穂乃果「三人寄れば?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
【褒められない】
海未「九十五点です。今回は少し難しかったですね」
ことり「海未ちゃんすごーい!」
ことり「穂乃果ちゃんは……」
穂乃果「……四十点」
ことり「あ……ま、まあ前よりは上がってるから……」
穂乃果「それ、褒めてるの?」
ことり「え……もちろんだよ!ね、海未ちゃん」
ことり「ってあれ、海未ちゃん?」
ことり「あ……」 生徒「きゃー園田さんすごい」
生徒「天才」
海未「い、いえ……」
生徒「どうしたらそんな頭よくなるのか教えてー」 穂乃果「ねえことりちゃん。海未ちゃんって頭いいじゃん」
ことり「え?うん……」
穂乃果「海未ちゃんって昔から頭いいじゃん。小学校のときか、それよりもっと前から」
ことり「そ、そうだね」
穂乃果「生まれつき頭いいのに、なんで海未ちゃんは褒められるの?」
ことり「そ、それは……」
穂乃果「生まれつき頭が悪い私はけなされる」 ことり「……」
穂乃果「海未ちゃんは前より点数下がったのに褒められて、私は点数上がったのに無視されるのっておかしくない?」
穂乃果「テストの点を褒めるときは絶対値じゃなくて相対値で褒めるべきじゃないの?」
ことり「あの……」
穂乃果「生まれつき頭がいい人は褒められにくく、頭が悪い人は褒められやすくなるべきでしょ」
ことり「そ、そうだね!穂乃果ちゃんもよく頑張ったと思うよ」
穂乃果「うわーん!私も高得点取って海未ちゃんみたいに褒められたいよー!」 海未「……なんであなたは頭が良くないんだと思いますか?」
ことり「あっ、海未ちゃん」
穂乃果「そんなの……生まれつき……」
海未「違います。あなたに足りないのは努力です」
穂乃果「努力?」
海未「私だって生まれた時から頭がいいわけではありません。日々の努力を怠らなかった上で、ぎりぎり今の成績を保っているんです」
穂乃果「私は……」 海未「思い出してください、中学の頃。穂乃果の成績では音ノ木坂に入れないと言われていましたよね」
ことり「そういえばそうだね。でも穂乃果ちゃん、海未ちゃんや私と一緒の高校に行きたいって頑張って……」
海未「三人で家に集まって、遅くまであなたの勉強に付き合ったりしました」
海未「あのときのあなたはとても一生懸命でしたよ」
穂乃果「そ、そうだ……私が合格したとき、二人は自分のことみたいに喜んでくれて……」
穂乃果「……わかったよ、私努力する。努力して、百点取って……いや、百点は無理か。でも、高得点とって……」
穂乃果「それで、その時は褒めてね」
海未「ええ。その意気ですよ、穂乃果。頑張って下さい」
ことり「私たちも、いつでも勉強教えてあげるから」
穂乃果「うん!」 【ちょっと怖い人】
凛「かよちん帰るニャー」
花陽「うん……あれ?」
凛「どうしたの?」
花陽「落とし物だ……生徒手帳」
凛「西木野……真姫……西木野さんって、おんなじクラスの」
花陽「そうだね」
凛「西木野さんって、ちょっと怖い感じするよね……凛、あんまり会いたくないなあ」
花陽「そ、そうかな?あ、でも、いつも一人だし……話しかけづらい感じはするよね……」 凛「うーん……」
凛「それにしても、もう帰っちゃったのかな?」
花陽「音楽室にいるんじゃないかな?よくピアノ弾いてるって誰か言ってたよ」
凛「よし、じゃあ行ってみるニャ」
花陽「うん」 〜♪
花陽「綺麗な声……」
凛「うん」
真姫「〜♪」
真姫「……ん?」
ガタッ 真姫「ちょっと、何見てるのよ」
凛「あっ、ご、ごめんなさい……」
花陽「あ、あの……これ……落ちてたから……」
真姫「あ……」
真姫「あ、ありがと……」
花陽「……」
凛「……」
真姫「……」 花陽「あっ、あのっ!」
真姫「な、何よ?」
花陽「ええっと……西木野さんって……歌、上手……だ、よね」
真姫「ええっ……」
真姫「べ、別に?」
凛「照れてる?」
真姫「はあっ……?」
真姫「もう、何なのよ!用が無いなら出てって!」
凛「あ……ご、ごめんなさい!さよなら!」ダッ
花陽「あっ……」 バタン!
凛「あ、痛ーい……」
花陽「凛ちゃん!」
真姫「ちょ、ちょっと大丈夫!?怪我は無い?」
凛「う、うん……大丈夫ニャ……いってて」
真姫「にゃ……?」
真姫「……よかった。まったく、気をつけなさいよ」
凛「う、うん……」
花陽「さ、さよなら」
真姫「……さよなら」
凛「ばいばい」
真姫「変なの……」 凛「悪い人じゃなさそうニャ」
花陽「そうだね」
凛「友達に……なれるといいな」 【今を生きる】
にこ「あ、お金落ちてる……」ヒョイ
希「五百円玉やね」
絵里「どうするの?交番に届ける?」
にこ「えっ?ニコが見つけたんだからもらってもいいでしょ」
絵里「でも、落ちてるお金を持って帰ったら犯罪になるんでしょ?ダメよ」
希「あーあ、ニコっちが拾得物横領罪で捕まってしまう……」
にこ「そんなわけないじゃない!そもそもバレないわよ、誰にも」 絵里「バレなきゃいいって考え方は良くないと思うわ」
にこ「五百円ぽっちでいちいち交番に届けてたら警察官の人もうんざりするって。どうせ持ち主なんか現れないし、もらっちゃおう」
絵里「五百円あれば、ご飯が一回食べれるじゃない」
希「もしかしたらニコっちのせいでご飯が食べれなくなって、お金の落とし主の人が死んでしまうかもね」
にこ「こっ、怖いこと言わないでよ。だいたいそんな切羽詰まった人が五百円玉を落とすなんてうかつなことしないわよ」
希「まあ、最終的な判断は拾い主のニコっちに任せるけど。どうするん?」
にこ「これはもうニコの物よ!五百円もあればニコが欲しかったアイドルグッズが買えるわ」
絵里「さっきは五百円ぽっちとか言ってたじゃない……」
にこ「細かいことはいいわよ」 希「落し物には持ち主の厄がついてるって言うやん?」
にこ「そういう脅しはいいのよ」
絵里「コンビニにでも募金したら?ニコのおかげで救われる人がいるわよ?」
にこ「あんなの信用できないわよ。ニコ見たのよ、足りないお釣りをあれで合わそうとしてる店員を」
絵里「もう……」
絵里「それに、拾ったお金で買われるアイドルグッズがかわいそうじゃない」
にこ「あーもう、うるさい!入手するのにどんな経緯があろうと、それがニコのお金なのは間違いないじゃない!」
にこ「人間は今を生きてるんだから、過去にとらわれちゃだめなのよ!わかった!?」ダッ! 絵里「あっ、ちょっと待ちなさいよ」
希「まあ、別にええやん。ニコっちは今を生きてるんやから」
絵里「なんなのよ、それ……っていうか、希だったらどうするのよ?さっきからニコに任せるとか言ってばかりじゃない」
希「ウチは……どうやろうね?やっぱり持って帰っちゃうかな。誰も見てなかったら」
絵里「希もそうなの……みんな、そういうものなのかしら?」
希「見逃されてる犯罪って結構あるものやと思うよ。多分、言い出したらキリがないくらい」
絵里「ふーん……」 にこ「はあー。まったく、五百円玉くらいで警察とか、頭固いんだから……」スタスタ
にこ「……ん?」
外国人女性「スイマセーン」
にこ「な、なんですか」
外国人女性「あの、ワタシこういう者なんデス」
アジアのめぐまれない子どもたちのために、かつどうしているボランティアです。
よろしければ、しょめいとぼきんをおねがいします。 外国人女性「フィリピンのまずしい子供のために、募金おねがいしマス」
にこ「……」
にこ(こころやここあくらいの歳の子が……)
――ニコのおかげでが救われる人がいるわよ?
チャリン
外国人女性「アリガト」
にこ「……」
にこ「これで……よかったんだよね……」 【そういえば】
穂乃果「ちなみにことりちゃんは何点だったの?」
ことり「えへへー、百点!」
海未「は?」 学年の絡みすばら
別の3人の組み合わせで続けてくれてもいいんやで? 最初のストーリーのおまけみたいなのを最後にさらっと置く感じ好き ことりちゃんは要領良く勉強してそう
海未ちゃんはめっちゃ努力してそう 絵里ちゃんには犯罪とはなにか
法律がなんのためにあるのかを説いてあげたいな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています