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曜「善子ちゃんをくすぐり続けたら失禁した」その2
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0001名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/01/28(日) 14:47:50.78ID:8f4AVF6k
代行
0002名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/01/28(日) 14:49:55.59ID:UUQGlarc
>>1さんありがとうございます……)


おしっこ大好き曜ちゃんと、曜ちゃん大好き善子ちゃんのお話です。


↓前スレ(1さんが立て逃げしたネタスレを乗っ取りました)

曜「善子ちゃんをくすぐり続けたら失禁した」
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1513854343/
(堕天)

↑の続きですが読んでなくても大丈夫です。
前回までのあらすじを短めに書きますので、興味ある方&どんな話だったっけ?という方はどうぞ。

本編だけ読みたい方は>>5から読めます。
0003名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:50:41.20ID:UUQGlarc
*くすぐり編

家が近いこともあって一緒に登下校する間に仲良くなった曜ちゃん善子ちゃん。

ある日、曜ちゃんがふざけて善子ちゃんをくすぐっていると興奮のあまり「曜ちゃんが」お漏らししてしまう。

曜ちゃんがトイレに間に合わずに時々(週三日くらい)漏らしてしまうことを知る善子ちゃん。

ペットボトルにおしっこする技を習得しようと決意する曜ちゃんに、善子ちゃんは嫌がりつつも付き合わされてしまう。


*善子ママ編

善子ちゃんの部屋でペットボトルおしっこを練習していた二人だが、善子ちゃんママにバレてしまう。

実は善子ちゃんママもボトラーで、それを知った曜ちゃんは弟子入りしようとするが断られる。

実は善子ちゃんママは曜ちゃんのお母さんと付き合っていて、全て曜ちゃんのお母さんから教えてもらったことが判明する。

曜ちゃんは善子ちゃんと二人でママに挑み、見事勝利する。


*お風呂&ご飯編

そのまま善子ちゃんの家に泊まることになった曜ちゃん。

善子ちゃんのお風呂に乱入し、ママに習った技で首尾よく善子ちゃんのおしっこをご馳走になる。

お風呂から出るとママが曜ちゃんの大好物のハンバーグを作っていてくれて、あろうことか曜ちゃんはママに「あーん」する。

それを見た善子ちゃんはヤキモチを妬いて、負けずに「あーん」するが……。


*おねしょ編

善子ちゃんの布団で一緒に寝ていた曜ちゃんは、夜中に善子ちゃんのおねしょで目を覚ます。

匂いを嗅いでいるうちに我慢できなくなり故意に漏らしてしまう曜ちゃん。

朝になり、ママにバレないようにこっそり布団を干そうとする二人だがベランダで騒ぎすぎてママに見つかってしまう。

善子ちゃんにおしっこをかけたことがバレてしまい、不純なことをしていたのではと疑ったママは曜ちゃんに個人授業(意味深)をする……。
0004名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:51:09.31ID:UUQGlarc
*バス編

朝から肉じゃがを振る舞って事なきを得た曜ちゃんは、善子ちゃんとショッピングデートをすることに。

バスの途中で寝てしまった二人が目覚めると、バスは見たことのない山奥を走っていた。

不安になって降りますボタンを押してしまう善子ちゃん、変なところで降ろされてしまい尿意を催すがトイレなどあるわけもなく……。

夢オチなので調子に乗りました。


*デート編 前編

怖い夢を見てバスの中でおねしょしてしまった善子ちゃんだが、曜ちゃんの機転で大惨事は免れる。

トイレで下着だけでも履き替えようとする善子ちゃん、しかし曜ちゃんが普通に履き替えさせてくれるはずもなく……。

と思いきや、それより先をしてくれないばかりか善子ちゃんママのことばかり気にする曜ちゃんに、ヤキモチ善子ちゃんもついに怒る。

デート編なのになかなかデートしない二人。後編へ続く。


*デート編 後編

曜ちゃんがデート中なのにスマホばかり弄っていることに腹を立てる善子ちゃん。

実は曜ちゃんは、善子ちゃんへのサプライズプレゼントを選びに来たという。

善子ちゃんは記念に写真屋さんで撮影してもらうことを提案するが……。

ヤキモチ善子ちゃんが面倒くさ善子ちゃんに変わり始めたのはこの辺りから。


*禁断の魔具(夢オチ)編

善子ちゃんが今夜は一人だということを知り、今度こそ二人きりでお泊り。

疲れて寝てしまった善子ちゃん(ダイエット中)に豆腐カツカレーを作る曜ちゃん。

善子ちゃんが目覚めると、なぜか曜ちゃんがほぼ裸エプロンで手料理を振る舞ってくれる夢みたいな展開で……。

私、犬になってるぅーーー!!?


*カミングアウト編

朝チュン。夜通しおしっこを味わった曜ちゃんと味わされた善子ちゃん。

善子ちゃんが寝ている間に曜ちゃんの嫁力が発揮して、朝から洗濯を済ませて手料理(意味深)を振る舞う。

以前から二人の関係をみんなに公表したかった曜ちゃんと、二人だけの秘密にしておきたかった善子ちゃん。

話し合いの末、Aqoursのみんなには付き合っていることを公表(当然おしっこは未公表)。みんな生温かい目で受け入れてくれてひとまずハッピーエンドね☆


【あらすじ終わり】


以下本編です。
お正月ネタなのですが、放置していたら一月も終わりになってしまいました。
0005名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:53:06.48ID:UUQGlarc
【おね正月編】

 学校 一年教室

ガラガラッ!

ダイヤ「善子さん!? 学校に犬を連れてくるなんて何を考えているのですか!?」

善子「わっ!? な、何言ってるのよ。犬なんてどこにも……」

曜「きゅーん」スリスリ

善子「こら! 曜さん、学校ではべたべたしないでって言ったじゃない」

ダイヤ「曜さん?」

善子「ほら、よく見なさい。曜さんが犬用の首輪してるだけよ」

ダイヤ「……はい?」

曜「わんわんっ」ハァハァ

ルビィ「ルビィ、このワンちゃんなら平気かも……♡」ナデナデ

善子「曜さんを撫で撫でしていいのは私だけ! 勝手に触らないで!」

花丸「犬にまで曜さんの名前つけちゃうなんて熱々ずら♡」ナデナデ

曜「くぅーん……♡」スリスリ

善子「だからやめなさいってば! 私の犬なんだからね!?」

ダイヤ「やはり善子さんの犬で間違いないのですね」

善子「えっ……そ、そうよ! でも確か校則には書いてなかったわよ。学校に犬を連れてきてはいけないなんて」

ダイヤ「校則になければ犬を連れてきてもよいと? 本気で思っているのですか」

善子「う……」

曜「ばうっ!」ダッ

ダイヤ「ひゃあっ!? 何ですのこの犬は!!」

善子「ぷっ。いいわ、そのままやってしまいなさい」クスクス

ルビィ「あはは、ワンちゃんもお姉ちゃんと遊びたくて仕方ないみたいだよ」

花丸「ダイヤさんずっと撫でたそうな顔してたから……」

ダイヤ「善子さん! この犬を何とかしなさい!」

曜「がうっ!」グイッ

ダイヤ「きゃああ!? 何するんですの!?」バタンッ

曜「はぁはぁ……♡」ペラッ

ダイヤ「ば、バカ……っ!! スカートを捲らないでくださいまし……♡」
0006名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:53:49.37ID:UUQGlarc
ルビィ「お姉ちゃん楽しそうだねぇ」アハハ

花丸「こ、これはいけない匂いがするね……」ドキドキ

曜「……」クルッ

善子「あー、もういいわ。そのくらいでやめてあげて」

曜「わん!」シュタッ

ダイヤ「くっ……犬に遅れをとるとは何たる恥……」

ルビィ「お姉ちゃん、パンツ丸見えだよ」

花丸「せくしーずらぁ……」ドキドキ

ダイヤ「善子さんの処分は後で伝えますわ!! そこの二人も!」

ルビィ「えっ何でルビィたちまで」

花丸「見てただけなのに……」

ダイヤ「ただで済むと思わないことですわね」スタスタ

善子「……」

曜「……」フリフリ

ルビィ「まあ、ワンちゃんが可愛いからいっか」ナデナデ

花丸「ダイヤさんのあんな姿も見られたことだし」ナデナデ

曜「くぅーん」スリスリ

善子「さすが曜さん。あのダイヤさんを追い返すなんてやるじゃない」ナデナデ

曜「……」プルプル

ルビィ「あれ? このワンちゃん……」

花丸「もしかしてトイレかな?」

善子「あっ、待って。えっと確か携帯トイレが……」ゴソゴソ

善子「ない。家に忘れてきたわ」

ルビィ「善子ちゃんどうするの!? このままじゃ……」

花丸「トイレに連れて行くずら!」ガシッ

善子「あっ」

曜「……」ブルッ

ショワァ

善子「きゃっ!!? こっちに向けないでよずら丸!!」

花丸「ど、どうしよ善子ちゃん……間に合わなかったずらぁ……」
0007名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:54:31.72ID:UUQGlarc
ジョボボ

善子「だからこっち向けないでってば!! さっきから全部私にかかってるわよ!」

ルビィ「善子ちゃん! 飼い主なんだから何とかしてよ! このままじゃ床まで濡れちゃう!!」

善子「う……。分かったわよ……」グイッ

ゴクッゴクッ

花丸「え……?」

ルビィ「よ、善子ちゃん!?」

善子「飼い主なんだもの……当然よ」ゴクッゴクッ

ルビィ「善子ちゃん……犬のおしっこを」

花丸「飲んでるずら……」

善子「曜さんまだ出るの? こんなの……飲みきれなくて溢しちゃいそうよ」ゴクッゴクッ

ルビィ「あわわ……花丸ちゃん、これって……」

花丸「善子ちゃんがおかしくなっちゃった……?」

善子「ぷはっ……。なかなか美味しかったわ」ナデナデ

曜「わんっ!」スリスリ

善子「でも私の制服がおしっこまみれじゃない」

曜「……」ペロペロ

善子「ひゃっ!? な、何よ、舐めて綺麗にしてくれるの?」

ルビィ「うぇ……。おしっこまみれの善子ちゃんの制服がワンちゃんの唾液まみれに……」

花丸「善子ちゃん嬉しそうだね……」

曜「くぅーん……」シュン

善子「気にしないで。私が携帯トイレ忘れたのが悪いんだから」ナデナデ

ルビィ「……」

花丸「……」

善子「二人も今度飲んでみる? 少しなら分けてあげてもいいわよ」

ルビィ「い、いや……ルビィはやめとこうかな」アハハ

花丸「マルも遠慮しとく……」ヒキ

善子「付き合い悪いわね」

曜「わん」
0008名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:55:21.28ID:UUQGlarc
ルビィ「ところで善子ちゃん、どうしてワンちゃんに曜さんの名前をつけたの?」

善子「そんなの決まってるでしょ。曜さんのことが大好きだから……」

花丸「善子ちゃんがここまで素直になるなんて……曜さんいったい何をしたのかな」

ルビィ「って言うかおかしくなったのって曜さんのせいだったりして」

善子「はぁ!!? もういっぺん曜さんの悪口言ってみなさい、その前歯へし折るわよ」

ルビィ「ひぃっ!!? ご、ごめんなさい……」

花丸「……」

曜「わふっ」フリフリ

花丸「この犬……本当に犬?」

ルビィ「何言ってるの花丸ちゃん。どう見ても犬だよ」

善子「そうよ。曜さんは私の大切なペット……。世界一可愛い私だけの犬なんだから」

花丸「……」カチャカチャ

ルビィ「ちょ、ちょっと花丸ちゃん? 首輪外してどうするの」

善子「あ、こら! それは私のリトルデーモンの証なんだから外したりしちゃ」

花丸「外れたずら」カチャンッ

曜「っふぅ……」

ルビィ「ピギィ!!?」

花丸「やっぱりおかしいと思った。犬にしては人に似すぎてるもん」

曜「ありがとう花丸ちゃん……。私、善子ちゃんに犬になる呪いをかけられて……」

善子「な、何言ってるのよ曜さん! ほら、ずら丸も早く首輪戻して」

ルビィ「ルビィの上着貸してあげる」サッ

曜「二人ともありがとう」ギュッ

ルビィ「わぁ……♡」

花丸「曜さん、裸で抱きつくのはやめるずら……♡」

善子「何よさっきまで汚そうに見てたくせに! 曜さんも曜さんよ! 私より二人を選ぶなんて最低!!」

曜「ごめん善子ちゃん、やっぱり私、善子ちゃんとは付き合えないよ……」

ルビィ「善子ちゃんこんなの犯罪だよ!? 分かってるの!?」

花丸「こんなことするなんて最低……」
0009名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:56:03.87ID:UUQGlarc
善子「……何なのよもう」

善子「せっかく拾ってあげたのに!! あんなに優しくしてあげたのにっ!!」

善子「こんな犬拾うんじゃなかった!! さっさと保健所に連れて行かれればよかったのよ……!」ダッ

ガラッ!

ドスンッ

善子「いったぁ……」

ダイヤ「警察の方をお連れしました」

警察1「あなたが津島善子さん? 詳しいことは署で聞くから」ガシッ

善子「えっ、えっ!?? 意味が分からないわ……」

警察2「あなた……辛い思いをしたでしょう。もう大丈夫よ」ナデナデ

曜「……♡」スリスリ

善子「私の曜さんに触らないで! 離しなさいってば!!」

ルビィ「何言ってるの善子ちゃん……」

警察1「かわいそうに……気が変になってしまったのね」

花丸「善子ちゃん、塀の中でも元気でね」ノシ

ルビィ「花丸ちゃん、檻だよ」

花丸「あっ……うん、檻の中でも元気で」ノシ

善子「くっ……! あんた達ねぇ!!」

曜「ねーねーおまわりさん! 今度ランチ行きませんか??」

警察2「あら……♡」

善子「こんのバカ犬! 覚えてなさいよーーーっ!!!」

警察1「ほら、大人しくして。後でドッグフードあげるから」グイグイ

善子「うぅ……どうして私がこんな目にぃ……」ズルズル

善子「誰か助けてよ……」グスッ
0012名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:57:38.94ID:UUQGlarc
 善子の部屋

善子「うわぁぁあぁっ!!?」バサッ

善子「はぁ、はぁ……」

善子「何よ……夢だったの?」ホッ

コンコンッ

「善子ー? いつまで寝てるつもりなの?」

善子「……」

「善子、入るわよ」ガチャ

善子「何よ」

善子ママ「起きてたなら返事くらいしなさい」

善子「せっかくのお正月くらい休ませて」

善子ママ「新年早々おねしょなんて、先が思いやられるわね……」

善子「え……」グッショリ

善子ママ「ほら、片付けはしておいてあげるから。早くシャワー浴びてらっしゃい」

善子「うん……」

善子ママ「ずいぶん派手に漏らしたわね。布団乾くといいんだけど……」ハァ

ガチャ バタン

 お風呂

キュッ ザー

善子「冷たっ!!」

ザー

善子「うぅ……新年早々ついてないわね」ハァ

ザー バシャバシャ

善子「……」

バシャバシャ

善子(何だかすごく変な夢を見た気がする……)

キュッ

プシュッ モコモコ

善子(そういえば曜さん……お正月はパパの実家に行ってるのよね)
0013名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:58:30.51ID:UUQGlarc
善子(しばらく会えないのか……)

モコモコ

善子(寂しくなんてないんだから。メールも電話もくれるし、大好きって言ってくれる……)

善子「私も大好きよ」フフッ

善子「……」カァアア

キュッ ザー

善子(鏡に話しかけるなんてどうかしてるわ)

善子(……)

バシャバシャ

善子(会いたい……)

コンコンッ

「善子ー?」

善子「何よー」

「曜ちゃんから電話来てたわよ。後でかけ直すって言っておいたわ」

ガラッ!

