センチメンタルな日はびゅうおでひとり海を眺める曜ちゃん
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初めて弱さを曝け出した場所
押し込めていた本当の気持ちを打ち明けた場所
しかし、その時背中を押してくれた人はもういない 「こんなんじゃいけない」「もっとちゃんとしなきゃ」と自らを奮い立たせるも、それがかえって自分を追い詰めていることに気づかない 心にドロドロしたものが溜まるたびにびゅうおに行くけど、ぶっちゃけトークする相手はもういないし、結局吐き出さず大丈夫大丈夫って奮い立たせ続けた結果倒れてしまう渡辺曜 悩みというものに本人も無自覚で、しかも持ち前の器用さ故に周りにも気づかれにくいため、何かの拍子に坂を転げ落ちるように落ち込んでしまう危うさの曜 しかし
「ま、私だって悩んじゃうことくらいあるよね」
最近はそう思えるようになってきた 『ぶっちゃけトーク!する場ですよ、ここは』
ふと、頭によぎったあの人の言葉
「そうだ。あの人から教えてもらったんだ。あの日、この場所で」
夕暮れに染まる展望室で曜は思い出した
自分の気持ちに正直になることを 「本音で向き合う。自分自身の悩みとも」
今は、いや、今だからそう思える
「やっぱりバカ曜だな、私って。鞠莉ちゃんが教えてくれた大事なことを、すっかり忘れてたなんて」 その日を境に、びゅうおに来ることの意味が変わった
それまでは、感傷的な自分に気づかないまま海に沈む夕陽を眺めるだけの場所
あるはずのない温もりを求めるだけの場所だった
今は自分を見つめ、悩みや気分の落ち込みに気づく場所
しかも、そんな自分を許すことが出来る場所になった その日
「ふぅ…」
久しぶりに訪れたびゅうお
「今回の悩みは深刻だ、手に負えない」
さっきまではそう思っていたのに、この場所にくると不思議となんとかなりそうな気がしてくる
「いや、きっとなんとかなる。今までそうやって、乗り切って来たんだもん」
「大丈夫だよね、鞠莉ちゃん」 「でも、今回のはちょっとハードだな…」
珍しくネガティブが盛り返す
ひとりで向き合うことに慣れたとはいえ、誰かに包んで欲しい時もある
「はぁ…」
頬を掴んでぐりぐりと好き勝手した、あの手が恋しい 「こらこら、なんて顔してるの」
「!」
「いかにも落ち込んでますって雰囲気。せっかくの美人が台無しだよ?」
「あ…!」
「ま、そんな曜も素敵だけどね」
あの日と同じように夕陽に照らされて微笑む鞠莉がいた 「久しぶりね」
「どうしてここに…」
「大学の夏休みが長すぎて退屈しちゃってね。モラトリアムも意外と楽じゃないわ」
「鞠莉ちゃん…鞠莉ちゃんだ!」
「再会の挨拶、何が良いかなっていろいろ考えてたんだけど…私たちの場合は『ただいま』かな?」
「うん!おかえり、鞠莉ちゃん!」 隣り合って座るふたり
「深刻そうな顔してた。また何か溜め込んでたでしょう?」
「あ、実はさっきまで色々悩んじゃってて」
「でも、今は違う?」
「びっくりして、悩みなんて吹き飛んじゃったよ」
「ん、よろしい。少し会わないうちに大人になったね」
「えへへ、そうかな」
「このマリーが言うんだから、間違いありませんっ。なんてね?ふふっ」
「あははっ」 「こうしてると、あの時を思い出すね」
「うん」
「せっかくだし、久しぶりの再会を祝して、ぶっちゃけトーク!しない?」
「うん!私からいいかな?」
「どうぞ」
「ありがと!あのね、私、鞠莉ちゃんのことが――」
終わり 妄想垂れ流してたらなんとなくssみたいになってしまった
>>11のルートも見たい、というか色々見たいので引き続きよろしく願いたい いつもは完璧超人な曜ちゃんが弱さを見せられるのってやっぱり鞠莉ちゃんの前だよね
同級生や後輩の前では見せられないし
果南ちゃんとは幼なじみだから何か恥ずかしいし
ダイヤさんに見せたら怒られそうだし(実際はそんなことないと思うけど)
鞠莉ちゃんは曇らせられ属性ばかり話題になるけど
曇った誰かを輝かせる属性の持ち主でもあるのよねぇ >曇った誰かを輝かせる属性の持ち主でもあるのよねぇ
なるほど金言だわ
さすがシャイニー姉さん ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています