1ST-DAY 都内のバー 23:00


果南 「今までどこで何してたの!? 心配したんだよ!?」

梨子 「ごめんなさい…しばらく忙しくて連絡取れなくて。なんか、こんだけ年数が経ってから改まって連絡するのも…」

果南 「そんなの気にしなくていいのに…。ほら、座って座って」

梨子 「はい。失礼します」


既にカクテル・グラスを持っていた梨子を向かいに座らせる。
約10年ぶりに再開する梨子は、あの頃よりも随分大人びて見えた。


果南 「あっ、みんなも呼ぼうか。みんな喜ぶよ」

梨子 「あっ…待って!」ガシッ!


携帯を持った手を、梨子に強く握られる。
お酒が回っているからなのか、梨子の手がとても冷たく感じた。