千歌「未来の私が知ってるよ」
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美渡姉「千歌ー!遅れるよ〜‼」
千歌「わかってる〜!」
千歌「はぁ…はぁ…着いた!」
千歌「いたっ!ん?何この板……⁉」
千歌「に、入学式⁉」
千歌「えっどういうこと…?今日は…っと」
千歌「‼4月7日…な、なな…なんでーーーーっ⁉」 千歌「いない!いない!いないったらいなーい‼」
千歌「ただでさえ入学式って聞いて混乱してるのに…クラスに曜ちゃんも梨子ちゃんもいないなんて…」
千歌「どーぅなってーるのーーー⁉」
ダイヤ「新学期早々騒がしいですわよ?」
千歌「あっダイヤさん…あれ?」
千歌「なんでダイヤさんが二年生の教室に〜⁉」
千歌「リボンも赤だし、なんか今日変だよ?」
ダイヤ「千歌さん、今日は随分と失礼な態度ではありませんか⁉」
千歌「へっ?」
ダイヤ「物珍しげな表情、それに加え呼び方までも………ったはずですわ!」キッ
千歌「ひっ⁉」
ダイヤ「ダイヤさんと呼ばないように!と…常々言ったはずですわ‼」 千歌「お、おかしい…」
千歌「曜ちゃんも梨子もいない代わりにダイヤさ…ダイヤちゃんが同じクラスで…」
千歌「しかもダイヤさっダイヤちゃんか…慣れないなぁ…ダイヤちゃんは既に生徒会長なんだよね。相変わらずすごいなぁ」
ダイヤ「千歌さん、先程から何をぶつぶつと独り言を言ってるのですか?」
千歌「ああ、えっとね…(困ったなぁ)は、早口言葉の練習!」
千歌「あはは…(これは流石にマズかったかな?)」
ダイヤ「一体何の意味があるのか知りませんが。まぁ、程々にしてくださりますよう、頼みますわよ⁉」
千歌「は、はーい!」
千歌「こんな時、いつもダイヤさんが言うお決まりのフレーズがあった気がするんだけど…」
千歌「なんだっけ?」 千歌「ダイヤ、ちゃん!」
ダイヤ「どうしたのですか?」
千歌「今日のお休みは?」
ダイヤ「このクラスでは、えー…善子さんだけですわ」
千歌「えっ…?」
千歌「よ、善子ちゃん…⁉」
ダイヤ「何をそんなに驚いて…
千歌「は、はは…桜が綺麗だなー…」バタッ...
ダイヤ「千歌さん!千歌さん‼大丈夫ですか⁉」 千歌「ん…ふわぁ…?」
千歌「6時半…結構早起きかな」
千歌「今日は休日練習だったよね、そろそろ支度しよ」
志満姉「おはよう、千歌ちゃん早いね〜」
千歌「うん、なんか今日は調子いいみたい!」
千歌「行ってきまーす‼」
千歌「あっダイヤちゃん…」
千歌「…ん?ちゃん、だったっけ?」
千歌「まーいっか!おーいダイヤちゃーん‼」
ダイヤ「んまぁっ!ち、千歌さん…?」
千歌「どうしたの?もじもじして」
ダイヤ「いえ、その…新しい可能性を感じたり…なんでもありませんわ!」
曜「あっ千歌ちゃーんダイヤさーん、おはヨーソロー‼」
千歌「曜ちゃんおはよー!ねぇねぇ聞いて!今日見た夢なんだけどね…」 曜「ふーん奇妙な夢だね。続きは?」
千歌「それがね、最後の方が曖昧で…善子ちゃんが欠席で…どうなったんだっけ」
曜「私も出てきたらいいのにな〜なんてね」
千歌「確かに、なんかちょっと寂しかったよ。みんながいないと」
曜「そうだよね〜。あ、みんな揃ったみたいだし、練習始めよ!」
果南「じゃあ今日はこの辺にしておこっか」
千歌「おつかれ〜あっ果南ちゃん」
果南「んー?」
千歌「鞠莉ちゃんがね、一年生の教室の椅子が1つダメになっちゃったんだって!私それ見てくる」
果南「うん、でもなんで千歌が?」
千歌「最近しいたけの小屋を直したから今工具使うのにハマってて!」
果南「ぷっまた千歌らしいね。いいよ、私みんなに言っておくよ」
千歌「ありがとう、お願い!」
千歌「これ、だね」
千歌「あーガタガタなっちゃうやつだね。うんうん、これ使うの嫌だよね〜」
千歌「ネジを締めて、安全点検!」ユサユサ
千歌「よーしオッケー!机と合わせて座ってみようかな」
千歌「ああ〜いい天気で、日の光があったかい…」
千歌「用事も早く済んだし、ちょっと寝ちゃおうかな…」 千歌「ぅわぁっ⁉寝過ぎ⁉」ガバッ
千歌「誰もいない…よかった」
「千歌ちゃん!千歌ちゃん!」
千歌「っ!この声は‼どこ?どこにいるの⁉」
「ここだよー」
千歌「あっ!曜ちゃん‼」
曜「千歌ちゃん!おはヨーソロー!大丈夫?なんか急に倒れちゃったんだってね」
千歌「うん!もう大丈夫……じゃ、なーーーい‼」
曜「え〜どうしたの?」
千歌「リボンが…リボンが〜!」
曜「なになに〜?えっへへ〜!私も今日から浦のほ…
千歌「黄色…」ポカ-ン
曜「千歌ちゃん?あれれ、どうしたの?おーい」ブンブン
千歌「どうしてこんなに、ぐちゃぐちゃになっちゃったの…?」
曜「変だな、お腹空いてるのかな?お菓子持ってきてあげるね!」タタタ 曜「おはヨーソロー!」
果南「おっいたいた。千歌ー?」
千歌「果南ちゃん…あっ果南は、普通だ…!」
果南「普通って…私はうん、いつも通りだけど?」
千歌「果南ちゃーん‼」ダキッ
果南「わっと、珍しいじゃん。何?」
千歌「なんかね、不安になっちゃって…」
果南「あー、たまにあるよね。そういうこと」
曜「いいなー千歌ちゃんばっかりずるい〜!」
果南「あはは、高校生になっても曜はそういうとこ変わらないよね〜」
曜「うん!2人は私のお姉ちゃんみたいなものだから!」
千歌「お姉ちゃん、かぁ…」
千歌「へへっ悪くないかも」 果南「落ち着いた?」
千歌「うん!もう普段の元気に近づいたよ!」
千歌「あっ今のは普段の千歌っていうのと…
曜「説明しなくていいから」
果南「さ、帰ろっか」
曜「はーい」
千歌「今日は、4月7日…」
千歌「つまりまだ、生まれてないんだ!」
曜「ん?千歌ちゃんどうしたの?」
千歌「ねぇ、2人とも!スクールアイドルやってみない⁉」 千歌「っくぁ〜よく寝た…」
ルビィ「本当によく寝てたね」
千歌「あっルビィちゃん」
ルビィ「椅子直してくれたんだね、ありがとう!」
千歌「あっいいよいいよこれくらい」
ルビィ「みんなお喋りしたりして待ってるから、そろそろ行こ?」
千歌「うん!いや〜それにしても変な夢だったなぁ」
ルビィ「どんな夢?」
千歌「なんかね、私が入学式の日に学校行くんだけど、ダイヤさんが2年生だったり曜ちゃんが1年生だったりで、滅茶苦茶なんだよ」
ルビィ「へぇ〜面白いかも」
千歌「でも、果南ちゃんは変わらず3年生で安心したよ!」
ルビィ「夢でも友達が普段と違うとなんだか不安になっちゃうよね。ルビィだったら、どんな感じになるんだろう…」
千歌「まあまあ、滅多にないからね、こんなこと」
千歌「あ!続きを曜ちゃんに話さなきゃ!」 ポツ...ポツ...
ルビィ「あっ雨…」
千歌「さっきまでいい天気だったのにどうしたんだろ?」
ルビィ「あっ連絡きたよ。お姉ちゃんからだ!なになに…天候が悪くなったため他のメンバーは先に帰るように言っておきました…だって」
千歌「私たちも急ごう!」ダッ
ダイヤ「連絡事項は目を通しましたね?ルビィ、帰りましょう。千歌さんも、お気をつけて」
千歌「うん、お疲れ様!バイバーイ!」
千歌「こりゃまた大変だよ〜急な雨だもん」
千歌「次のバスまで長いなぁ…」
千歌「よーし!走って帰ろう‼」
千歌「気合い入れよっかな…すぅーー」
千歌「がおーーーー‼よし、ゴー!」 千歌「はぁ…はぁ…流石に遠いや…ちょっと休憩」
千歌「ふぅ〜…寒っ!どうしよう…」
クゥ-ン
千歌「ほえ?犬?」
ワン!ワン!
千歌「いた!ちっちゃいのに独りぼっちなんだね…よしよし」
千歌「あ、あれ?どこに行くの?」
千歌「待って!そっちは車道だよ!危ないからこっちに来て!」
千歌「危なーーーいっ‼」
キキィィイイイ!!
ワンッ!ワンッ!
大丈夫か?お、おい!
────────── G'sダイヤは敬語まじりの普通の女の子口調で喋る
典型的お嬢様口調ではないしですわと口にしたことは一度もない 果南「スクールアイドル?」
千歌「知らない?」
果南「うん、全然」
千歌「そっかぁ、ならこれを見てよ!」
果南「これは…すごいね〜私たちと同じ高校生でしょ?」
曜「この人見て!衣装が可愛い!」
千歌「すごいでしょ!ある伝説のスクールアイドルはね、廃校が決定していたのに9人の努力でなんと!学校を存続させたのだ!」
曜「へ〜奇跡だね」
千歌「そう、奇跡だよ!この奇跡に、賭けてみたいの!協力してくれる?」
果南「まぁ、私たちのとこもぶっちゃけ廃校決まってるようなもんだしね〜。いいよ、千歌がやりたいって言うなら付き合ってあげる」
千歌「ほっ本当⁉」
果南「しっかしこんな田舎でアイドルね〜」フフッ
曜「ねぇ千歌ちゃん!千歌ちゃんと果南ちゃんがやるって言うなら私もやりたい!」
千歌「いいの!嬉しい!」
曜「ダンスもすっごく楽しそうだしね!じゃあ船長の千歌ちゃんに向かって、敬礼!」
千歌「…ん?なんだろ、このモヤモヤ…」 千歌「なんだかおかしな話だよね」
千歌「学年も違うみんなとまたスクールアイドル始めるなんて…」
果南「んー?なんか言った?」
千歌「ううん、なんでもない!」
曜「なんかみんなさ、グループ名?があったけど、私たちはどうするの?」
千歌「ふっふっふ…実はもう、決まってあるのだ!」
果南「ほう。どんなの?」
千歌「ズバリっAqours!」
千歌「…あれ?なんか反応薄くない?」
果南「うーんなんだかね、どっかで見たか聞いた覚えがあるんだよ」
千歌「えっ?どこ?どこで⁉」
果南「そんなの忘れちゃった。でも、いいんじゃない?海って感じで」
曜「私も良いと思う!」
千歌「よ、よーしそれじゃあ決定ー!」
曜「おおー!」
果南「どこで見たっけな〜…」 曜「千歌ちゃんおはよ!」
千歌「おはよう!今日早速部活申請しに行くよ!」
曜「部活かー。今までは競技一筋だったからちょっと新鮮に感じるよ」
千歌「そうだね、曜ちゃんずっと高飛び込みやってきたからね…本当にいいの?」
曜「もちろん!」
千歌「わかった!また後でね!」
ダイヤ「千歌さん、今日は転校生の方が来られていますわよ」
千歌「えっ‼本当⁉」ガタッ!
ダイヤ「そ、そんなに驚きま…
千歌「ねぇ!どんな人⁉ピアノ上手⁉」
ダイヤ「しっ知りませんわ!では、私はルビィの様子を見てきますから」
千歌「遂に来たね…梨子ちゃん」 ねぇ、起きて!起きてよ…千歌ちゃん…
(誰…?私に声をかけているのは…)
(真っ暗で、見えないよ…)
(手を握ってくれてる…)
(ありがとうって、言いたいのに…)
千歌ちゃん…私ね、嬉しかったよ。どうしていいのかわからなかったあの時、海の音…聴こえたよ…
(梨子ちゃんだ…)
(ごめんね、来てくれてありがとって、言いたいのに…)
(もっと話を聞きたいのに…頭がぼーっとして…)
(眠く…な…る………) 千歌「曜ちゃん、果南ちゃん!行こっ!」
果南「えー私も?」
千歌「当たり前だよ!」
曜「部活申請なんて初めて見るよ〜」
果南「私も。中々新しく部を作るなんてないでしょ」
千歌「よーし…」コンコン
ダイヤ「はい、どうぞ」
千歌「失礼します」
ダイヤ「千歌さん、今日はどんな御用件で?」
千歌「部活申請に来ました!お願いします‼」
ダイヤ「スクールアイドル部、ですね…」
千歌(やっぱり前みたいに怒られるかな…)
ダイヤ「どんなものかよくわかりませんが、まぁ一応は受理しておきましょう」
千歌「ありがとうござ…ん?」
ダイヤ「…なんですの?」
千歌「ダイヤちゃん今、嘘ついてるよね?」
ダイヤ「?そんなわけありませんわ」
千歌「私は知ってるよ。ダイヤちゃん、嘘つく時…あれ?なんだっけ…」
ダイヤ「からかうなら、もう少し筋道立てて話してください」 ダイヤ「では、有意義にお過ごしくださいね。スクールアイドルさんたち」
果南「ん、そろそろお邪魔して長いし悪かったね」
ダイヤ「いえ、別にそんなことはありませんわ」
ダイヤ「何ならお茶でも出しましょう?」
曜「いえいえ申し訳ないです!」
ダイヤ「そ、そうですか…わかりました。では何か困ったことがありましたら、いつでも生徒会へ。可能な限りはサポートしますわ」
千歌「本当?言ったね⁉」
千歌「今、すっご〜く困ってるんだよ!」
ダイヤ「何ですの?」
千歌「メンバーが足りなくてね、だから!」
ダイヤ「言ったはずですわよ。私スクールアイドルなど興味がありませんわ!」
千歌「そこをなんとか!(あれ?そんなことさっき言ってたかな?)」
ダイヤ「お気の毒ですが、ここはお引き取りください」ピシャッ
果南「あらら、なんか癪に障ったかな」
曜「あそこまで言うなら仕方ないよね」
千歌「うん…」
果南「そんなにあの子を引き入れたかったの?」
千歌「うん…」
果南「仕方ないよ。切り替えてこ」
千歌「そうだね。仕方ないよね…」
ダイヤ「はぁ……」
ダイヤ「どうして私は、いつもこうなのでしょうか…」 千歌「梨子ちゃん来るって言ってたのに結局今日は普通に過ぎちゃったし…」
千歌「なんか…ダイヤちゃんおかしい気がする」
千歌「なんで来るって言ったの?それにあの癖…癖?なんだっけ…全然思い出せない…」
千歌「確か…顔の…どこかを…
ドンッ
ピギィ‼
千歌「ご、ごめんなさい…あ!」
千歌「ルビィちゃん‼」
ルビィ「え…だ、誰ですか?」
千歌(しまったーーー!) 千歌「私、高海千歌!ダイヤちゃんと同じクラスだよ!」
ルビィ「お姉ちゃんの…それでなんだ。あ、あの…わ、私黒澤る、るるルビィですっ!」
千歌「ルビィちゃんよろしくね」スッ
ルビィ「よろしくお願い、します…」ギュッ
千歌「あのね、私たちスクールアイドル部っていうのを立ち上げたんだ!ルビィちゃん、よかったら入らない?」
ルビィ「スクールアイドル部⁉」
千歌「おっ興味持ってくれた?」
ルビィ「あ、あの、すいません!ルビィには無理です!」
千歌「どうして?まだ何も始まっていないよ?」
ルビィ「ルビィはアイドルが大好きで、でも…大好きなアイドルを見てきたからこそ、あんな風に輝くのは無理だと思うんだ…」
千歌「そんなことない!」
ルビィ「千歌さん…?」
千歌「ルビィちゃんにはまだ大っきな魅力が隠れているんだよ!それは、私も、他の人も、ルビィちゃん自身も知らないものだから、私たちと一緒に見つけよう!」
ルビィ「…!」
千歌「どう?やってみる気になった?」
ルビィ「こんなルビィだけど、大丈夫ですか?」
千歌「こんな?私の方がもっと不安要素多いんだよ?なんの特技もないし!」
ルビィ「これからよろしくお願いします!」
千歌「うん!こちらこそよろしく…
ワン!ワン!
ルビィ「うわぁぁあああ来ないでーーー!」
千歌「ルビィちゃんって…犬、苦手だっけ?」
ルビィ「助けてーーー!」 千歌「犬が苦手といったらやっぱり!」
千歌「やっぱり…なんだっけ」
千歌「そのうち思い出すし今はいいや」
千歌「〜♪」 千歌「二人とも、聞いて!部員が増えたよ!」
果南「おっやるじゃん」
曜「すごい!どんな子?」
千歌「黒澤ルビィちゃん、1年生だよ!」
果南「へー曜と同じか」
曜「それなら明日、話してみるよ」
果南「でも、黒澤ってこの辺じゃあの生徒会長の家くらいしかないから、姉妹なんじゃない?」
千歌「あっうん、そうだよ」
果南「あのお姉ちゃんの妹ね〜…」
千歌「……あっぁぁあああ‼」
曜「うわっ!どうしたの?」
千歌「ダイヤちゃん、認めてくれないかも!いや、仮にルビィちゃんの入部を認めてくれたとしても、ダイヤちゃんをどう勧誘すれば…」
果南「それなら、妹にお願いすれば?」 ルビィ「あ、あのね、お姉ちゃん。ルビィスクールアイドルをやってみようと思うんだけど…」
ダイヤ「ルビィがそんなこと言い出すのは珍しいですわね。ちゃんと頑張りなさい?」
ルビィ「うん!それでね、よかったらお姉ちゃんも一緒に…
ダイヤ「私はやりませんわ。第一、私には生徒会長としてこの学校をより良くするために日々忙しいのですから、そんな暇ありませんわ」
千歌「それなら尚更、スクールアイドルとして私たちに力を貸して!」
ダイヤ「千歌さん…それはどういうことですの?」
千歌「ある9人のスクールアイドルは、廃校を阻止したよ。それも、ごく普通の高校生の女の子たちがね。私たちにももしかしたら…そんな奇跡を起こすことが出来るかもしれない!だから
ダイヤ「あり得ませんわ。スクールアイドルが廃校を阻止?それは具体的にどんな活動をしたというのですか⁉」
千歌「そっそれは…」
ダイヤ「行き当たりバッタリで上手くいくはずがありませんわ!ですが…いいでしょう。私を納得させる事実、計画、それから予算!これら全てを明確にさせたら私もスクールアイドルとして活動してもいいですわよ」
千歌「わかったよ…3つだね!明日までに揃えてくるから!失礼しましたー!」バタン
ルビィ「あわわ…大変なことに…」
ルビィ「お姉ちゃんもそんな難しいことなんで…」
ダイヤ「ルビィ、今は1人にさせて…」
ルビィ「お姉ちゃん…?うん、わかったよ」
ルビィ「一人で抱え込まないでね」
ダイヤ「っ!そ、そうですわ」
ダイヤ「だから、あんなことになってしまった」
ダイヤ「私は一体どうすれば…」
ダイヤ「何が、正解だったのか…そんなこと…」 千歌ちゃん、今日も来たよ
(……………)
外、良い天気。海がすごく綺麗…都会にいたら、こんな風景決して見られなかったと思う。前は、何もかも不安で、嫌になって、どうしたらいいかわからなくて…
(…………)
ここに初めて来た時も、やっぱり不安で仕方がなかったけど、今は、ここが大好き
(………)
ねぇ、千歌ちゃん…起きて? 今日も来てたんだ
うん…そのうちいきなり飛び起きそうで
まぁ、死んじゃったわけじゃないし、そうだね。千歌ちゃんならありそうずら
これで、大体みんな来てくれたけど…
ダイヤさんだけまだ来てないよ。そのまま帰らせちゃった自分の責任だって…別にそんなことないのに…
そう…ねぇ、知ってる?善子ちゃんのこと。私もこの前一緒に協力したんだけど…
うん、あの事故の原因を見つけるためにずっとあの辺りを歩き回ってるって…
すごく必死だったよ。インドア派なのにあんなに外出歩いて…やっぱりショックだよね
みんな辛いよ。こんなこと。友達が事故なんて…
…そろそろ帰ろっか
うん
(………) 千歌「情報を集めるにはまず図書館!ってことで来たけど…」
曜「どこから始めればいいのかわからないよね…」
千歌「今日は果南ちゃんお家の手伝いでいないし。3人だけじゃ大変だよ〜」
ルビィ「あっ…」
千歌「ん?どうしたの?」
ルビィ「あの子ね、昔から仲良しなんだ。読書が好きなんだよ!おーい花丸ちゃん!」
花丸「あっルビィちゃん!今日はどうしたの?」
ルビィ「あのね、今日は調べ物しに来たの」
花丸「そうなんだ。何のずら?」
ルビィ「スクールアイドルの資料だよ。ルビィね、スクールアイドルやることにしたんだ!」
花丸「すくーるあいどる?」
千歌「もしかして興味ある⁉」
花丸「わわっ!びっくりしたずら…」
千歌「ああっごめんね!私、高海千歌!よろしくね」
花丸「初めまして!オラ、国木田花丸です…はぁっ⁉また、オラって言っちゃったずら…」 千歌「花丸ちゃんは何読んでるの?」
花丸「これはな、志賀直哉の『城の崎にて』っていう作品だよ」
千歌「あっ知ってる!電車に吹っ飛ばされちゃったお話だよね!」
曜「ええっ⁉」
花丸「合っているけど間違ってるずら…」
ルビィ「あっねぇ花丸ちゃん、資料探すの手伝ってもらってもいい?」
花丸「いいよ。マルに出来ることっていったらこれくらいだもんな」
ルビィ「ありがとう!」
千歌「…ん?」
曜「どうしたの?」
千歌「あっなんでもないよ…どうしたんだろ、私」
曜「何か気になる本でも見つけたんじゃない?」
千歌「そうなのかな〜」 千歌「すごいなぁこれ全部花丸ちゃんが読んだ本だよね?」
曜「これは…グレゴリオ聖歌の歴史?」
花丸「あっそれは…」
ルビィ「花丸ちゃんは聖歌隊に入ってたんだよ」
曜「へー!なら歌も上手なはず!これは勧誘のチャンス⁉」
千歌「ねぇ!よかったら、スクールアイドルやってみない?」ズイ
花丸「マルが?」
千歌「うん!」
花丸「そんなの…オラとは真逆の世界ずら」
千歌「誰だって最初から上手くいくわけじゃないんだよ。私もね、今思えばなんの取り柄もない自分を変えたいって思ったから、始めたのかもしれないんだ」
花丸「自分を変えたい…」
ルビィ「ルビィも頑張るから、やってみよ?」
花丸「オラ、地味だし、方言出ちゃうし、運動も苦手だけど…」
花丸「辛抱強さだけは負けないから、やれるとこまでやってみるよ。よろしくお願いします」
千歌「こちらこそよろしくね!うぅ〜やったぁー!これで5人だよっ‼」 千歌「これわかんないよ〜」
花丸「そこはこうすれば…」
千歌「なるほど!」
曜「こっち予算の計画終わったよ〜!」
ルビィ「参考にした他の学校のまとめも今出来たよ」
果南「それじゃ後は…」
コンコン
ダイヤ「どうぞ」
千歌「失礼します!」
ダイヤ「資料は出揃いましたの?」
千歌「うん、見て!」バサ ダイヤ「…はぁ、中々綿密に練ってありますわね」ペラ...
千歌「頼りになる新しいメンバーも増えたからね!」
花丸「…!」チラ
ダイヤ「そうですか。それは喜ばしいことですわ」
千歌「ねぇ、どうだった?内容」
ダイヤ「特にこれといった不確定要素もありませんし、認めざるを得ませんわ」
ダイヤ「約束通り、私黒澤ダイヤのスクールアイドルAqoursへの加入とさせていただきましょう」
千歌「本当⁉やったーーー‼」
曜「よかったね!」
果南「入るよ〜ってなんだ、もう決まったみたいだね」クス
ルビィ「ホッ…」
ダイヤ「た、だ、し!やるからには必ず勝利ですわよ⁉」
ダイヤ「途中で投げだすなど、言語道断で
ルビィ「本当は、お姉ちゃんもやりたかったんじゃないの?」
ダイヤ「なっ⁉べ、別にそんなこと…ありませんわよ?」
ルビィ「姉ちゃんの癖なのかなぁ。お姉ちゃん、誤魔化す時に黒子を掻くよね」
ダイヤ「あ、そっそれは…その…」
千歌「誤魔化す時に黒子を掻く…⁉」
ドクン...
千歌「ダイヤさんじゃなくて…ダイヤちゃん…」
千歌「なんで…?」
千歌「あっ…やば…」フラッ
果南「千歌?どうしたの?」
千歌「わ…かんな…い…」バタ...
果南「千歌っ…‼」 千歌(ん…真っ暗だ…)
千歌(ここは…うん、病院かぁ…まぁそうだよね)
千歌(誰もいないのかなぁ)
千歌(身体がすごく怠くて、重いよ…)
千歌[誰か、いないの?寂しい…この前みたいに手、握ってよ…)
千歌(今、午前3時かぁ…そりゃいないよね)
千歌(千歌が起きたってこと、誰かに知らせる方法は…)
千歌(そうだ!メモを書いておこう!)
千歌(千歌は一度起きました、でいいかな?よーし早速…⁉)
千歌(動けない…小指一本ピクリとも…全然!どうして、どうして⁉)
千歌(寝たきりで考えることしか出来ないなんて…そんなぁ…)
千歌(誰か来て…お願い!)
千歌(私は、今、ここにいるよ…)
千歌(やだ…眠気が…!)