善子「勝手に出たの!?」

善子ママ「ごめんなさい。でもずーっと鳴ってるんだもの」

善子「変なこと言わなかったでしょうね」

善子ママ「言うわけないじゃない。あ、でも……」

善子「何よ」

善子ママ「曜ちゃんったら私のことずっと善子だと思ってたみたいで、私が言うまで気づかなかったのよ」クスクス

善子「なっ……!? 絶対わざとだわ……」

善子ママ「それはそうと……相手が曜ちゃんとはいえあんまり変なことはしないように」

善子「何か変なこと言ったのね!?」

善子ママ「ううん。聞かなかったことにしておくわ」

善子「あぁ……」フラッ

善子ママ「大丈夫?」

善子「最悪だわ……」

善子ママ「シャワー浴び終わったら先に朝ごはん食べちゃってね。電話はその後でしなさい」

善子「はーい……」
0014名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 14:59:17.04ID:UUQGlarc
ガラッ バタン

「先にごはん食べるのよ? 善子ったら電話し出すと長いんだから」

善子「うるさいわね……」

ザー バシャバシャ

……

 リビング

善子ママ「やっと来たわね。早く食べちゃって」

善子「いただきます」パチン

善子ママ「食べ終わったら流しに持って行ってね」

善子「ママ、どこか行くの?」パクッ

善子ママ「ええ、ちょっとね」

善子「曜さんのママなら曜さんと実家よ」モグモグ

善子ママ「どうして曜ちゃんのお母さんが出てくるのよ」

善子「二人で一緒に初詣でも行こうとしてたんじゃない?」パクッ

善子ママ「……善子こそ曜ちゃんの着物姿見られなくて残念ね」

善子「べ、別に楽しみになんてしてないわよ」モグモグ

善子ママ「そうそう。年賀状届いてたから」サッ

善子「ありがと。後で読むわ」

善子ママ「曜ちゃん、よくこんなの送ってきたわね……」ペラッ

 曜『わん!』

善子「ぶぶーっ!!? げほっ、ごほっ!!」

善子ママ「裸で犬耳つけて首輪……? しかもメッセージが」

善子ママ「『曜ちゃんとお散歩なうに使っていいよ♡』」

善子「こんなの使えるわけないじゃない!」

善子ママ「大事なところは隠れてるみたいだけど、これ裸で撮ったことには変わりないわよね」

善子「ママ、勘違いしないでよね? 曜さんと私はそういう関係じゃ……」

善子ママ「お願いだから部屋の中だけにしてね」

善子「人の話を聞け! 曜さんも何て格好してんのよ!! こんなのハガキで送る!?」

善子ママ「あ、消印がないわ。もしかして自分で届けに来たのかしら」

善子「さすがにこんなの郵便局の人が見たら大変よね……」
0015名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:00:56.24ID:UUQGlarc
善子ママ「何と言うか……かなりきわどい衣装ね。こんなのどこで……」

善子「あれ……?」

善子ママ「そういえば曜ちゃんって衣装係なんだっけ? よくできてるわぁ」ジロジロ

善子「こんな感じの曜さん……どこかで見たような」

善子ママ「これは私も直接見てみたいかも……」ウーン

善子「どこで見たんだっけ……? ええと」

善子ママ「善子?」

善子「待って、もう少しで思い出せそうなの……!」

善子ママ「あっ、ルビィちゃんとダイヤちゃんは仲良く着物姿ね」ペラッ

善子ママ「花丸ちゃんは……山の上で初日の出をバックにハンバーガー食べてる」ペラッ

善子ママ「ん? でも今日が元旦だから……」

善子「あっ!!!」ガタッ

善子ママ「ど、どうしたのよ急に大声出して」

善子「今日の夢だわ!!」

善子ママ「夢? 初夢見たの? 私は疲れてたせいか何も見られなかったわ……」

善子「夢の中で曜さん、このハガキと同じ格好で私と散歩してて……いつの間にか学校についてて」

善子「『犬なんて連れてきて!』ってダイヤさんに怒られて、その後……」

善子「……」カァアア

善子ママ「善子?」

善子「何でもないわよ! 変なこと聞かないで!!」ダッ

善子ママ「ちょっと善子!?」

善子「あっ、ハガキは返して!」バッ

善子ママ「善子が勝手に話し始めたんじゃないの……」ハァ

……

 善子の部屋

ガチャ バタンッ!

善子「ふぅ……」

善子(そうだわ、今日の夢で見たのよ。犬コス曜さんと散歩する夢……)

善子(私がルビィとずら丸に見られながら曜さんのおしっこを飲んで……)

善子(……)カァアア
0016名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:01:43.41ID:UUQGlarc
善子(そういえば初夢って現実になるって聞くわよね)

善子(ってことはこの夢も? ううん、冗談じゃないわ!)

善子(犬コス曜さんを見たくないとは言わないけど、裸同然の姿で外を歩くなんてありえない!)

善子(しかも学校に行くなんて! 夢の中とはいえ何を考えていたのよ私は……)ハァ

善子(この夢が現実になるのを阻止するにはどうしたらいいのかしら?)

善子(……)

善子「まずは呪いをかけさせないようにしなきゃ」グッ

善子「えーと、犬になる呪いは……」ペラッペラッ

善子「……あった! これだわ」

善子「これを絶対にかけないようにしなきゃね……」メモメモ

善子(いい? 絶対にかけちゃだめよ? 何があってもこんな呪い、曜さんにかけちゃ……)

プルル

善子「ひゃあっ!?」ビクッ

善子(曜さんから電話だわ)スッ

善子「もしもし?」

『あっ、善子ちゃん? 中々掛かってこないからまた掛けちゃったよ。ごめんね』

善子「あっ、ううん。シャワー浴びて朝ごはん食べてたのよ。遅くなってごめんなさい」

『善子ちゃんと年を越せなくて寂しいよ……。本当はそっちに残りたかったんだけど』

善子「いいわよ、気を遣わなくても。曜さん、ずっとパパに会いたがってたじゃない」

『うっ……。善子ちゃんよりお父さんを取るなんて最低だよね私』

善子「お正月を逃したらまたしばらく会えないんでしょ? ゆっくりしてきなさい」

『あれ、善子ちゃんならもっとヤキモチ妬くと思ったのにな』

善子「何でよ。曜さんの気持ち、私にだって分かるわよ……」

『あ……善子ちゃんのお父さんって確か』

善子「……」

『ごめんね? 私そんなつもりで言ったんじゃなくてさ……』

善子「気にしなくていいわ。ずっと前からいないんだし、パパのことなんて覚えてないから寂しくないわよ」

『分かった、お父さんに善子ちゃんのパパにもなってくれるか頼んでみる』

善子「は?」
0017名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:02:28.69ID:UUQGlarc
『って言ってもほとんど会えないんだけどね。それでもいい?』

善子「いや、いいとか悪いとかじゃないでしょ」

『お父さんは優しいから、きっと善子ちゃんのことも可愛がってくれると思うよ』

善子「……」

『善子ちゃんも、私に遠慮しないで甘えていいんだからね?』

善子「……パパ」

『あっ、代わるね』サッ

善子「えっ!? ちょっ……」

『あー、どうもこんにちは。娘がいつもお世話になってます』

善子「あっ……い、いえ! こちらこそ曜さんにはいつもよくして頂いて……」

『曜と結婚するって聞いたんだけど……本当?』

善子「えっ……曜さんがそんなことを? その……」

『正直私もびっくりしているんだけどね、初めてできた彼氏だからってものすごく嬉しそうにしているんだ』フフッ

善子「あ……はい。えっ、『彼氏』?」

『津島君、今度挨拶に行ってもいいかな? 曜の選んだ相手がどんな人か見ておきたくてね……』

善子「えっと……」

『ところで明日は外出の予定はある?』

善子「いえ、明日は特に……」

『それじゃ、曜を連れてお邪魔してもいいかな。津島君のご両親にもご挨拶しておかないとだからね』

善子「えっ……その、こ、困ります」

『うん。それでは明日伺います。親御さんにもできれば同席して頂きたいのだが……まあ、無理にとは言わないよ。まずは津島君と話ができれば』

善子「すみません! これ全部曜さんの嘘です!! 私たち結婚するなんてまだ決めてないし……そもそも私女の子だしっ!!」

『あー、お父さんもういいよ。善子ちゃんごめんね? お父さんって一度言い出したら聞かないからさー』アハハ

善子「曜さん!? どうしてこんな嘘ついたのよ!!?」

『嘘なんてついてないよ。私は恋人ができたって話しただけだもん』

善子「じゃあ何で私が曜さんと結婚するなんて話になってるわけ!? しかも私のこと『彼氏』って!」

『ごめん、明日は男装して待っててくれないかな? お願い!』

善子「いやいやいやおかしいから! 誤解を解く努力をしなさいよ!」

『服はお父さんの服着るとかしてうまく誤魔化してよ。一度着るだけなのに新しく買うのももったいないしさ』

善子「……」
0018名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:03:21.52ID:UUQGlarc
『本当なら私が先に行って着替えもメイクもしてあげたいんだけど、私はお父さんと一緒に行かないとなんだ。ごめんね?』

善子「だから……私にはパパなんて」ボソッ

『あー、分かったから! もう少しで終わるから……ね?』

善子「……」

『ごめん、パパが『あの年賀状は何だ』ってうるさいんだ。うまく言い訳しないとだから、また明日ね!!』ピッ

善子「……」

ツーツー

善子「何よ……自分のことばかり好き勝手喋っただけじゃない」

善子「私には服を借りるパパなんていないってば……」グスッ

善子「……」

善子(明日、何時頃来るのかしら? きちんと説明すれば分かってくれるわよね……)

善子(とりあえず、シミュレーションだけでもしておきますか)フゥ

……

…………

【注:善子ちゃんの妄想です】

ピンポーン

善子『はーい! 今行きまーす』タッタッ

ガチャ

曜『善子ちゃーん♡ 会いたかったヨーソロー♡♡』ギュー

善子『わっ、曜さんいきなりくっつかないでよ』

『初めまして、曜の父です』

善子『あ……どうも、すみません上がってください』

『失礼します』

 リビング

善子『お茶……よかったら飲んでください』コトッ

『これはよくできた妹さんだ。ところで、津島君は……』キョロキョロ

曜『あー、お父さん。それなんだけど……』

善子『その「津島君」は私のことなんです』

『……はい?』
0021名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:05:30.35ID:UUQGlarc
曜『ごめんねお父さん。今日は普通の格好しておくようにお願いしたんだけどさ』

『何のことだい? 分かるように説明してくれないかな』

曜『善子ちゃ……津島君は、見ての通り女装趣味があるんだ』

善子『えっ』

『』ピキッ

曜『ね、すごく似合ってるでしょ?』

善子(ちょっと曜さん!? どういうこと!?)

曜(いいから話合わせて)

『その……何だ、申し訳ないけど、どう見ても女の子だよね?』

曜『クオリティ高いよね! でもほら、男の子なんだよ! だって私が好きになるんだもん、男の子に決まってるよ!』

『……本当かい?』

曜『ちゃんと生えてるよ』

善子『余計なこと言わんでいい!!』バシッ!

曜『あいてっ!』ヒリヒリ

『津島君、今ウチの曜を叩いたね?』

善子『あっ……あの、これはその』

『こんな女装趣味のDV男にウチの娘はやらん!! 帰るぞ曜!!』ガタッ

曜『待ってよお父さん! 善子ちゃ……津島君はとってもいい人なんだよ!』

『やっぱり父さんが紹介した男と見合いしておけばよかったんだ!』グイグイ

曜『善子ちゃんのバカ! だから男装してって頼んだのにぃ……』ズルズル

ガチャッ バタンッ!

善子『……』

…………

……

善子「……」

善子「最悪だわ……」

善子(こんなんじゃ話を聞いてもらうどころじゃないわね)

善子(男装するしかない……か)ハァ
0022名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:06:47.37ID:UUQGlarc
……

 ショッピングモール

善子「えーと、メンズファッションのお店は……」キョロキョロ

「あら、あなたもしかして彼氏に似合う服を探しに来たんじゃない?」

善子「えっ」

「隠さなくてもいいのよ。彼氏はどんな服が好み?」

善子「ど、どういうのが好み? ちょっと聞いてみます」アハハ

スッ

善子「……」

 †堕天使ヨハネ†:どんな服が好み?

ピコンッ

善子「返信早っ」

 曜♡善子ちゃん:ん? 男装のことかな?

 曜♡善子ちゃん:善子ちゃんに似合いそうなのは……ゴシック系とか?

善子「それいつもの私じゃないの」

 †堕天使ヨハネ†:明日の私は曜さんの彼氏なんでしょ? もう少しちゃんとした服装がいいと思う

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:じゃあV系!

 †堕天使ヨハネ†:話聞いてた? 曜さんのパパが挨拶に来るのにチャラい格好はNGよ

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:うーん……

善子「……やっぱり男装なんてしないでちゃんと説明すべきかしらね」

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:もしかして今お店? だったらお店の人に代わって

善子「は? 電話じゃないんだから……」

 †堕天使ヨハネ†:お店の人と話したいの? なら電話にしてよ

 †堕天使ヨハネ†:こんなメッセージ見られたくないもの

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:何で女の子が電話に出るの? って怪しまれるよ

善子「それもそうね……」ウーン
0023名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:07:52.15ID:UUQGlarc
「あ、あの……彼氏さんの好み、分かりました?」

善子「あっ、ええと、綺麗めの格好でお願い!」

「綺麗めの格好ですか」

善子「たっ、例えば、彼女のパパと会っても恥ずかしくないような感じの!」

「ふふ、そういうことですか。分かりました、それでは……」スタスタ

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:まだー?

 †堕天使ヨハネ†:何とかなりそうだわ。曜さんのお父さんに会っても恥ずかしくないような格好にすればいいんでしょ

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:まあ、そうなんだけどさ……

「こんなのはいかがですか?」サッ

善子「あっ……いい感じね。これなら怒られることはなさそう」

「あとは、あなたがタイを選んであげたらいいと思うわ」

善子「え? タイって、ネクタイよね? どれがいいのかさっぱり……」

「私がプレゼントするわけじゃないのよ? 彼女のあなたが選んであげたらきっと喜ぶと思う」

善子「えっと……曜さんは」キョロキョロ

善子「これ! 水色の、爽やかな感じ」サッ

「ええ、彼氏さんにとってもお似合いですよ」

善子(私の彼氏見たことないくせによく言うわよ……)

「そうしますとお会計は……ええと、全部で三万五千円ですね」

善子「高っ!!」

「……から半額セールの値引きで一万七千五百円になります」

善子「ま、まあそのくらいするのかしらね……」

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:服決まった? 写真送って!

善子「え……?」

善子「あの、すみません。ちょっと彼氏に見せたいんですけど、写真いいですか?」

「ええ、もちろん」

善子「ありがとうございます」パシャッ
0024名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:09:24.50ID:UUQGlarc
 †堕天使ヨハネ†:こんな感じよ。どう?

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:おっ、いい感じ! 絶対似合うよ!

善子(あっ、着るの私だったんだっけ……)

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:あ、私が作るから買わなくていいよ

善子「え?」

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:いつもの衣装より簡単そうだからすぐ作れると思う

「どうでした?」

善子「あっ、あの……とても気に入ったみたいです」

「そうですか、それはよかったです。それでお会計の方ですが」

善子「すみません、ちょっとお腹が痛くて……失礼します!!」ダッ

「あら……気に入らなかったのかしら」シュン

……

 トイレ

ガチャ バタンッ

善子「ふぅ……」

善子(店員さんには悪いことしちゃったわね……)

善子(ほっとしたらおしっこしたくなってきたわ)スルッ

善子(……)

チョロロ

善子(曜さん、先に言ってくれればよかったのに。危うく買わされるとこだったわ)ハァ

プルル

善子(何よ、今おしっこしてるんだから後で)

プルル

善子(……)

プルル

善子「しつこいわね! 何よ!」スッ
0025名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:10:05.68ID:UUQGlarc
『あ、もしもし? 服買っちゃった!? すぐ返品して!!』

善子「買ってないわよ」

『よかった……。ごめん、先に言っておけばよかったね』

善子「そうよ。明日一日着るだけなのに……ん?」

『どうしたの?』

善子「明日着るのよね? 曜さんが今から作ったんじゃ間に合わないわよ」

『あー、大丈夫大丈夫。先に服渡すから急いで着替えて。五分くらいなら足止めしとくから』

善子「五分!? せめて十分ちょうだい」

『いいよ。そのくらいなら何とかなると思う』

善子「ほっ……」

チョロロ

『あれ? 今もしかして善子ちゃん、おしっこしてる?』

善子「し、してない!!」

チョロロ

『私と話してただけなのに我慢できなくなっちゃったの? 変態さんだねぇ』アハハ

善子「んなわけないでしょ!? おしっこしてたら曜さんから掛かってきたのよ!」

『大好きだよ♡』ボソッ

善子「ひゃんっ」

ジョボボ

『あはは、善子ちゃん面白いね』

善子「私で遊ばないでよ」

『もしかしてこういうの好きだったりする?』

善子「は、はぁ? 何が」

『電話しながらおしっこするの』ジョボボ

善子「えっ、この音……」

『ごめんね……善子ちゃんの声聞いてたら私もおしっこしたくなっちゃってさ』ジョボボ

善子「曜さんもトイレ? 気が合うんだかどうなんだか」フフッ

『ううん、外だよ』ジョボボ

善子「えっ!!?」ガタッ

善子「わっ、足にかかった」
0026名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:10:49.53ID:UUQGlarc
『大丈夫? 私はペットボトルにしてるから心配しないで』ジョボボ

善子「うぅ……もう最悪よ」フキフキ

『善子ちゃんもペットボトルにすればいいのに』チョロロ

善子「誰かに見られたらどうするのよ」

『誰かに見られたら……ふふ♡』

善子「ほ、本当に大丈夫でしょうね!?」

『大丈夫。私が見せるのは善子ちゃんだけだよ』

善子「だといいけど……って別によくないわよ。見せなくていいから」

『ふぅ……』キュッ

善子「ところで曜さん、ペットボトルにしたときってどうしてるの? その、ちゃんと拭いてる?」

『拭いてるよ! さすがに濡れたまま下着を履くのは気持ち悪いよ……』

善子「今拭いてる?」

『拭いてるよ。善子ちゃんは?』

善子「私も拭いてるわよ」

『これってさ……私が善子ちゃんの拭いてて善子ちゃんが私の拭いてるのと同じだよね』フフッ

善子「なっ……発想が気持ち悪いわね」

『あぁ……善子ちゃんの手……♡』

善子「ちょっと変な声出さないでよ!」

『どう? 私の手は』

善子「ど、どうって曜さんの手じゃないし」

『私の手だよ』

善子「よ、曜さんの手……」ドキドキ

『ここ? ここがいいのかな?』

善子「……♡」ドキドキ

『なーんて、これじゃ本当の変態みたいだね。善子ちゃんに嫌われたくないからやめとく』

善子「そう……」

『そういうのは明日会ってからしようよ』

善子「しないわよ」

『したくないの?』

善子「したい……けどしない! せっかく曜さんと久しぶりに会えるのに、いきなりそういうことするなんて」
0027名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:11:36.54ID:UUQGlarc
『嫌?』

善子「まるで私が……曜さんの体しか見てないみたいじゃない」カァアア

『……ふふ♡』

善子「曜さん、今絶対気持ち悪い笑い方してるわね」

『し、してないよ!』

善子「絶対してたわよ」

『酷いなぁもう。曜ちゃんの笑顔を気持ち悪いだなんて』

善子「早く会いたい……」ボソッ

『え?』

善子「何でもない! また後でね」ピッ

善子(……)

善子「はぁ……」フキフキ

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:私も会いたい♡

善子「聞こえてたんじゃない!!」

……

 夜 善子の家 リビング

善子ママ「そういえば、明日曜ちゃん来るんですって?」

善子「な、何でママが知ってるのよ」

善子ママ「曜ちゃんのお母さんが言ってたわ。曜ちゃん、早く善子に会いたくてトイレも行けてないって」

善子「トイレは行って」

善子ママ「それは冗談だと思うけど、私も曜ちゃんの顔を見るの久しぶりだから楽しみだわ」フフッ

善子「えっ、ママ明日家にいるの?」

善子ママ「あらやだ、私がいちゃ困るようなことでもするの?」

善子「しないわよ? しないけど……」

善子(明日は曜さんのパパが来るんだもの……ママがいたら話がややこしくなるわ)

善子ママ「善子がそこまで言うなら、気を利かせてどこか出かけてこようかしら?」

善子「そ、そうよ。曜さんのママと初詣でも行ってきたら? 一日遅れだけど」

善子ママ「あ、それいいわね。後で連絡してみるわ」

善子(ふぅ……)
0030名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:15:29.18ID:UUQGlarc
善子ママ「本当に大丈夫?」

善子「え、何が?」

善子ママ「善子、何か悩んでるように見えるから。私、ちょっと心配なのよ」

善子(鋭い……)

善子ママ「たぶん曜ちゃんとのことなんでしょうね。顔に書いてあるもの」

善子「ま、まぁそうよ」

善子ママ「えーと、『曜ちゃんと結婚したい』ですって?」

善子「言ってないわよ」

善子ママ「違ったか。じゃあ『曜ちゃんと駆け落ちしたい』」

善子「そんなお金ない」

善子ママ「『曜ちゃんのパパに挨拶したい』」

善子「」

善子ママ「ふふ、冗談よ。本気にしないでね」

善子「え、ええ……」

善子(何で今日のママはこんなに鋭いわけ? まさか曜さん、ママにまで言ったんじゃ……)

善子ママ「二人のことは私も応援してるけど、あまり心配かけるようなことはしないでね。もちろん、私だけじゃなくて曜ちゃんのお母さんにも」

善子「わ、分かってるわよ……」

善子ママ「それじゃ、おやすみなさい」ノシ

善子「え、もう寝るの?」

善子ママ「早く寝て、早く朝になってほしいもの」フフッ

善子「……」

ガチャ バタン

善子(私も早く寝て……明日に備えなきゃ)

善子(……)

……

 翌朝 リビング

善子ママ「それじゃ私は出かけるわね」スタッ

善子「お昼は?」

善子ママ「適当に食べて。何なら曜ちゃんに作ってもらったら?」
0031名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:16:09.95ID:UUQGlarc
善子「何で曜さんが」

善子ママ「どうせ呼ぶつもりなんでしょう? 今日帰ってくるみたいだし」

善子「……いつも作ってもらったら悪いわよ」

善子ママ「なら一緒に作ってみたら? 曜ちゃんも喜ぶ気がするけど……」

善子「また今度ね」

善子ママ「……。まあいいわ、行ってきます」ノシ

善子「行ってらっしゃい」ノシ

ガチャ バタン

善子「……」

善子(曜さんにメールしておこう)スッ

 †堕天使ヨハネ†:こっちの準備はOKよ。来るとき早めに連絡してね

善子(これでよし……)

善子(後はお茶の準備でもしておきましょうか)スタッ

ピコンッ

善子「ん……?」スッ

 曜♡善子ちゃん:来たよ。服だけ渡すからちょっとだけドア開けて

善子「ちょっと!? もう来たの!?」ダッ

ガチャ

「善子ちゃん久しぶり」ノシ

善子「お父さんも一緒に?」

「あー、ええと、とりあえず服」つ袋

善子「そうね、すぐ着替えるわ……」スッ

バタン

曜「……」

曜「ふふっ」

……

 リビング

善子「なかなかよくできてるじゃない」サッ

善子「お店のと違って細めだし」スルッ

善子「うん、いい感じだわ」
0032名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:16:58.33ID:UUQGlarc
善子「あとはウィッグ……」

善子「ウィッグは?」ガサコソ

善子「これじゃ女の子ってバレバレじゃない!」スッ

 †堕天使ヨハネ†:ウィッグはないの?

善子「帽子じゃ限界があるわよね……」サッ

善子「どう見ても女の子だわ」ハァ

ピコンッ

 曜♡善子ちゃん:ごめん、ウィッグは作れなかったの。でも帽子被れば誤魔化せるよ

 †堕天使ヨハネ†:部屋の中よ。お父さんに挨拶するのに帽子脱がないなんて失礼でしょ

 曜♡善子ちゃん:じゃ、じゃあ女装趣味の彼氏って設定で

 †堕天使ヨハネ†:曜さんってバカなの?

 曜♡善子ちゃん:とりあえず帽子で誤魔化して。ごめんね

善子「はぁ……」サッ

善子(髪を縛って帽子の中に押し込めば……)ゴソゴソ

善子「まあ、帽子さえ脱がなければ何とか」

善子「こんな感じで大丈夫かしら?」パシャッ

 †堕天使ヨハネ†:どう?

 曜♡善子ちゃん:かわいい

 曜♡善子ちゃん:間違えた、かっこいいよ

善子「……」
0033名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:18:27.13ID:UUQGlarc
善子「まあいいわ、あまり待たせたら悪いし行きましょう」スタッ

……

ガチャ

善子「どうぞ、中へ……」

曜「あっ……ど、どうも曜の父です」

善子「えっ!? 何その格好!」

曜「あなたが津島君かな?」アハハ

善子「何で着物なんて着てきたのよ……」

曜「似合ってるでしょ」

善子「まあね。それよりお父さんは? あまり待たせちゃ悪いわよ」

曜「お父さんは……」シュン

善子「え……?」

曜「ごめんなさい」ペコリ

善子「えっと……お父さん、もしかして来てないの?」

曜「お父さんは……いないんだ」グスッ

善子「実家に帰っちゃったってこと? それならむしろよかったわ」ホッ

曜「……」

善子「ちょ、ちょっと待って」

曜「お父さん、結局お正月も帰ってこれなかったんだ」

善子「でも電話の向こうで楽しそうだったじゃない」

曜「……」

善子「ま、まさか全部曜さんの一人芝居とか……」

曜「えへへ、声マネ似てたかな?」

善子「いや、曜さんのお父さんの声聞いたことないわよ」

曜「『本当に曜を愛してるならここで証明してみなさい』」

善子「似てる」クスクス

曜「はい、証明して」

善子「何でよ。お父さんいないじゃない」
0034名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:19:06.88ID:UUQGlarc
曜「見てるよ。あの海から……」スッ

善子「……」

曜「早く」

善子「え? うーん……」スッ

チュッ

曜「んっ……? 続きは?」

善子「ないわよ。こんなところ誰かに見られたら恥ずかしいもの」

曜「そうだね。お父さんもこれで分かってくれたかな」

善子「ね、ねぇ曜さんのお父さんって……」

曜「ヒント。お父さんは遠い遠いところにいる」

善子「え? クイズ?」

曜「ヒントそのニ。私がお父さんと最後に会ったのはお盆休み」

善子「お盆休み……」

曜「ヒントその三。お父さんとは夢の中でも会える」

善子「もういいわ、やめましょ」

曜「ヒントその四。舟で行けるけど帰れない場所……」

善子「もうやめてってば!」

曜「お父さんは……」

曜「私のお父さんはね……」グスッ

善子「……」ギュッ

曜「うぅっ……」

善子「ごめんなさい」

曜「でも私は泣かないよ」フキフキ

曜「もう子どもじゃないんだし」

曜「それに、今は善子ちゃんがいるからね」

善子「……」

曜「行こっか」スタッ

善子「え? どこ行くのよ」

曜「善子ちゃんを紹介したいんだ。会ってくれるよね?」

善子「……ええ、もちろん」
0036名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:20:27.86ID:UUQGlarc
 神社

善子(そっか……曜さんのお父さんはここに)

曜「善子ちゃんはおみくじ引く?」

善子「え? いいわよ、まずは挨拶が先でしょ」

曜「そうだね」

チャリーン カランカラン

曜「善子ちゃんと結婚できますように」

善子「曜さんのお漏らしが治りますように……」

曜「……」シュン

善子「ごめんなさい、冗談のつもりだったんだけど」

曜「まあいいや。善子ちゃんと初詣に来られただけでもよかったと思わないとね」

善子「初詣? 今日はもう二日よ」

曜「善子ちゃんと年越したかったな……」

善子「……」

曜「お父さんにも会えなかったし……」シュン

善子「バカね。年なら越せるじゃない」

曜「えっ?」

善子「今年から来年にかけて。ちょっと長いけど曜さんと二人なら一瞬よ」

曜「珍しいね、善子ちゃんがそういうこと言うの」

善子「ちょっ、やめてよ! 私が変なこと言ったみたいになってるじゃない!」

曜「……今世から来世にかけて越してもいいんだよ?」

善子「そ、それって」

曜「さっ、おみくじ引こう? あれやんないと新年って感じがしないんだよねー」アハハ

善子「……」
0038名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/01/28(日) 15:22:20.87ID:UUQGlarc
……

曜「おみくじ二本ください!」チャリン

「はい、二百円ちょうどね。ここから引いて」

曜「大吉こい!」ゴソゴソ

善子「……」ゴソゴソ

曜「これだ!」サッ

善子「私はこれ」スッ

曜「えー、なになに? 何だ、末吉か」ハァ

善子「私は大吉だったわ」

曜「えー? いいなぁ」

善子「えっと……『どんな願い事でも叶う一年になるでしょう』ですって? 胡散臭いわね」

曜「私のは……『待人:待てど暮らせど現れない。自分から会いに行くべし』だって!」

「読み終わったらあちらに結んでください。木の枝に結ぶのはやめてくださいね」

曜「はーい!」

善子「どんな願い事でも叶う……か」ボソッ

曜「ん?」

善子「何でもないわ、さっさと結んじゃいましょ」

曜「ところでお姉さん、その格好すごく似合ってますね!」

「え? あ、ありがと……」

曜「巫女さんはみんなバイトだって聞くけど、お姉さんは本物なんじゃないですか?」

「ごめんなさい、私もバイトなんです」

曜「えー? すごく似合ってるのに……」

「……そうかな」エヘヘ

曜「写真撮ってもいいですか?」

「あっ、写真は……恥ずかしいからダメです」

曜「そんなこと言わずにぃ」

善子「やめなさいよ。嫌がってるじゃない」

曜「じゃあお姉さんのスマホで撮ってあげます」

「え? じゃ、じゃあお願いしようかな……」スッ
0039名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:23:02.86ID:UUQGlarc
曜「撮りますよー。はいチーズ」パシャッ

善子「……っ」ビクッ

曜「善子ちゃんの方には向けてないのに」

善子「うるさいわね。苦手なんだもの、仕方ないでしょ」

曜「はい! いい感じに撮れました」

「これが私……」

曜「お姉さんもっと色んな格好してみたくないですか? 実は私、コスチューム作るのが趣味なんです」

善子「変なことに誘わなくていいから」

曜「あっ、私のアドレス教えるのでいつでも連絡ください!」

善子「教えなくていい! ナンパじゃないのそれ!」

曜「違うよ!」

「えーと、ごめんなさい」

曜「うぅ……振られた」シュン

善子「迷惑かけてすみません。ほら、曜さんも謝って」

曜「ごめんなさい……」

「あっ、あの……こちらこそ何かごめんなさい」ペコリ

曜「今度お昼食べませんか? 二人きりだとこの子がヤキモチ妬いちゃうから三人で」

善子「何で私まで」

曜「じゃあ二人きりでもいいの?」

善子「よくないわよ」

曜「ほらね。じゃあ三人だ」

「私、実は年末年始だけこっちに帰ってきてるだけなんです。人手が足りないから手伝うように頼まれてしまって……。だから明日にはもう東京に」

曜「え……」

善子「あなたも大変ね。せっかくのお休みなのに手伝いさせられるなんて……」

「そうだ、写真を撮ってもらったお礼にお二人の写真を撮ってあげますね」

曜「え? いいんですか?」

「はい。とってもお似合いですよ」

善子「お似合いって……」カァアア

曜「善子ちゃん、服のことだよ」

善子「言われなくても分かってるから!」
0040名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:23:42.31ID:UUQGlarc
曜「えへへ。それじゃあ」スッ

パシャッ

善子「きゃっ」ビクッ

「えっ、私が撮るんじゃ……」

曜「これはSNS映えしそうな一枚が撮れたぞ」

曜「『善子ちゃんと巫女さんなう』的な」

善子「変な書き方しないで」

「あの……SNSとか、そういうのはやめてください」

曜「あはは、分かってます。これは私と善子ちゃんの思い出にするだけです」

「それならいいんですけど……」

曜「せっかくなのでデータ要りますか?」

「あ、じゃあ……」

善子「おい」グイッ

曜「え?」

善子「何しれっとアドレス交換しようとしてるのよ」

曜「バレたか」アハハ

「……」

善子「お仕事中にごめんなさい。そろそろ私たちは失礼するわ」

曜「また来年会いましょう」ノシ

「あはは……」ノシ

……

曜「ぶー……」ムスッ

善子「どうしたのよへそ曲げて」

曜「善子ちゃんのせいでアドレス聞き損ねた」

善子「あのねぇ、どうやったら私の目の前で他の人をナンパできるわけ?」

曜「さっきの人は純粋に色んな衣装着てもらいたかっただけだもん……」

善子「……」

曜「別に善子ちゃんにヤキモチ妬かせようなんて思ってないよ」

善子「私じゃなくてもあれはダメだと思う」

曜「そうかなぁ……」
0041名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:24:22.53ID:UUQGlarc
善子「私がいなかったらアドレス交換どころかランチまで行ってそうね」

曜「かもね」

善子「それって浮気なんじゃないの」

曜「可愛い子とか綺麗な人は好きだけど、善子ちゃんへの好きとは違うよ」

善子「はいはい、どうせ『おしっこ飲ませ合うのは善子ちゃんだけだよ』とか言うんでしょ」

曜「あ、うん」

善子「いや……他になかったの? 一応恋人同士なのよ?」

曜「さっき神様にもお願いしたんだけど、聞いた? 『善子ちゃんと結婚できますように』って」

善子「口に出して言うところがわざとらしかったわね」

曜「そういう善子ちゃんこそ、何なの? 『曜さんのお漏らしが治りますように』って酷くない?」

善子「あれはわざと聞こえるように言ったのよ」

曜「善子ちゃん、自分のおみくじ思い出してよ。何て書いてあった?」

善子「え? えっと……大吉だったのは覚えてるわ。それがどうかしたの?」

曜「『どんな願い事でも叶う一年になるでしょう』だよ」

善子「あぁ、そうだったわ。胡散臭いけど、本当なら嬉しいわね」

曜「よりによって私のお漏らしが治りますようにだなんて……」

善子「いいじゃない、学校で漏らさなくなったら曜さんも嬉しいでしょう?」

曜「善子ちゃんとトイレ以外でおしっこできなくなっちゃう」

善子「一人でして。お願いだから」

曜「やめてよ!! そのお願いが叶っちゃったら私……」

善子「まさか。ただのおみくじでしょ」

曜「一人でトイレでしかおしっこできなくなるなんて……おしっこの楽しみがなくなっちゃうよ」

善子「おしっこに楽しみも何もないわよ」

曜「ここのおみくじは当たるんだよ。去年だって半信半疑だったけど結局全部的中したもん」

善子「おみくじなんてたいていの人に当てはまるような抽象的なことしか書いてないんだから」

曜「恋愛運が最高で、水難の相が出てた」

善子「ピンポイントすぎるわ」

曜「恋愛運は善子ちゃんに会えたこと、水難の相は……言わなくても分かるよね」

善子「まあ、ここのおみくじが本物だとして」

善子「本当に私はどんな願い事でも叶っちゃうの? そんなことあるわけないじゃない」
0042名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:25:04.01ID:UUQGlarc
曜「実際もう叶ってるよ」

善子「何よ、『曜さんと一緒にいられますように』なんてお願いしてないわよ」

曜「今ものすごくおしっこしたいのに全然出せないもん」

善子「え?」

曜「善子ちゃんが私にお漏らしさせないようにお願いしたからだよ!」プルプル

善子「よかったじゃない。本当ならトイレまで漏らさずに済むわね」

曜「今ここでしたいのにできないの! 善子ちゃんのせいだよ!!」

善子「今ここでしないで。トイレに行ってからして」

曜「苦しい……! 出したいのに出せないのがこんなに苦しいなんて」プルプル

善子「だから早くトイレに……」

曜「今すぐさっきのお願い取り消して! お願い!!」

善子「残念だけど曜さんのおみくじは大したこと書いてなかったわね。大人しくトイレまで行きなさい」

曜「苦しいよ……善子ちゃん助けて……」プルプル

善子「よ、曜さん顔色悪いわよ? 早くトイレに行かないと……」

曜「お願い! ここでさせてください……」

善子「私は神様じゃないから知らないってば」

曜「ねぇ本当に……あっ、もうダメ……」プルプル

善子「……」

曜「善子ちゃん!!」プルプル

善子「分かったわよ! ここでしていいわ!」

曜「あっ」

ショワァ

善子「バカっ! 着物が汚れちゃう……」パッ

曜「ありがと……」

ジョボボ

善子「ね、ねぇもしかして曜さん」

曜「あぁ……♡」

ジョボボ

善子「下着、してない?」
0043名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:26:01.91ID:UUQGlarc
曜「え? うん……」

ジョボボ

善子「寒くないの?」

曜「えへへ、ちょっとだけね」ズズッ

ジョボボ

善子「風邪引いても知らないわよ」

曜「うん……」

チョロロ

善子「終わり? ティッシュあげるからそれで拭いて」ガサゴソ

曜「えへへ。新年初お漏らしが善子ちゃんの前だなんて」

善子「昨日は漏らさなかったのね」

曜「実家にいたから」

善子「……」

曜「善子ちゃんの初お漏らしも見たいなぁ」

善子「言うと思った」

曜「したくなったら教えてね」

善子「……」

曜「善子ちゃん?」

善子「実はもう……昨日漏らしちゃったのよ」カァアア

曜「え」

善子「夢の中に曜さんが出てきて……それで」

曜「夢の中の私ずるい! 善子ちゃんの初お漏らしを見るのはこっちの私でしょ!?」

善子「みんなに嫌われちゃう夢だった」

曜「善子ちゃんの初お漏らし、私も見てみたかったなぁ」

善子「本当のことを知ったら、みんな嫌いになるかしら」

曜「ん? 何の話?」

善子「ううん、何でもないの。拭き終わったら行くわよ」

曜「あっまだ拭いてなかった……」フキフキ

善子(隠していてもいつかバレるときが来るかもしれない……)

曜「ってもうほとんど乾いちゃってるよ……」
0044名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:26:41.48ID:UUQGlarc
善子(恋人なのは認めてくれても、こんなことしてるなんて……)

曜「善子ちゃん、ウェットティッシュある?」

善子(やっぱり普通じゃないわよね)

曜「ねぇ、聞いてる? ウェットティッシュ!」

善子(……)グスッ

曜「えっ」

ギュッ

善子「もしみんなに嫌われても、曜さんのことは嫌いにならないから……」

曜「どうしたの急に」

善子「私のことも……その」

曜「ウェットティッシュ……」

善子「嫌いにならないでね……?」グスッ

曜「あーだめだ完全に乾いちゃった」

善子「ごめんなさい、変なこと言って」フキフキ

曜「ついでに私のも拭いてほしいな」

善子「もう乾いたんじゃなかったの」

曜「私の話聞いてたんだね」

善子「曜さんは私の話聞いてなかったわね」

曜「聞いてたよ? えーと、私のことは嫌いになってもおしっこのことは嫌いにならないで……みたいな感じ?」

善子「違うわよ」

曜「あっ、逆だね! おしっこのことは嫌いになっても、私のことは嫌いにならないでください!」

善子「もういいわ。乾いたならとりあえずそれで我慢しなさい。帰ったらシャワー浴びればいいでしょ」

曜「ウェットティッシュは?」

善子「ないわよ! 曜さんのおしっこで濡れたティッシュだけ!」

曜「そっか……善子ちゃんのおしっこでウェットティッシュを作ればいいんだ!」

善子「は?」

曜「どうして今まで思いつかなかったんだろう……? 私のバカ!」バシッ

善子「……新年早々ついていけないわ」ハァ

曜「今年も全速前進ヨーソロー! であります!!」ゞ

善子「はいはい」
0046名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:28:48.41ID:UUQGlarc
曜「もう、真面目に聞いてよ」

善子「私の話も聞いてくれたらね」

曜「聞いてるよ! 善子ちゃんがみんなに嫌われちゃったけど私だけは善子ちゃんのことを死ぬまで愛し続けたとかそんな話でしょ?」

善子「だったらいいんだけど」

曜「そんなに嫌な夢見たの?」

善子「嫌な夢よ。私たちのことがみんなにバレて……」

善子「……この際だから全部話すわ」

曜「……」

善子「夢の中で私は裸の曜さんを散歩させてて」

善子「学校に連れて行ったらダイヤさんに怒られて」

善子「曜さんがお漏らしするから私が仕方なく飲んであげて」

善子「それを見てたルビィとずら丸に嫌われちゃう話」

曜「……」

善子「しかも私はダイヤさんが呼んだ警察に捕まって終わり」

善子「嫌な初夢よ」

曜「善子ちゃん、新年からぶっ飛ばしてるね……」アハハ

善子「曜さんが引くのはおかしいと思う」

曜「私も似たような夢見たけどね。善子ちゃんが巫女服着て私のことお祓いしてくれる夢」

善子「何それ。だからさっき巫女さんに食いついてたの?」

曜「ううん、あの人はすごく似合ってたから」

善子「あっそ」

曜「お祓いの聖水を頭からかけてくれたんだけど……」

善子「まさかそれが私のおしっこだったとか」

曜「氷水で死にかけた」

善子「私のおしっこは?」

曜「善子ちゃんのおしっこは出てこなかったね」

善子「どこが私の夢と似てたのよ」

曜「お互いコスプレしてたでしょ? それにお正月っぽい夢だった」

善子「私のは特にお正月っぽくはなかったけど」

曜「ダイヤさんの誕生日」
0047名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:29:17.32ID:UUQGlarc
善子「あぁ、そういうこと……って関係ないでしょ」

曜「あとはお互い夢の中では会ってたってことくらいかな」アハハ

善子「それは……まあ」

曜「本当は一緒にいたかったよ」ギュッ

善子「……私もよ」

曜「久しぶりにお父さんに会えるって言うから実家に帰ったのに、やっぱり仕事で帰って来てないし」

善子「船長さんって大変ね」フフッ

曜「こんなことならお父さんなんて放っといて善子ちゃんとイチャイチャしてればよかった」

善子「ん? そういえば曜さんのお父さんって」

曜「あはは、死んでないよ」

善子「じゃあ朝の変なクイズは……」

曜「お父さんは遠いところにいるってやつ? 本当だよ」

善子「舟で行けるけど帰ってこれない場所とか」

曜「帰ってこれてないじゃん」

善子「そうね」

曜「お父さんと会えないのは善子ちゃんだけじゃないよ、って言いたかったの」

善子「え?」

曜「あっ、ううん! ええと、お父さんと会えなくても私がいるよ、かな?」

善子「そんなこと言うためにあんな芝居したわけ?」

曜「えへへ。普通に言っても嫌味になるだけかなって思って」

曜「私も同じくらいとは言わないけど、それなりに寂しい思いはしてるんだよって……善子ちゃんにも分かってほしかったかな」

善子「悪いけど全然分からなかったわ」

曜「できれば善子ちゃんに、『曜さんには私がいるわ』って言ってほしかった……」アハハ

善子「分からないわよそんなの! 服まで選びに行った私がバカみたいじゃない!」

曜「でもすごく似合ってる」

善子「男装までさせて! こんなところ誰かに見られたらどうするつもり!?」

曜「似合ってるよ」ギュッ

善子「抱きついたって誤魔化されないわよ」

曜「善子ちゃんが私の彼氏だったらどんな感じかなぁ、って思ってね」
0049名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:31:32.77ID:UUQGlarc
善子「何よ……私が女の子じゃ不満なの?」

曜「ううん。見てみたかっただけ……それに」

曜「どんな格好してても善子ちゃんは善子ちゃんなんだって分かったし」

善子「……もう少し彼氏っぽくしてあげればよかったかしら」

曜「してくれるの!?」

善子「しないわよ。もうネタばらしされたんだし」

曜「『津島君、曜を幸せにしてやってほしい』」

善子「誰?」

曜「お父さんのマネ」

善子「全然似てないわね」

曜「そっか、善子ちゃんは電話で話したんだったね」

善子「え?」

曜「電話は本当だよ」

善子「そうだったの? でも曜さん、お父さんとは会えなかったのよね?」

曜「家の電話でお父さんと国際電話が繋がってて、善子ちゃんとどうしても話したいって言うから受話器とスマホをくっつけたの」

善子「どうりで雑音が入るわけだわ……」ハァ

曜「しばらく会えなそうなんだけど、これならたぶん信じてくれたんじゃないかな?」

善子「この格好ならってこと? 私が曜さんの彼氏って言うのはさすがに冗談よね」

曜「あ、ううん。それ勝手にお父さんが彼氏だと思ってるだけだから」

善子「え……」

曜「恋人ができた、とは言ったんだけどね。女の子だとは言わなかったから」

善子「言いなさいよ! 私のこと本当に男の子だと思ってるじゃない!」

曜「面白いからそのままでもいいかなって」アハハ

善子「よくない! 私が男装趣味の女子なんて知られたら終わりよ!」

曜「あはは……うん??」

善子「あっ」

曜「善子ちゃん、男装好きなの?」

善子「べ、別に? 今回は曜さんに頼まれたから仕方なくやっただけで」

曜「普段からしてるの? どんな服が好み?」

善子「本当にしてないってば! 今回着てみて、たまにはこういうのもいいかな……なんてちょっとだけ思ったり思わなかったり……」カァアア
0050名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:32:15.12ID:UUQGlarc
曜「男装が?」

善子「曜さんの彼氏が!!」

曜「……やだ、恥ずかしい」カァアア

善子「だから恥ずかしがるポイントおかしくない!?」

曜「せっかくだからもっと彼氏っぽいことしてよ」

善子「は?」

曜「せっかく私が作ったんだよその服」

善子「こんなことのためによく作ったわね……」

曜「善子ちゃんが彼氏だったらどんな感じかなーって想像しながら作ってみました」エヘヘ

善子「曜さんって本当に男の人の服見たことある?」

曜「あるよ! 失礼な」

善子「男の人の服は胸のことなんて考えて作られてないわよ」

曜「そ、それはいいじゃん。着やすかったでしょ?」

善子「あとこんなにウエスト締まってない」

曜「善子ちゃん細いから……」

善子「それにこんなにお尻強調されてない!」

曜「善子ちゃんのお尻好きだもん」

善子「変態か! おかげでどう見ても男装してる女の子よ!」

曜「善子ちゃんの可愛さまでは隠せなかったね」アハハ

善子「そういう問題じゃないから……」

曜「でもほら、そのおかげで善子ちゃんが私の一日彼氏になってくれるって言ってくれたわけだし」

善子「一日署長みたいな言い方しないでよ……」

曜「さっきの巫女さんもお似合いだって言ってくれたよ?」

善子「あれは……どっちの意味なのかしら」

曜「たぶん両方だね。服がよく似合ってるってことと、私たちがお似合いってこと」

善子「曜さんと初詣に来るなら、私も着物が着たかったわ……」

曜「うん。じゃあ明日は私が彼氏役するから善子ちゃんは着物着てよ」

善子「は? 初詣って何度もしないんだけど? そもそも今日は一月二日じゃない!」

曜「だから昨日はごめんってば」

善子「いいわよもう。どうせ曜さんは私なんかよりお父さんを選ぶんだから」
0051名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:32:55.30ID:UUQGlarc
曜「えっ」

善子「どうせならそのまま海外まで会いに行けばよかったのに」

曜「……」

善子「何なら私じゃなくてお父さんと結婚したら? お父さんのこと大好きなんでしょ」

曜「お父さんはもうお母さんと結婚してるよ」

善子「してなかったらするの?」

曜「しないけど」

善子「はぁ……私にもパパがいたら曜さんにも同じ思いをさせてあげられるのに」

曜「まさか。善子ちゃんがパパに抱きついてもヤキモチ妬いたりしないよ」アハハ

善子「……」

曜「えっ!? 善子ちゃん、もし私がお父さんに抱きついてたらヤキモチ妬くの? お父さんだよ!?」

善子「妬くに決まってるでしょ!? 曜さんが他の人に抱きつくなんて! 他の人にあんな笑顔見せるなんて!!」

曜「お父さんなのになぁ」

善子「お父さんでもよ! あのね、曜さんはもう自分の歳を考えたほうがいいわよ? もう子どもじゃないんだから」

曜「何歳になっても親子は親子だよ」

善子「そうじゃなくて! その……曜さんの体で抱きつくなんて……」

曜「えっ」

善子「えっ、本当に抱きついてるの?」

曜「ううん。もう何年も抱きついてないけど」

善子「ならこれからも抱きつかないで! いくら好きでも抱きつくのはダメ!」

曜「お風呂は?」

善子「お風呂もよ!! まさか一緒に入ったりしてないでしょうね!?」

曜「入りたいけど……もう十年以上入ってないな」

善子「入りたいとか言わないで! あんまりお父さんを困らせるんじゃないわよ……」

曜「あのさ、もしかしてお父さんが私のことそういう目で見るとでも思ってる? 親子なんだけど」

善子「わ、分からないじゃないそんなこと!」

曜「私のお父さんを悪く言われてるみたいで何か嫌だな」

善子「それは……ごめんなさい」

曜「分かればいいよ」

善子「……」
0053名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:34:52.50ID:UUQGlarc
曜「なーんてね、本当はもうずーっと会ってないんだ。もし会っても、お風呂に入りたいとは思わないかなぁ」アハハ

善子「お盆に帰ってくるんじゃないの?」

曜「うん。いつの間にか部屋まで来てるんだよね」

善子「ね、ねぇそれって……」

曜「変だよね? お父さんは遠くの海の向こうにいるのに連絡もしないで帰ってくるんだよ」

善子「……」

曜「それに抱きつこうとしてもなぜかうまくかわされちゃうんだよね」アハハ

善子「こ、この話やめましょうか」

曜「気のせいか透けてるようにも見えたし……」

善子「やめましょ。ね?」

曜「……」

善子「お腹空いたわ! 屋台で何か食べない?」

曜「善子ちゃんは食べてばっかりだね」

善子「そんなに食べてばっかりのイメージないでしょ」

曜「私にはあるけど」

善子「やめなさいよ。食いしん坊キャラはずら丸一人で十分なんだから」

曜「私の料理もたくさん食べてくれるから嬉しいんだ」エヘヘ

善子「それは曜さんの料理だから……」

曜「私のせいで太ったらごめんね?」

善子「そのときは曜さんに責任取ってもらうだけよ」

曜「それって……善子ちゃんをお嫁に貰うってことかな」

善子「ダイエットに付き合うってことよ! お嫁に行けなくなるまで太るなんてさすがにあり得ないわよ」

曜「みんなそう思ってただろうね」

善子「え……」

曜「まあ、太ったせいにしておけばとりあえず安心できるだろうけど」

善子「な、何の話?」

曜「善子ちゃんは三桁になっても私がいるから大丈夫だね」

善子「いや、だから勝手にそういうキャラにしないでよ……」

曜「でも私としては今のスレンダーな善子ちゃんが好きだなぁ」チラッ
0054名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:35:49.45ID:UUQGlarc
善子「あ? 今のどこ見て言った?」

曜「ううん、何でもない! とにかく善子ちゃんが太らないように毎日スリーサイズを測らないとだね」

善子「ウエストだけでいいわよ」

曜「ウエストならいいんだ?」

善子「よくない! そもそも測らなくていいから」

曜「安心してね。どんな善子ちゃんでも私は好きだから」

善子「あっそう。気持ちだけ貰っておくわ」

曜「私も貰ってくれると嬉しいな」

善子「いつかね」

曜「待ってるよ」

善子「曜さんの方から来てくれないの?」

曜「私からのプロポーズはしたんだからさ、そのときは善子ちゃんからしてよ」

善子「さっきのおみくじ忘れたの?」

曜「え?」

善子「曜さんのおみくじよ」

曜「あぁ、『待人:待てど暮らせど現れない。自分から会いに行くべし』ってやつ?」

善子「そうよ。あれは曜さんの方から会いに来なさいってことでしょ」

曜「あ、そっか。そういうことだったんだ」

善子「待ってるから」

曜「うん。そういうことなら行くよ」

善子「約束だからね?」

曜「約束」スッ

善子「指切り? いいわよ」スッ

曜「と見せかけて恋人繋ぎ」ギュッ

善子「……今日だけだからね?」

曜「彼氏と恋人繋ぎなう……っと」パシャッ

善子「やめなさい」

曜「あ、でもこれだと本当に彼氏ができたんだと誤解されそうで嫌だなぁ」スッ

曜「彼氏(♀)と恋人繋ぎなう」スッ
0055名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:36:45.02ID:UUQGlarc
善子「まあ、それなら……」

曜「えへへ」

善子「後で私にも頂戴」

曜「うん」

善子「……」ギュッ

曜「善子ちゃんはアップしないの?」

善子「SNSに? しないわよ」

曜「してくれてもいいのに」

善子「こんなの他の人には見せたくないもの」

曜「ヤキモチかな?」フフッ

善子「ち、違っ……」

曜「大好きだよ」

善子「あっそ……」カァアア

曜「幸せすぎて死んじゃいそう」アハハ

善子「大げさなんだから」

曜「今日は付き合ってくれてありがとね」

善子「何言ってるのよ。これからもずっと付き合わせるんでしょう?」フフッ

曜「うん」

善子「仕方ないから付き合ってあげる」

曜「……」ギュッ

善子「……」

曜「今日の善子ちゃんは私の彼氏だからね」

善子「だから何よ」

曜「こういうとき、どうするか知らないの?」

善子「……」

曜「教えてあげようか」スッ

善子「……」チュッ

曜「んっ……」

善子「合ってた?」

曜「正解」
0056名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 15:39:05.27ID:UUQGlarc
善子「本当に今日だけだからね!? 明日から絶対やらないから!」カァアア

曜「今日はたくさん甘えなきゃかなー」

善子「……そうよ、今日だけなんだから」

曜「えへへ」


おね正月編・前編 終わり
0060名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:53:45.77ID:UUQGlarc
曜「それはそうと、ウェットティッシュは?」

善子「しつこいわね。自分で舐めて綺麗にしたら?」

曜「私、そんなに体柔らかくないよ……」

善子「柔らかかったら舐めるの?」

曜「善子ちゃんのお願いなら」

善子「……」

曜「この場合は善子ちゃんしか舐める人がいないから善子ちゃんだね」

善子「は?」

曜「善子ちゃんが綺麗にしてくれないとカブれちゃうかも……」

善子「いつもどうしてたのよ……」

曜「いつもは鞄にウェットティッシュがあるからね。でも今日は着物でしょ?」

善子「はぁ……仕方ない」

曜「本当に舐めてくれるの!? さすが私の彼氏、男前だねぇ」

善子「屋台で何か買ってウェットティッシュ貰ってくるわよ」

曜「舐めてくれないんだ……」シュン

善子「こんなところでやったら警察呼ばれるでしょうが!」

曜「家に帰ったら舐めてくれる? なら拭かないで我慢しようかな」

善子「嫌よ。曜さんだってこのまま帰るつもりないでしょ?」

曜「え、この後どこか行くの?」

善子「行かないの!?」

曜「どこ行きたいの」

善子「どこって……せっかくこんな格好してるんだもの、いいじゃないデートくらいしたって」

曜「そっかぁ」ニヤニヤ

善子「何よ気持ち悪い笑い方して」

曜「善子ちゃん、私とデートしたかったんだね」ニヤニヤ

善子「曜さんはしたくなかったの?」

曜「したかったよ。会えない間ずーっと善子ちゃんのこと考えてたもん」

善子「お父さんのことは」

曜「お父さんのことも少し考えたよ。九割くらいかな」

善子「ほとんどお父さんのことじゃない!」
0061名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:54:32.67ID:UUQGlarc
曜「たまーにしか会えないお父さんに会いに行ってるのに善子ちゃんのことも一割考えてたんだよ? すごくない?」

善子「知らないわよそんなの。私にはお父さんなんて……」

曜「……そっか」

善子「そうよ」

曜「今更なんだけどさ、私がこういう冗談言うのって不謹慎かな?」

善子「他の人に言ったら間違いなく嫌われるわね」

曜「でも善子ちゃんは嫌いにならない?」

善子「私は……むしろ下手に気を遣われる方が嫌って言うか」

曜「でも会いたいでしょ?」

善子「それは……まあ、顔くらいは見てみたいかもね」

曜「私が善子ちゃんのお母さんと結婚すれば見せてあげられるかな」

善子「は?」

曜「お父さんの顔。何なら善子ちゃんに妹を……」

善子「本気で気持ち悪いからやめて」

曜「うぅ……」

善子「気を遣われるのは嫌いだけど、曜さんはもう少し遣ってもいいと思うわ」

曜「私がお父さんじゃ嫌?」

善子「そ、そんなこと言ってないけど」

曜「ほら善子おいで。パパが高い高いしてあげるぞー」

善子「……楽しい?」

曜「恥ずかしい」カァアア

善子「ならしなくていい」

曜「でも善子ちゃんのお母さんが私と結婚してくれるかは微妙だな」

善子「しないでしょ。娘の恋人となんか」

曜「娘にお父さんの顔を見せてあげたいとの一心でもしかしたら……」

善子「ないわよ」

曜「絶対に?」

善子「……ない、と思う」

曜「帰ったら聞いてみようよ。私はあると思うなー」
0062名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:55:05.37ID:UUQGlarc
善子「ダメだから。私には気を遣わなくていいけどママには遣ってあげて」

曜「前の旦那さんのことなら私が忘れさせてあげます……とか?」

善子「どんな気の遣い方よ!!」

曜「分かってるよ。私だってママに嫌われたくはないからね」

善子「冗談もほどほどにしなさいよ。特に私以外の相手には」

曜「善子ちゃんは何でも笑って許してくれそうだけどね」

善子「そんなに優しくないわよ」

曜「でも嫌いにならないでくれるんでしょ?」

善子「ならなくても笑って許すとは限らない」

曜「そっか、うん。じゃあどこまで笑って許してくれるか試さないとだ」

善子「試すのはいいけど本当に嫌いになるようなことはやめてよね」

曜「試すのはいいんだね」

善子「ダメって言っても絶対やるもの」

曜「さすが善子ちゃん、私のことは何でも知ってるね」

善子「誰だって分かるわよそのくらい」

曜「じゃあ私が何を食べたいか当ててみて」

善子「は? お昼にってこと?」

曜「そう。この後」

善子「ヒントちょうだい。今この神社にある?」

曜「うん」

善子「お金で買える?」

曜「えーと、うん。たぶん買える」

善子「何よそれ、普通に屋台で売ってるものじゃないの?」

曜「売ってたら買い占めたいね」

善子「私……とか言わないわよね?」

曜「い、言わないよ! さすがに他の人もいるし、そういうことは……」カァアア

善子「何だ、違うのね」

曜「そこは善子ちゃんって言ってほしかった?」

善子「次の質問。甘いもの? それとも辛いもの?」

曜「甘いもの……かな?」
0063名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:55:47.45ID:UUQGlarc
善子「冷たいもの? 温かいもの?」

曜「どうだろう? キンキンってことはないと思う」

善子「かき氷ではないみたいね」

曜「冬だよ? かき氷屋なんてあるわけ……」

曜「あった」

善子「季節感なんて関係ないのよ」

曜「全然売れてなさそうだけど」

善子「ふわふわしてる?」

曜「ふわふわ……うん、たぶんしてる」

善子「分かったわ、答えはわたあめね!!」

曜「ぶっぶーですわ!」

善子「……」

曜「あ、今のはダイヤさんのマネです」

善子「言われなくても分かるけど……」

曜「正解は……」

善子「待って。わたあめじゃないとしたら何? まさか『わたがし』とかそういうオチ?」

曜「そんないじわるしないよ。『からあげ』でも『げあらか』でも正解だよ」

善子「からあげだったの!? 全然ふわふわしてないけど!?」

曜「今のは例え」

善子「……ふわふわしてるからあげってどんなのか食べたくなったじゃない」

曜「今度作ってみる」

善子「無理しなくていいわよ」

曜「ベーキングパウダー入れたらふわふわになるかな?」

善子「いいから次。えーと、ここにあるのは……」

曜「屋台では売ってないよ」

善子「え? そうなの?」

曜「うん」

善子「じゃあ……それって食べ物じゃなかったり?」

曜「一般的には」
0064名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:56:27.03ID:UUQGlarc
善子「……私?」

曜「だから違うって」

善子「あっ! 分かったわ!!」

曜「ふむ」

善子「さっきの巫女さんね!? イエスだったら思いっ切り引っ叩く!!」

曜「あっ……それも悪くないかも」

善子「今のはどっちに対してよ……」

曜「両方だね」

善子「うぇ……」

曜「正解言ってもいいかな?」

善子「言わないで! 食べ物じゃないとしたら、飲み物?」

曜「ううん。おしっこじゃないよ」

善子「いや、おしっことは言ってないけど……」

曜「答え言ってもいいかなぁ」

善子「柔らかい? それとも硬い?」

曜「すごく柔らかそう」

善子「ここから手に届く範囲にある?」

曜「ある。いい質問だね」

善子「私でしょ」

曜「違うよ」

善子「私以外にないもの」

曜「違う」

善子「じゃあ何よ。逆にここまできて私じゃないとか意味が分からないわ」

曜「善子ちゃんの……」

善子「やっぱり私じゃない。答えがあまりにもすぐ出ちゃったからつまらなくて嘘ついたのね」

曜「っ……」

チュッ

善子「んっ……ちょっと、私じゃなかったんでしょ?」

曜「やっぱり善子ちゃんでいい」

善子「は? クイズの意味ないじゃない……」
0065名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:57:08.73ID:UUQGlarc
曜「善子ちゃん見てたらどうでもよくなっちゃった」

善子「真面目に考えた私がバカだったわ」

曜「ねぇ、他の人がみたら彼氏彼女に見えるかな?」

善子「さあね。男装が趣味の女の子とお漏らしが趣味の女の子にしか見えないかも」

曜「善子ちゃん、なにげにその格好気に入ってるでしょ」

善子「曜さんが私のために作ってくれた服だもの、当然よ」

曜「そのタイ……私の色でしょ」

善子「曜さんだったらこれを選ぶかなって思っただけよ」

曜「えへへ。今度はウェディングドレス作ろうかな」

善子「この前着て写真撮ったわ」

曜「あはは、写真も受け取りに行かないとだ」

善子「あんな恥ずかしい写真、絶対誰にも見せないでよね」

曜「特大ポスターは見られても仕方ないね」

善子「あっ……本当にあれ頼んだの? 置く場所に困るだけよね」

曜「それはもう決めてあるんだ」

善子「は? 私の家はやめてよ」

曜「あはは、それもいいけどさすがに恥ずかしいからね」

善子「まあ、変なところに貼らなければいいわ」

曜「うん」

善子「それで、お昼は何にする? チョコバナナでも食べる?」

曜「正解」

善子「は?」

曜「私の食べたい物。よく分かったね」

善子「ちょっと待って。ここから手に届くものって言わなかった?」

曜「言ったよ」

善子「屋台で売ってないとも言ったわね」

曜「うん」

善子「まさかとは思うけど下ネタだったら殺すわよ」

曜「え」ヒキ

善子「忘れて」
0066名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:57:48.85ID:UUQGlarc
曜「うん……」

善子「チョコバナナは屋台で売ってるしここからは手が届かないわ」

曜「もう売り切れてるから買えないの」

善子「あぁ、なるほど。それで、どうしてここから手が届くの?」

曜「目、瞑ってくれる?」

善子「え?」

曜「いいから」

善子「……」パチ

「口開けて」

善子「変なもの食べさせないでよね?」

「ちゃんと食べ物だよ」

善子「こっそり買っておいてくれたならそう言ってくれればいいのに」

「いいから口開けて」

善子「あーん……」

グイッ

善子「ん……」パクッ

善子「……」モグモグ

「美味しい?」

善子「美味しいけど……これ本当にチョコバナナ? ううん、確かに食感はチョコバナナなんだけど……」

「はぁぁ……善子ちゃんが私のチョコバナナを♡」ドキドキ

善子「え? 死にたいですって?」

「ごめん冗談……」

善子「……ねぇ、気のせいか曜さんの味がするんだけど」モグモグ

「善子ちゃんの方から下ネタは引くなぁ」

善子「理不尽ね。それに今のは下ネタじゃないし……」モグモグ

「私も食べたいから半分残しておいてね?」

善子「この匂い……紛れもなく曜さんの匂いだわ」クンクン

「実はさっきおしっこがかかっちゃってさ」

善子「ぶーっ!!? げほっ!!」ペッ!
0068名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 16:59:53.71ID:UUQGlarc
曜「汚いよ」

善子「変なもの食べさせないでって言ったじゃない!」

曜「善子ちゃんも気づいてたよね? 気づいて食べてたよね?」

善子「そんな気はしたけど! まさか本当に食べさせるとは思わなかったわ!!」

曜「この前おしっこ茶漬け食べたじゃん」

善子「あ……あれはたぶん朝で頭が回ってなかったのよ」

曜「でも美味しかったでしょ?」

善子「……まあね」

曜「というわけで正解は、『曜ちゃんのシロップつきチョコバナナ』でしたー」パチパチ

善子「シロップとか言わないで気持ち悪い」

曜「じゃあ、『曜ちゃんのおしっこかけチョコバナナ』?」

善子「もう食べ物ですらないわね」

曜「だから『食べ物じゃない?』って聞かれたとき『一般的には』って答えたじゃん」

善子「何よ、ちゃんと答えてたのね」

曜「善子ちゃんなら当ててくれると思ったのにな」

善子「おしっこかけチョコバナナなんて想像つくわけないじゃない……」

曜「一般的には食べ物じゃないってことは、少なくとも善子ちゃんにとっては食べ物ってことだよ」

善子「私にとっても食べ物じゃないわよ」

曜「じゃあ何? 飲み物?」

善子「飲み物でもない! 一般的には生ゴミで私にとっては曜さんの料理」

曜「生ゴミは酷くないかな……」

善子「私にとっては曜さんの料理って言ったんだけど?」

曜「まるで私のおしっこは生ゴミを料理に変えるみたいな言い方だね。どんなヤバい成分なの」

善子「食べ物を生ゴミに変えてるのよ……」

曜「それとも、善子ちゃんは私のおしっこをかければ何でも食べられるの? そんなに私のおしっこが好き?」

善子「私の話聞いてる?」

曜「じゃあさっきおしっこした地面の土食べられる? 私は無理だよ」

善子「私も無理よ」

曜「善子ちゃんのおしっこならギリギリいけるけど自分のは無理」

善子「私は誰のでも無理」
0070名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:01:58.91ID:UUQGlarc
曜「ならどこまで食べられるの? 今後の参考にしたいから教えて」

善子「普通に食べられるものしか食べられないわよ!」

曜「なーんだ」ハァ

善子「どんな期待してたのよ……」

曜「私のおしっこをかけた私とか食べてくれないの?」

善子「そ、それは……」カァアア

曜「それも一般的には生ゴミかな」シュン

善子「はぁ!? 曜さんのこと生ゴミなんて言ったら引っ叩くわよ!」

曜「あ、ありがと……冗談だからそんなに怒らないで」

善子「何だか曜さんと話してると疲れるわね」ハァ

曜「善子ちゃん嬉しそう」

善子「嬉しくないわよ。せっかくのお正月だってのにゆっくり休めないなんて」

曜「じゃあデートやめて家に帰る?」

善子「やめない」

曜「だよね」

善子「何日か会えなかっただけなのに、ずっと会えなかった気がする……」

曜「私も。世界一周して帰ってきたみたいな感じだよ」アハハ

善子「さすがに大げさ」

曜「だって善子ちゃん、いつの間にか男の子になってるし……」

善子「曜さんが着せたんじゃない!」

曜「あはは、でもすごく似合ってるよ? 私としてはたまにこういう善子ちゃんもいいかなって……」

善子「わ、私もたまーにならいいわよ?」カァアア

曜「えへへ」

善子「たまーーーにだからね? 毎回は嫌よ」

曜「うん」

善子「だから、今日だけは曜さんの彼氏でいてあげる」

曜「ありがと……」ギュッ

善子「お昼、せっかくだから屋台で色々買って食べましょ」

曜「ふわふわのからあげじゃないけどいいの?」

善子「そんなものないわよ」
0071名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:02:29.74ID:UUQGlarc
曜「ふわふわの私は?」

善子「それもない。食べたいけどないわ」

曜「じゃあ私のからあげは?」

善子「曜さんが作ったからあげなら食べる」

曜「おしっこはかける派? かけない派?」

善子「レモンみたいに言わないで。色は似てるけど」

曜「今のはレモンに失礼かな」

善子「私も思ったわ」

曜「間を取って別添えで」

善子「何の間よ」

曜「私も善子ちゃんのおしっこで食べたいから」

善子「曜さんが一人で食べ比べしたいだけじゃない……」

曜「善子ちゃんも食べていいんだよ」

善子「私は曜さんのだけでいい」

曜「私のは食べてくれるんだね」

善子「食べないって言ったら下味に使われてそうだもの」

曜「うん」

善子「最低よ」

曜「えへへ」

善子「褒めてない」

曜「今日は私が奢るから何でも好きなの食べてね」

善子「いや、いいわよ。自分のくらい自分で出すから」

曜「一緒に食べたいんだけど……ダメかな?」

善子「……でもお財布持ってきてないんでしょ?」

曜「あっ……」

善子「さっきのチョコバナナはどうやって手に入れたのよ」

曜「屋台のを見てたらお店の人がくれたんだ」

善子「えっ」

曜「そんなに見られたら恥ずかしいからあげるって」
0072名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:03:07.72ID:UUQGlarc
善子「何で恥ずかしいの?」

曜「さあ?」

善子「ちょっと屋台の人引っ叩いてきていいかしら」

曜「何で!? せっかくタダでくれたのに!」

善子「あのねぇ……。まあ、分からないなら分からなくてもいいわよ」

曜「善子ちゃん何か勘違いしてない? お店の人女の人だよ?」

善子「あっ、そうなの?」

曜「善子ちゃん昼間から飛ばしてるねー」アハハ

善子「もうっ……! 曜さんのバカ!」プイッ

曜「あらら。善子ちゃんがいじけちゃったぞ」

善子「からあげとわたあめ、どっちがいい?」

曜「何でその二択」

善子「ふわふわかサクサクか選んで」

曜「じゃあサクサクのわたあめ」

善子「それ一度湿気たやつ」

曜「両方買っちゃおうか」

善子「私のお金なんだけど……」

曜「後で半分返すよ」

善子「まあいいわ。わたあめとからあげね。買ってくる」スタッ

曜「私も行くよ」

善子「じゃあ……」スッ

曜「え?」

善子「勘違いしないで。階段で転んだら危ないでしょ」

曜「下駄って歩きにくいもんね」ギュ

善子「よく昔の人こんなの履いてたわね」

曜「そうだねぇ」

善子「昔の人ってバカだったのかしら」

曜「たぶんこうやって好きな人と手を繋ぐためだね」フフッ

善子「……」
0073名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:03:55.58ID:UUQGlarc
曜「あっ、滑っちゃった♡」サワッ

善子「ひゃあっ♡ どこ触ってんのよ!!」バシッ!

曜「……と、こんな感じに」ヒリヒリ

善子「だとしたら救いようがないわね」

曜「冗談だったのにけっこう強く叩いたね」ヒリヒリ

善子「もう少し他の人の目を気にして」

曜「今のは善子ちゃんのビンタのせいでしょ」

善子「DV彼氏とか思われてたら嫌だな……」

曜「それは困る」

善子「なら勘違いされるようなことしないでよ」

曜「うん……」

善子「……」ギュ

曜「でも手は繋いでくれるんだね。優しい」フフッ

善子「転んだら危ないでしょ。それだけよ」

曜「えへへ」

……

曜「さてと、わたあめもからあげも買えたことだし」

善子「よく考えたらわたあめを二人で食べるのってけっこう難しいわよね……」

曜「端っこから食べていってキスしたら負けなやつだね」

善子「何そのゲーム」

曜「知らないの? わたあめゲームだよ」

善子「ポッキーゲームじゃないんだから」

曜「私とキスしたくなってもギリギリで我慢してね」

善子「逆に恥ずかしい気がするわね」

曜「それじゃゲームスタートね」パクッ

善子「まあ、ここなら人通りも多くないし……いっか」パクッ

曜「……」ハムッ

善子「ちょっと曜さん早くない? 私の分がなくなっちゃう」ハムッ

曜「……」ハムッハムッ

善子「だから早いってば」ハムッ
0074名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:04:35.53ID:UUQGlarc
曜「あ、目を瞑ってやるゲームだった」パチ

善子「えぇ……」パチ

「善子ちゃん食べてる?」

善子「食べてるわよ」モグモグ

「負けたらおしっこだから覚悟してね」ハムッ

善子「おしっこをどうするのよ」

「からあげにかけて食べる」

善子「曜さんわざと負けるでしょ」

「おしっこアスリートとしてわざと負けるなんてことはしません」

善子「おしっこアスリートって何」

「善子ちゃん食べてる? 全然近づいてなくない?」

善子「食べてるわよ。曜さんこそさっきの勢いはどうしたの」

「……」

善子「はむっ……」

「……」

善子「曜さん?」

パシャッ

善子「わっ!? な、何よいきなり!」

曜「えへへー。善子ちゃんのわたあめ顔頂きました」

善子「ちょっと! わたあめゲームは!?」

曜「見てよこの顔。可愛すぎない?」

善子「くっ……最初からそのつもりで」

曜「『彼氏とわたあめなうに使っていいよ』っと……」スッスッ

善子「こら! どこに載せようとしてるのよ!」

曜「ん? 私のアカウントからなら相手が私って分かるから大丈夫でしょ」

善子「いや……そういうこと言ってるんじゃなくて」

曜「もしかして善子ちゃん、自分のアカウントでそういうことやっちゃう人? かなり痛いね」

善子「それ曜さんじゃない」

曜「私そんなことしたっけ」

善子「しょっちゅう自撮り載っけてるわよ」
0076名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:06:37.27ID:UUQGlarc
曜「うーん……もしかしてこれのこと?」スッ

善子「そう、これよ。こんなのばっかり」

曜「『善子ちゃんとデートなう』って書いてるよ」

善子「私その日、曜さんとデートしてないんだけど」

曜「妄想デートだね。あるある」

善子「ないわよ」

曜「でも、善子ちゃんと会えない日も善子ちゃんのこと考えてるんだって分かるでしょ?」

善子「分からないわよ。文字では私とって書いてあっても本当は他の子と撮ってるかも……」

善子「っていうかこれどうやって一人で撮るのよ! アングル的に誰かに撮ってもらわないと無理よね!?」

曜「それはお店の人に頼んだ」

善子「面倒くさいお客さんね……」

曜「常連だから平気だよ。いつも喜んで撮ってくれるし」

善子「そうなんだ……」

曜「そういえば、今度連れてきてねって言われてたんだった。これから行く?」

善子「え? 今から?」

曜「わたあめだけじゃ足りないでしょ? おしゃれなカフェだからきっと気に入るよ」

善子「まだからあげあるけど」スッ

曜「あー、じゃあ食べさせてあげる」つ

善子「えっ……いいわよ自分で」

曜「あーん」つ

善子「あーん……」

パクッ

曜「えへへ。残念!」モグモグ

善子「お返しよ」つ

曜「まだ食べてる」モグモグ

善子「いいからあーん」

曜「あーん……」

善子「ほら」グイッ

曜「もごっ……」
0077名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:07:15.96ID:UUQGlarc
善子「どう? 美味しい?」

