花丸「しょくざいずら」
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きょうはルビィちゃんと一緒にバーベキューをしました
マルはお肉と野菜を焼くのに夢中であまり食べられなかったずら
ルビィちゃんが残したお野菜をたくさん食べてあげたずら
マルはお寺の精進料理で慣れてるからお野菜も平気なのです
ルビィちゃんもちゃんとバランス良く食べなきゃおっきくなれないずらよ?
でも、ちっちゃなお口でお肉を美味しそうに食べるルビィちゃんはとっても可愛かったからマルは満足ずら
それに、ルビィちゃんはちっちゃくて可愛いのがいいずら 「『ルビィちゃんはちっちゃくて可愛いのがいいずら』これでよし、と」
今日の分の日記書き終わりました。本当はまだまだ書きたいことはあるんだけど、今日はここまでです。この日記帳ももう終わっちゃいそうだし
ふうー、とため息を吐きながら、マルは日記帳を閉じます。机の横に積み上げてある今までの日記帳たちの一番上に乗せて、お布団に入りました。
明日新しいのを買いに行くことにします。授業が終わったら大学の生協に寄らなきゃ
積み上げた日記帳はもう4冊目になります。マルとルビィちゃんの思い出を記録するこの日記帳は二年前、卒業式のあったあの日以来毎日欠かさず続いています。
忘れられないあの日から、ずっと
こんなの、本人に見つかっちゃったらとても恥ずかしいけれど
でもいつか、自分からルビィちゃんに見せてあげたいな。マルの想いが、きっと伝わるこの日記を きょうはルビィちゃんと水族館に行きました
お魚さんなら海でも見れるのに……と思っていたマルでしたが、水族館にいるのはお魚さんだけじゃなかったずら
到着したらルビィちゃんは真っ先にマルを連れてイルカショーの建物に駆け込みました
イルカさんも可愛かったずら。でもイルカさんをみて目をまん丸にするルビィちゃんはもっと可愛かった
正直マルはイルカさんより途中からルビィちゃんを見ていました 「はあ……ルビィちゃん可愛かったなあ」
マルは悪い子です。せっかく水族館に行ったのに、ルビィちゃんのことばっかり考えていました
ショーの途中でマルがルビィちゃんの横顔を見てると、突然こっちを向いたルビィちゃんと目があったりして
内心焦るマルをよそに、ルビィちゃんはにっこり笑って
「ね! 花丸ちゃん! イルカさんすごいね! かっこいいね!」
って、言ってくれたずら
ルビィちゃんの笑顔は反則級ずら。今もマルはその笑顔を思い出して胸がうるさくて、布団の中で眠れずに丸まっています
明日はどこに行こうかな きょうはルビィちゃんに報告があるずら
とっても大事な報告です
なんと、きょうマルは男の子に告白されました!
クラスメイトでこの一年何回かお話ししたことある程度の知り合いの男の子です
マルは正直、とっても驚いています
だって、マルは地味だし、目立たないし、ルビィちゃんみたいに可愛くないし
どうしてこんなマルなんかを好きに? と思って、きいてみたずら
そしたらびっくり。その子、マルの高校時代を知っていたのです!
「花丸さん……だよね。Aqoursの」
ちょっと考えてみたらそりゃそうずら。本名で活動してたし、当時同い年くらいのファンも多かったから、Aqoursのマルを知ってる人間ならすぐにわかるに決まってるずら
でもマルはもう、アイドルじゃない
そう言ったら、「わかってる。たしかに僕が花丸さんを初めて知ったのはアイドルだけど、僕が好きになったのはアイドルを終えたふつうの大学生の花丸さんだ」
「それに、もうアイドルじゃないからこそ、付き合ってほしいって告白したんだ」
って。たしかに、アイドルには恋愛禁止の不文律があるけど、今のマルにはもう関係ないずら
目立たないけどいい子だと思うよ。本が好きらしくて、趣味も合うずら
でも……マルにはルビィちゃんが…… って!!こんなこと書いてどうするずら!
こんなの、ルビィちゃんに見られるわけにいかないずら
最後の一行は、消しゴムで……と、よし
……
あ、でもよく考えたらそもそもこの日記自体まだルビィちゃんには見せてないんだし、だったら前半もここで報告したって意味ないずら
うう……どうしよう。
ルビィちゃん。マルはどうしたらいいずら?
今日は、日記かけないや。マルは一晩考えます。 お布団が気持ちよかったせいでちっとも考えられませんでした。
でも、不思議と目が覚めたら答えは浮かんできたずら
小さい頃からずっと、地味で、目立たないように生きてきたマルは、そんな自分を救ってくれるアイドルになりたくてAqoursに入りました
いろんなステキな経験をして、たくさん輝けたマルだけど
高校生活とともにスクールアイドルが終わったら、マルはまた元どおり。地味な女の子になりました
正直、大学生になってからは余計に、普通の青春を過ごし普通に恋愛をして普通に彼氏を作って普通に週末遊びに行くような
そんな普通の女の子に憧れていたずら
マルもそろそろルビィちゃん離れしないといけないずら……
わ!! いまマルなんてこと考えたずらか! ルビィちゃん離れだなんて、そんな
でも……本当のことかもしれないずら 「あはは……もうすっかり完全にルビィちゃんには見せられない日記になってるずら」
マルはなぜか笑っちゃいました
「ルビィちゃん離れ、か」
ふと思い立って、その言葉を口にした途端、マルは不思議な感覚に包まれました
心の中のモヤモヤが、すっと一箇所に集まって、形をはっきりさせるような
曖昧で、安心で、不定形で、幸せで、悲しくて、嬉しい
不思議な感覚
決めました。マル返事をしてきます。告白の返事を ルビィちゃんへ
この日記は、今日で最後です。
さっき、あの男の子に返事してきました。
よろしくお願いします。って
マルにはどうするのが正解かちゃんとはわかってないのだけれど、とっても喜んでくれたから多分いいことなんだと思います。
これでマルにも初めて彼氏ができたみたいです。
なんか実感わかないけど。
それに、マルはもうそろそろルビィちゃん離れしないといけないのかもしれないんです。
だから、敢えてここに書きます。
別に離れるって言っても、友達じゃなくなるわけじゃないです。これからもずっとルビィちゃんはマルの親友です。
いつか、マルが本当の意味でルビィちゃん離れできた時
この日記を渡して、ルビィちゃんに読んでもらいたいと思っています。
じゃあね。さようなら、マルの思い出。 日記帳を引き出しの奥にしまって鍵をかけました。今度この鍵を開けるのは、ルビィちゃんに日記を見せられるようになった時。
携帯に届いたメールには、早速今週末デートのお誘いがきていました。
なんだかドキドキするなあ。こういうの初めてだから。
返信して、今日は早く寝ることにします。
ルビィちゃん。今日からのマルも、ちゃんと見守っていてください。
おやすみなさい わかりにくいかもしれないけど、レスごとに日記の本文と花丸の回想が入れ替わってます。
前半終わり。多分そんなに長くつづかない
寝るので、よければ保守お願いします。多分今日の夜くらいに、残ってたら書く ひらがなでしょくざいに冒頭の肉がどうのこうのでルビィちゃんが食材にされる話かと思ったぞ ちっちゃくて可愛いが細切れにされたルビィちゃんかと思った 自分より身長高い相手にちっちゃくてかわいいとか言わねぇよな普通 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています