我はなかったですか?」
ことり「はい、お陰様で!」
希「良かった良かった。ほら、謝って」
「ワン」
「キャン!」
ことり「ピィ!な、なんでここに!」
絵里「私たちが引き取ったんです」
にこ「大丈夫ですよ。もうむやみに吠えたりしませんから」 ことり「……」ビクビク
希「ほら。撫でてやってください」
ことり「……」ソローッ
「……クゥン」
ことり「……」ナデナデ
「ワン♪」
ことり「可愛い……♡」 ことり「チビちゃんもいるー!」ナデナデ
「」ペロペロ
ことり「くすぐったい〜!」
絵里「あの……そろそろ相談内容を……」
ことり「あ、すみません〜……実はちょっと困ったことがあって……」 にこ「ストーカー被害?」
ことり「はい」
絵里「それは……私たちより警察に行った方がいいのでは?」
ことり「それが、少し変なんです」
希「この人の顔よりですか?」
にこ「黙ってなさい」 絵里「変とは?」
ことり「私、ファッションデザイナーなんです。デザインを考えるスケッチブックがあるんですけど」ゴソゴソ
にこ「へぇ……」
ことり「最近、描いた覚えのない衣装案がスケッチブックに増えていくんです」スッ
絵里「拝見しても?」
ことり「どうぞ〜」 絵里「……」ペラペラ
にこ「おお〜……わ、可愛い……」
希「あ、これめっちゃ好き!」
にこ「ね、ね、これ私に似合いそうじゃない?」
絵里「真面目に見なさい」 希「あの、どれが南さんのか分からないんですけど……」
ことり「えっと、ここまでが私のでここから勝手に描き足されてて……」
絵里「確かに絵柄が違うような……」
にこ「ホント?分かってるのあんた?」
絵里「わ、分かってるわよ」
希「何というか、普通にちゃんと描いてあるというか……」
にこ「上手いわね……」
ことり「そーなんです!」バン!
にこのぞえり「」ビクッ ことり「すっごく上手いんです!!しかもアイディアが私よりいいんです!!ハイセンスなストーカーなんです!!」
にこ「ハイセンスなストーカー……」
希「すごいワードやなぁ」
ことり「それがまた相まって気味が悪くて……直接話してくれればいいのにぃ」
絵里「他のスケッチブックも?」
ことり「はい、同じように」 にこ「いくらセンスがあってもどこの誰だか分からない奴に勝手に描かれるのは気味が悪いわねぇ」
希「スピリチュアルやなぁ」
ことり「すぴりちゅある?」
希「この人のお胸がいつまでも膨らまない現象のことを言います」
にこ「余計な事言わんでいい!」ポカッ
希「いったい!」
絵里「……すみません」
ことり「いえいえ〜賑やかで楽しいですね」 にこ「とりあえず、ご自宅の方に案内してもらってもいいですか?」
ことり「はーい分かりましたー……あっ」
絵里「どうしました?」
ことり「お部屋散らかってますけど……大丈夫です?」
絵里「気にしませんよ。お構いなく」
希「なんならこの必殺掃除人・矢澤がお片付けしますよ」
にこ「勝手にダッサイ通り名付けるんじゃないわよ」 ーーー
ことり「このアパートですっ」
希「あの、ひとつお聞きしたいんですけど」
ことり「はい?」
希「デザイナーって儲かるんですか?」
にこ「希ぃ!」
ことり「むふふ〜どうでしょ〜」
絵里(掴めない子ね……) にこ「ふんふん……結構人通り少ないわね」
絵里「閑静な住宅街……ってところかしら」
希「んー夜は女の子1人じゃ危ないかもね……」
にこ「……とりあえず家に入ってもいいですか?」
ことり「はーいどうぞー」
にこのぞえり「お邪魔します」 ことり「散らかってますけどー」
希「布とスケブが散乱してる……」
ことり「えへへ……昨日アイデア詰めててそのまま寝落ちしちゃって……」
絵里「もしかしてお仕事忙しい時期ですか?」
ことり「いえー大丈夫です。いつもこうなんでー」
にこ「どのスケッチブックですか?」
ことり「全部です」
にこ「全部!?」 ことり「はい、全部に描き足されてました」
絵里「ちょっと見せてもらっても?」
ことり「どうぞ。あ、写真とかは撮らないでください」
絵里「もちろんです」
希「全部手描きなんですね」
ことり「私アナログ派で……PCとかどうも苦手で」 にこ「ふんふん……あ、ここからが?」
ことり「あ、はい」
絵里「よく分かったわね」
にこ「絵柄がちょっと違うわね。ほら、こっちも」
希「言われてみれば確かに……」
絵里「いつされたとか覚えてます?」 ことり「2ヶ月前からちょっとずつ描き足されて……案を練ろうとスケッチブックを開いたら、見覚えのない衣装案があって」
にこ「他に被害とか無いんですか?」
ことり「それが無いんです。何か盗られたり、部屋を荒らされたりした形跡が全く無くて」
絵里「衣装案だけ残すストーカー……?」
希「スピリチュアルやねぇ……」
にこ「あんた何でもかんでもスピリチュアルって言うのやめなさい」 ことり「でも、持ち歩いてるスケッチブックだけじゃなくて家に置いてあるものも描きたされてるから……ちょっと怖いなって」
ことり「かと言って警察に相談するのもなー……って。害がある訳でもないし、むしろ助かってるというか」
絵里「助かってる?」
ことり「はい。実は勝手に描かれ始めた頃、丁度私スランプに陥ってて。この勝手に描かれた案、正直とてもセンスがいいんです」
ことり「参考になる部分も大いにあって……ストーカーに感謝するっていうのもおかしな話ですけど」
希「ふ〜む、どんなつもりなんやろ……」
にこ「意味がわからないわね」 絵里「いずれにしろ、勝手に家に侵入するのは犯罪よ。早急に見つけないと、全く無害とは限らない」
希「戸締りはしっかりしてください。それと、なるべく夜は出歩かないこと」
にこ「帰宅もできるだけ1人でしないようにした方がいいですね。恋人とかはいらっしゃいますか?」
ことり「華の彼氏なしでーすっ」
にこ「あ、そうですか……じゃあお友達とかに付き添ってもらって……」
絵里(華の……?) 希「じゃあ我々はここらで失礼します」
にこ「またご連絡しますね」
絵里「十分気をつけられてください」
ことり「……あの」
絵里「はい?」
ことり「ひとつお願いがあるんですけどぉ〜……」
にこ「何でしょう」
ことり「あの〜……」
ことり「今から私と飲みに行きませんか!?」
にこのぞえり「は?」
ーーー
ことり「んぐんぐんぐ……ぷはーっ!おーいしーっ♡」
にこ「なぜ居酒屋に……」
ことり「さ、ジャンジャン飲んでください!私の奢りなんで!」
絵里「いや、そういう訳には……」
ことり「いいんですいいんです!私のワガママですから!ほら、飲んで飲んで!」
希「おおーこの人もスピリチュアルやねぇ」
にこ「いや何がよ……」 ことり「最近全然飲んでなくてー。ほら、こんな状況だから一人で行くのもね?」
絵里「ご友人とかは……」
ことり「みーんなお酒弱いんです。一緒に飲んでて張合いがなくて」
ことり「そ・れ・に……赤の他人じゃないと吐き出せないこともあるじゃないですか」
にこ(愚痴のはけ口になれってことか……) ことり「ってことでお付き合いよろしくお願いします。あ、すみませーん生1つー」
にこ「はやっ」
希「ウチもー」
絵里「希……」 ー2時間後ー
ことり「最初に言った締切と違うんですよ、毎回毎回。統一してって感じ!」
希「うんうん。言ったことをコロコロ変えるのはダメやなぁ」
ことり「そう!希ちゃん分かってくれる?」
希「もちろんや、ことりちゃん!」
にこ「めっちゃ仲良くなってる……」
ことり「ね?2人もそう思うよね!?にこちゃん、絵里ちゃん!」
にこ「は、はい」
絵里「クセが強い……」 ことり「それでねーその頭カッチカッチの……」
希「うんうん……」
絵里「結構飲んだわね……」シュボッ
絵里「ふぅー……」
にこ「相変わらずタバコが様になるわね」
絵里「そうかしら」 にこ「お酒飲むなんて随分久しぶり」
絵里「そんなお金なかったからね……ふぅー……」
にこ「……報酬期待してもいいかしら」
絵里「ちょっと、目の前で」
にこ「大丈夫」
ことり「全くもー飲まないとやってらんないよー!」
希「ほんとそうやね〜」
にこ「聞いちゃいないから」
絵里「……そうね」 ーーー
ことり「いい旅夢気分〜♪」
希「いえーい!」
にこ「静かにしなさい」
絵里「近所迷惑よ」
ことり「明日に向かってマカロンを投げよ〜♪」
希「よっ!スピリチュアル!」
のぞこと「あはははははは!!」
にこ「かんっぜんにうるさい酔っぱらいね」
絵里「もう、2人ともいい加減に……」 絵里「ん?」
にこ「どうしたの?」
絵里「……」クルッ
にこ「何よ一体」
絵里「しっ!」
絵里「……誰?こそこそ隠れてないで出てきなさい」
タタタッ
にこ「まちなさーーい!」ダッ
絵里「あ!にこ!」 にこ「つーかまえたっ!」ガシッ
「きゃっ!ちょっと、あの!」
絵里「サングラスにマスクなんて変質者極まりない格好で物陰から様子を伺うなんて捕まりたいとしか思えないわね」
にこ「顔を隠すなんてスーパーアイドルしか許されないの、よ!」バッ!
