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【SS】穂乃果「ロボットに乗ろうよ!」
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0001名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:49:14.72ID:LEFFw5l9
穂乃果「えぇ!? 音ノ木坂が廃校!?」

海未「はい、もしかすると、2年後にはここがなくなってしまうかも、と……」

穂乃果「そんなぁ……」

ことり「でも、まだ、決定ではないんでしょ?」

海未「はい、来年度の入学希望者の数が増えれば、まだ……」

穂乃果「……まだ?」

海未「まだ、廃校の撤回のチャンスはある、と」

穂乃果「だったら!」

穂乃果「私たちで廃校を止めようよ!」

ことり「へ?」

穂乃果「だって寂しいもん、お婆ちゃんやお母さんが通った、こんなにいいところが、なくなっちゃうなんて!」

海未「ですが、どうやって……」

穂乃果「部活だよ!」

穂乃果「私たちには、剣道があるじゃない!」

海未「なるほど!」

穂乃果「剣道で、全国大会優勝、とかしたら……!」

ことり「もしかしたら、人も来てくれるかも!」

穂乃果「やろうよ!」
0002名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:49:57.20ID:LEFFw5l9

………
…………

穂乃果「その日から、穂乃果と海未ちゃんは前にも増して剣道の稽古を頑張った!」

穂乃果「中学校の時は全国大会の二回戦どまりだったけど、今度は優勝しなきゃいけない」

穂乃果「ことりちゃんもサポートしてくれて、必死に練習した!」

穂乃果「それからその年の夏、人数の少ない剣道部だから、1年生の私たちでも試合に出ることはできた」

穂乃果「けど……海未ちゃんが3回戦で負けちゃったの」

穂乃果「あとは私しかいない」

穂乃果「みんなの期待を背負って、私は決勝まで進んだ」

穂乃果「相手は3年生、今年が最後の大会」

穂乃果「私は1年生で、相手とは体の大きさも違う」

穂乃果「正直、周りの空気は、ここまでこれたのも奇跡だって感じで、私が勝つことなんて、海未ちゃんとことりちゃん以外、だれも考えてなかった」

穂乃果「それでも!」

穂乃果「私はその試合に勝った! 1年生で、全国大会優勝を果たした!」

穂乃果「新聞にも乗ったし、テレビの取材も来た!」

穂乃果「廃校はこれで防げる! そう思った!」

穂乃果「そう、思ったんだけど……」
0004名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:50:55.58ID:LEFFw5l9
…………
………


穂乃果「ことりちゃん!」

海未「どうでしたか……?」

ことり「そ、それが……」

ことり「やっぱり、廃校の撤回はしないって……」

穂乃果「………え」

海未「そうでしたか……」

穂乃果「…………」

穂乃果「そんな……あんなに、頑張ったのに……」フラフラ

ことり「ほ、穂乃果ちゃん……」

海未「しばらく、そっとしておきましょう……」
0005名無しで叶える物語(庭)
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2018/03/22(木) 19:51:42.62ID:m7B8l2jM
ロボノ的なやつか!
0006名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:51:47.49ID:LEFFw5l9
ーUTX前ー

穂乃果「…………」

穂乃果(うーん、せっかく頑張ったのになぁ)

穂乃果(やっぱり、人から注目されるって簡単じゃないんだ……)

穂乃果(でも、ずーっと昔からやってきた剣道以外には、他に出来ることなんて……)

穂乃果「……あれ、なんだろ、あの行列」ピタッ

穂乃果(UTX前からずっと並んでる……新しいラーメン屋さんかな)

穂乃果(それにしても、UTXかぁ)

穂乃果(新しくて綺麗なところだし、人もいっぱいいるんだろうなぁ)

穂乃果(私たちも、こんな感じになれば……)

桃花「あっ、穂乃果ちゃん!」トテトテ

穂乃果「ん、桃花ちゃん? 何してるのこんなところで」

桃花「ねぇねぇ、今時間ある?」

穂乃果「あるといえば……あるけど」

桃花「お願い! UTX戦の試合観戦チケット、一枚買ってくれない?」

穂乃果「試合観戦チケット……?」
0007名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:53:47.37ID:LEFFw5l9
桃花「うん、一緒に観ようって言ってた友達が風邪で来れなくなっちゃって……」

穂乃果「なんの試合なの?」

桃花「えぇ! 穂乃果ちゃん知らないの!?」

穂乃果「う、うん」

桃花「今話題のVFCだよ! カソウクウカンで、ロボットに乗って戦うんだ!」

穂乃果「」ピク

穂乃果「……ロボットに乗って……仮想空間で戦う?」

桃花「そうだよ、今日の試合はUTX対千歳橋高校ロボット部!」

桃花「UTXのツバサちゃんの2丁拳銃もいいけど、千歳橋高校の遊宇ちゃんの超遠距離射撃もミドコロなんだ!」

桃花「試合はモニターに映し出されるから、映画館みたいなカンジで観ることができて……」

穂乃果「ちょ……ちょっときになる!」

桃花「でしょでしょ!」

穂乃果「一枚何円!?」

桃花「5000円!」

穂乃果「高っ!」
0008名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:54:54.73ID:LEFFw5l9
➖EVR(拡張仮想現実)➖

あんじゅ『ツバサ、そこ狙われてるわよ』

ツバサ『この距離で狙われるのね』ガシャン

遊宇『…………』ッパァンッ

<バスッバァァンッ!!

ツバサ『あっぶ!』

エレナ『射撃位置を割り出した、こちらも射撃で返そうか』

ツバサ『いや、位置情報送って、私がお返しに向かう!』

麗音『遊宇ちゃーん、敵の前衛がそっち向かってるよー!』

ななか『麗音ちゃん、よそ見してたら……』

リコ『まずは一機』ビュンッ

麗音『あいてっ』バギバギッ

<テンツァー、コックピット大破!


穂乃果「ほ、ほえぇ……かっこいい」

桃花「だよねっ、ちなみにコックピットが大破しそうになると、中にいる人はゲンジツに戻されちゃうから、しなないんだって!」

穂乃果「へー、安全性もあるんだね」

桃花「あ、みて! 今度はあんじゅちゃんのカナデンシスが……」

…………
………
……
0009名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:55:35.60ID:LEFFw5l9
ーー

穂乃果「すごかった!」

桃花「でしょー!」

桃花「VFCそのものが最近できた競技だから、ルールや技がどんどん増えていくのが見てて面白いし!」

桃花「しかも、もうすぐ初の全国大会が開かれるから、いろんな高校が部活として始めてるんだよ!」

穂乃果「部活!?」

桃花「うん、EVRのセットがあればいいし、カソウクウカンでロボットを作るのはそれほど難しくないんだって」

桃花「たしか、ことりちゃんもメカニックデザインしてたよね?」

穂乃果「そういえば……たしかに、あれは工事とかするロボットだって聞いてるけど」
0010名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:56:28.77ID:LEFFw5l9
穂乃果「しかも、初の全国大会!?」

桃花「うん、たまにテレビとかでもとりあげてるよ!」

穂乃果「こ、これだよ……」

桃花「え?」

穂乃果「これだ、これしかない!」

穂乃果「私、決めた!」

穂乃果「VFCで、音ノ木坂を廃校から救う!」

桃花「えぇ、穂乃果ちゃんVFCはじめるの!?」

穂乃果「はじめちゃうよー、よし、そうと決まったらことりちゃんに連絡だぁ!」



ツバサ「あの子……」

あんじゅ「ツバサ、どうかしたぁ?」

エレナ「さっさとミューティング済ませよう」

リコ「ですね」

ツバサ「……そうね、さっさと終わらせましょ」
0011名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:57:26.17ID:LEFFw5l9
ー次の日ー

穂乃果「ことりちゃん!」

ことり「ふぇ?」

穂乃果「VFCって知ってる?」

ことり「し、知ってるよ……隣の島の話って感じだけど」

穂乃果「穂乃果、VFC始めようと思うんだ!」

ことり「え? 剣道は?」

穂乃果「剣道は……諦める!」

ことり「えぇ!? そんな簡単にやめちゃっていいの!?」

穂乃果「音ノ木坂を廃校から救うんだもん、迷ってる暇なんてない!」

ことり「で、でも……」

穂乃果「お願いことりちゃん!」ダキッ

ことり「…………」

ことり「VFC、はじめよっか」

穂乃果「うん!」
0012名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:58:30.35ID:LEFFw5l9
穂乃果「えっと、実は穂乃果昨日知ったばっかりで……詳しい話聞かせてくれない?」

ことり「うん、VFCってのはヴァーチャルファイターコンバット、の略で、仮想空間でロボットをつくって、それで戦うんだよ」

穂乃果「ことりちゃんはロボット作れるの?」

ことり「えっと、ことりのやってるメカニックデザインってのが、EVR(拡張仮想現実)で重機なんかの設計をすることなのは知ってるよね?」

穂乃果「うん、EVRってあれだよね、ゲームセンターでイヤホンとヘルメットをかぶって、ゾンビから逃げたりする体験ができるやつだよね」

ことり「そうそう、つまり本人は寝たまま、意識だけが仮想現実で動けることなんだけどね」

ことり「ことりはそこで、紙に描くだけじゃわからないような機械の設計を、手軽に用意できる作業場を作って実際に組み立ててるの」

ことり「上手く完成したモノは、現実の世界でも作ってみて、それが使われたりするんだぁ」

穂乃果「いつ聞いてもすごいよねぇ。ことりちゃんはソレの天才なんでしょ?」

ことり「天才だなんて……いいすぎだよ///」
0013名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 19:59:29.76ID:LEFFw5l9
ことり「……そ、それで、そのロボット……VFC(Virtual Fighter Combat)ってのは、EVR(Extended Virtual Reality)で人型とかのロボットを作って、作られたフィールドで戦うんだって」

穂乃果「か、かっこいい……」

ことり「でも、ことりが設計してるのとは違って、重力とかその辺の設定をいじってるらしくて、現実には作れないみたい」

穂乃果「だから、EVRで戦うんだ!」

ことり「そう、EVRでは入ってる人が死んじゃう、って認識する一歩手前で強制的に退場させられるから、戦っても安全だしね」

ことり「だから力のない女子高生でも危険な作業ができるわけで……」

ことり「だから、ちょっと勉強しなおせばすぐにできると思う! パソコンの組み立てみたいなものだし!」

穂乃果「そうなの?」

ことり「うん、誰でも始められるようにある程度出来合いのパーツも売ってるしね、ただ……」
0014名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:00:16.67ID:LEFFw5l9
穂乃果「ただ?」

ことり「ことりが趣味でデザインした重機ちゃんたちで稼いだお金だと、1体が限界かなーって……」

穂乃果「あ、そういえば昨日の試合、終わった後にスポンサーとかいろいろ紹介されてた気がする……」

ことり「うん、普通はスポンサーがついてて、そのお金で活動してるみたいだからね……」

穂乃果「うーん、とりあえず今回は私のお年玉全部使って、それから有名になって、次からはスポンサーにお金出してもらおう!」

ことり「そ、そんな簡単な……」

穂乃果「大丈夫! アテはあるから!」

ことり「あ、よかった」ホッ

穂乃果「じゃ、海未ちゃんのところいってくるー!」タッタッ

ことり「あっ……」

ことり(行っちゃった……海未ちゃん、こんなに突然穂乃果ちゃんがやめて、大丈夫なのかな……)
0015名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:01:00.90ID:LEFFw5l9
ー武道場ー

穂乃果「海未ちゃーん!」ガララ

海未「遅かったですね、穂乃果、もう練習を……」

穂乃果「剣道部、やめます!」

海未「…………」

海未「……え?」

海未「い、いまなんと……」

穂乃果「剣道やめて、ロボットに乗ることにした!」

<ザワザワ……エ、ホノカチャンヤメチャウノ……

海未「な、何を言ってるの穂乃果……?」

穂乃果「だからさ、海未ちゃんも!」

海未「ちょ、ちょっとまって、話聞かせて……ください?」

穂乃果「うん!」
0016名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:02:12.63ID:LEFFw5l9
穂乃果「あのね、穂乃果、去年全国大会で優勝したじゃない」

海未「そ、そうですね……流石です」

穂乃果「でも、廃校はどうにもならなかった」

海未「…………」

穂乃果「だから、今度はロボットで!」

海未「ど、どどうしてそうなるの」

穂乃果「あのね、すごいんだよ」

穂乃果「桃花ちゃんから聞いたんだけど、VFC、ってのが、今年、初の全国大会が開かれるらしいんだ!」

穂乃果「しかもみんな始めたばかりで腕もそんなに大差なくて、テレビなんかでもたまに流れてるらしくて、だったら、剣道よりも!」

海未「」ピクッ
0017名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:02:54.59ID:LEFFw5l9
穂乃果「そっちのほうが……」

海未「……剣道よりも、ですか」

穂乃果「え?」

<ビシッ

穂乃果(あぶなっ)ササッ

穂乃果「う、海未ちゃん……?」

海未「……もう来なくて結構です」

穂乃果「え」

海未「私は、そんなぽっと出の競技と剣の道を一緒にされたことが不愉快です」

穂乃果「ち、ちが、そういう意味じゃ」

海未「もう来ないでください!」バシッ

穂乃果「はっ、はい!」ササッ

海未「…………」
0018名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:05:24.94ID:LEFFw5l9
ー南家ー

ことり「……で、怒らせちゃったんだ?」

穂乃果「うん……でも大丈夫、きっといつかわかってくれる!」

ことり「あはは……」

穂乃果「それに、もう言っちゃったものは仕方ないし、結果出して間違いじゃなかったって証明しないと」

ことり「うん、だね!」

穂乃果「よしっ、それで、ロボット……VFづくりの話なんだけど」

ことり「それね、いまちょっと調べてみたんだけど、やっぱり重力制御システムが使えるみたい」

穂乃果「重力制御システム?」

ことり「うん、EVRの中って、仮想現実とはいっても一応この世界と同じ仕組みになってるの」

穂乃果「空気とか、重力とか?」

ことり「そう。でもね、VFCをするときには、いくつかの制限をなくすためにある程度おかしな世界になってるって」
0019名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/22(木) 20:05:59.74ID:FWobYytG
あのさあ、ラブライブ!がロボットとかありえないよ
アイドルマスターがロボットアニメになること想像してごらん?
そりゃ企画会議でそんな話あるかもしれないけど、現実にTV放送されるわけ無いでしょ(笑)
0020名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:06:03.50ID:LEFFw5l9
穂乃果「どんな感じで?」

ことり「んーとね、例えば、穂乃果ちゃん、ショベルカーが二本足で立って飛んだり跳ねたりするの、想像できる?」

穂乃果「んー……ちょっと難しい」

ことり「そう、だから、VFCをするには、どうしても機械が重たすぎるの」

穂乃果「あ、だから軽くするんだ!」

ことり「うん、機体がバランスを保つようにするために少しだけその辺をいじっちゃうんだね」

穂乃果「なるほど!」

穂乃果「ちなみに、どんな機体にする予定なの?」

ことり「んー、穂乃果ちゃんは、待ち構えるよりは自分から向かっていきたいタイプだよね?」

穂乃果「うん!」

ことり「だったら、二脚の17、8くらいがいいから……二重関節の、ポピュラーな人形かな」

穂乃果「おおー」
0024名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:09:42.70ID:LEFFw5l9
ことり「下半身はそれにするとして、上半身はゴツめの機体の子が多いんだけど、ことりは重機がすきなのでショベルカーみたいな細い胴体にします!」

ことり「全身の油圧パイプは譲れないからなぁ」

穂乃果「おおー!」

ことり「使ってみないとわからないけど、とりあえず中距離くらいのスタイルで組んでみるね!」

穂乃果「わくわくしてきた!」

穂乃果「何か手伝えることある?」

ことり「んー、そうね、じゃあ、一緒にEVRの中に来て、アシスタントさんしてくれる?」

穂乃果「もちろん!」

ことり「じゃあ、このヘルメットを……」ゴトン

穂乃果「ゲームセンターとかにあるやつだ!」

穂乃果「ことりちゃんのはじめてみたなぁ」

ことり「今まで剣道で忙しくて遊びに来ることなかったもんね」

ことり「じゃ、イヤホンとヘルメット付けて……」キュポ

穂乃果「これだけでゲームの世界に入れるなんて、不思議だよねぇ」カポ

ことり「電源入れまーす」ポチ
0025名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:10:31.47ID:LEFFw5l9
➖EVR内➖

穂乃果「ん……フラフラする」

ことり「はじめはねー、すぐ慣れるよ!」

ことり「じゃあ、2つ目のドッグ使おっか」ポチ

穂乃果「おぉっ、ワープした!」

ことり「ここはVFC用のEVRだから、もう重力バランスとかおかしくなってるから、気をつけてね」

穂乃果「おかしくなってるの?」

ことり「うん、たとえば、あれが立ってたりとか」

穂乃果「あれって……おおお!」

穂乃果「ロボットだ!」

ことり「まだフレームだけだけどね、これに装甲を付けたり改造したりしていくよ」

ことり「お洋服のデザインみたいで楽しいんだ♪」

穂乃果「私も手伝うー!」

ことり「はーい、じゃあそっちの……」

…………
………
0026名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:11:08.20ID:LEFFw5l9
ーー

海未「…………」

海未(穂乃果が剣道をやめてしまいました……)

海未(思えば、穂乃果は熱中していること以外には基本的に興味がわかない人です……勉強とか)

海未(文化祭の時期などは、よく考えれば剣道がおろそかになっていましたし、あの人の中には明確に優先順位があります)

海未(これまでは、ただ単に剣道が他に勝っていただけ……)

海未(去年からの目標は、廃校を阻止すること)

海未(それが剣道で叶わなかった今、他の手段を探すのは、穂乃果の性格を考えてみれば当たり前のことでした)

海未(今のあの人には、剣道を続ける理由はない)

海未(有終の美を飾るには、たしかにいいタイミングでした)

海未(ですが……)

海未「私だって、そんなにすぐ、素直には、なれません……」
0027名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:13:48.98ID:LEFFw5l9
ー数日後ー

穂乃果「今日で完成くらいかな!?」

ことり「そうだね、あとはシリンダーの確認と、マニュピレーターの最終調整……手のひらは細くて大変だったぁ」

穂乃果「だねぇ、まさかこの穂乃果がプログラム? を学ぶことになるとは……」

ことり「穂乃果ちゃん、見てただけだったよね……」

穂乃果「ことりちゃんのプログラミング見ながらネジ回してました……」

海未「…………」スタスタ

穂乃果「……あっ、海未ちゃー……いっちゃった」

ことり(まだ、時間がいるかな……)
0028名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:14:27.97ID:LEFFw5l9
ことり「あ、そうだ穂乃果ちゃん」

穂乃果「ん?」

ことり「これ、部活にするんだよね? 申請とか、しといたほうがよくない?」

穂乃果「あ、たしかに!」

ことり「VFCちゃんの作業はもうすぐ片付くから、穂乃果ちゃん、生徒会に設部の申請しといてくれない?」

穂乃果「わかった! ことりちゃんは先に家に向かってて!」

ことり「はーい、りょうかいです♪」

穂乃果「せっいとかいしっつへー!」タタタ…

ことり「…………」フフ…

ことり(さて、ことりは海未ちゃんのところよっていこうかな)
0029名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:15:01.23ID:LEFFw5l9
ーー

海未「…………」

ことり「うーみちゃん」ピト

海未「あひゃあ!?」ビクッ

海未「こ、ことりですか……なんですかいきなり」

ことり「アクエリアス。今日、水筒忘れてるでしょ?」

海未「あ、そういえば……」

ことり「海未ちゃんらしくないよ、これ奢ってあげるから」

ことり「まだ4月だけど、水は飲まないと」

海未「あ、ありがとうございます……どうして気付いたんですか?」

ことり「なんとなく」

海未「……?」

ことり「ってのは冗談、海未ちゃん、元気なさそうだもん」

海未「それは……」
0030名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:15:31.71ID:LEFFw5l9
ことり「……穂乃果ちゃん、迷ってなかった」

海未「!」

ことり「こういうときは、絶対正解なんだ」

ことり「昔からそうだったでしょ?」

海未「…………」  

ことり「小さい頃、公園で海未ちゃんを遊びに誘ったのも、絶対間違いじゃなかったよね」

ことり「剣道だって、渋ってた海未ちゃんの背中を押したのは、穂乃果ちゃんだったじゃない。後悔したこと、ある?」

海未「ない、です……」

海未「たしかに、家の都合でどのみちやらなければなかなかったのはありますが、穂乃果がいなければ、剣道も……」

ことり「ね」

ことり「そんな穂乃果ちゃんが今度は、ロボットやろうっていってる」

ことり「なら、ことりはそれに付いていくよ」

海未「…………」  

ことり「ちょっと考えてみて♪ じゃあねっ」パタパタ

海未「間違いではない、ですか……」
0031名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:16:05.25ID:LEFFw5l9
ー生徒会室ー

穂乃果「失礼します!」ガチャ

絵里「ちょ、ノックぐらいしなさいよ」

穂乃果「あ、失礼しました」ガチャ

絵里「…………」

穂乃果「失礼します!」トントン

絵里「……どうぞ」

穂乃果「設部の申請にきました!」

絵里「……設部?」

穂乃果「はい、ロボット部を……」

絵里「今の時期、設部は認められないわ」

穂乃果「え?」

絵里「今は忙しくて、それどころじゃないの」
0032名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:16:50.65ID:LEFFw5l9
穂乃果「でも……」

絵里「でもでもももでもありません」

穂乃果「?」

絵里「……桃、ね」

穂乃果「あぁ」

絵里「……とにかく、設部は認められないわ」

穂乃果「そんな!」

穂乃果「私、廃校を阻止したいんです!」

絵里「……廃校を、阻止」

穂乃果「はい、このロボット部……VFCってのは、最近出てきた競技なんですけど、もうすぐ初の全国大会も開かれて……」
0033名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:17:25.49ID:LEFFw5l9
絵里「それでも、よ」

穂乃果「え」

絵里「とにかく、設部は認められません!」

絵里「回れ右!」

穂乃果「はっ、はい!」クルッ

絵里「そのまま進む!」

穂乃果「ひぃ!」スタスタ

穂乃果「失礼しました!」ガチャ

絵里「…………」

絵里「……変なところで素直な子ね」

絵里「…………」ハァ

絵里「私だって、やれるものなら、もう一度……」

絵里「でも、綺麗に終わらせたいじゃない……高みを目指しても、きっと中途半端に……」
0034名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:18:28.02ID:LEFFw5l9
➖南家、EVR➖

ことり「あとは、バックパックの装甲を……」

ことり「穂乃果ちゃーん、クレーンでランドセル運んでー!」

穂乃果「はーい!」ガシャコンッ

穂乃果「このまま取り付けていい?」

ことり「おねがーい!」

穂乃果「いえーい!」ガチンッ

穂乃果「いやー、まさかこんなにも簡単にクレーンが扱えるなんて」

ことり「ここがEVRだからじゃないかなぁ、現実でやったら大変なことになるよ……」

穂乃果「やっぱそっかぁ……えへへ」

ことり(いや……それにしては、慣れるのが早すぎた気もするけど)

穂乃果「じゃ、これで……!」

ことり「うん!」

穂乃果「完成だー!」

ことり「わー」パチパチ
0035名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:19:10.69ID:LEFFw5l9
穂乃果「乗ってみていい!?」

ことり「いいよー、ここがVFCのはじまりだね!」

穂乃果「わくわくしてきた!」

ことり「ことりもここ数日でお勉強したからね、今から教えてあげるね!」

穂乃果「はーい!」

穂乃果「えっと、コクピットハッチ、オープン!」カチッ

<ギィィィ……

穂乃果「おぉ……」

ことり「ハッチ部分の細い油圧パイプの滑らかな伸縮……素敵」

穂乃果「高坂穂乃果、乗ります!」

ことり「はーい」
0036名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:19:38.67ID:LEFFw5l9
穂乃果「あれ、真っ暗だ……」

穂乃果(そういえば、モニターとかも用意してなかったけど……どうやって外を見るんだろう?)

穂乃果(もしかして感覚!?)

穂乃果(と、とりあえず何か……)ガサゴソ

穂乃果(あ、レバーだ)

穂乃果(自転車のハンドルみたいな取っ手……確か、真ん中で開くんだよね)カチャッ

穂乃果(これを体の横くらいまで動かして、っと)ウィィン

穂乃果(指を置くところにボタンがたくさんある、これで攻撃とかするんだよね、きっと)

穂乃果(握り方の角度も結構変えられる……覚えなきゃな)

穂乃果(足場は……あった、マンホールみたいな円盤に、足を乗せるんだよね)

穂乃果(これで動く方向を決めて……走ったり)

穂乃果(椅子は普通だね、あとは横にいっぱいボタンとかある……)
0037名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:20:20.55ID:LEFFw5l9
穂乃果「……そういえば、音が聞こえないな」

<ホノカチャ-ン、マイクトスピ-カ-!

穂乃果「あっ、えっと確かこの辺に……」カチリ

<ウォン

穂乃果『うわっ』

ことり「聞こえるー?」

穂乃果『き、聞こえるけど……なんか、直接耳で聞いてるみたい……』

ことり「よかった、成功だ」

穂乃果『え?』
0038名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:22:12.15ID:LEFFw5l9
ことり「VFCはね、視覚と聴覚はVFと一体化して行う競技なの」

穂乃果『VFと一体化……?』

ことり「うん、これはVFCだけじゃなくてEVR全般で言えることだけど、穂乃果ちゃん、今何が見える?」

穂乃果『真っ暗で何も見えません……』

ことり「そう、それがもともと思い込みなの」

穂乃果『?』

ことり「EVRの中で目を開けてると思ってるのが、そもそもさっかくなんだよ」

ことり「だって、現実の穂乃果ちゃんは、今目を閉じてるでしょ?」

ことり「だから、何も見えてるはずないの」

穂乃果『あ、そっか』

ことり「でも、ヘルメットとイヤホンでEVRに繋いで、見えてるって思わされてるの」
0039名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:27:18.03ID:LEFFw5l9
ことり「だから、穂乃果ちゃん、目を閉じてみて?」

穂乃果『? うん』スッ…

ことり「想像してください、穂乃果ちゃんの目は、そのロボットと一体化しています」

穂乃果『一体化……』

穂乃果(ロボット……17メートルもある機体と、私の体が、合体……)

ことり「うん、そのロボットのカメラアイから、直接外を見るの」

穂乃果『直接……』

穂乃果(直接……だから、モニターがないのかな)

穂乃果(これで外を見るとなると……ハンドルやボタンの操縦は見えないことになっちゃうから、感覚で覚えないといけないんだ)

ことり「まだレーダーとかは付けてないから、単純に外の景色だけ……イメージは簡単でしょ?」

穂乃果『うん……なんとなくなら』
0040名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:27:44.77ID:LEFFw5l9
ことり「よしっ、目を開けてみて」

穂乃果『目を……おおぉっ!!』スッ

穂乃果『外が見える! ことりちゃんだ、ことりちゃんがちっちゃい!」

ことり「えへへー、いまのことりはどんなポーズしてるでしょう?」

穂乃果『荒ぶる鷹のポーズ! ことりなのに!』

ことり「せいかーい、ちゃんと見えてるね!」

穂乃果「すごーい!」パッ

穂乃果『あっ、手放しちゃった、ハンドルが……』アタフタ

ことり「あらら……そのへんは、追々覚えていくしかないね」

ことり「じゃあ穂乃果ちゃん、とりあえずドッグの外に出て、歩いたり腕を動かしたりする練習してみよっか!」

穂乃果『はぁーい、えっと……こうかな?』ガシャン…

<ガガ……ガシャンッ……

ことり「あぁ……こんな巨大な機械が、私たちの手で作られたなんて……」ホワワ

穂乃果『すごーい、歩けるー!』
0041名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:28:12.70ID:LEFFw5l9
ことり「じゃあ、まずは腕を上げてみよっか」

穂乃果「腕は……レバー?」

ことり「うん、レバーの人差し指のボタンを押しながら動かすと肩のジョイント、中指のボタンを押しながら動かすと肘のジョイントが動いて」

穂乃果「人差し指が肩、中指が肘……」カチカチ

ことり「レバーは歯医者さんのライトみたいにフレキシブルに動くから、どんな方向でもいいよ!」

穂乃果「あぅあ……こう?」ガシャンッガゴンッ

穂乃果「手元が見えないから難しー!」

ことり「できてるよー」

ことり「で、両方押しながらだと両方操れるけど、初めのうちは難しいかも……」

穂乃果「や……やってやるさ!」ガシャンガシャン

ことり「ほわぁぁ……」

ことり(これまでも大きな重機を作ったことはあったけど……こんなに大きなメカに穂乃果ちゃんが乗る日が来るなんて///)
0042名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:29:07.21ID:LEFFw5l9
ことり「で、さっきも動いてたけど、足は進む方向さえ決めてあげれば勝手に進むから。少し前で歩き、思いっきり倒すとダッシュ!」

穂乃果「こっ……こうか!」シュンッ

<ガシャンッガシャンッ

穂乃果「おわぅわぁ!!」グラッ

ことり「ま、まだフルスピードは難しいかな……」

穂乃果「ゆ、ゆっくりなれる……」

ことり「でも、そのうち操作方法変えるかも!」

穂乃果「え?」

ことり「UTXの人みたいに滑らかに動くには自動じゃなくて完全に手動の操作系が必要だし……それに」

穂乃果「それに?」

ことり「ちょっと、やってみたいことがあって♪」
0043名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:30:00.63ID:LEFFw5l9
ことり「……じゃ、まずは武器なしで、体を動かすことを練習しよっか」

穂乃果「はーい!」ガシャンガシャンッ

ことり「VFは基本的にほとんど自動で移動やバランスを取ってくれるから、腕を動かしさえすればほとんど操縦は覚えたようなものだから!」

穂乃果「うん!」

穂乃果「なんかだんだん自分の腕を動かしてる感じになってきた!」

穂乃果「この調子なら今日中には感覚つかめそう!」

ことり「よかった♪」

穂乃果「じゃ、向こうまで走ってきまーす!」ガシャンッ

ことり「データの範囲内で動いてねー、マップがなくなると見えない壁にぶつかっちゃうから!」

穂乃果「了解でーす!」ガシャンッ

…………
………
0044名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:31:24.76ID:LEFFw5l9
ー夜、高坂家ー

穂乃果「はーっ楽しかった!」ベットボフン

穂乃果(まだ手のひらに感触が残ってる……)

穂乃果(こうやってボタンを押して、これくらいの力で動かして……)グイ

穂乃果「……そうだ、VFCの動画とかあるんだっけ」

穂乃果「調べてみよっと」ポチポチ

穂乃果「んー……」

穂乃果「あ、UTX、って、この間のところかな」ポチ

<ズガガガガガガガガッ!!

