真姫「穂乃果が来るまで」
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【1day】
真姫「〜♪」
ポロロ〜ン♫
真姫「ふぅ…」
真姫「……」
真姫(こんな事してたって、何が変わる訳でもないのに…) 真姫(どうせ私の未来はもう決まってるじゃない、こうして弾き続ける事になんの意味もない)
真姫(…そうよ。意味なんか無いんだからやめればいいじゃない)
真姫(そう…やめれば…)
パチパチパチパチパチパチ!
真姫「うぇええっ!!?」 「Congratulations」パチパチ
「Congratulations」パチパチ
「Congratulations」パチパチ
真姫「え?え!?」
真姫(なに!?なんなの!?)
真姫(この黒服の人たちは…っ!?)
「素晴らしい」ヌッ
真姫「!?」 「実にいい演奏だった、凡夫にはとても真似できぬものだ」
真姫(だ、だれよこのおじさん…)
「故に残念だよ」
「君は今、道半ばでその可能性を手離そうとしている」
「チャンスを掴み取りながら、それを自ら捨て去ろうとするなど正にクズの所業…」
真姫(く…クズって…っ) 「これからも道開く勇者である事を切に願っているよ」
「…行くぞ。会長がお待ちだ」
『はっ!』ゾロゾロッ
ガラッ
バタン
真姫「な…なんだったのよ…?」
真姫「何が目出度いのよ…」 【2day】
真姫「昨日の人達はなんだったのよ、先生に聞いても知らないの一点張りだったし…」
真姫「…いないわよね?」キョロキョロ
真姫「よし」パカッ
ポロロン♫
___
_
真姫「〜♪」ジャ-ンッ
真姫「…はぁ」 真姫(これで終わりにしましょう…)
真姫(いつまでも未練たらしくやるものじゃないわ)
真姫(パパだってあんまり良く思ってないかも知れないし…これで)
パチ…パチ…パチ
真姫「っ!?」
「クスクスッ」
「いい仕事するじゃねぇか」 真姫「だ、だれ!?」
「下らぬ民衆が集うこんな場所にも、原石って奴は居るもんなんだな」
「…なぁ?」ヌッ
真姫「〜っ!!」
真姫(な、なに?なんなのよこの人…っっ)
真姫(それに…なんて顔してるのよ…これじゃあまるで…)
真姫(…鬼?) 「良き時間を過ごせた」
真姫「〜っ」
「この俺のお墨付きだ」
「引き続き自己を高めよ」
「…」クルッ
フッ…
真姫「……き…」
真姫「筋肉オバケ…」 【3day】
真姫「……」キョロキョロ
真姫「誰もいない…わね?」
真姫「廊下も…よし」ガタッ
ポロロン♫
___
_
真姫「〜♪」ジャ-ンッ
真姫「…ふぅ」
真姫(結局弾いちゃってるじゃないのよ…) パチパチパチパチ
真姫「うぉああああっ!!?」
「ホッホッホ、見事なものですねぇ」
真姫「どどど何処から!!?」
真姫「てゆーかだれっ!?」
「おやおや、コレは失礼しました」 真姫(こ、コスプレ?でも、あの乗り物…若干浮いてる…!?)
「貴方の演奏は宇宙の彼方…そして私の心にまで響いて来ましたよ?」
「素敵な演奏をありがとうございます」
真姫「へ…?」
「戦闘力こそ皆無ですが、とても良い人材を見付けられましたね」
真姫「せ、戦闘力…?」
「おや、もうこんな時間ですか」 「それでは名残惜しいですが、この辺で失礼します」
「私が不老不死になった暁には是非、我が軍に入団して頂きたいものですね」
ブゥン…
「では、ご機嫌よう」
真姫「あ…は、はい」
フイィィィン
パッ
真姫「………」
真姫「…もうやだ」 【4day】
真姫「センサーオッケー、カメラオッケー、トラップオッケー」
真姫「外もオッケー」
真姫「部屋の中も…オッケー」
真姫「…よしっ」ガタッ
パカッ
真姫「…♪」
ポロロ〜ン♫
___
_ 真姫「〜♪」ジャ-ンッ
真姫「…ふぅ」
パチパチパチパチ
真姫「なんでよっ!!?」ジャ-ンッ!!
「あらあら、素敵なピアノね〜」
真姫「おかしいでしょ!?」
真姫「センサーは!?カメラは!?」
「うふふふっ」 真姫「それにトラップだって色々あった筈でしょ!?」
「そんな物はこうよ」パチンッ
ゾロゾロゾロゾロ…
真姫「な、なに!?なんなの!?」
真姫(誰よ!この作業服着たおじさん達は!)
「へっへっへ…」
「私らは諜報活動を主とした集まり」 「それに、あのおチビちゃんの罠に比べたらこれくらいは朝飯前でさぁ」
「ご苦労だったわね」
真姫「イミワカンナイッ!!!」
「あら、意味ならわかるでしょ?」
「私は貴方の演奏を聴きに来たの」
「ただそれだけよ?」
真姫「〜っ」 「音楽鑑賞なんて趣味じゃなかったけども、貴方の演奏ならずっと聴いていられそうだもの」
「次はジロウさんと二人で聴きに来ようかしらね」ガチャ
ゾロゾロ…
バタン
真姫「……」
真姫「…逆に仕掛けられてるのかしら」 【5day】
真姫「くっ…トラップは無意味か…」
真姫「てゆーか、あれ全部でいくらしたと思ってんのよ」
真姫「そう、そうなのよ…来なければいい話なのよ」
真姫「だって音楽室でしか会わないんだもの…自明の理ってヤツじゃない」
真姫「なのになんで来てんのよ…」
真姫「なんでピアノの蓋を開けてるのよ…」
ポロロン♪
真姫「あぁ…弾いちゃったわ…」
ポロロロ〜ン♫ ___
_
真姫「〜♪」ジャ-ンッ
真姫「……」
パチパチパチパチ
真姫「…来たわね」クルッ
「いいじゃないの!」
真姫「ん?」
「その腕なら音大も目指せちゃうわよ?なんなら私が特訓してあげましょうか?」
真姫(な、なんか…普通の人…よね?)
「どーしたの?私の顔に何か付いてるかしら?」
真姫「あ…い、いえ」
真姫(あれ…?もしかして…ここの先生?) 「さっきの曲はオリジナル?」
真姫「はい…」
「伴奏もメロディラインも凄く素敵だったわ!」
真姫「あ、ありがとうございます」
「ただ…ね?」
真姫「はい?」
「弾いてる時の貴方、余り楽しそうに見えなかったわ」
真姫「っ」ドキッ
「良かったらそこら辺の話…ん?」prrrr!
真姫「え?」
「…ちょ〜っと失礼」pi! <お疲れさまで〜す
「はいは〜いお疲れ様〜♪」
<今どこにいるんですか?
「ん〜…ちょっと野暮用ってとこかな?」
「そ・れ・よ・り〜♪」
「今日のお菓子はなにかしら〜ん?」
<今日はチーズレモンカスタードシフォンパイですよ〜
「あら本当に?楽しみだわ〜♪」
真姫(メイドさんでも居るのかしら?) ガチャガチャッ
<早く来ないと無くなっちゃうよ〜?
<もう待てなーい!食っちゃおうぜー!
真姫(…友達?)
「……」
<ふ、二人とも!今先生とお話し中だから
「…そこの二人に伝えてくれるかしら?」
<は、はい?
「私のケーキに手ェ出したら天井のシミにしてやるって」
<ま、待ってさわちゃ
<まだ端っこしか食べてな
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