曜「うん……美味しいけど一個ずつ食べたいな」モグモグ

善子「はい、もう一つ」つ

曜「いや、三つはさすがに苦しいっていうか……」

善子「何よ」パクッ

曜「善子ちゃんもけっこう無茶なこと言うね」モグモグ

善子「私も食べる曜さんの顔好きだから……」

曜「えっ?」

善子「今度、私が料理したら食べてくれる?」

曜「う、うーん……」

善子「嫌そうね」

曜「変なもの入れないでよ?」

善子「曜さんがその心配はおかしくない!?」

曜「私、辛いもの苦手なんだよね」

善子「堕天使の涙のこと? あれはある意味ネタ料理だから」

曜「私のために作るガチ料理なら期待していいのかな?」

善子「もちろんよ。曜さんみたいに完璧には作れないけど……食べてくれるでしょ?」

曜「うん。食べ物ならね」

善子「失礼ね! 誰かさんみたいにおしっこ入れたりしないわよ!」

曜「おしっこならいいんだけど」

善子「私はちゃんと『一般的な』食べ物を作るから大丈夫よ」

曜「なら安心かな」ホッ

善子「一般的には食べ物だけど、曜さんにとって食べ物かは……」

曜「やっぱりやめとく」

善子「何でよ。曜さんの嫌いなものをわざわざ入れたりはしないわよ」

曜「そう? お刺身とかパサパサしたもの入れない?」

善子「入れない」

曜「ありがと」

善子「今日の夕ごはん、ウチに食べに来なさい」

曜「いいの? ちょうどお母さんも出かけちゃってて一人だったんだ」
0078名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:07:54.21ID:UUQGlarc
善子「それたぶん私のママとね」

曜「早く結婚しないかなあの二人」

善子「さすがに無理でしょ」

曜「そうだね。二人が結婚しちゃったら私たちが姉妹になっちゃうもん」

善子「……」

曜「どっちがお姉さんだろう?」

善子「曜さんに決まってるでしょ。年上なんだから」

曜「うん? 家に入るほうが妹じゃないかな?」

善子「いや、子どもには適用されないから」

曜「善子ちゃんがお姉さんになったらみんなびっくりするだろうなぁ」

善子「絶対バカにされるわ……」

曜「あ、でも今はお兄さんか」

善子「今日はね」

曜「義理の妹ができるからって変なことしちゃだめだよ?」

善子「しないわよ。漫画の読みすぎ」

曜「あっ、ここ! さっき話してたカフェだよ」

善子「こんな場所あったんだ」

曜「見た目はあんまりカフェっぽくないよね」

善子「そうね。どちらかと言うと……定食屋みたいな見た目してる」

曜「いい? 今日は私の彼氏なんだからね」

善子「いや、それじゃ連れてきたことにならないでしょうが」

曜「あー……じゃあ善子ちゃんを連れてくるのはまた今度。今日は彼氏の紹介ね」

善子「何よそれ。次来たときも初見のリアクションしないといけなくなるじゃない」

曜「あはは。芸能人みたいだね」

ガラガラ

 カフェ

「いらっしゃいませー」

曜「おばさん! 今日はついに彼氏を連れてきちゃいましたー!」

善子「わっ、大きな声出さないで」

「その着物とっても似合ってるわね。まさか自分で?」
0080名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:09:57.97ID:UUQGlarc
曜「いえ、これは安売りしてた着物をアレンジしただけです」

「すごいわね。あ、お客さん?」

善子「あの、初めまして」ペコッ

曜「おばさん、この人彼氏だよ」

善子「そ、そうなんです……私が曜さんの彼氏の」

「曜ちゃん、もしかして善子ちゃんって男装が趣味なの?」ヒソヒソ

曜「バレるの早いなー」アハハ

善子「違う! 変な誤解された!」

曜「こう見えて中身は女の子なんです。一応胸もあるし」ムニッ

善子「やめなさいよ!!」バシッ!

曜「……とまあこんな感じにDVを受けてたり」ヒリヒリ

「あら……」

善子「どう見ても今のは曜さんのセクハラよね」

曜「でもおばさん、カッコいいでしょ?」

「なかなかイケメンさんねぇ」ウフフ

善子「う……何か恥ずかしい」カァアア

曜「私が男装してもここまでばっちり似合わないからなぁ」

「曜ちゃんの男装はいつも可愛らしさが残っちゃってるわね」

善子「えっ」

曜「あ、誤解しないでね? あくまでコスプレでしてるだけだから」

善子「誤解も何もないわよ。男装してるのは事実じゃない」

曜「明日は私が彼氏役で来ますんで!」

「明日も来てくれるの? 楽しみね」

善子「明日も来るの……?」

曜「ここのオムライス定食は毎日食べても飽きないくらい美味しいよ」

善子「カフェなのよね? メニューに『定食』とかつけちゃダメだと思う」

曜「まあまあ、見てみれば分かるって。おしゃれだから」

「それじゃあオムライスは作っちゃうけど、善子ちゃんも注文が決まったら教えてね」

善子「えっ、一緒に作ってくれないの……」

曜「ここはおばさん一人でやってるから順番にしか作れないんだ」
0081名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:10:38.21ID:UUQGlarc
善子「えーと、じゃあ私はパンケーキセットで」

「パンケーキ定食ね。ライス大盛り無料だけどしとく?」

善子「パンケーキなのにライスつくの!?」

曜「炭水化物被ってるよね」アハハ

善子「普通盛りでいいです」

「分かったわ。曜ちゃんはライス大盛りよね」

曜「はい! オムライスも大盛りで!」

善子「オムライスなのに別でライスもつくの!? どうなってるのよこの店」

曜「ライス定食にもライスがつくよ」

善子「もう訳がわからないわ……」ハァ

「オムライス定食とパンケーキ定食、ライスは大盛りと普通盛りが一つずつね?」

曜「はい! あ、飲み物何か頼む?」

善子「そうね……ってお金足りるかしら」

曜「おばさん、今度払うからツケといて」

「仕方ないわねぇ」

善子「いいんだ……」

曜「私はゆず蜜レモンソーダかな。お気に入りなんだ」エヘヘ

善子「えっと私は……ジンジャーエールで」

曜「ジンジャーハイ?」

善子「それお酒でしょ」

曜「えっ」

善子「えっ?」

曜「お酒だったんだ……」

善子「まさか飲んだの?」

曜「ううん。飲まなくてよかった」

善子「メニューにもお酒って書いときなさいよ」

「若い人は滅多に来ないし、駐車場がないから車で来る人もいないの」

善子「じゃあ誰がパンケーキ定食なんて頼むのよ」

曜「あはは。パンケーキが若い人だけのメニューだと思ってる?」

善子「あんまりお年寄りが食べるイメージないんだけど」
0082名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:11:38.94ID:UUQGlarc
「それが意外と人気なのよ。柔らかくて食べやすいからかしらね」

善子「ん、まあ確かにね」

曜「あんみつ添えだからかな?」

善子「それだわ」

「それじゃあ作り始めちゃうけどいいかしら」

曜「まだ作ってなかったのおばさん」

善子「酷いこと言うわね」

「曜ちゃん厳しい……」シュン

曜「こんなだからお客さん来ないんだよね」アハハ

善子「でも曜さんは来てるんでしょ?」

曜「おばさんがいい人だからかな」

「えへへ……」

曜「いいから早く作って」

「うん」

善子「ふふっ」クスクス

曜「ね、いいお店でしょ?」

善子「お店としてはアレだけど、雰囲気はね」

曜「善子ちゃんも言うねぇ」

善子「これでも褒めてるのよ」

曜「気に入ってくれてよかったよ」

善子「ええ」

……

「はーい、お待たせしました」

曜「わー、オムライス定食!」パァアア

「それとパンケーキ定食ね」コトッ

善子「わ……本当におしゃれね」

「それとライス二つ」ドンッ

曜「あれ? どっちが大盛りかな」

「どっちも同じよ」

善子「私、普通盛りって言いませんでした?」
0083名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:12:18.54ID:UUQGlarc
「どうせ食べさせ合いっこするんでしょう?」

曜「これはやられた」アハハ

善子「いや、忘れてただけでしょ」

「あと飲み物ね。ゆず蜜レモンソーダとジンジャーハイ、じゃなくてエールの方」コトッ

曜「わぁ! ハートのストロー!」

「彼氏連れてくるって言うから用意しておいたのよ。カフェっぽいでしょ?」

善子「えっ、ここ本当にカフェなの?」

曜「だからそう言ってるじゃん。メニューだっておしゃれじゃん」

善子「見た目はね。名前が悪いと思う」

「さあ、冷めないうちに食べて」

曜「いただきまーす♡」パクッ

「美味しい?」

曜「はい! いやー、私でもこの味は出せないなー」

善子「そんなに?」

曜「あっ、善子ちゃんにもはい」つ

善子「……」

「美味しいわよ?」

善子「いえ、見られてると食べづらいと言うか」

曜「でもスプーン一つしかないからなぁ」

善子「貸して。自分で食べる」パクッ

曜「……」ジロッ

「私のせい?」

曜「もういいよおばさん向こう行って」シッシッ

善子「そんな言い方しなくてもいいじゃない」

「善子ちゃん優しいのねぇ」フフッ

曜「こんなのいつものやり取りだから本気にしないでね」

善子「いつもどんな会話してんのよ。どうせ二人しかいないのに」

曜「おばさんと『あーん』してるよ」

善子「えぇ……」

「ふふ、でも今日は二人きりにしてあげようかしら」スタッ
0084名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:12:55.58ID:UUQGlarc
曜「えっ、行っちゃうの?」

善子「曜さんがあっち行けって言ったんじゃない」

「ちょっと買い出しに行かないとだから店番しててもらえる?」

曜「おっと、じゃあお代はいらないね」

「一人分だけなら」

曜「善子ちゃん、帰ろっか」スタッ

善子「えっ、まだ食べてない……」

「分かったわ。二人分ね」ハァ

善子「いえ、私は払うので大丈夫です」

曜「いいんだよ、毎回じゃないんだから」

善子「そんな、いくら何でもタダは悪いわよ」

曜「店番してるから行ってきていいよ」

「じゃあお願いね。もしお客さん来たらよろしく頼むわ」スタッ

曜「あー、うん。適当に作っとくよ」

善子「料理までさせるの!?」

曜「だからタダなんだよ」

善子「な、なるほど……。って納得していいのかしら」

ガラガラ

ストンッ

曜「……おばさん、気を遣ってくれたのかな」

善子「いや、どこに客を残して店を留守にする店主がいるのよ」

曜「私はよく店番してるけどね」

善子「初めて聞いたわよそんなの」

曜「みんなに来られたら困るから」

善子「何でよ」

曜「私がいる時間に来たら私が作らないとじゃん」

善子「まあ、そうよね」

曜「ここはおばさんのお店であって私のお店じゃないからね」

善子「曜さんもいつかお店出すの?」

曜「待って。私は料理人になんてならないよ」
0086名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:14:48.96ID:UUQGlarc
善子「今でもお店出せそうな腕前だけど」

曜「せいぜい旅館の料理人くらいかなぁ」

善子「それって千歌さんのところ?」

曜「あはは、小さい頃は千歌ちゃんと一緒に継いでなんて言われたりもしたっけ」

善子「……」

曜「今も期待されてたりするのかな?」

善子「千歌さんと本当に仲がいいものね」

曜「幼なじみだもん。でも、今はごめんなさいって感じかな」

善子「それって私のせい?」

曜「ん?」

善子「いえ、『私のため?』が正解かしら」

曜「水泳選手になりたいから」

善子「……」

曜「あー、ごめん! 空気読めてなかった! もちろん善子ちゃんと結婚するからだよ!」

善子「いいわよ、嘘つかなくても」

曜「千歌ちゃんと一緒に旅館を継ぐって言っても、別に千歌ちゃんと結婚するわけじゃないんだよ」

善子「は? 一緒に継ぐってのはそういうことよ」

曜「まさかぁ」アハハ

善子「……」

曜「え」

善子「こんな幼なじみを持って千歌さん可哀想……」ハァ

曜「そもそも千歌ちゃんは私のことなんてそんな風には見てないよ」

善子「でしょうね。曜さんのことは親友で、それ以上ではない感じがするわ」

曜「うっ……よく分かってるじゃん」

善子「そりゃあ見てたら分かるわよ。曜さんが千歌さんに片想いしてたことも」

曜「……この話やめない?」

善子「曜さんが私のところに来たとき、千歌さんに振られたからかと思ったわ」

曜「違うよ」

善子「それとも気が変わったのか」

曜「私だって千歌ちゃんのことは仲のいい幼なじみで……」
0087名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:15:24.63ID:UUQGlarc
善子「今は私のことを好きでいてくれるけど、いつか別の人を好きになるときがくるかもしれないわね」

曜「そんなこと言わないでよ。さっき神社でもお願いしたくらいなんだから」

善子「いつか私のことが重すぎて嫌になるかも」

曜「善子ちゃんは重くないよ。私より細いもん」アハハ

善子「はぁ……」

曜「ね、ねぇ。せっかくのデートなのにこういう話するのやめよう?」

善子「……そうよね。ごめんなさい」

曜「さっ、冷めないうちに食べようよ! パンケーキがパサパサになっちゃう」パクッ

善子「……」パクッ

曜「……」モグモグ

善子「……」モグモグ

曜「そ、そうだ。この後どうする? まだ家に帰るには早いでしょ」

善子「……」モグモグ

曜「……」

善子「……」パクッ

曜「私まで不安になるよ」グスッ

善子「何が」

曜「善子ちゃんが私のこと信じてくれてないのかなって……」

善子「信じてるわよ」モグモグ

曜「私は千歌ちゃんに振られたから善子ちゃんのところに来たわけじゃないよ」

善子「……」パクッ

曜「本当はね、千歌ちゃんに相談してたの」

善子「……」モグモグ

曜「善子ちゃんのことを好きになっちゃったんだけどどうしたらいいかなって……」

善子「……」モグモグ

曜「自分のことみたいに真剣に考えてくれて……すごく嬉しかった」

善子「いい幼なじみがいて幸せね」パクッ

曜「梨子ちゃんと二人で私に協力してくれてね。何度も相談に乗ってくれたんだよ」

善子「梨子さんが?」

曜「ほら、善子ちゃんって梨子ちゃんと仲良かったから」
0088名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:16:42.86ID:UUQGlarc
善子「まあね。ユニットも同じだし」

曜「私は、善子ちゃんが梨子ちゃんのこと好きなのかと思ってた」

善子「……梨子さんは、すごく頼りになる先輩よ」

曜「本当は梨子ちゃん、善子ちゃんからも相談受けてたんだよね」

善子「は!? 梨子さんまさかバラしたの!?」

曜「そんなわけないじゃん! 私と善子ちゃんが付き合うってみんなに言った日に聞いたんだよ!」

善子「千歌さんは知ってたのかしら……」

曜「ううん。千歌ちゃんもすごくびっくりしてた」

善子「梨子さんも人が悪いわね。曜さんから相談受けてたなら言ってくれればよかったのに」

善子「そうすればあんなに悩まなくて済んだじゃない……」

曜「あはは。梨子ちゃんはそういうところすごくしっかりしてるから」

曜「やっぱり私よりずっと大人なんだなって……」

善子「はぁ……」

曜「本当に私と同い年なのかな?」

善子「曜さんが子どもっぽいだけだと思うけど」

曜「千歌ちゃんほどじゃないよ」アハハ

善子「いや、私から見たら同じくらい子どもよ」

曜「むぅ……。後で千歌ちゃんに言いつけてやる」

善子「何でよ」

曜「善子ちゃんが千歌ちゃんのこと、私と同じくらい子どもだって言ってたよって」

善子「それは……悪口なのかしら」

曜「でも、二人のおかげで今こうして善子ちゃんと一緒にいられるんだよね」

善子「私も……梨子さんが相談に乗ってくれなかったら、分からないわね」

曜「善子ちゃんは絶対告白してくれなさそうだしなぁ」

善子「曜さんだって絶対言わないでしょ。私がAqoursに居づらくなったら可哀想とか、そんな風に考えるもの」

曜「私そこまで優しくないよ」

善子「ううん、曜さんなら絶対考えたはずだわ。だって……」

曜「私なら、それでも好きって気持ちを伝えちゃうと思う」

善子「……」

曜「そうだよね、もしかしたら善子ちゃんが嫌な思いしてたかもしれないんだよね……」
0089名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:17:25.28ID:UUQGlarc
善子「嫌な思いなんてしないわよ。もし断ったとしてもね」

曜「善子ちゃんに振られてたらどうなったのかなぁ」

善子「さぁ? 曜さんが『この話はなかったことに』とか言うかも」

曜「それはいくら何でも都合がよすぎるかな」アハハ

善子「それとも私が首を縦に振るまで帰らないとか?」

曜「それはますます嫌われそうだね……」

善子「曜さんならやりかねないわ」

曜「うーん、私なら……」

曜「『善子ちゃんが私のこと好きじゃなくても、私は善子ちゃんのこと大好きだから』……とかかなぁ」

善子「私にどうしろと」

曜「私のことを好きになってくれるように努力するよ」

善子「おしっこを飲ませたり?」

曜「そ、それは本気で嫌われそう……」

善子「分からないわよ。飲み物に少しずつ混ぜたりとか」

曜「それじゃまるでおしっこを飲んでもらうために善子ちゃんと付き合いたいみたいじゃん」

善子「あるいは私のおしっこを飲みたいがためにとか」

曜「どうしてそんなこと言うの……?」

善子「冗談よ。曜さんが私のことをそういうの抜きで好きでいてくれてるの、よく分かってるもの」

曜「本当? 伝わってるかな?」

善子「じゃなきゃここまで付き合ってない」

曜「そっか。うん……」

善子「曜さんはもともとおしっこ大好きだったかもしれないけど、私は嫌だったんだからね?」

曜「でも今は大好きだよね」アハハ

善子「嫌よ」

曜「私のでも?」

善子「曜さんのだから渋々飲んであげてるだけ」

曜「私のおしっこ、そんなに渋い味するかなぁ」

善子「他の人のなんて絶対に飲みたくないってことよ!」

曜「あはは。うん、分かってるよ」

善子「まさか曜さんがこんな趣味の人だとは思わなかったわ」
0091名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:19:05.18ID:UUQGlarc
曜「知ってたら断った?」

善子「断ったわね」

曜「で、でも善子ちゃんも私のこと気になってたんだよね?」

善子「曜さんが私の飲み物におしっこを入れてくるかもしれないって知ったら、もう学校来られなくなるかも」

曜「それイジメじゃん」

善子「そういうことを私にしてるのよ」

曜「でも善子ちゃん、気づいてて飲んでくれるよね」

善子「それは……飲まないと後で何されるか分からないもの」

曜「待って? それ他の人が聞いたら本当に私が善子ちゃんをイジメてるみたいじゃん!」

善子「誰もいないわよ」

曜「本当に嫌だったら言ってね?」

善子「嫌になったらやめてくれる?」

曜「……も、もちろん」

善子「即答して」

曜「そのときは、たぶん私のこと嫌いになるときだね」

善子「ええ」

曜「私が死ぬときだね」フフッ

善子「いや、万が一私が曜さんのこと嫌いになったとして、殺すまではしないわよ」

曜「善子ちゃんに嫌われたら生きてる意味なんてないよ」

善子「……」ヒキ

曜「さすがに重たいかな? 善子ちゃんならそう言うかなって思ったんだけど」

善子「えっと……」

曜「私は善子ちゃんと違ってそこそこあるから」チラッ

善子「何だ、体重の話だったのね」ホッ

曜「怒らないの?」チラッ

善子「あっ……まさか胸のこと!? もう!!」カァアア

曜「あはは。善子ちゃん真面目な話になると冗談通じなくなるよね」

善子「いつか友達失くすわよ」ムスッ

曜「気をつけるよ」
0092名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:19:34.07ID:UUQGlarc
善子「はぁ……どうしてこんな人が人気者なのかしら」

曜「善子ちゃんももっとみんなの前で素直にしてればいいのに」

善子「そういう問題じゃない気がする……」

曜「私はちゃんと人を選んで冗談飛ばしてるつもりだよ」

善子「選ばれたくなかったわ」

曜「ふふっ」チュル

曜「はぁ……ゆず蜜レモンソーダ美味しい」

善子「あっ、飲み物のことなんてすっかり忘れてたわ。薄くなってそう」チュル

善子「っかぁー! 辛っ!」

曜「ここのジンジャーエールは辛口で有名なんだ」

善子「まさか手作りなの? シロップを炭酸水で薄めて出してるんじゃないの?」

曜「市販のやつに生姜を足してるからね」

善子「これは何かで割らないとかなり辛いわ……」

曜「もともとお酒で割る用だからかな」

善子「水でも入れてこようかしら」スタッ

曜「ここはおしっこの出番だね」

善子「言うと思った」

曜「さっき神社で一度しちゃったけど、うん。今なら出せる気がする」

善子「いいわよ、出さなくて。お店の人が帰ってきたら困るし」

曜「そっか、善子ちゃんは今日はズボンだから下脱がないとなんだよね」

善子「どうして私が出す流れになってるのよ。しかもズボン脱いだら下半身露出してる変態じゃない」

曜「おしっこの時点で変態だよ」

善子「曜さんには言われたくないわね」

曜「でも大丈夫、このお店お客さん来ることないからさ。常連の私が言うんだから間違いないよ」エヘン

善子「嫌な自信ね……おばさんが聞いたら悲しむわ」

曜「さあ、脱いで脱いで!」スタッ

善子「嫌よ! 曜さんがするんじゃなかったの!?」

曜「着物は脱ぐと着るの大変だからさ」

善子「だからってそんなの……」

曜「ね、お願い♡」
0093名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:20:18.88ID:UUQGlarc
善子「ダメ」

曜「どうしてもダメ?」

善子「どうしてもよ」

曜「じゃあ無理やり脱がす」ガシッ

善子「こら! 本当に犯罪だからそれ!」

曜「私、善子ちゃんのせいで捕まっちゃうんだ……」

善子「誰が見ても自業自得ね」

曜「……」シュン

善子「分かったわよ、脱ぐから大人しくしてて」

曜「この席ならお店の入り口からは善子ちゃん見えないよ」

善子「本当でしょうね?」

曜「逆に私からは入り口が見えるから、もし誰か来たらすぐ止められるね」

善子「おしっこは途中で止められないわよ」

曜「そのときは責任持って私が飲むよ」

善子「……まあいいわ。おばさんが帰ってくる前に済ませましょ」カチャカチャ

スルッ

曜「あ、待って。全部脱がないで」

善子「え?」

曜「あとは私が」スッ

善子「えっ、ちょっ……」

曜「そうだ、テーブルに座ってよ」

善子「嫌よ、そんなお行儀の悪い……」

曜「飲み物におしっこ混ぜる時点で行儀も何もないよ」

善子「……」スタッ

曜「そう、そのまま……」スルッ

善子「うぅ……恥ずかしい」カァアア

曜「はい、善子ちゃんのおしっこドリンクバーの完成です」パチパチ

善子「いいから早くして!」

曜「えーと、今日はどのおしっこにしようかなぁ」ウーン
0094名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:20:51.87ID:UUQGlarc
曜「これ!」ポチッ

善子「ひゃあ♡」ビクッ

曜「あれ? 出てこないぞ? 壊れてるのかなぁ」ポチッポチッ

善子「やめてってば! 出すから待って!」

曜「うん」

善子「溢さないように気をつけなさいよ」

曜「そんなもったいないことしないよ」

善子「うぅ……」

チョロロ

曜「おー」

チョロロ

善子「こんなことしておばさんに申し訳ないと思わないの?」

チョロロ

曜「どの口が言うのかな? ここかな?」チュッ

善子「んぐっ……」

チョロロ

曜「あっ、一旦止めて」

善子「無理」

チョロロ

曜「入り切らないからグラス変えるよ」

善子「溢さないでよ」

チョロロ

曜「私のは半分くらい飲んでるし入り切るかな」スッ

善子「いける? 溢さないでね?」

チョロロ

曜「溢したら困るからちょっと栓しとこうか」チュッ

善子「きゃあ!? どこにキスしてんのよ!!」バシッ!

曜「あっ」

ジョボボ

善子「バカっ!」
0095名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:21:25.37ID:UUQGlarc
曜「んぐっ……」ゴクッゴクッ

善子「あぁ……♡」

曜「もうっ……本当に溢れるかと……思ったじゃん」ゴクッ

善子「いや、溢れてパンケーキにかかったわよ」

曜「そう? ファインプレーだね」

善子「畳を濡らさずに済んだからよかったけど……」ホッ

曜「さて、じゃあ早速飲んでみて」スッ

善子「えっ、嫌よ」

曜「善子ちゃんのジンジャーエールじゃん」

善子「私のおしっこでしょ? なら曜さんが飲みなさいよ」

曜「嫌だけど」

善子「何でよ! 私のおしっこが飲めないって言うの!?」

曜「そうじゃなくて……これ辛いんでしょ?」

善子「かなりの辛口だったわね」

曜「だから嫌」

善子「で、でもほら、私のおしっこで飲みやすくなってるかも……」

曜「まだ生姜の匂いがするよ」クンクン

善子「いいから飲みなさい」グイッ

曜「もごっ……」

善子「どう? 美味しいでしょ?」グイッ

曜「や、やめ……」ゴクッゴクッ

善子「曜さんの大好きな私のおしっこだもの、辛くたって飲めるはずよ」グイッ

曜「辛い……っ! こんなの、飲ませるなんて……」ゴクッゴクッ

善子「いいから飲んで! 責任持つって言ったでしょ?」グイッ

曜「ぷはぁっ……」ゲホッゴホッ

善子「まだ残ってるわよ」

曜「む、無理です……」

善子「は?」

曜「辛すぎて私には……」

善子「お代わりが欲しいの? まだ厨房にあるかしら……」スタッ
0096名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:22:36.30ID:UUQGlarc
曜「待って!」ガシッ

善子「ん?」

曜「飲むよ。飲むから……」

善子「じゃあ後は自分で飲みなさい」コトッ

曜「うぅ……口の中がヒリヒリするよ……」

善子「でしょうね」

曜「ここまで飲んだんだし、後は飲まなくても……」

善子「えっ? まだ生姜が足りない?」

曜「飲みます! 全部飲ませてください……」グイッ

曜「……」プルプル

善子「早く飲まないとおばさんが帰ってきてバレちゃうわよ」

曜「そ、そうだよね……」プルプル

善子「曜さんのこと信じて店番任せたのに、自分のお店でこんなことしてたなんて知ったら……」

曜「分かったからもうやめて」プルプル

善子「間違いなく出禁になるわね?」

曜「……っ!」グイッ

ゴクッゴクッ

曜「んっ……!」グイッ

ゴクッゴクッ

善子「ほら、あと少しよ。頑張って」グイッ

ゴクッ

曜「んぐっ」プルプル

善子「あとはそのまま飲み込むだけよ」

曜「生姜の塊が……」プルプル

善子「手作りだからそういうこともあるのね」

曜「無理……本当にもう無理です」プルプル

善子「それを飲み込めば終わりよ。ほら」

曜「……」ポロポロ

善子「えっ」

曜「本当に無理なんだってば……!」ポロポロ
0097名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:23:12.14ID:UUQGlarc
善子「ちょっと、えっ!? やめてよ」

曜「善子ちゃんは辛いの平気だからいいよ! でも私は……っ!」ポロポロ

善子「泣くほど? そんなに辛い?」

曜「ごめんなさい! 善子ちゃんのお願い聞けなくてごめんなさい……っ!」ポロポロ

善子「あ、いやそこまで本気のお願いじゃないんだけど……」

曜「善子ちゃんのおしっこなのに……! 飲めなくて本当にっ!!」ポロポロ

曜「私、恋人失格だよ……」ポロポロ

善子「もういいから。出して」

曜「善子ちゃんに嫌われちゃうよ……」ポロポロ

善子「ここまでよく飲んだわ。もういいわよ」ナデナデ

曜「飲むよ……私死んでも飲むから……」ポロポロ

曜「だから嫌いにならないでぇ……」

善子「……っ!」

チュゥゥ

曜「え……?」

善子「残りは私が飲むわ」

ゴクッ

曜「善子ちゃん……」

善子「うっ……! 最後のはさすがに辛かったわね」ハァハァ

曜「わ、私のこと……嫌いにならない?」

善子「なるわけないでしょ。たかが生姜くらいで大げさなのよ」

曜「……うわぁぁぁん!!」ダキッ

善子「あっ、待ってまだ私拭いてもいないのに」

曜「善子ちゃん大好き……!」ポロポロ

善子「しかも自分のおしっこ入りの飲み物なんて……」

曜「キスしていい? していい!?」ポロポロ

善子「え……あぁ、うん」

チュゥゥ

曜「私のこと嫌いにならないでね……?」チュゥゥ

善子「当たり前よ」
0099名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:25:19.58ID:UUQGlarc
曜「絶対だよ?」チュゥゥ

善子「ええ」

曜「……」チュゥゥ

善子「……」

曜「……」チュゥゥ

善子「ね、ねぇまだ?」

曜「まだ」チュゥゥ

善子「私拭きたいんだけど」

曜「私が舐めるから拭かないで」チュゥゥ

善子「えぇ……」

曜「……」レロッ

善子「んぐ……!?」

曜「えへへ、舌入れちゃった」チュルッ

善子「や、やめて……」

曜「自分のおしっこ飲んだ人とキスしてるんだよ?」チュルッ

善子「頭が……変になっちゃう……♡」

曜「ふふ……」パッ

善子「はぁ、はぁ……♡」

曜「ごめん、ちょっとやりすぎたね」

善子「いいわよ……お互い様でしょ」

曜「拭いてあげるから貸して」

善子「自分で拭くからいい」サッ

曜「……」ジー

善子「あんまり見ないでくれる? 恥ずかしいから」

曜「それもお願い? 分かった」

善子「……」フキフキ

曜「拭き終わったら貸してね」

善子「は?」

曜「そのティッシュ」

善子「あぁ、捨ててくれるの? ありがと」
0100名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/01/28(日) 17:25:49.21ID:UUQGlarc
曜「善子ちゃんのウェットティッシュ……」

善子「えっ」

曜「後で使わせてもらうね」

善子「気持ち悪い」

曜「やっぱり生姜が辛かった?」

善子「曜さんが気持ち悪いの! わ、私の使ったティッシュなんて欲しがるから……」

曜「善子ちゃんのなら何でも欲しいよ」

善子「ジンジャーエールは?」

曜「それだけは勘弁して」

善子「はぁ……」

曜「おしっこパンケーキ定食、食べちゃおうか」

善子「『パンケーキ定食』ね。おしっこはついてないから」

曜「後のせだね」

善子「そうね」

曜「あーん」つ

善子「だから何で自分のを食べなきゃならないのよ」

曜「いいから」つ

善子「あーん……」パクッ

曜「美味しい?」

善子「まあまあ、ってとこ。時間が経って少しパサついてるのが残念」

曜「それじゃあ私はこっち側の派手にかかった方を食べるよ」ヒョイ

パクッ

曜「……」モグモグ

善子「ベチャベチャしてそう……」

曜「美味しい……♡」ウットリ

善子「そ、そう……よかったわね」

曜「やっぱり善子ちゃんのおしっこって最高だよ」パクッ

善子「生姜は?」

曜「……」フルフル

善子「冗談よ」フフッ
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