<バァァァァンッッッッドンッドンッ!!!

穂乃果「ほぇぇ……すごいなぁ」

穂乃果(でも、穂乃果もこれと似たようなモノに乗ってるんだもんなぁ)

穂乃果(早く練習してこれくらいになんないと!)

穂乃果「……あれ、そういえば、みんなカラフルだな」

穂乃果「私の機体も色、変えられるのかな?」
0045名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:33:11.43ID:LEFFw5l9
ー次の日ー

穂乃果「ところでさ、ことりちゃん」

ことり「んー?」

穂乃果「機体の色って、変えられるの?」

ことり「もちろん、ことりは今の無骨な灰色も好きだけど……」

穂乃果「せっかくなら、自分の色にしてみたい!」

ことり「いいよ、どんな色がいい?」

穂乃果「オレンジ!」

ことり「オレンジ、火星の敵を倒す練習機?」

穂乃果「ん?」

ことり「あっ、あと、名前も決めなきゃだね!」

穂乃果「名前かぁ、考えてなかったなぁ」

穂乃果「んー、ホムラ、とか?」

ことり「お店の名前?」

穂乃果「うん、馴染みやすいし」

ことり「じゃあ、機体名はホムラ、カラーリングはオレンジメインで塗ってみるね!」

穂乃果「お願いしまーす!」
0046名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:34:18.23ID:LEFFw5l9
穂乃果「ところで」カポ

ことり「ふぇ?」キュポ

穂乃果「練習用の、コンピュータの対戦相手とか、ってあるの?」

ことり「んー、そのソフトも少し探してみたんだけど、0が5つくらい付いてて……」

穂乃果「はい!」ポンッ

ことり「え」

穂乃果「さっき銀行からおろしてきた!」

ことり「ひ、ひぃ、ふぅ、みぃ……これなら買えるけど……いいの?」

穂乃果「なにが?」

ことり「一度にこんなに使っちゃって……」

穂乃果「うん! 廃校を阻止するためだもん!」

ことり「そっか、わかった」

ことり「塗装が終わるまでにはダウンロードしておくね!」

穂乃果「ありがとう!」
0047名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:36:10.04ID:LEFFw5l9
ー学校ー

絵里「…………」トントン

<ハ-イ!

絵里「入っていいかしら?」

<ドウゾ-!

絵里「失礼します」ガチャ

希「ありゃ、生徒会長さんがこんなことろにどしたの?」

絵里「どうしたもこうしたもないわ、東条さん」

希「のぞっちでいいよ!」

絵里「……じゃあ、希」

希「はいはーい、ようこそ、超常現象研究会へ!」
0048名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:37:05.65ID:LEFFw5l9
希「いやー今日まで長かった! あくる日もあくる日も人を待ち続けたのに人が来ない!」

希「研究成果も発表できない! これじゃあ部員がウチ1人なのも頷けるね! って頷いたらダメやんかー!」アハハハ

絵里「…………」

絵里「これはなに?」ガチャ

希「荷電粒子レーザー発生装置よ!」

絵里「かでんりゅ……え?」

希「スイッチを押してごらんなさい!」

絵里「スイッチ……」ポチ

<ウィィィィ……

希「光の筋が見えます」

絵里「…………」  

希「以上です」

絵里「…………」  

希「…………」
0049名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:37:59.91ID:LEFFw5l9
希「あっ、それだけじゃないんよ、他にもね……」

絵里「もういいです」

希「え?」

絵里「それより……」コホン

絵里「この超常現象研究会、今月で廃部になるから」

希「…………」

希「え゛」

絵里「廃校の決まりかけの高校よ、たった1人しか部員がいない同好会を存続させる余裕はないわ」

希「でっ、でも、あと1年くらい……!」

絵里「……それ、作るのにいくら部費使った?」

希「え、えへへ……」

絵里「とにかく、来月には廃部になるから」スタスタ
0050名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:39:16.67ID:LEFFw5l9
希「ちょっとまってー!」ズササッ

絵里「な……なによ」

希「もし!」

希「もし、今月中に部員が4倍になったら、存続させてくれる!?」

絵里「よ、4倍?」

希「うん、2倍でも3倍でもない、なんと4倍!」

希「いやー、これはウチの広い人脈をもってしても無理があるかもしれん!」

希「でもなー、生徒会長サマが頷いて下さるにはこれくらい……」チラッチラッ
0051名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:40:02.48ID:LEFFw5l9
絵里「4倍……うぅん、でも、部活になるには5人は必要だし……」

希「わかった! ウチは妥協しない!」

希「5倍だ! この同好会を部になるまで必要な人数まで増やす!」

希「無理かもしれんけどなぁー、難しいなぁー!」チラッチラッ

絵里「そうね、5倍なら無理があるかも……」

希「んーなら!」

希「7人! ラッキーセブンで!」

希「それならどう?」

絵里「わかったわ、それなら許可します」

絵里(多分無理だろうし)

希「よっし! おおきに!」

絵里「じゃ、私はこれで」ガチャ

<バタン

希「いよーし!」

希「…………」

希「……とは言ったものの」

希「7人かぁ、どうしよ」

…………
………
0052名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:41:00.98ID:LEFFw5l9
➖南家、EVR➖

ことり「できたー♪」

穂乃果「おぉー! オレンジだー!」

ことり「ここだと乾く時間いらないから、すぐ塗れちゃって楽しい♪」

穂乃果「こんな綺麗にぬれるものなの?」

ことり「ことり、こうみえてもアマチュアのデザイナーだから!」

穂乃果「かっこいー!」

穂乃果「ねぇ、これ、乗ってもいい?」

ことり「いいよ、二回でも三回でも!」

穂乃果「わーい!」ピョンピョン

穂乃果「コックピットハッチ、オープン!」カチ

<ギギギ……

ことり(ああぁ、オレンジの装甲から覗く内部の無骨な黒の配線! 銀に輝くシリンダー! それに乗り込む穂乃果ちゃん!)

ことり(はじめてよかったぁ……)ホワワ
0053名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:41:39.14ID:LEFFw5l9
穂乃果「い……よいしょっと」ガコン

穂乃果(スピーカーのスイッチを入れて……)カチッ

穂乃果(目を閉じてから……開ける!)ウィィン

穂乃果『よし、見える!』

ことり「じゃあ、フィールド切り替えまーす!」フュン

ことり「ドックの外が練習場になったよ!」

穂乃果『練習場……?』ガシャンッ

穂乃果『あ、普通のグラウンドみたい』

ことり「ここに……」ポチポチ

<ッガシャン……

穂乃果『VFがでてきた!』

ことり「相変わらず不思議な光景だよねー」
0054名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:42:14.24ID:LEFFw5l9
ことり「とりあえず、一番簡単なモードにする?」

穂乃果『うん! これ、どういうルールなの?』

ことり「いろいろあるけど……今回はポイント制にしよっか」

ことり「修理とか大変だし……」

穂乃果『あ、そっか、壊れたら修理しないといけないもんね』

穂乃果『あれ、でもこれデータなんだし、戻るボタンとかないの?』

ことり「うん、あるにはあるんだけどね」

ことり「VFCの大会について調べてみたら、試合前にVFごとのログを調べられるらしくて、それに戻るボタンを使った記録があると、出場できないらしいんだ」

穂乃果『え、どうして……』

ことり「んー、いろいろ理由はあると思うけど……やっぱ、なるべくホンモノっぽくしたいんじゃないかなぁ?」

ことり「それとか、愛着も湧くし♪」

穂乃果『そ、そんなもんなのかなぁ』

穂乃果『でもたしかに、自分で直したほうが仲良くなれるもんね!』

ことり「だよね!」
0055名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:42:51.22ID:LEFFw5l9
穂乃果『それで、ポイント制、ってのは?』

ことり「えっとね、このソフトには殲滅戦、ポイント制の2つが対応らしいんだけど、殲滅戦ってのが穂乃果ちゃんが見てきた試合とかのやつ」

穂乃果『UTXの?』

ことり「そうそう、一番見てて面白いの。派手だし」

ことり「ルールは簡単で、相手のコクピットを潰して、パイロットをEVRから追い出す……まあ、言い方は悪いけど、ヤっちゃう、ってことね」

穂乃果『や、やっちゃうんだ、やっぱり』

ことり「まあ、サバゲーや戦車道みたいな感じで、一応戦争ごっこではあるから。そのへんのモラルは気をつけようね」

穂乃果『うん!』
0056名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:46:21.03ID:LEFFw5l9
ことり「それで、ポイント制っていうのが、相手の決められた部位にペイント弾をつけるか、その部位を壊す……って感じなのかな?」

ことり「これはいろいろやり方があるみたいだけど、このソフトは相手の右肩、左脛、背中にペイント弾をぶつけると勝ちみたい」

穂乃果『ペイント弾!』

穂乃果『たしか、ホムラは腕にマシンガンが入ってるんだよね?』

ことり「うん、今回はそこにペイント弾を装填しています」

穂乃果『そんな弾の種類変えられるものなの?』

ことり「現実はどうかしら? VFCだとできるみたいよ」

穂乃果『ほぇぇ』
0057名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:47:20.15ID:LEFFw5l9
ことり「説明だけなのもアレだし、一度やってみよっか!」

穂乃果『わーい!』

ことり「VFCは観てもらうのも重要になってくる競技だから、しっかり自分の行動は口に出してね!」

穂乃果『穂乃果いっきまーす、みたいな?』

ことり「そうそう」

ことり「じゃあ、ゲームスタート!」ピッ

CP『』ウィィィンッ

穂乃果『わっ、目が光ってる』

穂乃果『穂乃果、出ます!』ガシャンッ

 穂乃果が足を前に向けると、同時にそのオレンジ色の身体も、ゆっくりと足を前に進めた。あたりに鉄の軋む音が響く。

穂乃果(とりあえず回りこん……)

 と、悠長に動く穂乃果とは反対に、CPは慣れた動きで穂乃果に向けて弾を放つ。

穂乃果『うわぁぁっ』ガシャンッ

ことり「相手も撃ってくるからねー、避けながら撃たないと!」

穂乃果『わ、わかってるけどぉー!』ガシャンッガシャンッ
0058名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 20:47:58.29ID:LEFFw5l9
穂乃果『あ、あれ、どうやって肘まげるんだっけ』

穂乃果(人差し指……ちっ違う、中指だ!)

穂乃果(頭がこんがらがっちゃう……)

穂乃果『さっきまで普通に動かせてたのに……!』

穂乃果(えっと、足を前に出して移動、後ろでバック、えっと、人差し指で……)ガグンッ

 やっと操作に慣れかけた穂乃果の身体は、揺れるコクピットに合わせて大きく揺さぶられた。

穂乃果『うわぁ!』

ことり「穂乃果ちゃん、一点取られてる!」

穂乃果『えっ!?』

ことり「左脛に被弾してるよ!」

穂乃果『立ち止まったら狙われちゃうんだ……!』ガシャンガシャンッ

穂乃果『えっと、中指のボタンで肘を曲げて、人差し指のボタンで肩を上げて……!』

穂乃果(レバーの動きで角度を調節して……)

穂乃果『そこだっ!』ズガガガガッ

 ホムラが起動してから、初めての砲撃。新品の銃口からカラフルな弾が飛び出す。

 そのうちのほとんどは外れた……が、1つ、CPの肩をかすめた弾があった。
0059名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:48:24.66ID:LEFFw5l9
穂乃果『やった!』

ことり「穂乃果ちゃん油断し……」

CP『』ズダンッ

 仕返しのように、はしゃぐ穂乃果の左肩にペイント弾が命中する。

穂乃果『あっ』ベチャ

ことり「あちゃ……右肩被弾」

穂乃果『あと背中しか残ってないじゃん!』

穂乃果(もう背中は向けられない……!)

穂乃果『相手は……』

CP『』ガシャンッガシャンッ

 CPは、依然穂乃果から一定の距離を保ちつつ、回り込もうと旋回している。それに合わせて、ホムラもなれない動作でグラウンドを大きく走る。

穂乃果(相手の肩はとったけど、問題は背中と脛……動いてる足は狙いにくいし、隠れてる背中も狙いにくい)

穂乃果(だったら狙うは……!)
0060名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:49:31.44ID:LEFFw5l9
穂乃果『カメラだ!』ズガガガッ

 油圧パイプが音を立てて、ホムラの勢いをころす。それに合わせて動きを止めかけたCPのカメラアイに、素人とは思えない正確な弾がとぶ。

ことり(ビギナーズラック?)

CP『』ベチャッ

穂乃果『よっし、これで近づける!』ガシャンッ

ことり「CPって、カメラ塞がれると一応見えなくなるんだ……」

穂乃果『まずは脛!』ズガガッ

 ゆったりと前へ進みながら、不慣れな動作で左手を脛へ向ける。

CP『』ベチャッ

ことり「あとひとつ!」

穂乃果『後ろから回り込んで……』スチャッ

穂乃果(肩の上げ下げは人差し指!)

穂乃果『この角度!』ガシャッ

 急停止したホムラの排気口から、湯気のようなガスが勢いよく飛び出す。
 それが止まるか止まらないかのタイミングで、穂乃果は左手を正確にCPへと向けた。

穂乃果『とどめだっ!』ズガガガガッ

CP『』ベチャッ

ことり「3点! ホムラの勝ち!」

穂乃果『やったぁー!』

ことり「結構相手も動くねー」
0061名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:50:11.59ID:LEFFw5l9
穂乃果『もっかいできる?』

ことり「いいよー、でも、思ったより動けるみたいだし、打撃装備つかってみる?」

ことり「ポイントもペイント弾じゃなくて相手の部位を壊せばいいんだし」

穂乃果『打撃装備!?』

ことり「うん、派手で安い装備だとそれくらいしか買えなくて……」

穂乃果『すごい楽しそう!』

ことり「よかった!」
0062名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:51:58.38ID:LEFFw5l9
ことり「ドックの奥に入ってるから、取りにもどろっか」

穂乃果『はーい!』ガシャンガシャンッ

ことり「CPはいくら壊しても元どおりにすればいいし、ホムラにはパジャマ着せれば壊れにくくなるし!」

穂乃果『パジャマ?』

ことり「うーんと、装甲のカバーみたいな? 本番はつけちゃダメだけど、練習だといいみたい!」

穂乃果『そっちのほうが手間省けるしね、りょうかいでーす』

ことり「じゃ、時間の許す限り練習しよっか」

穂乃果『いえーい!』

…………
………
0063名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:52:49.88ID:LEFFw5l9
ー次の日ー

ことり「まさか、穂乃果ちゃんがあそこまで動けるなんて思わなかったよ……」

穂乃果「えへへ、でも調べてみたら、ゲームみたいなものだしみんな初めの上達はすごいみたい」

ことり「そうなのかなぁ」

穂乃果「うん、そこからのちょっとづつの上達が難しいらしくて」

ことり「なるほど、それで今日はこんなところにきたんだね」

穂乃果「うん!」

穂乃果「UTXなら、そのコツを学べるかなって!」

ことり「なるほどぉ」

ことり「……いや帰ろうよ!?」

ことり「一週間と経たないうちからここはレベル高すぎるって!」
0064名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:53:36.27ID:LEFFw5l9
穂乃果「でも廃校を止めるんだし、これくらいの成長はないと!」スタスタ

ことり「いや、その穂乃果ちゃんの前向きさは見習いたいところだけどやりすぎだって!」ガシッ

ことり「ホムラを移動用のハードに入れたから何があったのかと思えばぁ!」

穂乃果「でもほら、みてよ、音ノ木坂の制服着た子だっているし!」

ことり「え?」


真姫「…………」ソワソワ


ことり「ほんとだ、一年生の子かな?」

穂乃果「きっとVFCに興味があるんだよ、勧誘してみよ!」

ことり「だから待ってってばぁ!」ガシィッ

穂乃果「でも、ここが運命の分かれ道だってば!」

ことり「そこそこかっこいいけどぉ!」


UTX生徒「あの、あなたたち」


ことほの「「え?」」
0066名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:54:47.51ID:LEFFw5l9
穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「穂乃果ちゃん?」

UTX生徒(以下生徒)「2人ともよ」クスクス

生徒「ずいぶん楽しそうだけど、なにか用かしら?」

ことり「あっ、えっと、すみません……///」

穂乃果「はい、VFCのアドバイスを頂きたくて!」

生徒「VFCの?」

ことり「ちょっ、穂乃果ちゃん!」アセアセ

穂乃果「あの、体験とかできるって聞いたんですけど!」

生徒「そうね……じゃあ、こっちに来てもらえる?」

生徒「来客用のEVRがあるから、そこでお話ししましょう」
0067名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:55:21.95ID:LEFFw5l9
ーUTX校内ー

生徒「じゃあ、このヘルメットを使って」

穂乃果「ありがとうございます!」

ことり「は、はい……」

穂乃果「あ、使うVFなんですけど……」

生徒「ん?」

穂乃果「実は、自分のVFを持ってきてるんですけど、使えたりしますか?」

生徒「……未経験者じゃないの?」

穂乃果「えっと、まだ部活にはなってないんですけど……この子と2人で始めたばっかりで!」

生徒「なるほど、いいわね、ハードか何か持ってきてる?」

ことり「あ、ここに……」

生徒「じゃあ、そこに挿してくれない?」

ことり「は、はい!」カチッ
0068名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:55:46.52ID:LEFFw5l9
➖EVR内➖

生徒「ええと、2人はどういう事情でVFCを?」

ことり「えっと……」

穂乃果「廃校を阻止したいんです!」

穂乃果「私、剣道をやってたんですけど……廃校の話を聞いて、剣道で成果をあげれば廃校は撤回できるかな、と思って」

生徒「ふんふん」

穂乃果「その、全国大会で優勝したんですけど……廃校は、そのままで」

生徒「……まあね、いくら努力しても、報われないことなんていくらでもあるわ」

穂乃果「だから、新しい手段を考えたんです」

生徒「……それが、VFC?」

穂乃果「はい!」

穂乃果「最近できたばかりの競技で、これから初の全国大会がある……」

穂乃果「これはきっと、注目されるはず!」

生徒「なるほど、それでね」

穂乃果「はい!」
0069名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:57:11.74ID:LEFFw5l9
生徒「……で、建前はそれで、本音は?」

ことり「えっ」

穂乃果「えっ……」

穂乃果「…………」

穂乃果「……建前と本音、というよりは……もうひとつの理由、というか、第1の理由は」

穂乃果「楽しそうだったからです」

生徒「…………」

穂乃果「初めてVFCをみたとき……あ、ここのUTX高専のツバサさんって人の機体だったと思うんですけど、こんなにかっこいいロボットがいるんだ、って」

穂乃果「こんなにかっこいいスポーツがあって、それが、私にも手の出せるところにあるってわかって」

生徒「それで、VFCを始めたってわけ」

穂乃果「はい!」

生徒「……なるほど」

生徒「じゃあ、理由も聞けたし、ちょっとCP相手に動いてみてもらおうかしら」

生徒「ポイント制でいい?」

穂乃果「はい!」
0070名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:57:50.99ID:LEFFw5l9

………
…………

<ズガガガガガガッッ

<ッズダンッ

<ブンッガギィンッ

生徒「…………」

生徒(機体はスタンダードな二脚、標準人型)

生徒(装備は腕部内蔵型のマシンガン、メインは長方形の頭部のメイス……値段節約型ね)

生徒(脚の油圧パイプ……あれは改造してあるわね)

生徒(なるほど、踏み込みのときにより生身に近い速さで動き出せるようにしてある……あれならパイロットも機体に馴染みやすい)

生徒(デザイナーの気遣いが感じられるわ)

生徒(それから、右腕にも油圧パイプ……あれで重たいメイスの振りを可能にしてるのね)

生徒(上半身の細さは、どちらかというと重機寄りのつくりね)

生徒(あれなら無理のない値段で楽にメンテナンスができる……)
0071名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 20:59:01.66ID:LEFFw5l9
生徒「ねぇ、あなた」

ことり「はっはい!」

生徒「VFをつくったのは、あなた?」

ことり「えっ、どうしてそれを……」

生徒「いえ、あの子はパイロット専門で難しいことは考えなさそうな性格だし、パイロットでもないなら付き添いのあなたはそうなのかなって」

ことり「あぁ、なるほど……」

生徒「あの上半身は、もしかしてあなたの趣味?」

ことり「趣味、というか……私の得意分野が重機なので、その知識を応用したというか……」

ことり「VF作るのなんて初めてなんで、慣れたことを派生させたほうが楽かな、って」

生徒「なるほどね……」

生徒「作るのは楽しかった?」

ことり「それは……はい、楽しかった、です」

ことり「穂乃果ちゃんも乗ってくれるし……やっぱり、現実にできないものってワクワクしますよね」

生徒「うん、なるほど、わかった」

生徒「穂乃果さん? だったかしら、一旦降りてもらえる?」

穂乃果『え?』ガシャンッ

生徒「……私と、試合をしましょう」
0072名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 20:59:36.35ID:LEFFw5l9
ーー

穂乃果「えっと、試合、っていうのは……」

生徒「私とあなたで、VFCをするということよ」

ことよ「ほ、穂乃果ちゃん……」

穂乃果「そ、それはわかるんですけど……どうして突然?」

生徒「私がやりたくなったからよ、付き合ってもらえる?」

生徒「さすがにハンデとして、私はサブウェポン一切なし、2丁拳銃の弾数は左右3発づつ、というのでどうかしら」

ことり「!」

穂乃果「も、もちろん! 喜んで!」

ことり「ま、まって穂乃果ちゃん、2丁拳銃って、もしかしてこの人……!」

穂乃果「え?」

生徒「ふふ、名乗りが遅れたわね」

生徒「UTXVFC部部長、綺羅ツバサです」
0073名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:00:55.59ID:LEFFw5l9
穂乃果「!?」

ことり「や、やっぱり……」

ツバサ「改めて穂乃果さん、お付き合い願えるかしら?」

ことり「穂乃果ちゃん、さすがに始めてすぐにUTX部長は……」

穂乃果「も……もちろん!」

ことり「!?」

ツバサ「ありがとう、その返事を信じていたわ」

穂乃果「あと、試合をするにあたって、ひとつお願いがあるのですが……」

ツバサ「お願い? まだハンデが欲しいかしら?」

ツバサ「だったら、関節の固定でもなんでも受けて立つけど……」

穂乃果「あ、いえ、戦力的な話ではなく」

穂乃果「無理だったら、別に構わないんですけど……」

…………
………
0074名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:06:45.46ID:LEFFw5l9
ーUTX劇場周辺ー

エレナ「ツバサのやつどこにいった!?」

あんじゅ「今日は昨日の試合で傷ついた機体の修理って言ってたのに……」

エレナ「ツバサに限ってサボりはないだろうが、また素人に手を出してケチョンケチョンにしてたら……」

あんじゅ「気に入った子にはすぐ試合を申し込んじゃうからねぇ」

エレナ「本当に、なんかんだあいつのあの行動は……」

あんじゅ「さぁ……ライバル探しじゃない?」

エレナ「あいつ案外そういうところあるからな……」

<ピ-ンポンパ-ン

アナウンス『ただいまより約30分後、17時30分より、UTX劇場で綺羅ツバサvs高坂穂乃果による、ゲリラ試合の上映を行います』

エレナ「!?」

あんじゅ「あらぁ……」
0075名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:07:42.19ID:LEFFw5l9
アナウンス『今試合の鑑賞料は無料となります、ご希望の方は直接会場にて整理券を受け取り、開始時間5分前より入場を開始していただきます』

アナウンス『また、このゲリラ試合の開催はただいまよりTwitter、Facebook等によるオンラインサービスでも……』

エレナ「なんなんだゲリラ試合って……ツバサが考えたのか」

あんじゅ「アナウンスの子、大変ねぇ」

エレナ「大変ねぇ、じゃない、なんなんだゲリラ試合って」

あんじゅ「また気まぐれじゃない?」

エレナ「それにしても、無料上映なんて誰がどう得をするんだ?」

エレナ「高坂穂乃果という名前にも聞き憶えはないし……」

あんじゅ「誰なのかしら、またツバサのお気に入りの子ぉ?」

エレナ「さぁ……とりあえず、とめにいくか」

あんじゅ「そうねぇ、ホノカちゃんがかわいそうだし」
0076名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:08:34.98ID:LEFFw5l9
ーEVRルームー

ツバサ「じゃあ、試合はポイント制……右肩、左脛、バックパックに取り付けたマーカーへの攻撃でいい?」

穂乃果「はい!」

ツバサ「じゃあ、試合まで私は先に潜ってるわね」キュポ

穂乃果「了解です!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「え?」

ことり「せめて最後に……勝つ、までとは言わなくても、1ポイントだけでも狙えるように、機体の使い方を確認しておくね!」

穂乃果「ありがとう!」

ことり「えっと、ホムラは二脚のVFで、一番安い出来合いのフレームを改造して作ってます」

ことり「要は、インスタントラーメンのアレンジみたいな」

穂乃果「ふむふむ」
0077名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:09:44.46ID:LEFFw5l9
ことり「それで、改造してる部分は主に3箇所、胴体、右腕、脚部」

ことり「胴体はほとんどフレームは取っ払って、ショベルカーのコックピットを軸に取り付けたコックピットでできてます」

穂乃果「ショベルカーもこんなに複雑なの?」

ことり「ううん、操縦系はほとんどVFように変えたけど、座席やその周りのフレームをね」

ことり「これはあまり強い素材ではないから打たれ弱いけど、代わりに普通のVFの何倍も軽くなってます!」

穂乃果「ってことはつまり、早く動けるってこと!?」

ことり「そう、そこを意識して小回りを効かせれば少しは有利になるっ、と思う……」
0078名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:10:32.77ID:LEFFw5l9
ことり「それから2つめは、両脚の関節です」

穂乃果「関節?」

ことり「うん、関節を動かすエレルギーのもと、っていうのが正しいかな」

ことり「VFの場合は、普通特殊な金属を使った固いモーターを使用してるんだけど、ホムラの場合は現実の重機と同じく油圧シリンダーを使って補強しているの」

穂乃果「その油圧シリンダー……ってのは、なんなの?」

ことり「この場合は、出せる力の量が大きくなるの」

穂乃果「?」

ことり「えっと……簡単に例えるなら、浮き輪の空気を抜くイメージかな」

ことり「浮き輪に穴を開けて空気を出そうとすると、少し浮き輪を押しただけで小さな穴からはすごい勢いで空気が出るよね?」

ことり「これを太細のシリンダーとオイルに置き換えたモノが油圧シリンダー!」

穂乃果「つまり……パワーがあがるってことでいいの?」

ことり「うん!」
0079名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:17:57.79ID:LEFFw5l9
ことり「3つめは、右腕の関節に、同じくシリンダーを取り付けました!」

穂乃果「右腕だけ?」

ことり「うん、右腕は重たいメイスを左右に振り回さなきゃいけないから、力が出ないと壊れちゃうの」

ことり「攻撃力増し、ってよりは故障予防かな」

穂乃果「なるほど!」

穂乃果「じゃあ、今日はカバー無しだけど練習と同じく全力で振り回していいんだね!」

ことり「うん、代わりに油圧パイプそのものは打たれ弱いけど……そこはまだ対策できてないの、ごめんね」

穂乃果「いやいや、これくらいあれば十分だよ!」

穂乃果「勝つもりでいってくる!」キュポ
0080名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:18:57.78ID:LEFFw5l9
エレナ「ツバサぁ!」バァンッ

ことり「ひっ」

あんじゅ「あらぁ……もう潜っちゃってるわね」

エレナ「間に合わなかったか……」

ことり「え、えと……」

エレナ「おや、付き添いの……たしか、高坂穂乃果さん、だったか」

ことり「は、はい。突然お邪魔しちゃって……」

エレナ「いや、こちらこそすまない……ツバサから声をかけてしまったんだろう」

あんじゅ「それにしても、いきなり公開戦なんて……穂乃果ちゃん、そんなに手練れなの?」

あんじゅ「こんな狭いジャンルだし少し強いと名前は聞くはずなんだけどぉ……」

ことり「いえ、その……それが、ついおとといあたりから始めたばっかりで」

エレナ「一昨日!?」
0081名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:19:56.34ID:LEFFw5l9
あんじゅ「EVRからとり出せるかしら……」

あんじゅ「…………」カタカタカタ

エレナ「それは……さすがに……」

ことり「と、止めはしたんですけどぉ……」

あんじゅ「……ダメね、UTX校舎の上の階の方にあるメインコンピュータから入らないと安全に外せないわ」

エレナ「なんてこった……」

エレナ「そんな操縦すらまともにできない子相手に……あいつ……」

ことり「…………」

アナウンス『では、これより……〜』

エレナ「あぁ……始まってしまった」

あんじゅ「お客さんもそこそこ入るみたいよぉ」

エレナ「一体今度は何をする気なんだ、ツバサ……」

ことり「あはは……」

あんじゅ「まぁ、考えなしにイジメなんかする人じゃないし……見守りましょ」
0082名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:20:38.17ID:LEFFw5l9
➖EVR➖

ツバサ『あー、穂乃果さん聞こえる?』

穂乃果『はーい、感度良好です!』

ツバサ『じゃあポイント制の3点先取、私のアクティブリリーはサブウェポンなし、2丁拳銃3発づつ!』

穂乃果『えっと、ホムラは両腕のマシンガン、それからメイス1本です!』

ツバサ『わかったわ、えっと、審判は……突然始めたから係の子呼んでなかったわ』

ツバサ『どうし……』

あんじゅ:はい、優木あんじゅが

ツバサ『……助かったわ、ありがとう』

穂乃果『お願いします!』

あんじゅ:3ポイント先取のマーカー破壊のポイント制……でいいのよね?

ツバサ『ええ、それでお願い』

ツバサ『じゃ、穂乃果さん、通信は切るわね。次話せるのはスピーカーと耳越しよ』ピッ

穂乃果『はい! よろしくお願いします!』ピッ

あんじゅ:では、時間無制限、ハンデありのポイント制、スタート
0083名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:21:34.78ID:LEFFw5l9
穂乃果『人差し指が肩、中指が肘!』ガシャンッガシャンッ

 初めての別ステージ、文字通り肩慣らしをするように肩を動かし、ホムラは新しい大地を踏みつけた。

穂乃果(まさか、ただの練習にきたつもりがこんなにいいチャンスに巡り会えるなんて……!)

穂乃果(こんな機会滅多にないし、感謝しないとね)

穂乃果(でも……だからって、音ノ木坂初試合で、無様な様子は晒せない)

穂乃果(勝てるだけのことは考えないと……)

穂乃果(相手の球数は全部で6……つまり、4回避けられれば負けることはない!)

穂乃果(まずは相手との距離を詰めてから、弾を避け切ったあたりで攻撃を繰り出す!)
0085名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:26:35.71ID:LEFFw5l9
穂乃果(フィールドは市街地だから、練習してたところとは違うけど……)

穂乃果(それでも、広いところに出れば少しは練習がいかせるはず!)

穂乃果『まずは、この狭い路地を抜けて……』

 通り抜けるのもやっとな路地を抜けようとした穂乃果の視界に、轟音と共に機体が滑り込んできた。

ツバサ『そうは問屋が卸さないわよ』パァンッ

 アクティブリリー。通常のVFよりもふた回りほど小さいかという機体にもかかわらず、運動能力は波のパイロットの比ではない。
 その両手に備えられた拳銃のような大砲から一発、ホムラの左脛に向かって弾が放たれた。

穂乃果『ひっ!?』グラッ

あんじゅ:アクティブリリー、ホムラ左脛マーカーを破壊、1ポイント

穂乃果『こ、こんな速さで……!』ガシャンッ

穂乃果(ひとまず大通りに出る……!)

ツバサ『こっちも弾は少ないから、慎重にいかせてもらうわよ!』ガシャンガシャンッ
0086名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:27:25.37ID:LEFFw5l9
穂乃果『ぐぅ……!』パシュゥゥッ

 心地の良い音を立てて、ホムラの脚の油圧パイプが作動する。
 このサイズの機体からは想像もできない急停止に、ツバサはわずかにたじろぎかけた。

ツバサ『油圧シリンダーでの急停止……さすが重機ね』

穂乃果(とりあえず、メイスで右肩は守っておく……)

穂乃果(でも、これじゃ点は取れないし、両腕に自由がないからマシンガンすら使えない……)

 普段使わない頭をフル回転させて考えてみるも、一瞬の隙も見せない目の前の小さな機体に、これだという作戦は思い浮かばない。

ツバサ『あら、戦意喪失かしら』

穂乃果『いえ、これからです!』

 そう言って、穂乃果は右足を前に出した。難しいことを考えるのではなく、得意の直感で向かうことを決めたようだ。

穂乃果(ツバサさんが動いた瞬間に隙を見せて、それからすぐ防ぎ直す)

穂乃果(それから点は狙わずにひとまず突っ込んで、弾を消費させる!)
0087名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:28:05.28ID:LEFFw5l9
穂乃果『…………』ゴクリ

ツバサ『…………』

穂乃果(ゆっくり……慎重に攻撃に向かうように見えるように……メイスをずらして……)

穂乃果『…………』ス…

 ゆっくりと、とは言っても、人の10倍の身長のVFの話だ。1センチのつもりでも、10センチは動いてしまう。
 しかしそれに対しても、狙うのはVF。メイスの影からわずかに顔を覗かせるマーカーを狙うのは、簡単なことではない。

ツバサ『…………』パァンッ

穂乃果『えっ』グラッ

あんじゅ:右肩マーカー破壊、2点

穂乃果『そんな……!』

穂乃果(数センチも隙間なかったよね!?……そんなところを狙い撃ちされはなんて)

ツバサ『あと1点よ、どう動くかしら』ガシャンッ

穂乃果『くっ……!』
0088名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:29:03.15ID:LEFFw5l9
穂乃果(とりあえず初動は失敗したけど、作戦通りつっこむ……!)ガシャンッ

 鉄の塊のメイスを振り子にして、勢いよく前へ飛び出すホムラ。アクティブリリーは慌てる様子もなく、迎え撃つ姿勢をとる。

ツバサ『捨て身?』

穂乃果(いや、残ったマーカーは背中、つまり回り込まれなければ大丈夫!)

ツバサ『でも、それくらい……』パァンッ

 引き金型のハンドルを握り、後ろに回り込んだと思い込んだツバサは、自分の目を疑った。

 弾が外れたのである。

穂乃果『えへへっ』ササッ

 始まって数日の素人に? しかし現にあんじゅの試合終了のアナウンスは聞こえてこない。

ツバサ『外れた……!?』

穂乃果『剣道だと、背中を取られるなんて論外ですから!』ブンッ

ツバサ(避けきれない……!)グワンッ

 勢いよく自分をめがけてくるメイスに、ツバサは瞬時に避けきることは不可能だと判断を下した。
 そう判断し終える数コンマ前には、アクティブリリーの左腕は肩を守る姿勢をとる。

ツバサ『……剣道の経験者なのね!』バギィッ

 ……が、狙われたのは肩ではなかった。機体の装甲ごと、脛のマーカーが破壊された。

 あの重たいメイスをもって、フェイントを仕掛けたのである。
 右腕の油圧シリンダーの音を立てながら、ホムラは自慢げに鉄の軋む音を響かせる。

あんじゅ:ホ……ホムラ、アクティブリリーの左脛マーカー破壊、1ポイント

穂乃果『やった!』
0089名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:29:35.90ID:LEFFw5l9
ツバサ『まさか初めてたった数日の子に点を取られるなんて……』

ツバサ(しかも肩ではなく狙いづらい脛、これは……)

 攻撃の命中で勢いづいた穂乃果は、続けて難易度の低い肩を狙ってメイスを振るう。

穂乃果『次は肩……!』ブンッ

ツバサ『おぉっと』ガシャッ

 久しぶりに痛い目を見たアクティブリリーは、その渾身の一撃をまるでハグを避けるかのように一歩後ろに引いて避ける。

穂乃果『えっ……』

 全身の力を空振りしたホムラは、その重たいメイスの遠心力に体を引っ張られる。

ツバサ『これ以上は時間を取らせるわけにもいかないし……』ガシャンガシャンッ

ツバサ(……あの電柱が使えそうね)

穂乃果『マシンガンなら……!』ガシャンッ

ツバサ『残念、その位置が失敗だったわね!』スチャッ

 修正のきかない右腕ではなく、瞬時に頭を左腕の操作に向けるも、アクティブリリーの銃口はすでにホムラの後ろを向いていた。

穂乃果『え』

 カメラアイを狙われる……そう思った穂乃果は、次の瞬間には自分の過ちに気付く。

穂乃果『跳ね返っ……』

 アメリカで、アルマジロの甲羅が拳銃の弾を跳ね返したという例がある。
 そうであれば、VFC用に設計された鋼鉄の電柱なら、弾を返すことくらい何でもないだろう。

 ホムラの背部マーカーは、あっけなく粉々に砕けてしまった。

あんじゅ:背部マーカー破壊、アクティブリリー、ツバサの勝利よ
0090名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:31:04.40ID:LEFFw5l9
ツバサ『ふぅ……』

穂乃果『あちゃー……』

穂乃果『拳銃の弾ってそんな簡単に跳ね返るのかぁ……』

ツバサ『ま、角度と材質によってはね』

ツバサ『アルマジロで跳ね返った例もあるみたいだし』

穂乃果『アルマジロ!』

ツバサ『まあ、それは置いておいて』

ツバサ『試合してみて、どうだった?』

穂乃果『楽しかったです!』

ツバサ『ふふ、よかったわ』

ツバサ『じゃあ、出ましょうか』

穂乃果『はーい!』
0091名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:32:00.12ID:LEFFw5l9
ーー

エレナ「ツーバーサーぁ!」

ツバサ「そんな朝倉みたいに言わなくても……ごめんひゃひゃい」ギュゥム

あんじゅ「ごめんねぇ、付き合わせちゃって」

穂乃果「いえ! すごく楽しかったです!」

あんじゅ「そっちの……えっと」

ことり「み、南ことりです」

あんじゅ「ことりちゃんも」

あんじゅ「……って、南ことりといえば、あの」

ことり「えっと……少し、デザイン、の方で」

あんじゅ「なるほど、それであのVFを……さすがね」

ことり「いっ、いえいえ、まだまだです」
0092名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:32:56.48ID:LEFFw5l9
エレナ「改めて……突然ツバサの相手をしてもらってすまなかった」

穂乃果「いいえ、むしろ私の方こそ押しかけたのにここまでしてもらって……」

ツバサ「いい子ね」

エレナ「お前が言うな」ギュム

ツバサ「ごえんなはい」ヒリヒリ

エレナ「しかし、あの試合を公開試合にしてしまうとは……学校の許可は得たのか?」

穂乃果「あ、いえ……それは」

ことり「!?」

あんじゅ「あらぁ」

ことり「それはまずいんじゃ……」

穂乃果「え、ま、まずいかな?」

ツバサ「少々いいんじゃないの?」

ツバサ「この私から1点取ったんだし」

エレナ「お前は少し黙ってろ」
0093名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:33:31.30ID:LEFFw5l9
エレナ「まぁ、学校には今からでも言っておくといい」

エレナ「それから、試合を公開したとなると、やはり多少は知名度も出てしまう……」

エレナ「大丈夫なのか?」

穂乃果「はい、それはかくかくしかじか四角いムーブで……」

エレナ「……なるほど、そういうわけでか」

あんじゅ「なら、今回の試合は最適かもねぇ」

あんじゅ「一応大会の優勝候補のUTXと、初試合から対戦なんて、かっこいいじゃない」

ツバサ「燃えるわね」

ことり「で、でもその、負けちゃってるし……」

あんじゅ「その辺はご愛嬌じゃない?」
0094名無しで叶える物語(家)
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2018/03/22(木) 21:34:15.83ID:LEFFw5l9
ツバサ「なんとかなるわよ、その辺は」

エレナ「なんとかって」

ツバサ「大事なのは、穂乃果さんが楽しいと思えたことだし」

穂乃果「はい!」

穂乃果「それに、一応下心もあって……」

ことり「下心?」

あんじゅ「まぁ」

ことり「なんのこと?」

穂乃果「モモハナ重工って知ってる?」

エレナ「あぁ、あの……VFCの大会の開催にも少し手を貸してる会社か」

ツバサ「それがどうかしたの?」
0095名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:35:10.67ID:LEFFw5l9
穂乃果「実は、そこの娘さんと知り合いで、その子がVFCがすきで……というかその子に誘われて観たのが始まりで!」

穂乃果「だから、私たち今スポンサー0だし、頼めないかなーって」

ツバサ「なるほど……そういう」

ことり「そんな簡単に頼めるかなぁ?」

穂乃果「大丈夫だと思う! お父さん、娘大好きみたいだし!」

あんじゅ「なんだか、私たちにはなかった過程ね」

エレナ「そうだな、なんでも用意されてるとこうした苦労を知らないまま……大事なことだ」

ツバサ「今日の試合は見てたのかしら?」

穂乃果「ど、どうだろ……お小遣いはそんなにもらってないみたいだし、もしかしたら観てないかも……」

ツバサ「だったら、試合の動画をネットで公開する?」

ことり「!?」
0096名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:35:39.64ID:LEFFw5l9
ツバサ「そしたら知名度も上がるし、その子にも見てもらえる」

穂乃果「いいこと尽くしだ!」

エレナ「いいのか?」

ことり「穂乃果ちゃんがいいなら、私は」

エレナ「なら、そうしようか」

あんじゅ「試合のデータもってくるわね」

ツバサ「私たちにできるのはここまでかしら」

穂乃果「ありがとうございます!」

ツバサ「じゃあ、がんばってね」

ツバサ「また試合しましょう」

穂乃果「はい! お願いします!」
0097名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:36:07.49ID:LEFFw5l9
またそのうち更新します。
0098名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2018/03/22(木) 21:53:32.43ID:OGOaI5fa
期待してる
0103名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2018/03/23(金) 13:28:49.97ID:MSyt3nBa
いきなり大量でだるそうだから読んでないけど他のレスから判断して
まぁまぁかな?
0104名無しで叶える物語(もんじゃ)
垢版 |
2018/03/23(金) 14:56:54.19ID:ufaQsH+Y
元ネタなんなの?
0107名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2018/03/23(金) 18:39:27.53ID:2kCpm/tP
アーマード・コアぽいのあったな
0112名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/24(土) 21:29:53.36ID:+DzWvvd7
凛「かよちん、やっぱり探してみようよ!」

花陽「え、で、でも、私は動画見ただけで……」

凛「だってかよちん前言ってたじゃん、学校にVFC部あったら入るって!」

花陽「でもぉ!」

凛「でもももももないの!」

花陽「?」

凛「桃も!」

花陽「なんか聞いたことある気が……」

凛「それは置いといて、絶対楽しいから!」

花陽「でも、緊張するし……!」

凛「だってあんなに楽しそうなかよちん珍しかったもん!」

…………
………
0113名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/24(土) 21:30:19.59ID:+DzWvvd7
ー今朝ー

花陽「凛ちゃんみてみてみて!」

凛「どーしたのかよちん、そんなにテンションあがって……」

花陽「UTXが動画試合の動画あげてたの、その対戦相手が……!」

凛「またVFCなの? ほんとにすきだにゃー」

花陽「それはいいから、ほら!」

凛「ん……? 音ノ木坂……ってウチ!?」

花陽「うん、ウチの高校にもVFCの部活があったんだよ!」

凛「すごいすごい!」
0114名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/24(土) 21:30:50.00ID:+DzWvvd7
花陽「はぁー、かっこいいなぁ、初試合であのアクティブリリーから1ポイント!」

花陽「しかも動きの多い脛を正確に、しかも細かい動きの苦手なメイスで!」

花陽「おまけにこのコクピット、あまり見ないタイプ!」

花陽「通常のVFの守りの固くて装備ジョイントのあるコクピット周りとは違って薄く軽くしてあるコクピット!」

花陽「それから油圧シリンダーによるパワーの増大でこのサイズでこの速さ!」

速さ「アクティブリリーとの戦闘で速さがネックにならない機体なんて期待しかできないよぉー!」

花陽「どんな人なんだろう、すごいなぁ、かっこいいなぁ」

凛「……かよちん、やっぱVFCすきだねー」

花陽「うん!」

凛「気になる?」

花陽「うん!」

凛「じゃ、部活入る?」

花陽「うん!」

花陽「…………」

花陽「……え?」
0115名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/24(土) 21:31:19.06ID:+DzWvvd7

………
…………

凛「って頷いたじゃん!」

花陽「そ、そうだけどぉ!」

凛「中学校の時から言ってたじゃん、VFCはじめてみるって!」

凛「でも、なかなか始めるのはお金かかるから用意しなくてもいい機材のある音ノ木坂を選んで……」

凛「なのに部活がないからって諦めるなんて!」

花陽「うぅ……だって一年生で説部なんて、なんだかおこがましくて……」

凛「一年生だからだよ! 三年生が説部したって時間ないじゃん!」

花陽「そうだけどぉ!」

凛「だから、さっき生徒会長が言ってた……」


………
…………
0116名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:31:45.45ID:+DzWvvd7
ー今朝、さっきの続きー

凛「失礼しまーす!」ガチャ

花陽「ちょ、凛ちゃん、ノックくらい……」

絵里「今日で2人目、ノックくらいしなさい?」

凛「後でしておきます!」

凛「あの、VFC部の部室ってどこにありますか?」

花陽「り、凛ちゃん……」

凛「探したんですけど、なかなか見つからなくて……」

絵里「……例の動画の影響かしら」ボソッ

花陽「え?」

絵里「……この学校にVFC部なんてないわ」

凛「えっ」

花陽「で、でも、動画が……」
0117名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:33:20.29ID:+DzWvvd7
絵里「動画なんてものは知りません、とにかくウチにVFC部はありません」

凛「そんな!」

絵里「わかったらお引き取りください」

凛「えぇー……」

絵里「ロシアの首都は!」

凛「え?」

絵里「首都は!?」

凛「え、えっと……ペキン?」

絵里「…………」

絵里「ない部活を探してる暇があれば勉強でもしてなさい!」

花陽「り、凛ちゃん、帰ろう!」グイ

凛「ちょっ、かよちん!」

花陽「しっ、失礼しました!」ガチャッ

<パタン
0118名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:33:45.21ID:+DzWvvd7
絵里「……まったく、毎日毎日」

絵里「というか、さっき没収したスマホどうしようかしら」

<アッ、ワスレテタ!

絵里「……?」

<トントン

絵里「…………」

絵里「……律儀ね」
0119名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:35:22.35ID:+DzWvvd7

………
…………

凛「って、高坂さん、って名前漏らしてたから、探しに行こうってば!」

花陽「でももしかしたら、部活じゃなくて趣味なだけとか……!」

凛「それでも!」

凛「もしかしたら一緒にやらせてくれるかもしれないじゃん!」

花陽「でもぉ!」

希「もしもし、そこのお二方!」ヒョコ

凛「え?」

希「もしや部活をお探しで?」

花陽「え……」
0120名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:35:46.12ID:+DzWvvd7
凛「そうです!」

希「ちょうどいい、よかったウチの超常現象研究会に……」

凛「それより、高坂、って方ご存知ないですか!」

希「え、こ、高坂?」

凛「はい、今探してるんです!」

花陽「り、凛ちゃん、多分この人関係ない……」

希「それなら、たしか、えっと……二年生にいた気が……」

凛「二年生ですね、ありがとうございます!」

凛「いこっ、かよちん!」タタッ

希「えっ、超常現象研究会は……」

花陽「ま、まって凛ちゃん!」

花陽「あ、ありがとうございました!」タタ…

希「あ、まいど〜……」ポツン
0121名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:37:02.69ID:+DzWvvd7
ー二年フロアー

花陽「こ、こんなとこに来たけど……」

花陽「教室、わかんないし……」

凛「探そう!」

花陽「でも、やっぱり……」

凛「もうっ、人数が少ないから怖いの?」

凛「だったら……」キョロキョロ

真姫「…………」スタスタ

凛「西木野さーん!」

真姫「」ビクッ

凛「一緒にVFC部入ろうよ!」

花陽「ちょ、凛ちゃん、いきなり話しかけたら……」
0122名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:37:27.46ID:+DzWvvd7
真姫「お、お断りします……」オロオロ

凛「え、あ、そう……?」

花陽「ほらぁ……ご、ごめんね!」

真姫「いや……別に」

凛「ごめんね! また明日ー!」

真姫「ま、また明日……」スタスタ

花陽「もう……」

凛「歩くの早いなー」

凛「じゃ、かよちん、高坂さん探そ!」

花陽「も、もう明日にしようよぉ……」

穂乃果「あれ、一年生?」

花陽「」ビクッ
0123名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:37:52.40ID:+DzWvvd7
ことり「どうかしたの、こんなとろこで?」

穂乃果「迷子?」

ことり「校内で迷子はないよ……」

穂乃果「えっ」

凛「えっ」

穂乃果「ほら、図書室とか準備室のあたりだと……」

凛「ありますよね、あと渡り廊下のあたりとか……」

穂乃果「あるあるー!」

凛「ですよねー!」

ことり「えぇ……」

花陽「す、すみませんっ、突然……」

ことり「ううん、それはいいよ」

ことり「で、探してる人でもいたの?」
0124名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:38:14.30ID:+DzWvvd7
凛「あ、二年生の、高坂さん、って方ご存知ありませんか?」

穂乃果「高坂さん、って言うと……」

ことり「まだお嫁にいってない限り、穂乃果ちゃん、だね……」

穂乃果「高坂だね」

花陽「!」

凛「えっ、穂乃果先輩、高坂先輩なんですか?」

穂乃果「なんか変な感じだけど、うん、そうだよ!」

穂乃果「あっ、もしかして、昨日の動画見てくれたの?」

凛「はいっ、それで、VFC部に入れて頂けないかな、と!」

ことり「まあ!」

花陽「ちょ、凛ちゃん、まだ決めたわけじゃ……!」
0125名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:39:04.24ID:+DzWvvd7
穂乃果「大歓迎だよー!」

花陽「え」

ことり「ちょうど人数が欲しかったんだよねー」

穂乃果「さっきも生徒会室にいったら、人数足りないからって追い払われちゃって……」

穂乃果「動画のアピールもしたんだけど、スマホ使うなって没収されちゃって!」

ことり「あはは……」

凛「だったら、ちょうど!」

穂乃果「うん、2人が入ってくれるなら……」

ことり「でも、とりあえず体験してもらわないことには伝わらないよね?」

穂乃果「あっ、確かに」

穂乃果「じゃあ2人とも、一緒に来てもらえる?」

花陽「?」

穂乃果「私のVFに、乗ってみてよ!」

花陽「!」

凛「本当ですか!?」

花陽「の、乗ってみたい……!」

穂乃果「ことりちゃん、大丈夫?」

ことり「うん、ヘルメットは予備もあるし……4人までなら!」

穂乃果「じゃ、ことりちゃんちへレッツゴー!」

凛「ゴー!」

花陽「ご、ゴー……!」
0126名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:39:34.97ID:+DzWvvd7
➖EVR内➖

花陽「お、おおぉ……」

凛「おっきいにゃー」

穂乃果「えへへー、でしょー」

穂乃果「ことりちゃんがつくってくれたんだよ!」

凛「こんなおっきなものを!?」

ことり「あはは、まあ、重さとか弄ってるから……」

花陽「ちっ、近くで見てみるとっ、この……シリンダー……!」

ことり「わかる!?」

花陽「はいっ、装甲やモーターの隙間を縫うように配置されているこの銀の筋肉がなんとも……!」

ことり「わかってる! 穂乃果ちゃんこの子わかってるよ!」

穂乃果「そ、そんなに?」

花陽「これであの速さを再現したんですね!」

ことり「そう! 力強い=遅いは時代遅れ! 力強さから素早さは生まれる!」

花陽「おおおー!」
0127名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:40:20.34ID:+DzWvvd7
穂乃果「えっと……花陽ちゃん? ずいぶんVFすきなんだねー」

凛「はい、中学生の時からずっと言ってて……」

凛「高校に部活があれば入ってみたいってずっと言ってたんです!」

穂乃果「なるほど、それなら是非乗ってみてもらわないとね!」

穂乃果「花陽ちゃん!」ガシッ

花陽「それでここをヒヒイロカネに……ひぇ!?」ビクッ

穂乃果「こっちきて!」

ことり「あっ……穂乃果ちゃーん、コクピットは1人乗りだからねー!」

穂乃果「わかってるー!」

花陽「た、高い〜!」

穂乃果「コクピットハッチオープン!」カチッ

穂乃果「はい、乗ってみて!」

花陽「い、いいんですか!?」

穂乃果「もちろん!」
0128名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:40:44.62ID:+DzWvvd7
花陽「じゃ、じゃあ、お、お、お言葉に甘えて……」オソルオソル

穂乃果「ふっふー」

花陽「えと……」ピト

花陽(これに、座るんだよね……)ストン

花陽(これが……ハンドル?)

穂乃果「触っていいよー!」

花陽「あっ、ありがとうございます!」

花陽(ボタンがいっぱい……えと、たしか、標準的なVFだと、メインは2つで、人差し指が肩、中指が肘)ギュッ

花陽(このフレキシブルに動くハンドルの腕……あぁ!)

穂乃果「スピーカーとマイクのスイッチ、いれられる?」

花陽「あ、えっと、たしか……これですか!」

穂乃果「そうそれ! よくわかったねー」

花陽「これを……」カチッ

穂乃果「いったん、コクピット閉じるねー」ウィィン
0129名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:41:41.65ID:+DzWvvd7
花陽『わ、ま、真っ暗に』アタフタ

凛「かよちんがきえちゃったにゃー!」

ことり「花陽ちゃーん、外の見かた、わかる?」

花陽『こっ、言葉の上でなら!』

ことり「よぉーし、花陽ちゃんの才能試しちゃうぞー!」

花陽『はっ……はい!』

花陽(たしか、まずは目を閉じて……)

花陽(自分とVFが一体になっているのを感じる、それから深呼吸……)

花陽(ゆっくりと、目を開く……)ス…

穂乃果「カメラアイが光った!」

花陽『お……おおお……!』

花陽『見える! 外が見えます!』ガシャンッ

花陽『かっ、体も動かせてます!?』

穂乃果「かっこいいよー!」

凛「すごーい、かよちんがついにVFにー!」

ことり「凛ちゃんも乗ってみる?」

凛「いいんですか!?」

穂乃果「もちろん! 花陽ちゃんが降りたらね!」

花陽『おおおぉー!』ガシャンッ

穂乃果「花陽ちゃん、外歩いてみる?」

花陽『いいんですか! ぜひ!』

穂乃果「よーし、こっちついてきてー!」

花陽『はっ、はい!』


………
…………
0130名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:42:25.70ID:+DzWvvd7
ーー

穂乃果「どうだった!?」

花陽「最高でした! まさか自分がVFに乗れる日がくるなんて……」

凛「楽しかったねー!」

ことり「ふふ、よかった♪」

穂乃果「じゃあ、2人とも……」

<prrrr……

穂乃果「あ、桃花ちゃんからだ!」

花陽「桃花ちゃん?」

穂乃果「うん、今日時間が空いたらお話ししてもらう約束してたんだ!」

凛「お話?」

穂乃果「スポンサーになってもらわないと!」

花陽「スポンサー!」
0131名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:43:00.36ID:+DzWvvd7
ことり「じゃあ、ちょっとお暇しないとだね」

穂乃果「うん、2人とも……たぶんすぐ終わると思うから、学校で待っててもらえる?」

凛「わっかりましたー!」

花陽「は、はい!」

穂乃果「帰ってきたら、改めて勧誘しちゃうから!」

穂乃果「それまでに考えてて!」

花陽「ぶ、部活に……」

穂乃果「……ね、花陽ちゃん!」

花陽「…………」コクン

凛「…………」チラ

ことり「それじゃ、しっかりアピールしてくるね〜」

穂乃果「だね、ここが踏ん張りどころ!」


………
…………
0132名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:43:29.62ID:+DzWvvd7
ー学校ー

花陽「だいぶ暗くなってきたねー……」

凛「だね、もう6時過ぎだ」

花陽「4月って案外、暗くなるの早いんだよね」

<ポキポキ

凛「あ、LINEきた」

凛「先輩たち、そろそろ帰ってこれるって!」

花陽「……そっか」

凛「ね、かよちん、どうするの?」

花陽「…………」

花陽「……やっぱり、やめとこっかなぁ」

凛「! なんで?」

花陽「……たしかに、VFに乗るのは、すごく楽しかったけど」

凛「けど?」

花陽「……その、スポンサーとか、お金のこともいろいろしてるみたいだし」

花陽「想像より、ずっと難しくて、大人の責任も伴うことなんだって」

花陽「上手くやれる自信……ないなぁって」

凛「そんなの、誰だってそうじゃない?」

凛「凛なんて、さっきVFの腕すら動かせなかったよ」

花陽「あれは……私は、その、普段から、調べてたわけだし」

凛「…………」
0133名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:43:54.99ID:+DzWvvd7
花陽「凛ちゃんだって、本当は入りたい部活あったりしない?」

凛「ないよ」

凛「凛はかよちんと同じ部活に入りたい」

花陽「…………」

花陽「……うーん」

凛「あーもう!」

花陽「」ビクッ

凛「じれったい!」

凛「かよちんはずっとVFCをやりたかった!」

凛「穂乃果先輩たちは一緒にVFCする人が必要!」

凛「なら迷うことないじゃん!」
0134名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:44:17.02ID:+DzWvvd7
花陽「り、凛ちゃん……」

凛「大丈夫、凛もついていくから」

<ガララッ

花陽「!」

穂乃果「たっだいまー!」

ことり「スポンサー、頼まれてくれたよ!」ピ-ス

穂乃果「いやー、これで少しは活動を延ばせる!」

凛「延ばせる?」

穂乃果「うん、正直私たち、カツカツでやってるから……本当はガツガツいきたいんだけど」

ことり「だねぇ、今回もらったお金でも、新しいフレーム2つと装甲、それから修理代でなくなっちゃうし」

穂乃果「人数も足りない、お金も足りない、けど廃校を阻止したいから!」

穂乃果「2人とも、改めて、私たちと一緒にVFCやらない!?」
0135名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:46:33.23ID:+DzWvvd7
凛「……かよちん?」

花陽「わ、私は……」

花陽「…………」

穂乃果「えっと、なんていうかな」

穂乃果「花陽ちゃん、VFC、すきなんだよね?」

花陽「それは……はい、すきです」

穂乃果「だったら、迷うことないんだよ!」

穂乃果「なんだか難しく考えちゃって、悩ませちゃったみたいだけど、そんなに難しいことじゃないんだ」

穂乃果「私だって、VFC始めたのは単純に楽しそうだったから、ってのが大きいし」

花陽「楽しそう、だったから……」

穂乃果「そう! そんな簡単な理由でいいんだよ!」
0136名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:46:57.97ID:+DzWvvd7
花陽「私は……」

花陽(私は、たしかにVFCが好き……さっき乗った時も、まるで夢が叶ったみたいな気分になった)

花陽(でも、それと同時に、ちょっと怖くなった)

花陽(これまで画面の中でしか見たことなかったものに実際に触れて、乗せてもらって)

花陽(動画では、その機体があのUTXと試合をしていた)

花陽(それだけでも、責任の伴うこと)

花陽(ましてや、学校の廃校がかかってるかなんて……)

穂乃果「…………」

穂乃果「……まぁ、本音を言うと、今は1人でも仲間が欲しい!」

花陽「!」

ことり「あはは……まだ部活にもなってないしね」
0137名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:47:27.57ID:+DzWvvd7
穂乃果「今の、今日の私たちには、花陽ちゃん、凛ちゃん、2人の力が必要なんだ」

穂乃果「お金は少しは揃った、でもそれで作るVFに乗る人がいないと意味がない」

穂乃果「そして今日、私は2人と知り合って、花陽ちゃんはVFがあんなにすきだってことが伝わった」

穂乃果「今日知り合った相手にだよ?」

ことり「すごいことだよね」

穂乃果「だから、そんなVFCがすきな花陽ちゃんと、私はVFに乗りたい!」

穂乃果「もちろん凛ちゃんとも!」

凛「はいっ」

凛「かよちん!」

花陽「…………」

花陽(こんな、こんな一言も言えなくて苦労してる私だけど、こんな私でも、今、必要としてもらえてる)

花陽(必要としてもらえてる、なら、あとは、少しだけ勇気を……)

花陽「…………」スゥ

花陽「……わ、私も」

穂乃果「うん!」

花陽「……私も、一緒に」

花陽「VFCさせてもらって、いいですか!」

穂乃果「もちろん!」パァァ

凛「かよちん……!」

凛「なら、凛も一緒に!」

ことり「よろしくね!」

穂乃果「これで4人だー!」

花陽「あっ、ありがとうございます!」

凛「よかったよー!」ダキッ
0138名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:47:53.89ID:+DzWvvd7
穂乃果「いよぉーし、ことりちゃん、今日時間大丈夫!?」

ことり「穂乃果ちゃんが言うなら、何時まででも!」

穂乃果「2人は!?」

凛「凛は平気です!」

花陽「わっ、私も!」

穂乃果「じゃあ、今から2人の新しいVFの話し合いだー!」

花陽「!」パァァ

凛「こ、こんなに早く自分の機体もらっていいんですか!?」

穂乃果「うん、自分にあったのに乗ってもらわないとね!」

ことり「どんなのにしよ、楽しみ〜」

穂乃果「じゃ、さっそくことりちゃんちに行こー!」


………
…………
0139名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:49:55.71ID:+DzWvvd7
ーUTX前ー

真姫「……よし」

真姫(今日こそはいかないと……)

真姫(今はまだ4月、UTXに編入するなら今しかない)

真姫(パパやママは音ノ木坂の方がいいって言い張ってあそこに入学したけど、絶対こっちの方がいいにきまってる)

真姫(幸い、もう少し頑張れば編入試験をパスできるくらいの学力はあるし……)

真姫(それに、高専をでれば短大卒の資格も貰えるんだし、後から有利にもなる)

真姫(だから、編入手続きの申し込みをしに来たんだけど……)

真姫「…………」ガクガク

真姫「足が震える……」
0140名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:50:32.71ID:+DzWvvd7
真姫「……あれ、あんなところに」

にこ「…………」ジ-ッ

真姫(あれは……音ノ木坂の制服?)

真姫(ってことは、ウチの生徒……)

真姫(何かのポスターをみてるのね)

真姫(なんで書いてあるのかしら……)ジ-ッ

真姫「VFC全国大会……?」

にこ「!」クルッ

真姫「」ビクッ

にこ「ねぇ、あなた、もしかして音ノ木坂の生徒?」

真姫(制服みたらわかるでしょ……)

真姫「え、えぇ、そうだけど」

にこ「で、もしかして、VFCに興味ある?」

真姫「ぶ、ぶいえふしー……?」

にこ「知らないんだ。でもそれ、編入申込書だよね?」

真姫「!」ハッ

にこ「隠さなくてもいいよ、にこわかってるから!」ニコ!

真姫「な、なに、そのニコ!って……」

にこ「気にしなーい気にしなーい!」

にこ「ね、ちょっとお話ししようよ!」グイッ

真姫「ちょ、引っ張らないでよ!」

にこ「いーからいーからー!」
0141名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:51:06.96ID:+DzWvvd7
ー公園ー

真姫「もう……なによ、こんなところに連れてきて」

にこ「まーまー、とりあえず」ゴトンッ

にこ「はい、これニコのおごり!」ポイッ

真姫「あっ、わっ」キャッチ

真姫「急に投げないでよ!」

にこ「取れたんだからいーの」

にこ「それより、あそこに座って話そ!」

真姫「…………」

真姫(何なの、この人……)

にこ「……ね、真姫ちゃん、UTXに編入するつもりなの?」

真姫「!」

真姫「どうしてそれを……というか名前!?」

にこ「その申し込み書みればわかるし、名前だって、カバンについてるネームプレートだよ」

真姫「あ、あぁ……」

真姫「そうだ、お金」ガサゴソ

にこ「いーの、ニコがおごったんだから」

にこ「のんでみて? おしるこ」

真姫「こんなの初めて飲むわよ……」ゴク

真姫「……あっ……まい!」ビク

にこ「ふふっ、真姫ちゃんくらいになると、普段そんなもの飲まないか」

真姫「くらい、って……」

にこ「靴下、いいブランドだね! かわいいよ」

真姫「……なるほど」
0142名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:51:46.93ID:+DzWvvd7
にこ「……実は、にこもね、UTXに入りたいんだ」

真姫「……え」

にこ「にこは高3だから、卒業後に入学扱いで入ろうと思ってるんだけど、今のままだと確実に入れる要素がないんだ」

にこ「真姫ちゃんだって、さすがに学力だけだと100%、ってわけにもいかないでしょ?」

真姫「ま、まぁ、それは……」

にこ「でもね、UTXに優先して編入や入学ができる方法があるの」

真姫「優先して……?」

にこ「そう、VFCにこ!」

真姫「さっきからなんなの、その、VFCって」

にこ「Virtual Fighter Combat……仮想空間で、ロボットに乗って戦う競技だよ」

真姫「ロボット……?」

にこ「まあ、新しいスポーツだよ」

にこ「にこは、それがずっとやりたかった」

真姫「…………」

にこ「でも、始めるにはものすごーくたくさんのお金が必要で、にこのうちはそんな余裕なかった」

にこ「でも、UTXにはいれば、それを部活としてできるし、おまけに将来もその道に行けるかもしれない」

真姫「……将来のことまで考えてるのね」

にこ「もちろん」
0143名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:52:17.04ID:+DzWvvd7
真姫「で、それがどう編入と関係してくるの?」

にこ「あれ、まだわかんないかな」

にこ「つまり、VFCで有名なUTXは、VFCの腕がある人を優先して入学させてくれるんだ」

真姫「!」

にこ「ということは、私でも、チャンスはある」

にこ「そして、もう直ぐ開かれるのが、第一回VFC全国大会」

真姫「……第一回?」

にこ「そう、これが第一回。優勝すれば、初の全国制覇になる」

にこ「それなら、UTXも、簡単に編入させてくれると思わない?」

真姫「た、たしかに……」

真姫「で、そのVFCとやらで全国制覇するのはやぶさかではないけど、簡単に始められるの?」

真姫「特に私は知識なんて持ってないし……」

にこ「それがね、タイミングばっちりで」

にこ「最近、音ノ木坂でVFC部を立ち上げようとしてる人達がいるのを知ってる?」

真姫「VFC……VFC部……あ、そういえば」


凛『西木野さーん!』

真姫『なぁに?』ファサ

凛『一緒にVFC部入ろうよ!』


真姫「……知ってる気がする」

にこ「その人たちの仲間に入れてもらって、全国大会に出る」

にこ「そして、成績を上げられれば、UTXに編入、入学」

真姫「……なるほど」
0144名無しで叶える物語(家)
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2018/03/24(土) 21:52:56.27ID:+DzWvvd7
にこ「にこはそうしたいし、真姫ちゃんもそうするの」

真姫「い、いや、私はまだ決めたわけじゃ……」

にこ「ふっふーん」

真姫「?」

にこ「真姫ちゃんは、私にひとつ貸しがあるんだよねっ」ピョン

真姫「か、貸し?」

真姫「今日会ったばかりなのに……」

にこ「おしるこ、もう飲んじゃった」

にこ「だから、にこの全国制覇に付き合わなきゃいけない!」

真姫「つ、釣り合わなくない……?」

にこ「細かいことはいーの!」

真姫「…………」

真姫(まあ、たしかに、悪い話ではないかも……)

真姫(VFCなんて、この私が名前も知らなかったくらいだからそんなに有名でもないんだろうし……)

真姫(それなら、簡単に上に上がることもできるはずよね)

真姫(それで編入が簡単になるなら、いいこと尽くしじゃない)

真姫「……いいわよ、私もやる」

にこ「きーまり!」

にこ「今の、録音しといたからね!」

真姫「怖っ」

にこ「じゃ、これは……2人だけの秘密」

真姫「秘密?」

にこ「そう。誰かに話すときは、約束を破っちゃうほど気持ちが変わった時だけ」

真姫「……わかった、秘密ね」

にこ「じゃ、2人の秘密の作戦、開始にこ!」

真姫「だからそのにこってなんなのよ」

にこ「ニャースの語尾みたいなものだと思ってて」

真姫「なにそれ……」
0145名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/24(土) 21:54:01.80ID:+DzWvvd7
次は浦の星更新します。
0147名無しで叶える物語(禿)
垢版 |
2018/03/24(土) 22:53:08.00ID:S9UbM308
導入丁寧なんだけど展開は漫画と同じだからちょっと間延びしてる感じはある
0156名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:16:40.54ID:A2Dm+p69
ーー

亜里沙「おねーちゃん、もういくの?」

絵里「えぇ、今日も生徒会があってね」

亜里沙「そっか……」

亜里沙「あ、ところで、VFCの人たちはどうなったの?」

絵里「……んー、そうね、もうすぐ廃校かもしれないんだし、部活してる余裕はないかも」

絵里「それに、最後くらい、あとぐされなく綺麗に終わらせたいじゃない?」

亜里沙「そっかぁ……残念」

絵里「じゃ、いってくるわね」

亜里沙「うん、いってらっしゃい!」

亜里沙「あ、キツネに気をつけてね!」

絵里「キ……キツネ?」

亜里沙「今朝の占いでやってたの!」

絵里「どんな占いよ……まぁ、気をつけるわ」

絵里「いってきます」

亜里沙「いってらっしゃい!」
0157電車から投下してるので表示名変わります(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:18:45.95ID:A2Dm+p69
ー放課後ー

ことり「……じゃ、考えといてね」

海未「何度も言ってるでしょう。私はもうこの道に決めたのです。たとえ意味がなくとも、もうやめるわけには……」

ことり「うん……わかってる」

ことり「それでも、穂乃果ちゃんはこっそりさみしがってるから」

ことり「一応、ね」

海未「……そうですね」

ことり「……また、明日♪」パタパタ

海未「…………」
0158名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:19:26.49ID:A2Dm+p69
ーー

ことり「はぁ」トボトボ

ことり(なかなかうまくいかないなぁ)

ことり(ことりは、別に剣道やめろって言ってるわけじゃないし……みんなで楽しくやれたら、いいのになぁ)

ことり(そりゃ、2人とももう17の思春期の女の子だし、意地もあるんだろうけど……)

ことり「もうちょっと、いい具合に行かないものかなぁ」トボトボ

凛「あっ、ことりセンパーイ!」タッタカタッタカ

ことり「あれ、凛ちゃん」
0159名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:20:09.90ID:A2Dm+p69
ことり「先に私の家に向かったんじゃなかったの?」

凛「えと、穂乃果先輩がかよちんの機体の関節に挟まって動けなくなっちゃって……」

ことり「えぇ……なにやってるの」

凛「は、早くしないと!」

ことり「大丈夫だよ、大変なことになる前に強制退場させられちゃうから……」

ことり「でも、いそごっか」

凛「はい!」タタッ

ことり(……まぁ、今はまだ、穂乃果ちゃんが楽しければ)

ことり(きっとそのうち、穂乃果ちゃんがなんとかしてくれるよね!)
0160名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:20:46.99ID:A2Dm+p69
➖EVR内➖

穂乃果「こっ……ことりちゃーん、助けて……」プルプル

花陽「あ、わわ、どうすれば……」オロオロ

ことり「あらら……ウエストが引っかかった状態で関節が固定されちゃったのね」

凛「うんともすんともしなくて……」

ことり「たしかに、インセクトちゃんは特殊な腕の生え方してるから関節がねー」

ことり「穂乃果ちゃん、ちょっとごめんね、足元見せて?」

穂乃果「こ、この機械の中に……」

ことり「んしょんしょ」ムギュ

ことり(腰が引っかかって宙ぶらりんなんだ……これじゃ踏ん張れないね)

ことり「……よし、じゃあ、一足先に、シュテルンを起動しよっか!」

凛「え、いいの!?」

ことり「うん、シュテルンにこの装甲をはいでもらっちゃおう!」

凛「で、でも、そんなに細かい操作、初めては……」

ことり「大丈夫、近くまで来れば半自動操縦にするから、凛ちゃんは身体のバランスをとってればいいだけ!」

凛「そ、そういうことなら……やってみる!」

穂乃果「お、お願い……」プルプル

花陽「穂乃果先輩、もう少しです!」
0161名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:22:27.30ID:A2Dm+p69
ことり「スタンバイオーケー?」

凛『オーケーです!』

 凛の機体、シュテルンは、ホムラの修理用の装甲をそのまま流用した、ホムラのスペア機。

 しかしそのターコイズのカラーリングと、獣のようなシルエットの脚部は、ホムラとは似ても似つかなかった。

ことり「じゃあ、目を閉じてから、起動してみて!」

凛『りょーかいです……』スッ…

凛(はー、ドキドキする!)

凛(目を閉じて、深呼吸して、イメージを浮かべてから……)

凛(ゆっくり目を開ける……)ス…

 凛が目を開くのと同時に、その瞳に花陽の嬉しそうな顔が映る。

花陽「カメラアイが光った!」

凛『み……』

凛『見えた! 見えました!』

ことり「よしっ、起動成功だ!」

穂乃果「お……おめでとう……」

凛「いっ、今外しますね!」ガシャンッ

ことり「ゆっくりでいいよー、慎重に腕を持ってきて」

花陽「人差し指が肩、中指が肘だよ、凛ちゃん!」

凛『こ、こうかな……』ガジャンッ

 ギクシャクとした凛の動きに答えるように、シュルテンも不器用にその巨大な腕をふるう。
 とっさに伏せた穂乃果のサイドテールが、シュルテンの手のひらをかすめた。

穂乃果「ひぃっ」サッ

凛『あっ、すっすみません!』

穂乃果「い、いいよー、初めは難しいもんね!」

凛『今度こそ……』ガシャ…

凛(2箇所の曲がるところを意識して、コントローラーをしっかりイメージして……)

凛(あのめくれてる装甲まで手のひらを持っていけば……)

ことり「よしっ、ストップ!」

凛『はいっ』ピタッ

花陽「すごい! ぴったり!」
0162名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:23:41.82ID:A2Dm+p69
ことり「あとはシュテルンちゃんのメインシステムに……」ピッピッ

凛『何してるんですか?』

ことり「これはねー、VFの脳みそみたいなところに、直接指示を出してるの」

花陽「すごい、空中で手を動かしてるようにしか見えないのに……」

ことり「これがEVRのすごいところよねぇ」

ことり「って、ことりもこの空中コントローラーは昨日お勉強したばっかりなんだけど」テヘ

穂乃果「ことりちゃん、お勉強までしてくれてるんだ!」

ことり「あたりまえだよぉ、VFのことなんてまるまる初心者だったんだから」

ことり「インスタントラーメン作れる人が急に美味しいチーズケーキ作る方法を勉強してるみたいなものだから……」

花陽「はぇぇ……」

凛『あらためて、ことり先輩ってただものじゃないんだね……』

ことり「はいっ、あとはお願い!」

凛『おわっ』ガクッ

凛『か、身体が勝手に』ガシャン…

<グググ…

穂乃果「あ、装甲が外れてく……」

<バキッ

穂乃果「んっ」グラッ

穂乃果「おぉっと……」

凛『とれたー!』

花陽「や、やっと出られましたね……」

穂乃果「ふひー、助かったー……」

穂乃果「ありがとう、みんな……」

ことり「無事でよかったです♪」

穂乃果「痣とか残らないかな……」

ことり「EVRだから大丈夫!」

穂乃果「すご……」
0163名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:25:42.83ID:A2Dm+p69
ことり「じゃ、この装甲をはめ直して……」

穂乃果「コクピット上の配線は今繋いできたから、あとはことりちゃんの最終確認さえあれば起動できるよ!」

花陽「お、おぉ、ついに私の……!」

ことり「よしっ、じゃあパパッとすませちゃおっか」

ことり「3人ともちょっと手伝ってー!」

ほのぱな「「はーい!」」

ことり「凛ちゃんはこっちを!」

凛『はーい!』


………
…………
0164名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:27:13.81ID:A2Dm+p69
ー学校ー

真姫「し、失礼しました……」

にこ「生徒会長、なんかVFCって聞いたらイライラしてたねっ」ニコ

真姫「してたねっ、じゃないわよ!」

真姫「まったく、こっちまで……」ブツブツ

にこ「ところでロシアの首都ってモスクワであってるよね?」

真姫「え、モスクワでしょ」

にこ「だよね、たまに不安になる」

真姫「というか、VFC部も、そんな部活ないって言われるし、どういうことよ」

にこ「うーん、確かにこの動画には音ノ木坂学院って書いてあるんだけどなぁ」

真姫「たしかにあるけど……」

にこ「あ、もしかして、まだ同好会とか!」

真姫「それならさすがに教えてくれるんじゃない?」

にこ「たしかに……」
0165名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 21:31:08.37ID:A2Dm+p69
真姫「それか、まだ個人活動してるだけとか」

にこ「なるほど!」

真姫「それなら私はパスね、そこまで将来性がないなら賭けるチップはないわ」

にこ「んー、そうでもないと思うんだけどなぁ」


希「もしもし、そこの美人さん方!」

真姫「え?」

にこ「反応早っ!」

希「おっ振り向き顔もやっぱり美人!」

希「ところでところでお二人、もしかして部活動をお探しで?」

真姫「……だったらなんなのよ」

希「そう冷たく言わんでよ、ウチは超常現象研究会の東条希!」

希「いまうちの同好会は廃部……いや廃会の危機でね、1人でも多く人数が必要なんよー……」

希「そこで!」

にこ「にこたちに入ってほしい、ってわけ?」

希「さっすがにこっち、頭の回転がお早い!」

希「そうと決まれば早速……」

にこ「ごめんね、にこたちは入りたい部活が……ん?」

希「?」

真姫「どうかしたの?」
0166名無しで叶える物語(湖北省)
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2018/03/27(火) 22:02:28.99ID:A2Dm+p69
にこ「まつにこ……」

にこ「…………」

希「……にこ?」

真姫「ニャースの語尾みたいなものらしいわ」

希「ほほー」

にこ「……ね、その、人数ってのは、何人必要なの?」

希「それが7人でして……お二人に入ってもらえれば7から3を引きましてあと4人……」

にこ「なるほど、で、5人いれば部になるの?」

真姫「……?」

希「はいもちん! 部費も降りてお菓子だって食べ放題!」

にこ「……ね、その、超常現象研究会って、どんなことする会なの?」

真姫「ちょ、にこちゃん?」

にこ「(いーからいーから♪)」コソッ

真姫「……?」

希「とにかく不思議なことやすごいことを心霊科学様々な角度から研究する会!」

希「ってのが名目!」

にこ「……じゃあ、その会が突然何かで全国制覇しても、それは不思議なことになるよね?」

真姫「!」

希「まあ、たしかに不思議やんな……ありえないけど」
0171名無しで叶える物語(庭)
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2018/03/29(木) 21:47:28.22ID:6akRRm74
話の流れもそうだけど凛ちゃんの機体がターコイズな辺り初期設定が元になってるのね
0172名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:04:34.82ID:X9OqfQ7Z
にこ「じゃあいいよ、にこと真姫ちゃん、2人名簿に追加で!」チラッ

真姫「…………」コクン

希「おぉ! ホンマに!」

にこ「うん!」

真姫「まあ、そうね、私も賛成」

希「おおきにー……! 貴女らが初めてよ!」

希「超助かる!」

希「じゃあ早速……」

にこ「ただし!」

希「え?」ピタ

にこ「条件があるにこ!」

希「ほう、条件とは」

真姫「……?」

希「痛くないことならなんとでも!」

にこ「えっとぉ、にこたち、新しいフレッシュな部活がいいなぁって……」

真姫「フ、フレッシュ?」

希「猫でも飼う?」

にこ「んー、なんでそこで猫なのかはわからないけどぉ、せっかくなら……」


にこ「……部の名前、変えてもいい?」

希「部の名前?」

真姫「…………」ナルホド

希「うーん……」

希「まっ、いっか!」

希「で、新しいお名前とは?」

にこ「…………」ニヤリ

にこ「じゃあ……」


………
…………
0173名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:06:31.18ID:X9OqfQ7Z
ー学校ー

花陽「すごかったです!!!」

ことり「花陽ちゃん、その感想何回目?」

穂乃果「あんなに腕動かせるものなんだね!」

凛「なんか腕が3本もあってムシみたいだった!」

花陽「だからインセクトなんだよ!」

穂乃果「インセ……え?」

凛「え?」

穂乃果「?」

凛「?」

花陽「英語だよ……」


ことり「で、穂乃果ちゃんの忘れ物ってのは……」

穂乃果「あ、たぶん教室にあると思う!」

穂乃果「とってく……」

にこ「ねぇ、貴女、高坂穂乃果さん?」

穂乃果「え?」

ことり「そ、そうです」

にこ「よかった、にこたち、例の動画見せてもらったんだけど……」

真姫「…………」コクン

穂乃果「あ、もしかして入部希望の人!?」

にこ「そう!」
0174名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:07:09.29ID:X9OqfQ7Z
真姫「……って言っても、まだ部活はないんでしょ?」

穂乃果「そうなんだよー……だからまた明日もう一回申請しようと思ってて!」

真姫「それなら、私たちにいい考えがあるわ」

凛「いい考え?」

にこ「うんっ、とりあえず、部室に来てもらえる?」

花陽「え、部室?」

ことり「どういう……」

にこ「いーからいーから!」

穂乃果「と、とにかく行ってみよう!」
0175名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:07:43.47ID:X9OqfQ7Z
ー部室ー

希「……っていう、作戦なんやけど!」

穂乃果「おおー!」

ことり「それなら、良い悪いってよりはそうせざるを得ないし……」

花陽「ちょっと、引っ掛けみたいになりますけど……」

凛「いいんじゃないかにゃー」

希「ま、ウチじゃなくてこの2人が考えたんだけどね」

にこ「にこっ!」

穂乃果「にこ?」

真姫「ニャースの語尾みたいなものよ」

穂乃果「なるほど!」

希「そんで、今聞かせてもらった穂乃果ちゃんらの話もいいやん!」

希「ロボットに乗って廃校を阻止する……なかなか!」

希「うちもぜひ協力させて!」

穂乃果「いいの!?」

希「もちろん、それに不可能を可能にする電脳空間なんて最高やん……!」

穂乃果「だよねだよね……!」

ことり「あはは、なんでも、ってわけじゃないけどね……」

花陽「これだけ増えると、VFの数がまた足りなくなりますね……」

凛「り、凛、先に譲ろっか……?」

真姫「数? データなんだし、いくらでも増やせるんじゃないの?」

にこ「そうはいかないんだよ」
0176名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:09:51.36ID:X9OqfQ7Z
にこ「VFってのはいくらEVRの中でも、フレームや装甲の素材は普通と同じで買わなきゃならなくて……」

にこ「コピーアンドペーストもできるけど、そうしちゃうと大会には出られなくなるの」

穂乃果「そう、だからスポンサーとか色々やりくりして……やっと一社ついてもらったとこ!」

真姫「なるほど、お金が必要なのね」

ことり「うん、でも学生だからそう簡単には……」

真姫「ウチのグループにいくつか紹介しておいてもらうわね」

ことり「え?」

穂乃果「グループ?」

花陽「も、もしかして西木野さんって……」

凛「?」

にこ「なんと、あの西木野財閥の娘さんなんですって!」

ことり「!?」

穂乃果「ひえぇー!」

希「そ……そんなん、焼肉食べ放題やん!」

真姫「や、焼肉?」

真姫「まあ、とりあえずお金の問題は多少は解決するはずよ……お金だけなら、とりあえず明日にでも」

ことり「そ、そんなに……」

ことり「あっ、VFを全員分……3機作るとなると、修理費や燃料、電池を抜きにしてもこれくらいかかるんだけど……」スッ

真姫「どれどれ……えぇ、これくらいなら大丈夫だと思うわ」

穂乃果「す、すごい……」
0177名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:13:17.08ID:X9OqfQ7Z
ことり「じゃあ、一週間も待ってもらえれば、全員分の機体は完成するから……」

にこ「あ、にこも手伝うよ!」

ことり「え?」

にこ「にこ、昔からVFCやりたかったから、知識だけはあるんだ……経験はないけど」

ことり「ほんと!? それならすごくたすかります!」

穂乃果「穂乃果も穂乃果も!」

花陽「わ、わたしも!」

凛「凛もー!」

ことり「3人は練習してて、時間はないんだから!」

ほのりんぱな「「「はーい……」」」

ことり「えと、じゃあ早速だけど、3人にはある程度の自分の乗りたい機体の特徴とか決めてもらえる?」

ことり「全部ってわけにはいかないけど、半分くらいなら要求飲めるかもだから……」

穂乃果「じゃあ、穂乃果はその間に生徒会室行ってくる!」

希「じゃ、ウチも一緒に!」

真姫「あれ、そういえば、部長はどうするの?」

穂乃果「部長?」

花陽「た、たしかに……」

ことり「いきなり希先輩に全部任せる、ってものよくないかな……」

希「たしかに、急に6人もの責任を負うとなると重責で夜しか眠れんようになるかも……」

穂乃果「じゃ、穂乃果やるよ!」

希「ありがとー!」
0178名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:14:59.54ID:X9OqfQ7Z
ことり「よかった、よろしくね、穂乃果ちゃん!」

凛「部長にゃー!」

花陽「あ、えと、頑張ってください!」

穂乃果「じゃ、いってくる!」

希「作戦実行や〜!」

ことり「あ、待って!」

希「え?」

ことり「希先輩、機体で何か希望があれば……」

希「んー、あんまVFCに詳しくないんやけど、そうやね……」

希「なら、思いっきり、意表をつけるようなやつで!」
0179名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:16:27.89ID:X9OqfQ7Z
ー生徒会室ー

<トントンッ

絵里「どうぞ」

希「どうも〜! 東条で〜す!」ガチャッ

穂乃果「高坂で〜す!」

絵里「そんなお笑い芸人みたいな入場しても廃会は撤回しないし設部もできないわよ」

希「ところがどっこい、今回は神頼みではないんですよこれが」

穂乃果「穂乃果も同じテツはもう踏まないのです!」

絵里「……というと?」

希「こちら、我が部の新入部員たちの入部届けです!」ピラッ

絵里「入部届け……?」

穂乃果「2人合わせて、超常現象研究会です!」

絵里(1、2、3……7人……あら、南さんまで)

絵里(約束の7人……ん?)

穂乃果「ふっふー!」フンゾリ

絵里「……ロボット、とやらは諦めたの?」

穂乃果「諦めてませんよ!」

絵里「……?」

希「では、その入部届けは受け入れてもらえます?」

絵里「えぇ、これは承認しておくし、5人を超えたのだから……約束通り、部に昇格ね」

希「やった!」

希「……と、それから、もうひとつお願いが」

絵里「……なにかしら?」
0181名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:18:45.84ID:X9OqfQ7Z
希「我が超常現象研究会も今や同好会ではなく部活動……なら、会、という名前は似合わない」

穂乃果「違和感だよね!」

希「ということで、部の名前を変更したいと思いまして!」

絵里「それなら、まあ、いいわよ」

絵里「新しい部の名前は超常現象研究部でいい?」

希「いえいえ、ここは気分を変えまして、新しい名前は……」チラッ

穂乃果「…………」ニマァ

絵里「……?」


のぞほの「「ロボット研究部!」」


絵里「……は?」キョトン

希「ですから、我が部は超常現象研究会……改め、ロボット研究部という名前で活動させていただきたく!」

穂乃果「いただきたく!」

希「さらに、新部長の座は……」

穂乃果「わたくし、高坂穂乃果が担当いたします!」

希「じゃじゃーん!」パチパチ

絵里「……んん?」

穂乃果「それから、生徒会規約の……えっと……」パラパラ

希「4ページ目よ」コソッ

穂乃果「あ、あった」
0182名無しで叶える物語(家)
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2018/03/29(木) 23:21:03.41ID:X9OqfQ7Z
穂乃果「これ! 部活動の活動内容によって学校の備品の貸し出しを許可する、と書いてあるので……」

穂乃果「生徒会倉庫に眠っているとウワサのEVRのマシンをお借りしたいと思います!」

希「新しい活動内容につきましては、入部届けと一緒に提出した活動報告書にこれからの予定を3枚にまとめてあります!」

絵里「……は、はい」

穂乃果「いやー、まさかこの高校にもあの機械があるなんて!」

希「腐っても都会の学校やし、1年前にはVFC部があったらしいしねー」

穂乃果「えっ初耳……」

希「5月くらいまで一瞬ね、すぐなくなったみたいやけど」

穂乃果「では、以上の点をよろしくお願いします!」

希「お願いします!」

絵里「わ……わかったわ」

穂乃果「失礼しました!」ガチャ

希「失礼しましたー!」

<パタン

絵里「…………」 

<トントン

絵里「…………」 

<デルトキノックガヒツヨウラシイ!

<ハツミミ!

絵里「…………」 

絵里「……キツネにつままれたような気分だわ」
0183名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/29(木) 23:24:27.61ID:X9OqfQ7Z
絵里(…………)

絵里(>>156)ハッ

絵里「キツネ……」
0185名無しで叶える物語(家)
垢版 |
2018/03/29(木) 23:27:37.87ID:X9OqfQ7Z
またきます。
0207名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2018/04/05(木) 01:06:07.55ID:tszLTgRM
保守
0212名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/04/06(金) 10:56:01.66ID:2qoSyutk
いい具合にアレンジ効いてて良き
0215名無しで叶える物語(庭)
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2018/04/06(金) 21:16:41.38ID:YYZL/CUA
保守!
0220名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/04/09(月) 01:55:48.81ID:5UaWsEVt
ほほほ
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