「あ!ちょ!」
にこ「ん?」
絵里「あれ……?なんかちょっと……」 希「2人ともどうしたん〜?」
ことり「プロレスごっこなら混ぜて〜……ん?」
「こ、ことり……」
ことり「お母さん!?」
にこのぞえり「お母さん?」 ーー
ことりママ「申し訳ありませんでした」
絵里「まさかお母様が犯人だったなんて……」
ことり「何でこんなことしたの?」
ことりママ「貴女のスランプ脱出に少しでも力になれないかなって……だって私が聞いても大丈夫としか言わないじゃない。心配だったのよ」
ことり「そ、それでも一言言ってくれれば……それに、お母さんなんでこんな描けるの?」
ことりママ「……その、昔デザイナーを目指してた頃があって……」
ことり「え、初耳」 ことりママ「色々あってやめたんだけどね……ごめんね、勝手にこんなことして。逆効果だったわ」
ことり「ううん、正直すごく助かったから……でも勝手に家に入らないでね。合鍵没収するから」
ことりママ「いや、それはちょっと」
ことり「没収」
ことりママ「はい……」 にこ「ん、一件落着?」
絵里「そう、ね」
希「気づかないなんて、ことりちゃんは抜けてるな〜」
にこ「しっ!」 ーーー
ことり「これ、報酬とこの前のお礼です」
絵里「そんな、報酬だけで結構です」
ことり「いいんです、受け取ってください。くだらないことでご迷惑をおかけしたので」
にこ「良かったです、本物のストーカーじゃなくて」
ことり「はい、ホントに……」 絵里「でも、十分気をつけてください。何があるかわからないので」
ことり「はいっ」
希「ことりちゃん、これ開けてもいい?」
ことり「どうぞどうぞ」
希「どれどれ……おお、美味しそうなマカロンとクッキー!」
ことり「私の手作りでーす。お口に合うか分かりませんが」 希「あむっ……ん、美味しい!」
絵里「ほんとね……手作りとは思えない」
にこ「女子力の塊……」
「ワンワン!」
「キャンキャン!」
ことり「うふっ、食べる?」
「ワン!」
「キャン!」
ことり「美味しいかな?あ、この子達って名前なんていうんですか?」
にこ「それがまだ決まってなくて……」 希「そーや、この際ことりちゃんに決めてもらおうよ」
ことり「え、いいの?」
絵里「そうね、私たちじゃセンスがないから」
にこ「あんたが1番ないでしょうが」
希「五十歩百歩やと思うけど」 ことり「んーとじゃあ……お母さんの君はマカロン!」
「ワン?」
にこ「ま、マカロン……?」
ことり「チビちゃんはクッキー!」
「キャン!」
絵里「今食べてるものじゃない……」
ことり「ダメかなぁ?」
希「いいと思う!」
ことり「うふふっ、やったー!」 にこ「……まぁいいか」
絵里「そうね……改めて宜しくね、マカロン、クッキー」
マカロン「ワン!」
クッキー「キャン!」
ことり「最後にもうひとつお願いがあるんですけど……」
にこ「なんですか?」
ことり「良かったら、私と友達になってくれませんか?」
希「ええよ!」
にこ「ちょ、早い早い」 ことり「この前一緒に飲んでてすごく楽しかったから……また一緒に行ってくださいっ」
絵里「まぁ、そういうことなら……」
にこ「そうね、構わないわよ」
ことり「ありがとう!ヨロシクね、にこちゃん、絵里ちゃん、希ちゃんっ」
にこ「ええ、よろしくことり」
ことり「ふふっ、じゃあ今夜も飲みに行こう!」
絵里「え、今夜も?」
ことり「うん!お店予約したから!」
希「おーやったー!レッツゴー!」
絵里「あ、ちょっと待ちなさい!ことり!希!」
にこ「……面倒なのが増えたわね……」 すまん、しばらく更新できるか分からなくなった……
落ちたら立て直すので、保守は頑張らなくて大丈夫です 書けるようになったらまた来て下さい。楽しみにしてます ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています