0020名無しで叶える物語(風靡く断層)
2018/02/14(水) 22:26:54.73ID:Re51A3uW「ダイヤちゃーんっ!!」
振り返ると、この時間にはあまりにも意外な――曜ちゃんの顔が、目の前にあった。
「おっとと――勢いあまり過ぎちゃった♪」
いつも始業ギリギリに教室に駆け込んでくる遅刻魔の曜が、こんな時間に学校に来るなんて――。
「いったいどうしたの?始業まではまだ30分以上あるのに――」
「いや〜、みんなのチョコを楽しみにしてたら、早起きしちゃって!」
曜ちゃんはへらへら笑って、わたくしに向けて両方の手のひらを差し出してきました。
「ってことで――ダイヤちゃん、チョコちょうだい♡」
まあ――そんなことだろうと、思ったわ。
半分呆れながらも、鞄の中のチョコに手をかけたところで――。
あることを懸念して、曜に声をかけました。
「曜ちゃん、あなた――チョコは持っているのよね?」
「え?」