千歌(嫌だよ…眠ったらわかんないよ!気づいてもらえないよ…)
千歌(みんな…) ダイヤ(もし、あの時に戻れたら…もっと親密になっていて自然と一緒に帰っていたら…気がつくと毎日そんな事ばかり考えていますわ)
ダイヤ(そのような事は不可能だとわかっていても、もし、夢の中だけでも実現するというのなら…)
ダイヤ(彼女と同じ学年がいいですわ…)
ダイヤ「それなら、今よりもっと親しくなれたのかもしれなかったですわね…」
ダイヤ「はぁ…」 おはよう千歌
ごめん、今日も手がかりは見つけられなかった…
警察はただの前方不注意だったって決めちゃってるけど…やっぱりそうとは思えない
何かしら因果の結びつきがあって、そこから事件が起こったんだって…
そう!これもきっと悪魔バティンの瞬間移動の能力によるもの…な、わけないわね
ごめん…また行ってくるから。絶対見つけてくるから、待っててよ 千歌「“こっち”に来る頻度が高くなって、色々あやふやになってきた」
千歌「私は…元々どっちにいたんだっけ…」
千歌「考えたってわからないからみんなと合わせて毎日を過ごす…」
ダイヤ「千歌さん。千歌さん…千歌さん!」
千歌「おわぁ⁉なっ何?ダイヤさっ…ダイヤちゃん」
ダイヤ「ようやく向いてくれましたか」
千歌「ごめんごめん、どうしたの?」
ダイヤ「あの、相談があるのですが…」
千歌「そうだったね。善子ちゃん、新学期になってからまだ一度も来てないよね」
ダイヤ「そうですわ。クラスメイトでありながら生徒会長であるというのにもかかわらず何の動きもなかった自分に呆れますわ…」
千歌「…行こう!」
ダイヤ「…?何処へですか?」
千歌「決まってるでしょ?善子ちゃんのお家!」 こうしてると旧2年4人組がどんな感じになるのかも見てみたかったな ピンポ-ン
千歌「こーんにっちは〜!」
千歌「あれぇ?いないかな?」
千歌「もう一度!こーんにっちはーーー!」
千歌「うーん?」
ダイヤ「何をうたのおねえさんのようなコールしているのですか…そもそもレスポンスがあると思いまして?」
千歌「あっなんかアイドルっぽいこと言ってる!」
ダイヤ「んなっ何か文句でも⁉」
千歌「ううん。あっ…」
千歌(目の隈すごいなぁ。徹夜して勉強したのかなぁ…やっぱり努力家なんだね) 千歌「よーし返ってくるまで!こーんにっち…
善子「うるさい‼」ブンッ
ガッ!
千歌「いだぁっ⁉何するの〜!」ヒリヒリ
善子「人ん家の前でうるさいのよ!何なのあんたたち」
善子「あっ…⁉なんでよ…本当に…っ!」バキッ!
ダイヤ「や、やめなさい!そんな、物に当たっても仕方ないですわよ⁉」
善子「何⁉あんた…今更何の用?」
ダイヤ「今まで私は同じクラスメイトであるというのにもかかわらず、あなたと一度も真摯に向き合うことがありませんでしたわ。たしかに今更と思うでしょうが、もし学校に対する悩みなどあれば…
善子「そんなのない。帰って」
千歌「あっちょっと待って!」
バタン...
千歌「そうだよね、一年知らんぷりしちゃったんだもん。あの反応が普通だよ…」
ダイヤ「これは一筋縄ではいきませんわね。どうすれば良いのでしょう」
千歌「善子ちゃん…えへへ」
ダイヤ「はぁ…どうしてこんな事態だというのにあなたは目が輝いているのですか?」
千歌「だって、すごく魅力的な子だと思ったから!もしね、学校来てくれるようになったら一緒にスクールアイドルやるんだ!」
ダイヤ「あなたって人は…」ハァ
千歌「ん?どうしたの?」
ダイヤ「ルビィに連絡をしますわ」
ダイヤ「今夜は帰りが遅くなる、と」 千歌「そういえばこれ…」
ダイヤ「さっき善子さんが投げてきた教科書ですわね」
千歌「1年生の時のやつか〜」
千歌「んっ?あれ…?ほぉ〜…」ペラ
千歌「なるほど…」
ダイヤ「どうしました?」
千歌「善子ちゃん、今も学校行きたいと思ってるよ」
ダイヤ「なぜわかるのです?」
千歌「これ、見てよ」
ダイヤ「…!」ペラ
千歌「学校で聞かなかった分も、全部自分で勉強してあるよ。ほら、ここなんて特にしっかり書き込んである…」
ダイヤ「わかりました…なおのことこのままにはしておけませんわ!必ず善子さんをクラスへ戻らせましょう」
千歌「でも、すっごく怒ってたよね…もう顔合わせてくれないかも…」
ダイヤ「他のメンバーに協力を求めましょう」
ダイヤ「私たち2人で考えても限界がありますわ」 果南「む〜なるほどね。難しいね〜」
千歌「うぅ〜ん…」
果南「私が行ってあげてもいいけど、どうかなぁ。誰?ってなるだけだし」
千歌「そうかもね…」
果南「外には出ない感じ?」
ダイヤ「ええ…ここ2、3日ほど張り込みをしましたが、全くありませんわ」
果南「ふっ…ふふっ!」
ダイヤ「な、何かおかしいこと言いましたか?」
果南「いや?ただ張り込みしてるダイヤ想像したら面白いっていうか、可愛いなーって」
ダイヤ「か、果南さん…!あなたは…‼」
果南「あー照れてる」
ダイヤ「〜‼」プンスカ
果南「もう弄るのこの辺でいいや。ねぇ千歌、1年生は?」
千歌「3人で遊びに行くって言ってたけど、場所的に多分交代で善子ちゃんの見張りしてくれてるよ。何故か曜ちゃん双眼鏡持ってたし」
果南「あんたたち仲良いね、ホント」
果南「ま、いい事だよ」
ピロン♪
千歌「あ、曜ちゃんからだ。おおっ⁉」 果南「なになに〜?見せてよ」
一年組でハンバーガー!
美味しいかったーーー‼
千歌「………」
果南「まぁ、今度誘ってもらいなよ」
千歌「こっちは真剣に考えているのに〜‼」
果南「仕方ないじゃん。確かにあの子のためとか、学校のためっていうのもあるけど、始まりは千歌のワガママだってことを忘れちゃダメだよ」
果南「向こうは1年間何もしてくれなかったのに今更友達面するなってことでしょ?私もその気持ちわからなくはないね」
千歌「えっ…」
果南「だからこそ、絶対やり遂げな」
千歌「うん!」
ピロ-ン♪
千歌「あ、今度はルビィちゃんからだ」
千歌「えーと、善子ちゃんの外出を確認…⁉」
果南「ほら、行ってきな」
千歌「わかってる!」
果南「ダイヤも」ポン
ダイヤ「も、もちろんですわ」 善子「何なのよ…あいつら…」
ピンポ-ン
善子「…また?」
「すいません、宅急便でーす」
善子(なんだ…)
善子「はい、印鑑ですか?」
「はい!ここにお願いしますねー」
善子「わかりました…これで」
「ありがとうございます!ではまたよろしくお願いしまーす」バタン...
善子「2人がかりで持ってきたけど…何?これ」グッ
善子「…⁉お、重っ…何入ってんのよ…」 ルビィ「とりあえずお家には入れたね」
曜「あとは千歌ちゃんが上手くやってくれることを祈ろう!」
ルビィ「それにしても…なんで宅配業者さんの制服なんて持ってたの?」
曜「あはは、趣味だよ」 善子「重い…もう、ここで開けちゃお…」
ビリ...ガバッ
千歌「こんちかーーーっ!」バッ!
善子「いやぁぁあああ⁉」
千歌「えっへへーびっくりした?」
善子「びっくりしたってもんじゃない!っとに何考えてんのよ…」
善子「何?警察呼ぶけど⁉」
千歌「いいよ!やってみなよ!」ダッ
善子「こ、来ないでよー!」
千歌「食べちゃうぞ〜!」
善子「くっ来るなぁ〜‼」ダッ!
千歌「待〜て〜!」
善子「いやー!」
花丸「ほぇ〜…」
花丸「大変だな、リーダーって」 善子「ゼェ…ゼェ…ひっ…久しぶり…こんなに走ったの…」
善子「流石にここまでは来ないはず…」
善子「っ…はぁ…」ゴロン
善子「風…結構気持ちいい…」
「隣、座っていい?」
善子「…⁉」ビクッ
「えっごめん、嫌だった?」
善子「いえ、その…」
「遠慮しなくていいからね」
善子「遠慮…?」
「走ってきたんだ。ここの坂結構キツいでしょ?私ここ駆け上がるの日課なんだ」
果南「私、松浦果南。果南でいいよ」
善子「私は……」
善子「私は…ヨハネよ」
果南「ん?ヨハネ?」
果南「あー…」
善子(どうせみんな引くんだから、もう慣れたし)
果南「ハーフとか?だから肌白いんだ。いいな〜羨ましい私なんかずっと海だから真っ黒で…」
善子「…ふっ」
果南「ん?笑った?」
善子「そんなこと言う人初めて見た。そんなこと、言われるの…は…初めてで…」
善子「うっうぅ…」
善子「嬉…しい…」ポロ...
果南「ああっどうしたの…泣かないの。ほら、これで拭きな」スッ
善子「ありがとう…」グスッ
果南「ま、落ち着いたら話してみなよ。色々。思うことあったんじゃない?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています