善子・ルビィ「誓いの指輪を貴女に」
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もし───
ルビィ「ねえよっちゃん」
善子「ん、なに?」
もしも、自分の大切なものが守れるとして─
ルビィ「ルビィとよっちゃんが会ってから、もう少しで十年になるんだよね」
善子「……ええ、そうね」
ルビィ「懐かしいなぁ…最初に会ったときはビックリしちゃったけど」
善子「そうかもね…あの時は、そう…私も驚いたわ」
たとえ、その代わりに…別の大切なものを失うことになったとしても
善子「……でもね、それでも私は貴女と一緒にいたいと思った」
善子「責任とかじゃなくて、ただ貴女のことが…何よりも大切だったから」
善子「それに……約束したしね」
ルビィ「……よっちゃん?」
善子「ねえ、ルビィ──」
善子「聞いてくれる? 貴女に応える…十年越しの私の告白を」
それでも、アナタは運命を変えたいですか? ─学校、教室
善子「……ふわぁ〜…眠っ……」
生徒A「おはよう! 津島さん」
生徒B「今日も早いね」
善子「ん、おはよう…それなりに近いから」
生徒B「いいなあ〜」 生徒A「あっそうだ、今日のさ数学の宿題! やってきた?」
善子「一応ね」
生徒A「おお、流石教師の娘さん……! それでお願いなんだけど…」
善子「見せないわよ、自力でどうにかしなさい」
生徒A「そんなぁ……」
生徒B「ご愁傷様」 善子「こういうのは自分でやらないと意味がないでしょう」
生徒A「うう…返す言葉もない……」
生徒B「あははっ! ほらねAちゃんだから言ったでしょ、津島さんは真面目だから無理だって」
善子「いや真面目っていうか私は……」
生徒C「みんなー、そろそろ先生来るよー」
生徒A「えっ、もうそんな時間!? 早く席に戻らなくちゃ! またね津島さん!」
善子「普通のことを言ってるだけって…ちょっと! ……全くもう…」 キーンコーンカーンコーン
─ガラッ
生徒A「あっ、先生来た…けど」
生徒B「ん〜? 誰だろうあの子?」
生徒C「この学校の生徒…じゃないわよね」
善子(……なんかすっごい目立つ髪色してるわね)
善子(…でも何でだろう、自然と目が惹かれて……まるで─)
善子(宝石のような…) 教師「皆さんおはようございます、さて早速ですが今日は皆さんに大事なお知らせがあります」
教師「今日からこのクラスに転校生が来ることになりました、皆さん仲良くしてあげてくださいね」
生徒A「転校生!?」
生徒B「あー、なるほどねえ」
教師「それでは黒澤さん、どうぞ」
善子(……ん? 黒、澤……?)
「はい」 「……」カッカッ
善子(……なに、この感じ)
「……」カッ
善子(私…どこかで……)
「皆さん、はじめまして」
ルビィ「転校生の黒澤ルビィです」
第一話 赤髪の転校生 善子(……黒澤…)
善子「……ルビィ」ボソッ
ルビィ「…………あ、あの」
ルビィ「よ、よろしくお願いしましゅ!」ペコリ
善子(あっ噛んだ) 教師「それじゃあ黒澤さんはあそこの席ね」
ルビィ「は、はい……」
善子(私の隣かあ…)
善子(黒澤ルビィか、変な名前……それに)
善子(なんか弱そうねー、オドオドしてるし…もしかして人見知り?) ルビィ「……」チョコン
カワイイー カワイイネー
善子(……いやまあ、確かに可愛いっちゃ可愛いけど)
善子(でもどちらかといえば小動物系の……)チラッ
ルビィ「……?」クルッ
善子(あっやば、見てるのバレ……)
ルビィ「…」ニコッ
善子「……えっ?」キョトン 教師「津島さん? どうかしたの?」
善子「あっ…いえ、なんでもないです」
教師「そう…じゃあこの問題の続きを──」
善子「……」チラッ
ルビィ「……」サラサラ
善子(なに……今の?) ─昼休み
生徒A「ねえねえ!黒澤さんってどこから来たの?」
生徒B「何か見てるテレビとかある?」
生徒C「ちょっと二人とも落ち着いて」
ルビィ「あわわ……」アセッ
善子(ほら、やっぱり焦ってる)
善子(…じゃあさっきの余裕というか、慣れたような顔はきっとまぐれね) ルビィ「……あっ、ちょっと待ってその前に」
ルビィ「ねえ善子ちゃん」
善子「…………え? わたし?」
ルビィ「うん、そうだよ」ニコッ 善子「…私に何か用でもあるの?」
ルビィ「あのね、今日一緒に帰れないかなぁって」
善子「帰る? ……私と? 貴女が?」
ルビィ「うん」
善子「ふーん……………え?」
生徒「「ええええええええええええ!!?」」ガタッ 生徒A「え、黒澤さんと津島さんってもうそんなに仲良くなったの!?」
生徒B「もしかして知り合いだったとか!?」
善子「いや知らないし! それに仲良くなんて……」
ルビィ「ん?」
善子「…っ…いや、まあ、別に一緒に帰るくらいなら私はいいけど…」 ルビィ「本当に? えへへっ、やった…じゃあまた後でね、善子ちゃん」
ガラッ
善子「行っちゃったし…」
生徒C「ねえ津島さん、本当に知り合いじゃないの?」
善子「どうして?」
生徒C「なんか、話してる雰囲気が初めてじゃないような感じがして……それに」 善子「それに?」
生徒C「黒澤さん、津島さんのことだけは下の名前で呼ぶから」
善子「え?」
生徒A「あれ? 気付いてなかったの?」
生徒B「津島さんってそういうところ結構気にしそうなのに」
善子「……」 善子(…そうね、確かにそうだわ)
善子(でも何故か、あの子が私の名前を呼ぶことをそこまで否定する気にはなれなかった)
善子(いや、そもそもあの子にそう呼ばれるのが当たり前、みたいな……)
善子(どうしてかしら……?)
善子「…………」
善子「……ルビィ……黒澤ルビィ、か…」
善子(少し、気になるわね) ─放課後
ルビィ「……」
スタスタ
ルビィ「……あっ」
善子「悪かったわね、待たせちゃって」
ルビィ「ううん、大丈夫」
善子「そう」 善子「……あの、黒澤さ「ルビィって呼んで?」
善子「え?」
ルビィ「そっちのほうが嬉しいな」ニコ
善子「……じゃあ、ルビィ」
ルビィ「うん、なに? 善子ちゃん」
善子(……なんなのこの子、人見知りじゃないの…? 私の思い違い?) 善子「一緒に帰るとは言ったけど貴女の帰り道は? 私と同じ方向なの?」
ルビィ「……あっ、そういえば知らなかった」
善子「ちょっと何なのよもう…」
ルビィ「ごめんなさい…」
善子「……まあ別にいいけど」ハァー 善子「ならとりあえず貴女の家まで行きましょ、私土地勘はそれなりにあると思うし」
善子「ルビィだってこっちに来たばかりで迷うのも嫌でしょ?」
ルビィ「…優しいんだね」
善子「……普通よ…ほら、行きましょ」
ルビィ「うん」 スタスタ
善子「そういえばさ」
ルビィ「なに?」
善子「ルビィってどこから越してきたの?」
ルビィ「えっとね、内浦ってところから」
善子「あー静岡の」 ルビィ「…知ってるの?」
善子「え? ああいや…思い浮かんだものを言っただけなんだけど……当たり?」
ルビィ「うん」
ルビィ「…………そっか」ボソッ
善子「へえ、言ってみるものね」 善子「でもそこから東京までわざわざ越してくるなんて……そんなにここに大事な用でもあったの?」
ルビィ「……そうだね、あるよ…とっても大事なこと」
善子「ふーん…」
ルビィ「善子ちゃんにもそのうち教えるね」ホホエミ
善子「? ええ」キョトン ルビィ「…あっ見えてきた、あそこ」
善子「なんだ、意外と私の家と近いじゃない」
ルビィ「あれ? そうなんだ」
善子「ええ」
ルビィ「じゃあ、これからも一緒に帰ることができるね」
善子「ちょっと勝手に決めないでよ」 ルビィ「善子ちゃんは嫌?」
善子「そういう話をしてるんじゃなくて…」
ルビィ「うん分かってる、ごめんね困らせちゃって」
善子「…分かっているなら」
ルビィ「でも、やっぱりルビィは善子ちゃんと一緒がいいな」
善子「……ねえ、どうしてそこまで私に拘るの?」
ルビィ「それは…………」 ルビィ「…善子ちゃんともっと仲良くなりたいなぁって思ったから」
善子「それだけ?」
ルビィ「うん、それだけ」
善子「…正直意外だったわ、貴女がそんなに積極的だなんて」
善子「もっとこう、人と関わるのに控えめな子だと思ってた」
ルビィ「…………そう、だね」
ルビィ「本当は……そうだよ」 善子「え?」
ルビィ「ううんなんでもない…ねえ善子ちゃん、いいかな?」
ルビィ「これからもルビィと一緒に帰ってくれますか?」
善子「そうね……」
善子「ま、考えておくわ…とりあえず今日はここでお別れだけど」 ルビィ「ありがとう善子ちゃん」
善子「まだ一緒に帰るって決めたわけじゃないわよ」
ルビィ「大丈夫、分かってるから」
善子「ならいいけど…じゃあまた明日ね」
ルビィ「うん、バイバイ善子ちゃん」フリフリ 善子「…………行ったわね」
善子「…黒澤ルビィ、やっぱりよく分からない子ね……でも」
善子「……」スタスタ
善子「仲良くなりたい、か……」
善子「……変なの」クスッ ──
─
『あら、今日はなんか良さそうなものがあるじゃない』
『なんだ…また貴女ですか、本当に物好きですね』
『ほっといてよ…ねえ、それよりこれ─』
『……そちらに興味があるのですか?』
『ええ、このアイテム…どこか底知れない秘めた力を感じるわ! この堕天使ヨハネには分かる!』
『はぁ……冗談交じりでも当たっているのが恐ろしいですね』 『へ?』
『曰く付きの品なんですよ、貴女が気になっているその指輪は』
『そ、そうなの?』
『ええまあ、“願いを叶える指輪”などと称されていますが…こうして流れてきた経緯を考えるに…どう考えても皮肉『買うわ!!』
『いくらなの!? それ!』
『……こういう商売をしていながら言うのもなんですが』
『多少の顔なじみとして忠告しておきます、それを買うのはやめておいた方がいいですよ』 『危険だから? 別に絶対使うわけでもあるまいし』
『身近にあるというだけで誘惑に負けてしまうということもありますよ』
『悪魔は…人の心の弱さにつけ込みます、もし貴女が何かに追い詰められるようなことがあればそれは……』
『平気よ、ヨハネも悪魔だし…………でもありがと、心配してくれて』
『どうやら言っても無駄みたいですね……はぁ…ならせめてこちらも持って行きなさい』 『何これ? 本?』
『その指輪の説明書みたいなものだと思ってください、それとその本の中にもう一つ……』
『…まあ、使わないのが一番いいんですけども…いざという時に』
『ふーん、よく分からないけど…貰っておくわ』
『また見に来るわね!』
『ええ…………お気を付けて』
──
─ ピピピピッ…… ピピピッ…
善子「…………んぅ…」ピッ
善子「朝……かぁ…」フワァ
善子「……」ノビー
善子「…なんか気になる夢だったわね、指輪を買うとかなんとか」
善子「これにちょっと似てたし」 善子「でも本なんて無いわよね、どこ探しても」
善子「ま、別にいいか…多分そんなに関係ないでしょ」
善子「あんなの所詮は夢なんだから」
善子「…さてと、そろそろ行かなくちゃ」
善子「いってきます」ガチャ
バタン
──キラッ 善子「……」スタスタ
善子「ん?」
ルビィ「……」トテトテ
善子「ねえ」ポン
ルビィ「ひゃぁっ!? …………あれ? 善子ちゃん?」 善子「そんなに驚くことないでしょ…いや、私が悪いんだけど」
ルビィ「あはは……」
善子「おはよう、早いのね」
ルビィ「おはよう、こっちだとルビィ一人だけだから…ちゃんとしなくちゃって」
善子「ふーん、色々大変なのねルビィも」 ルビィ「善子ちゃんはいつもこれくらいの時間に学校に行ってるの?」
善子「そうね、大体は」
ルビィ「ねえねえ、善子ちゃんは学校で何をやってるの?」
善子「ん、勉強」
ルビィ「それだけ?」
善子「それ以外に何かあるの? 部活とか入ってるならまだしも」
善子「私そういうの入ってないから特にやることもないし」 ルビィ「…………」
善子「…ルビィ?」
ルビィ「あっ…ううん、なんでもないの」
ルビィ「善子ちゃんは真面目なんだね」
善子「他の人にもよく言われるけど……普通でしょ、こんなの」
ルビィ「ルビィはそんなことないと思うよ? 凄いなぁって思う」
善子「……そうかしらね」
ルビィ「うん」 善子「あっ、じゃあさルビィは?」
ルビィ「え?」
善子「貴女のほうは何かやることとかないわけ?」
ルビィ「うーん……えっとね、学校っていうわけじゃないんだけど」
ルビィ「行きたいところなら色々あるかな」
善子「そう、初めてだものね」
ルビィ「ううん、東京には何回か旅行で行ったことがあるの」
善子「あれ、そうなの?」 ルビィ「うん、でもあんまりゆっくりは出来なかったから」
善子「へえ、ちなみに行きたいところっていうのは?」
ルビィ「神社、神田明神っていうところ」
善子「神社…? 変わってるわね、神社なんて特に何もなくない?」
ルビィ「ルビィにとっては特別な場所なの」
善子「特別、ねえ…」 ルビィ「でも、そっか……やっぱり何もないんだね」
善子「なに、昔はあったの?」
ルビィ「今でもあるよ、ここにはないだけ」
善子「はあ? よく分からないんだけど」
ルビィ「そうだね…ごめんね、変なこと言っちゃって」
善子「……?」 ルビィ「…あっ、学校が見えてきたよ」
善子「意外と早かったわね」
ルビィ「うん……あっそうだ善子ちゃん、今日お昼ごはん一緒に食べようよ」
善子「構わないけど本当にグイグイ来るわね…言っておくけど私たち昨日会ったばかりなのよ?」
ルビィ「じゃあ、やめる?」
善子「やめない! ……ってあれ?」 ルビィ「やった、それなら約束ね善子ちゃん」ニコ
善子「……」
ルビィ「善子ちゃん?」
善子「え…? ……ああうん、分かったわよ仕方ないわね」 善子(……なにかしら、さっきの変な感じ…)
善子(うーん…ま、いいか)
ルビィ「ねえねえ善子ちゃん、ルビィ中庭で食べてみたい」
善子「あんたって意外と注文多いのね……」
善子「全くしょうがないわね……それなら授業の終わりにすぐ──」
……
… ──
─
『えへへっ…善子ちゃんとこうして一緒に儀式をしたの久しぶりだね』
『かもね、最近は忙しかったし…中々やる機会がなかったもの』
『そうだね、でも今も結構忙しいと思うんだけど……』
『ねえ善子ちゃん、どうして急にルビィを誘ってくれたの?』 『フッ、よくぞ聞いてくれたわね我がリトルデーモン』
『そう、実はルビィに見せたいものがあったのよ』
『見せたいもの?』
『ええ、今日はそのために呼んだの……見て』
『わぁ…綺麗な指輪だねぇ……見せたいものってこれ?』 『フフッ…ただの指輪じゃないわよルビィ、それね…本物なの』
『本物?』
『真の魔力が秘められている、曰く付きの魔術道具らしいわ』
『ええっ!? すごいね善子ちゃん! ううん、ヨハネ様!!』
『そうでしょう! まあだからこそ大事に保管しているんだけど、今回は特別』
『ルビィにだけは見せてあげようと思ってね』 『え?』
『だって私の……その……立派なリトルデーモンだもの!』
『えへへっ…そっかぁ、ありがとう善子ちゃん』
『フッ、礼には及ばないわ』
『…………また言えなかった』
『ん?』
『…なんでもないわ、それよりルビィ、続きをやるわよ!』
『うん、善子ちゃんっ!』
──
─ 善子「…………ん」パチ
善子「……なに、いまの…っていうか……なんで」
善子「…ぁ、そうか…ご飯食べたあと、そのまま寝ちゃったのね私たち…」チラ
ルビィ「……」スヤスヤ
善子「………気持ちよさそうにしてまあ…」クスッ 善子「……もしかして私、この子といるのそんなに嫌じゃないのかしら」
善子「あんなに仲良くしてる夢を見るくらいだし」
善子「……ただ」
善子「なーんか初めてって感じがしないのよね、さっき見た夢の内容…みたいなもの」
善子「気のせいかもしれないけど」 ルビィ「…………ぅゅ…」
善子「あ、起きたわね」
ルビィ「よしこちゃん?」ボーッ
善子「そうよ、おはようルビィ」
ルビィ「ん…」
善子「ほら、シャキッとしなさい、そろそろ昼休み終わるわよ?」ユサユサ
ルビィ「はーい……」ゴシゴシ
善子「全く、手間がかかるんだから…」クス ─それから放課後
ワイワイガヤガヤ
生徒A「やっと終わったよー!」
ルビィ「Aちゃんお疲れさま」
生徒B「ルビィちゃんもね! 来たばかりで大変なのにすごいね!」
ルビィ「ううん、そんなこと」 生徒A「ねえねえルビィちゃん、一緒に帰ろうよ!」
ルビィ「あっ、ごめんなさい今日は…」
生徒B「あーそっか、津島さんと一緒に帰るんだよね?」
ルビィ「うん」
生徒C「それじゃあここでお別れね」 生徒A「うー、残念…」
ルビィ「ごめんなさい…」
生徒A「ううん、いいよ! ルビィちゃん、次は月曜日ね!」
ルビィ「うん! またね!」フリフリ 善子「……ふーん」
ルビィ「お待たせ善子ちゃん」
善子「ううん、別に」
善子「ねえ、割とすぐにクラスの子とも馴染めるのねルビィって」
ルビィ「うーん、ルビィの知ってる人たちに似てるから…かな?」 善子「そうなの?」
ルビィ「多分」
善子「多分って……」
ルビィ「本当のところはルビィには分からないから」
ルビィ「それを知ってるのは善子ちゃんだけだもん」
善子「あんた時々よく分からないこと言うわよね…」 善子「まあいいわ、ほら、さっさと行くわよ神社」
善子「場所は知ってるんでしょ?」
ルビィ「うん、でも本当にいいの?」
善子「ルビィが神社に興味を持ってるっていうのが少し気になっただけよ、それだけ」
ルビィ「そっか…ありがとう」
善子「いいから、そういうのは」
……
… ─神田明神
ルビィ「ふぅー……やっと着いたね」
シーン……
ルビィ「……あれ? 善子ちゃん?」
善子「ま、待ってよ……」ハァハァ
善子「ルビィ……早い…」
ルビィ「え?」 善子「だって……はぁ…この階段……段が大きいし…はあ……長いし……」
善子「かなり、きっついんだけど……」
ルビィ「ご、ごめんね善子ちゃん」
善子「いいけど…ルビィ…ぜえ…あんた、よく涼しい顔出来るわね…」
ルビィ「それは、毎朝走ってるからかなぁ?」
善子「毎朝……ねえ…」フゥー ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています