果南「レズデター2」 鞠莉「内浦に潜む怪物」
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今夜のラブライブ洋画劇場は
唯でさえ同性愛が蔓延るこの現代に、これ以上レズを増やしてどうするんだ?
お騒がせ宇宙人レズデター in 内浦!
人類の未来はこの女が握っている! 松浦果南VSレズデター!!
闘いの火蓋が切って落とされた! 真剣勝負に待ったなし!
レズデター2この後すぐ!
――2017年 内浦
果南「くそぅ、またやられた…!」
果南(私の名前は松浦果南。ここ内浦は沼津署の一刑事だ)
果南(ドが付くほど平和でのどかなこの町で、最近妙な事件が頻発している)
果南「この前は松月、そして今度はシーパラ近くのセブンが根こそぎやられた…」
果南「連続スイーツステルス窃盗犯(スティーラー)…一体何者なんだ?」
曜「ご苦労様であります警部補殿!」ビシッ
千歌「あります!」
果南「うん。それでホシの手掛かりはあった?」
千歌「ありません!」
曜「いつも通りだよ。監視カメラには姿どころか影すら映ってないんだ」
千歌「不思議だよね。商品だけが宙に浮かんで飛んでいくの」
千歌「ぽるたーがいすとってやつ? 幽霊の仕業じゃお手上げかなー」
果南「いや違うね」
果南「ここには確かに誰かがいた。臭いが残ってるもん」クンクン
果南(でも、カメラに姿が映らないってのはどういうことなの?)
千歌「分かった! 犯人は透明になれるんだよきっと!」
曜(うらやましい)
果南「むむむ…」
【沼津署】
ダイヤ「かーなーんさーん? 私何度も何度も申し上げたはずよね」
ダイヤ「担当ではない事件に首を突っ込むのはおやめなさいと!」
果南「分かってるよ。でも見過ごせないんだ」
果南「私たちの生まれ育った町で、悪党が好き勝手にのさばるのがさ」
果南「スイーツっていったらこの町の数少ない娯楽だよ? 放課後のお楽しみだよ?」
果南「それを一人で独占しようなんて許せない…!この気持ちはここにいるみんなが分かるはず」
ダイヤ「その熱意は買いますけど。既に現場から数えきれない苦情が寄せられているの」
ダイヤ「果南さんの身勝手な捜査のせいで現場の保存と検証に著しい支障をきたしていると」
ダイヤ「ほら、貴女って昔から大雑把でがさつなところがあるから…」
果南「ん? 聞こえないなぁ」
果南「さっきの大声で鼓膜が破れちゃったみたい。元に戻るまでは独断で動くね」
ダイヤ「ふーん…そういう態度をとるの」
ダイヤ「命令無視に上司への反抗。今度こそ処分を覚悟しておくことね」
ダイヤ「たまには自分が檻に入って反省なさいっこの無鉄砲おゴリラ!」
果南「っ…今日の夕刊の見出しは決まりだね」ヒクヒク
果南「脱走したゴリラに襲われ警察署長重体ってね!」
ダイヤ「ちゃんと聞こえてるじゃない!都合の悪い時だけ耳に筋肉の蓋ですの!?」
曜「はいはい夫婦漫才はそのへんにして」
千歌「どーして千歌たちまで呼び出されたんですかー」
ダイヤ「オホン…忘れるところでした」
ダイヤ「転入生を紹介します。どうぞ入ってきて」
ガチャ
梨子「あ、あの、東京から来ました桜内梨子です」
梨子「本日付けでここに転属となりました。どうかよろしくお願いします…」ペコリ
千歌「こちらこそ! 私千歌っていいまーす」
曜「渡辺曜だよ。梨子ちゃんヨーソロー!」
ダイヤ「これで人手不足を言い訳に他人の管轄まで出張る警官も減ることでしょう」チラッ
果南「…なんだよその言い方」
ガチャ
鞠莉「ニュービーはその子だけじゃないわよ?」
果南「あっ、お前は…!」
曜「ダーティマリーだ。どうしてまたここに…」
梨子「えっと、お知り合いなんですか?」
曜「鞠莉さんは超やり手の麻薬Gメンでさ」
曜「時にかなり強引で汚い手段も辞さないって評判のね」
曜「前に一度麻薬取引の捜査で内浦に来たことがあったんだけど」
曜「その時うちの警部補と随分揉めちゃって。しかも取引の情報はガセだったってオチつき」
千歌「あの時は怖かったよねぇ」
千歌「二人とも相手の髪の毛引っ掴んで取っ組み合いを始めて…」
果南「どうしてキミがここにいるんだよ」
鞠莉「決まってるじゃない。私の仕事は?」
果南「ガセ情報に踊らされて税金を無駄遣いすることかな」
鞠莉「相変わらず減らずマウスね」
鞠莉「今回は1000パーセント確実なタレコミに基づく囮捜査のために来たの」
鞠莉「捜査内容はトップシークレットだから証拠をお見せできないのが残念だけど」
鞠莉「とにかく、そちらに迷惑はかけないからこっちにも干渉しないで、オーライ?」
かなまり「……」
かなまり「フン…!!」プイッ
ダイヤ「さて皆さん、そろそろお開きにしませんか」
ダイヤ「間もなく正午。お昼休憩の時間ですわ」
花丸「お腹空いたずら」グウウ
曜「花丸ちゃんいたんだ」
果南「」スタスタスタ
千歌「果南ちゃんどこ行くの。一緒にお昼食べよーよ」
果南「今日は遠慮しとく」
【屋上】
ガタンッバキン
果南「……やっべ、ドアノブとれちゃった」
果南「いけないいけない、完璧にカルシウム不足だ私…」
果南「そりゃダイヤの言い分が正しいのは分かるよ」
果南「でもさ、それにしたってゴリラはないでしょゴリラは…」
果南「私だって一応女の子なんだよ…?」イジイジ
≪…………≫
――ヴィーン
≪――ゴリラハナイデショゴリラハ≫
≪…ゴリラ…ゴリラ…ゴリラ≫
果南「――!」
果南(近くで誰かがまた私のことゴリラって…)
果南「誰だっ、出てこい!」スチャッ
≪………!!!≫
果南「今なら許してあげる! さもないとこのマグナムが火を吹くよ!?」
≪ッ………≫
果南(誰もいない…? 気のせいか)
果南(―――いや)
果南(柵の向こうに、何かいる…)
果南(あそこに、確かに何かの気配を感じるっ、これは)
果南(拭おうとしても消しきれない、狩人のオーラー…!)
果南「」ドックンドックン
――ブォォォォォン
≪…………≫
――バクンバクンバクン
果南「っ」ダラダラ
――バタンッ
千歌「果南ちゃーん。やっぱりここだ」
果南「っ…千歌?」
千歌「ねぇお昼一緒にどう? みんなで食べた方が美味しいよ」
千歌「あれ…どーしたの怖い顔して」
果南「い、いや…その」クルッ
果南(気配はすっかり消えてる…やっぱり気のせいだったのかな)
曜「へー、じゃあ梨子ちゃんはあの音ノ木坂から来たんだ?」
千歌「住みたくない町ナンバーワン、治安サイアク世紀末って評判の?」
梨子「うん…私は内勤だったんだけど。それはもう酷い職場で」
ダイヤ「安心して梨子さん」
ダイヤ「ここ内浦の取り柄は平和で静かなこと。綺麗な自然に囲まれてるから人々の心もゆったり穏やかなのです」
花丸「言い換えると何も起きないってことずら」
果南「…最近は違うけどね」
TV『またしてもスイーツ泥棒の被害が出ました。現場から中継が繋がってます。黒澤さ〜ん?』
ルビィ『は…はぃ!黒澤ルビィです!朝ごはんはプリンでした…じゃなくて』
ダイヤ「ルビィしっかり…!」
梨子「署長の妹さん?」
千歌「うん。ルビィちゃんは内浦TVのレポーターなんだけど」
ルビィ『きょ、今日は、ひっ被害に遭ったコンビニの、オーナー…さんに、ぉぉぉ話を』
曜「うーん、今日は二十秒ってとこかなー。花丸ちゃんは?」
花丸「三分ずら」
千歌「ルビィちゃんって極度のあがり症でね。これまで一度もまともにレポートできたことないの」
梨子(それでよくクビにならないなぁ)
果南「署長の身内だからね」
ルビィ『ぅゅゅ…次なんて言うんだっけ…わかんなくなっちゃった…ひぐっ』
TV『黒澤さんありがとうございました。現場からは以上です』
梨子(これってフツーに放送事故なんじゃ)
千歌「いつものことだよ」
ダイヤ「ルビィ…」ハァ
ダイヤ「家に帰ったらまたお説教ですわね…あら?」
曜「賭けは私の勝ちだね。明日のお昼奢りヨロシクぅ」
花丸「ずら…」
曜「花丸ちゃんってばいつも三分って賭けるよね」
曜「大穴狙いにしてもちょっと無謀すぎない?」
千歌「よーちゃん…分からないの?」ジトッ
千歌「愛だよ愛っ」
千歌「花丸ちゃんは信じてるんだよ。親友の成長を!」
ダイヤ「皆さんこの話はこれまでに」
曜「あ…ごめんなさい。不愉快ですよね」
ダイヤ「いえ、そういうことではなく」
ダイヤ「また事件が発生しました。今度はみかん畑がやられましたわ」
果南「…!」
よしみ「いやー酷い目に遭ったよ全く…」
果南「詳しい話を聞かせてもらえる?」
よしみ「畑の見回りしてたら、ガサゴソ音がするもんだから」
よしみ「今噂の甘味ドロボーだと思って、注意しようと声かけたら」
よしみ「そこからはあっという間。何が何だか分からないうちに、木に逆さ吊りにされちゃって」
曜「その間も、相手の姿は全く見えなかったと…」メモメモ
よしみ「そいつ、うちの畑の半分も持っていきやがった。まだ収穫前だってのにさぁ」
果南「っ…」ギリッ
花丸「…許せない」
・
・
・
梨子「結局、現場からは何も手掛かり見つかりませんでしたね…」
曜「あーあ、やってらんないね。犯人に弄ばれてる気分だ」
曜「こういう日はパーッと遊びに行くに限るよ。梨子ちゃんの歓迎会も兼ねてさ」
千歌「いーねいーね! 果南ちゃんも来るよね?」
果南「私は…まあいいけど」
果南「ところで、花丸の姿が見えないようだけど?」
【みかん畑】
花丸「…」コソコソ
花丸(犯人め…今日こそ捕まえてやるずら)
花丸(果南ちゃんと同じく、オラも前からずっと憤りを感じてたんだ)
花丸(そしてこの犯行現場を見た時、食いしん坊の直感が囁いた)
花丸(犯人は必ず現場に戻ってくる…盗り損ねた残り半分のみかんを奪うために)
花丸(そこを待ち伏せしてたマルが逮捕しちゃうずら)
花丸「とはいえ、ここだとみかんのブッシュが濃すぎて一寸先も見通せないずら」
花丸「ちょっと怖いけど、この木によじ登って…ん?」
花丸「……木の幹に何か刺さってる」
――ヴィーン
≪…………≫
花丸「んしょ、んしょ…」よじよじ
花丸「あと…もうちょい」ハァハァ
≪――ハァハァ、アト…モウチョイ≫
花丸「!」
花丸「誰かいるのっ?」
≪ダレカイルノッ?≫
――シャキン!
花丸「!…ずっ」
――ずらああアアアアアアアアッ!!!!
例の映画クロスオーバーもんじゃか
ハッパ金面白かったから期待高まりまくりや
☆☆☆プレゼントのおしらせ☆☆☆
神出鬼没のハンター、レズデターの正体とは?
1.ルビィ 2.梨子 3.鞠莉 4.それ以外
沼津警察に協力してダイヤさんから表彰されよう
レズデターへの挑戦権も獲得できます
――引き続き「カナンVSレズデター」をお楽しみください
千歌「花丸ちゃん、全治三ヶ月だって…」
千歌「発見された時は木に逆さ吊りにされてて…まだ目が覚めてないって」
曜「でも、どうして一人だけでまた畑に戻ったんだろ」
梨子「みかんが食べたくなったとか?」
果南「そんなわけないでしょ」
果南「これを見て。薬莢が落ちてる」チャリン
果南「花丸はここで誰かと戦ったんだよ」
果南「薬莢の散乱具合から見て、四方八方に撃ちまくった感じかな」
果南「まるで見えない何かを相手にパニックを起こしたみたいにね」
曜「それって…」
果南「ねえ、そこにいるんでしょ」
果南「いい加減出てきなよ。コソコソしちゃってみっともない」
梨子「え…」
千歌「まさか、犯人がまだここに?」
果南「出てこないと本気で撃つよ…?」チャキッ
ガサッ
鞠莉「バレてたかー」
曜「鞠莉さん…なんで?」
果南「こんな場所に何の用? どう考えても麻薬捜査とは関係なさそうだけど」
鞠莉「ヒ・ミ・ツ。あなた方に知る権利はありまセーン」
果南「こいつ…!ケガ人が出てるんだよ?」
鞠莉「だから関係ないって言ってるでしょ!私はそれとは別件でここにいるの!」
鞠莉「もー激おこぷんぷん丸ー!帰りマース!」
果南「…三人とも、交代であいつの尾行を頼めるかな」
果南「何か臭うんだよね。あの女、絶対別の目的でここに来てるでしょ」
曜「考えすぎ…とは言えないかもね。この状況じゃ」
梨子「……」
TV『またも窃盗の被害、今度は大量のみかんです』
TV『事件の捜査中に怪我人まで。現場から中継です』
ルビィ『こ、こちら被害に遭ったみかん畑です…あ、ぇっと…ぁの』
ルビィ『昨日ここで…捜査中の刑事さんが…刑事、さんが…ぅぅぅ』
曜「ルビィちゃんも可哀想に」
曜「花丸ちゃんのことを聞かされて相当動揺してた直後にこれだもんなぁ」
果南「…花丸はいつもどれくらい賭けてたんだっけ」
曜「へ…?こんな時に何を」
果南「いいから」
曜「さ、三分って」
果南「じゃあ同じだけ賭けるよ。もしも外れたら、これからずっと曜にお昼を奢り続ける」
曜「そ、そんな…それじゃ私がただの嫌なやつに」
果南「しーっ黙って」
ルビィ『ぅゅ…』
ルビィ『……怪我をした刑事さんは、私の友達でした』
ルビィ『凄く真面目な人で、この事件の捜査に熱意を燃やしていました』
ルビィ『きっと何か手掛かりを掴んだんだと思います…そこを犯人に…』
ルビィ『私は…犯人を許せません…!もう悪いことはしないで…!』
ルビィ『ルビィからのお願いです…以上、現場からお伝えしました…』
果南「じゃあ同じだけ賭けるよ。もしも外れたら、これからずっと曜にお昼を奢り続ける」
曜「そ、そんな…それじゃ私がただの嫌なやつに」
果南「しーっ黙って」
ルビィ『ぅゅ…』
ルビィ『……怪我をした刑事さんは、私の友達でした』
ルビィ『凄く真面目な人で、この事件の捜査に執念を燃やしていました』
ルビィ『きっと何か手掛かりを掴んだんだと思います…そこを犯人に…』
ルビィ『私は…犯人を許せません…!もう悪いことはしないで…!』
ルビィ『ルビィからのお願いです…以上、現場からお伝えしました…』
曜「ルビィちゃん…」
果南「花丸…キミがこれを一番見たかっただろうに」
果南「なんでこの場にいないんだ……私も、犯人を許せないっ」
ガチャ
千歌「二人とも聞いたっ?」
千歌「花丸ちゃんが意識取り戻したって!」
【病院】
ガラッ
果南「花丸!?」
ルビィ「はい、あーん」
花丸「ん…美味いずら」パクッ
千歌「ルビィちゃんも来てたんだ」
花丸「色々お見舞い持ってきてもらったの」モグモグ
曜「ひとまず元気そうで安心したよ」
果南「じゃあルビィちゃん悪いんだけどさ…」
ルビィ「はい、私は部屋から出ますね」
ルビィ「お話が済んだらまた呼んでください」トテトテ
果南「ごめんね邪魔しちゃって」
果南「単刀直入に聞くけど、あの時何を見た?」
花丸「……おっきな影」
花丸「目だけが光ってたんだ…」
花丸「あと臭かったずら」
千歌「なんだろ、セイウチ?」
曜「さあ…」
【屋上】
ルビィ「でも良かったぁ。花丸ちゃんが思ったより元気そうで」
――ヴィーン
≪…………≫
【スキャン中――性別:レズ 武装:なし 甘味:あり】
ビィィィィィィン
ルビィ「…あれ、なんだろこの赤いの」∴
ルビィ「そこに誰かいるの?」
≪…………≫
ビィィィィィィン
ルビィ「ぅゅ…」∴
ルビィ(ひょっとしてこれが欲しいのかな?)
ルビィ「えっと…」ゴソゴソ
ルビィ「キャンディ食べる?」
≪グルルルルル…!≫
ルビィ「ぴぎっ…」
花丸「それとこれ…」
花丸「現場の木に刺さってたんだけど」
果南「金属の矢尻…かな?」
曜「面白い形してるね。こんなの初めて見た」
――ぴぎゃあああああああああああああっ
千歌「今の悲鳴はっ!?」
花丸「まさか…」
果南「…屋上からだ!」ダッ
果南「ルビィちゃん!」
ルビィ「ぁわわわ…」ガクガク
果南(っ…この気配は!)
果南「この前のやつだね? そこにいるんでしょ!?」チャキッ
≪キャンディタベル? キャンディタベル?≫
果南「くそっバカにして…! 出てこい、正々堂々勝負しろ!」
果南「っ……」
果南「……逃げたかっ」
果南「ルビィちゃん大丈夫?」
ルビィ「これ…渡されたの」ブルブル
果南「花丸のリボン……襲われた時着けてたやつか」
――
――――
果南「完全にこっちをおちょくってるよ。あの見えないやつめ…!」
千歌「でもその正体が分からないことにはどーしようも…」
曜「科捜研の分析結果でたよ。あの矢尻は地球上に存在しない物質で出来てるってさ」
曜「いよいよ話がオカルト染みてきたでありますなぁ」
果南「オカルトか…」
果南「そういうのに詳しいのがこの町に一人いたよね」
【オカルト武具屋 YOHANE's Weapon】
善子「ククッ…この私に用があると聞きましたが」
果南「う、うん…」
果南(なんなのこの店、色んな意味で鳥肌が…)
果南「えっと、この矢尻を見てもらいたいんだけど」スッ
善子「これは…」
果南「妙な形してるでしょ。古代の武器とか特定の宗教とか、キミの得意分野だよね」
果南「何か知ってることがあれば教えてほしいんだけど」
善子「非常に強力な魔の波動を感じます…」
果南「は?」
善子「ここ最近ずっと感じていたの。邪の者がこの地に降臨せし気配を」
果南「そうなんだ。じゃあそいつの居場所は分かる?」
善子「居場所?そんなの決まってるでしょう…」
善子「向こう側よ。闇の世界、精霊たちの歌う場所」
善子「繰り返される思考間隔の果て…ウロボロス。その輪が開かれようとしてる」
果南「…つまり?」
果南「もっと分かりやすく言ってくれないかな」イライラ
善子「この世のものじゃないということ」
善子「恐ろしい相手です…誰も悪魔には歯向かえない」
善子「理の異なる者を滅すことは不可能…」
善子「真に選ばれたものでなければ」
果南「……」
善子「知っていることは話しました。もうお帰りなさい」
・
・
・
善子「……」
善子「やってしまったぁぁぁ」
善子「刑事に頼られるなんて漫画みたいな展開に舞い上がって見栄張って堕天使回路が暴走を!」
善子「後で捜査妨害とかで訴えられたらどーしよ…」ドキドキ
善子「はっ…まだその辺にいたりしないわよね?」キョロキョロ
善子「……ククッ」ギラン
善子「そこにいるのはお見通しよ。我の前に姿を現せ!」
善子「……」
善子「なーんてね。良かった誰もいな」
――バジバジバジバジ!!!
善子「え…」
【=甘=】≪キィエエエエエエ!!!≫
果南「なんてこった…」バサッ
【オカルトショップ経営者襲われる――犯人とその目的は?】
果南「私が訪ねた直後にやられるなんて…やっぱりあの子は本当のことを」
千歌「でも大したケガがなくて良かったねー」
ルビィ「良くないですよぅ」グスッ
ルビィ「善子ちゃん、昨日からずっとお家に引きこもってるんです…」
果南「裸にひん剥かれて店の前に逆さ吊りにされれば誰だってそうなるよ。なんて惨いことを」
曜(プリ尻と蒙古斑を新聞の一面に晒しちゃったもんね…)
ルビィ「善子ちゃん…自分は孤高の存在だって吹いてたけど、ホントは凄く周りの目を気にしてたから」
果南「これであの子は社会的に殺されたも同然だよ。全部犯人のせいでね!」
【果南の自宅】
果南「ただいま」
果南「はぁ…何の進展もないまま、犠牲者だけが増えていく毎日」
果南「どうすればいいのかな…」
『みゃーお』
果南「やあ氷輪丸。慰めてくれるの…」
果南「って、またネズミ持ってきたの?」
果南「いちいち見せにこなくていいから。褒めてほしいのは分かるけどさぁ」
『ゴロゴロゴロ…』
果南「そして並べなくていいから。コレクション自慢は向こうでやって…」
果南「待ってよ」
果南(スイーツ窃盗犯は、自分の邪魔をした相手を高い場所に逆さ吊りにする)
果南(目立つように。まるで猫が狩った獲物を見せびらかすように)
果南(最初はみかん畑の主。次はそこで張り込んでた花丸)
果南(そして今度は私が訪ねたオカルトショップのオーナーだ)
果南(津島善子は特に何かしたわけじゃない。犯人のヒントを私に喋ったくらいで)
果南(犯人は明らかにこっちの捜査を意識して、能動的に関係者を狩り始めてる)
果南(だとすると次に狙われやすいのは――)
【電車内】
ガタンゴトン ガタンゴトン
鞠莉「〜♪」
梨子「…」コソコソ
「いやー精が出ますな桜内刑事」
梨子「!」ドキッ
曜「へへ、私だよん」
千歌「チカもね」
梨子「っ…もう!驚かさないで」
曜「それでどう?」
梨子「うん…」
梨子「鞠莉さんなんだけど、常に移動を繰り返して全然落ち着かないの」
梨子「まるで獲物を探し回るハンターって感じ」
千歌「チカたちの調べだと、あの人町中にカメラを設置しまくってるんだよね」
曜「それと各種のセンサー類に高性能のレーダー装置まで」
千歌「麻薬の捜査とはちょっと違うよねぇ。一体何を探してるのやら」
聖良「……」
理亞「姉さま、あいつらどうする?」
聖良「今は待機よ。ボスからは何の指令も出てない」
聖良「ただもし、ボスの正体に勘付くようなことがあればその時は…」
むつ「へへ、いいじゃんかよぅ」
いつき「こ、困ります…」
むつ「こっちはヒマでヒマで死にそうなの」
むつ「一緒になんか楽しーことしようよ」
千歌「一メートル先で絵に描いたようなナンパが発生中」
曜「んーちょっと強引かな。相手も困ってるみたいだし」
梨子「どうするの? 今尾行中だけど」
曜「…助けてくる」
曜(たまにはいいとこ見せないとねっ)
むつ「ま、災難だと諦めなよ」グィ
いつき「や、放して…」
曜「はいはい、そこまで」
曜「警察だよ。その人嫌がってるじゃん」
曜「それにここは公共の乗り物。そーいうのは別の場所でやりなさい」
千歌「いいぞー曜ちゃんカッコイイー」
――ヴィーン
曜「へへ…」
【性別:童貞 武装:短銃 甘味:なし】
≪キィエエエエエエエエエエ!!!≫
メキメキ…グシャアア!
梨子「な、なに?」
千歌「電車の屋根が破れ…!?」
バジバジバジ…!
【=甘=】≪……≫ ヴゥーン
曜「あいつだ、透明の変態ヤローが現れたんだ…!」
キャー! ニゲロー!
梨子「みんな落ち着いて、後ろの車両に避難してください!」
曜「二人は乗客を誘導して!ここは私が食い止めるからっ」チャキッ
千歌「みなさん今のうちに逃げてくださぁい!」
曜「こっちだ化け物おおおっ!」BANG!BANG!BANG!
ガキィンガキィン!
【=甘=】≪……フォフォフォ≫
曜「くそっ、何なんだよお前は!?」
【=甘=】≪キャンディタベル?≫
曜「いらないよ!ちっくしょおおおお」BANG!BANG!BANG!BANG!
ガシッ
曜「がっ…」
【=甘=】≪グルルルルルル…≫
曜(だ、ダメだ殺される…!)
千歌「曜ちゃん!今助け」
【=甘=】≪…≫ ブンッ
千歌「ぎゃふっ!」
千歌「」ガクッ
梨子「千歌ちゃん!」
曜「梨子ちゃ…来ちゃダメ」
曜「逃げて…二人ともやられるっ」
梨子「で、でも…」オドオド
【=甘=】≪………≫
【スキャン中】
曜「はやっ、くぅ…」
【――レズ因子あり】
【=甘=】≪……≫ パッ
曜「うぁ」ドサッ
曜「ハァ、ハァ…」
【=甘=】≪……≫ クルッ
曜(こいつ私に背を向けて…?)
曜「…」チラッ
曜(あそこに千歌ちゃんの銃が落ちてる)
梨子「!…曜ちゃんダメーッ」
曜「うおおおおお花丸ちゃんの仇!」チャキッ
【=甘=】≪――!≫
曜「獲物を前に舌なめずりは三流のヨーソろおおああああああ―――っ!!!」
・
・
・
果南「千歌…それに曜までっ」ダンッ
ダイヤ「二人とも傷だらけで逆さ吊りに…曜さんはマッパの上に背骨を折られるところでした」
ダイヤ「巻き添えを食った乗客にもケガ人が多数。トドメに梨子さんが行方不明ですわ…」
果南「間違いない、これは狩りだよ」
果南「警察を…私のことを挑発してる!」
果南「…署長」
果南「武器庫の鍵、借りるよ」
ダイヤ「…好きになさい」
鞠莉「ハァイ果南!」
鞠莉「聞いたわよ。あなたのとこ、部下が皆やられちゃって大変なんですって?」
鞠莉「フッフーン、もしも私の言う通りにしてくれるなら人手を貸してあげても」
果南「邪魔ッ!」バキッ
鞠莉「アウチ!」
ウィーン ガチャ
果南(これは私の戦いだ。猫の手を借りる必要なんてない…!)
果南「とはいえ敵の力は未知数、万全の態勢でお出迎えしないとね」
果南「ボディアーマーを重ね着して…」ジーッ
果南「ええいこの銃じゃ小さすぎ。もっと大きいのを…!」ガシャッジャキン
果南「近接戦になった時のために両刃のダイバーナイフを忍ばせて」シャキン
果南「あらゆる状況を想定して、役立ちそうなものは片っ端から持っておこう」ガサゴソ
果南(装備は整えた。闘志はとっくの昔にハイドロ満タン)
果南「さあ行こっか。みんなの仇と町の平和の為にあいつを倒す!」
ピシャアアアン ゴロゴロゴロ…
いつき「一雨きそう…」
むつ「折角のデートなのに」
いつき「…ねえ、あそこ」
いつき「イーラdeに何か取り付いてる……人?」
むつ「ウッソ、ビルの壁をよじ登ってる!?」
果南「はぁ、はぁ…」よじよじ
【イーラde屋上】
果南「さあ来い…」
果南「高い所が好きなんでしょ? 沼津で一番高いこの場所なら」
果南「町を一望できて一石二鳥。キミがどこに現れてもすぐに見つけてあげる」
果南「来なよ。邪魔の入らない一対一、サシの勝負だ」
ピシャアアアアアアン
果南「…どうしたのさ。私はここだって言ってるでしょ?早くかかって来いってば!」
果南「いい加減始めようよ。やるかやられるか、こういうのがお望みだったんだよね」
果南「さあ狩りの時間だ、キミの求めていた獲物はここにいるっ!かかってこおおおい!!!」
――カッ
ピシャアアアアアアアアアアアアアン!!!!
ラブライブ!×プレデター2 でレズデターになるの笑う 乙もん監督
ほんま懐かしいわあ…w
微妙にオイシイところで原作の役柄との共通性があって上手い
レオナは妊娠してたから放されたが曜ちんはレズだから放されたのか?
しかもここでも童貞だしw
イントロダクションのナレーターはもちろん大塚明夫さんだよな? ついノリでいい加減なこと言って後で焦る善子かわいい
・
・
・
果南「――――はっ」ガバッ
果南「ここは…どこ?」
果南「…なんだこの檻! くそ、出してよっ」ガチャガチャ
果南(もしかして私罠にかかったの? でもいつの間に)
果南(――思い出せない、ビルの屋上で記憶が途切れて…そもそもなんで気絶しちゃったんだろ)
果南「おーい! 誰か、誰かいないの?」
聖良「目覚めて早々騒々しいですね」
理亞「ホント、動物並みね」
果南「誰っ? キミたちは」
聖良「“誰か”で十分ですよ。あなたが知る必要はありません」
理亞「フン」
果南「…さては二人とも鞠莉の仲間だね?」
果南「キミらもあいつを追ってここに来たんだでしょ。そして地元警察の私が目障りだから捕まえて…」
理亞「はぁ? 何言ってるの」
理亞「姉さま、やっぱりこいつバカだわ。ボスの命令じゃなきゃ誰がこんなやつ…」
聖良「私たちはあなたを保護してあげたんです」
聖良「ビルの屋上で雷に打たれて失神してたところをね」
果南「…マジ?」
聖良「マジです残念ながら」
果南「で、なんで檻に閉じ込められてるわけ」
理亞「そりゃここで暴れられたら困るし」
理亞「ここは私たちのトレーラーの中よ。高価な精密機器をたくさん積んでる」
理亞「その檻は本来標的の捕獲用に準備されたもの。生半可な力じゃビクともしないんだから」
聖良「理亞、喋り過ぎ」
果南「ほらやっぱり。目的は一緒じゃんか」
果南「とにかく責任者出してよ。鞠莉、どこかで見てるんでしょ? 私と話をして!」
理亞「こいつ、さっきから好き勝手なことを」
「いいの。二人とも下がって、私が話すから」
果南「!…キミは」
果南「梨子…なんでここに」
梨子「黙っててごめんなさい。でも仕方なかったのよ」
梨子「地元警察に潜入して情報を集めつつ、頃合いに姿を消すにはああするしかなかった」
果南「梨子が、この二人のボス? なんで……だって怪しかったのは鞠莉の方で」
梨子「ええ。確かに動きがきな臭すぎたから、私も警戒してたんだけど」
ウィーン
鞠莉「ちょ、放して!弁護士とパパを呼ぶわよっ?ヘェルプマリィィィ」
ヒデコ「トレーラーの近くをウロチョロしてたのを捕まえました」
梨子「ご苦労様」
梨子「果南さん。この人が追いかけてたのはモンスターではなくあなたの方だったの」
果南「はい?」
梨子「端的に言うとストーカーね」
鞠莉「テヘペロ」
聖良「この金のペコちゃん、カネに物を言わせたハイテク装置の数々で町中を監視してたんですよ」
果南「一体何でそんなこと……あ、もしかして私の弱みを握ろうと」
鞠莉「そんなんじゃない!」
鞠莉「そりゃファーストコンタクトは最低最悪だったケド…その、段々惹かれていく自分に気付いて」
鞠莉「初めてだったの…私のこと、あんなに強く引っ叩いた人は」
鞠莉「嬉しかった。ここまで本気で私とぶつかってくれる人なんて今までいなかったから――」
理亞「こいつロクでもない相手に引っかかるタイプだわ」
聖良「とんだサイコレズインターセプターですね」
梨子「けど私たちにとっては僥倖だった」
梨子「鞠莉さんの監視ネットワークに横から相乗りする形で、標的の追尾が随分と容易になったの」
聖良「うちの部署は万年予算不足なんですよ。なにせ追ってるものがものですから」
理亞「姉さま喋り過ぎよ」
果南「そう、それが本題だよ! さっきちらっと言ってたけどモンスターって…」
梨子「薄々勘付いてるんじゃないかと思ってましたけど」ピッ
梨子「この映像を見て。特殊な機材を用いて現場に残された体臭――どうもそいつはお風呂に入らないらしいの」
梨子「それをスキャンし透明化している相手の姿を再現して可視化したものです」
果南「…なんだこいつ」
梨子「地球外生命体よ」
鞠莉「オゥ、エイリアン?」
梨子「半年前、某国のジャングルで軍のレスキュー部隊がこれの同族に襲われました」
梨子「生存者は僅かに二名。その一人に追い詰められたエイリアンは自爆装置を作動させ、周囲数キロを道連れに吹き飛んだの」
梨子「似たような事件がここ数十年の間に何件も報告されてる。それらには共通する幾つかの特徴があって」
梨子「そして今回、この内浦でもやつの出現を示唆するサインが確認されたというわけなの」
果南「随分と詳しいんだね。で、その宇宙人とやらは何しにここへ?」
梨子「狩りよ。地球はやつらにとってのサファリらしくて」
梨子「今回はあなたに目を付けたみたい。ゴリ…ライオンのように、狩り甲斐のある標的として」
果南「…やっぱりそういうことか」
鞠莉「分からないことはまだあるデェス。そいつの姿が見えないのはどうして?」
梨子「高度なステルス迷彩スーツを纏ってるの。原理は不明だけど、人間の目で見破るのは不可能に近い」
鞠莉「フーン、もしそんなものが手に入れば盗撮業界に革命が起きるわね」
梨子「それどころの騒ぎじゃ済まないわ。私たちの狙いはまさにその技術を無傷で回収すること」
――ヒュイン!
フミコ「ボス、やつが現れました。工場の屋根です」
梨子「いよいよ待ちに待った瞬間ね。この日のために私たちは入念な下調べと準備をしてきたの」
梨子「大事なのは相手の習性と行動パターンを把握すること。あのエイリアンは地球のスイーツをいたく気に入ったみたいなの」
鞠莉「そういえばここ、スイーツ工場の裏手だっけ」
梨子「電車の一件でも分かったことがあったわ」
梨子「どうやらエイリアンは狩る相手を選んでるようなの」
梨子「ずばりノンケよ。逆に言えば私のような同性愛者は襲われない。武器で反撃したりしない限りは」
梨子「恐らくやつ自身もレズなのね。言うなればそう…レズデターってとこかしら」
鞠莉「ということはつまり」
鞠莉「果南ってその…ストレート?」
果南「いけない? 私が白馬の王子様やお姫様抱っこに憧れてたりしたら」
鞠莉「あ…そうなの」シュン
梨子「残念ね。ここから先あなたの出番はありません」
梨子「これから生え抜きのレズだけで編成した特別チームでやつを捕獲に向かうわ」
梨子「そこに座って見物してて。歴史的瞬間をね」
【工場内】
梨子「潜入開始。総員、紫外線ライトを点けて」
聖良「了解」カチッ
理亞「…」パァァァァァ
ヒデコ「どこにいる…出てこい」
ミカ「…」ドキドキ
梨子「フミコさん、そちらで何か見えますか」
・
・
・
【トレーラー内】
フミコ「モニターにはまだ何も映りません」
鞠莉「みんなゴーストバスターズみたいな格好と装備だけど、あんなので怪物を倒せるの?」
フミコ「心配ご無用。工場内にはあらかじめ放射性の愛液が散布済みです」
フミコ「怪物の身体に付着した液をあのライトで照らせば、大まかな姿が浮かび上がるって寸法です」
フミコ「そしてチームが着てる防護服。あれには各種の遮断効果があります」
フミコ「レズデターの目は赤外線しか捉えられない。つまり獲物の体温を頼りに位置を把握している」
フミコ「これで状況は逆転。私たちは透明になり、地球外レズの姿だけをあぶり出せます」
フミコ「そこに液体窒素銃の攻撃を浴びせてやれば」
鞠莉「レズの体は90パーセントが水分。その上プッシー汁まみれとなれば、テキメンエフェクトってわけね」
果南「そう簡単にいくとは思えないけど」
フミコ「!…やつが現れました。二階の足場にいます」
【=甘=】≪……≫
――ヴィーン
「見つけた…攻撃開始!」
「食らいなさいバケモノ!」ブシュウウウウウウ
【=甘=】≪ピッ!?≫
「こっちの姿が見えなくて混乱してる、今がチャンスです!」
「おらおらー!」ゴオオオオオオオオオ
【=甘=】≪ッ…!≫ ピッピッピッ
【視界モード変更:レズ感知】
――ヴウウウウウウウン
梨子「追って、逃がさないで!」
【=甘=】≪ミツケタ…≫
バシュン!
ミカ「うわああぁぁ」
ヒデコ「ミカっ?」
ミカ「なにこの網!? 誰か助けてぇ」モガモガ
ヒデコ「今行っ」∴
――バシュウウウン!
ヒデコ「どああああああっ!!?」
聖良「ヒデコさん!?」
ヒデコ「」シュウウウウウ…
梨子「バカな…こっちの位置がバレてる?」
『みんな気を付けて!やつが陣形のど真ん中に飛び降りて…』
【=甘=】≪ピィエエエェェエエ!!!≫ ビュオンッ
理亞「ぎゃっ!」
梨子「槍を持ってるわ!」
聖良「一旦距離を取りましょう…!」
【=甘=】≪……≫ ジャキン!
聖良(!――槍が伸び)
ドスッ
聖良「がはっ…!」
鞠莉「このままじゃ全滅しちゃう!救援隊をハーリー!」
フミコ「そんなものありませんよ!」
鞠莉「なんで!? こんな重要な作戦にバックアップもいないとか…」
フミコ「だから私たち窓際族なんですってば!」
果南「私が行くッ」
フミコ「あっ、いつの間に檻から」
果南「装備を返して、どこやったの?」ダンッ
フミコ「そ…その奥に」
果南「よーし、待ってろー…」
フミコ「無茶ですよ防護服なしでの突入は! あそこには放射能汚染液の霧が」
果南「水着で潜水するようなもんでしょ、任せて!」
梨子「ここまで離れれば槍も届かない!遠くから凍らせてあげ…」
【=甘=】≪……≫ ヒュッ
梨子(なっ…フリスビーみたいなのが飛んで)
ザシュン!
梨子「きゃあ!」ブシュウウウウウウウウ
梨子「液体窒素のホースが…!やだっ冷た」
【=甘=】≪……≫ ザッ
梨子「あ…」
【=甘=】≪サイナンダト、アキラメナヨ…≫
梨子「ひっ…」
――BOOOOOOOOM!!! ! ガシャアアアン!!
【=甘=】≪――!?≫
果南「私のことを忘れるなっ!」
梨子「果南さん!? ダメよ、正面からじゃ…!」
【=甘=】≪…≫ ウィーン
ビィィィィィィン
果南「うおおおおおおっ」∴
――バシュウウウン!
果南「ぁああああっ!!?」ズザザッ
梨子「ああっプラズマ砲を胴体に…!」
梨子(あれを食らったら人体なんて穴あきドーナツよ…)
果南「ッあ!」ガバッ
【=甘=】≪――!?≫
果南「わぁ、あちちっ」シュウウウウウウウウ
梨子「平気なの!?」
果南「ボディアーマーのお陰で助かったよ…!うわっ貫通してるじゃん」ヌギヌギ
梨子「え…?あ…うん?」
果南「今度はこっちの番だ!」ZDOM!ZDOM!
チュインチュイン! ボムッ!
【=甘=】≪ッ――!≫ プスプス…
梨子「やった、砲身を…!」
果南「さっきのお返しだよ!たっぷり食らえ!」ZDOM!ZDOM!ZDOM!
【=甘=】≪ビィエエェエ!!!≫
――ZDOM!ZDOM!ZDOM!ZDOM!
【=甘=】≪ゲハッ…!!≫
ドサッ…
梨子「倒した…?」
果南「ハァ、ハァ…」ソロソロ
梨子「待って、油断しないで…!」
果南「分かってる。本当に死んだか確かめるの」
【=甘=】≪≫
果南(このマスクを外して呼吸を確認しよう)
果南「…」ソーッ
プシュー
果南「っ…」
梨子「あれが…レズデターの正体?」
/cV−8−V ≪……≫
果南「…言っちゃなんだけど」
果南「ぶっさいくな顔」
/cVσ 8σV ≪――!≫ カッ
果南「!?」ビクッ
/cV`> 8<V ≪ビェエエエエ!!!≫
果南「のわあああ!!?」
果南「くそぅ…不意を突かれた」
/cV#`> 8<V ≪ブッサイクナカオ!ブッサイクナカオ!≫
果南「ヤバい、なんか知らないけど怒ってるっ?」
梨子「果南さん危ないっ!」
/cV。> 8<V ≪ビィイイイイイ!!!≫ シャキン!
――ブシュウウウウウウウウウウウウウ!!!
Σ/cV;σ 8σV ≪ビッ!?≫
聖良「ツメが甘かったですね!油断は死を招きますよ!?」
梨子「聖良さん無事で…」
聖良「ここは私にお任せを…!」ゴオオオオオオオ
果南「ダメだ、そいつのタフさは尋常じゃない!」
/cVσ 8σV ≪……≫ ジャキッ
聖良「そんな…液体窒素が効かない!?」
梨子(むしろ頭が冷えて冷静に…?)
/cVσ 8σV ≪ヒエヒエデス!≫ ブンッ
聖良「あああぁ!」ヒューン
ゴン☆
聖良「ぁう…」ガクッ
梨子「くっ…」
梨子(完敗だわ…私たちの策は何一つこの宇宙レズには通用しなかった)
果南「……けるな」
果南「ふざけるなよ!ホントにやる気あるの!?」
梨子「え…」
果南「お前に言ってるんだよそこのバケモノ!」
理亞「姉さま…しっかり」ヨロヨロ
ヒデコ「うぁ…」プスプス
ミカ「誰かこれ取って!この網肌にくっつくの!」ジタバタ
梨子(…良かった、みんな無事だったのね)
/cVσ 8σV ≪……≫
果南「キミの目的はハロウィンでスイーツ狩り? 違うでしょ、ここへ来たのは人間狩りのためだ」
果南「なのにトドメも刺さず、あげく不意打ちをもらってもまだ学習しない」
果南「その大砲の威力もわざと死なない程度に調整したな…」
果南「闘いを舐めるなよ…!ゲームじゃないんだからさ」
/cV;σ 8σV ≪……≫ ピッピッピッ
バジバジバジ――スゥ
果南「消え――逃がすか!」
果南「お前の相手は私だ…!お前は私が倒す!」
コツ…コツ…
果南(どこだ…どこに潜んでる?)
ハァ…ハァ…
果南(僅かな息遣い…でも何処から?)
ドクンドクンドクン――
果南「…」ゴクリ
カタンッ
果南「そこか!」ZDOM!
チュイン!
――ザアアアアアアアアアアアア
果南「冷た…!」
果南(スプリンクラーに当たって作動させちゃったのか)
果南(近くにはいないのかな…?)
――バシュン!
果南「ッ!?」
バサバサバサ!
果南(しまった捕獲用のネットに…!)
/cVσ 8σV ≪……≫ バジバジバジ…!
果南(仕留めたと思って姿を現したか!)
果南「こんなものっ」ヌルヌル
果南「水で湿った私の肌にはくっつかないよ。残念だったね!」ヌルンッ
果南「はぁぁ…!」ブチブチブチ
Σ/cV σ 8σV ≪…!≫ ピッピッ
ジジジ…ジー!ジー!
/cV;σ 8σV ≪!?…!??≫ ピッピッピッ
果南「へぇ、一度に水を被るとうまく透明になれないんだね」
果南「これで真っ向から勝負が出来るじゃんか!」ダッ
/cV;σ 8σV ≪ッ――!≫ ブンッ
果南(槍投げ――!前から来るなら)
果南「避けるのも簡単だよ!」サッ
/cV;σ 8σV ≪ビェェ!≫ バッ
果南「凄い跳躍…!屋上に逃げるつもりか」
果南「追いかける前に…」
果南「丁度弾切れだったんだ。この槍を借りようかな」スチャッ
果南(…なんだろう、銃よりずっと手に馴染むよ。銛に似てるからかな)
果南「そうだ、武器なんてこれさえあれば…」ヌギッ
果南「追跡の邪魔だ、出来るだけ身軽になろう」ポイポイ
果南「私が行くまで逃げるなよ…サシの勝負なんだからね!」
【屋上】
果南「レズはどーこだ!?」
――ヒュオン!
果南(手裏剣みたいなディスクが!)
果南「はッ」パシッ
/cV;σ 8σV ≪!?≫
果南「一度目で通用しなかった攻撃が通るわけないでしょ」
果南「ほら、返すよ!」ビュオン
ザシュッ
/cV× 8×V ≪ビィアアアアアッ≫
果南(今だ…!)
果南「うらああああああ!!!」ダッ
ドツン!
/cV。> 8<V ≪ッ――!!?≫ グラッ…
・
・
・
ヒュオオオオオオオオオ…
果南「…ちょっと調子に乗り過ぎたかな」ブラーン
/cV`> 8<V ≪ヒュー…ヒュー…≫ ジタバタ
果南「暴れるなよっ、キミ重いんだからさ」
果南「このままじゃ二人とも落ち…」
/cV;> 8<V ≪……≫ ピッピッピッ
果南(また腕の機械を弄って…今度は何を)
/cV ; 8;V ≪……≫ ピッピッ…ピピピッ
ブーッ……ブーッ……ブーッ
/cV ; 8;V ≪オカアサンゴメンネ…≫ ブーッ……ブーッ…ブーッ
果南(こいつ…まさか自爆を!?)
/cV ; 8;V ≪オカアサンノカタキトレナカッタヨ…≫ブーッ…ブーッ…ブーッ
果南「……ふっ」
果南「ふざけるのもいい加減にしろおおお! なに簡単に諦めてるんだよっ!?」
/cV ; 8;V ≪ヒッ…≫ ブーッブーッブーッ
果南「こんなところで…!」ガシッ
ミシッ…メキメキ
果南「終わるわけにはいかないでしょ!?お互いにさぁ!!」
――ブチブチブチィ!!!
果南「………あ」
果南「(腕)もげちゃった…」
/cV。> 8<V ≪ビェエエエエエエエエエエ≫ ヒューーーン
果南「うわああっ爆弾付きの腕だけ手元に…!」
果南「……あれ?」
果南「音がしないし潰れて…壊れたのかな」
――ドゴォ!
果南「あっ…あいつ!」
果南「壁のパイプに引っかかってる…運のいいやつ」
――バリィィン!
/cV`> 8<V ≪ハァ…ハァ…≫ タッタッタッ
果南「隣のマンションに逃げ込んだか…」
果南「さてどうしよう…ここからあの窓までかなりの高さがあるね」
果南「こういう時は…これ!」ゴソゴソ
果南「ゴムボート…を胸に抱いてダイブ!」ヒューーーン
果南「これをクッションにすれば大抵のことはなんとかなるんだよね!」
ボタ…ボタ…
/cV ; 8;V ≪イタイヨゥ…テアテシナイト≫
――うおあああああああああああっ
/cV;σ 8σV ≪ビッ!?≫
果南「さあ、後半戦を始めよっか!」
/cV。> 8<V ≪ビィィ…!!≫ バッ
果南「今度はエレベーターシャフトに飛び込んで……ならこっちも、とりゃ!」ヒューン
果南「……はぐぅ!?この穴は…」
果南「まさか、さらに地下へ逃げる気?」
【下水道】
/cV;> 8<V ≪ゼェ…ゼェ…≫
ドルォォォォォォン!
果南「待てええええええ!」
/cV ; 8;V ≪!?≫
果南「驚いた?キミとの戦いに備えて町中に色々仕込んでおいたんだ」ブロロロロロ
果南「このジェットスキーもその一つ。下水に逃げ込むことを想定してね!」
/cV。> 8<V ≪ヒィ…ヒィ…!≫ ダッ
果南「逃げ足の速いやつ…!でも撒かれないよっ?」
ヴー!ヴー!
果南「こんな時に電話…誰っ?」ブロォォン
『かなぁん私よ!何か役に立てるかと思って』
果南「鞠莉?キミに何が出来るっていうの」
『舐めないで、ちゃんと電話番号も把握してたでしょ?』
『その下水にもカメラやセンサー類が設置してある。あなたとやつの全てはここからウォッチメンしてるんだから』
果南「ドン引きだよ!気持ちはありがたくないし、あいつは私一人で狩るから」
『ウェイト!その角を曲がった先に何か仕掛けが…』
パァァァァァァァ
果南(なんだ…?赤いクモの巣みたいなのが進路上に)
『ダミット!それはやつの仕掛けたレーザーネットよ!』
『そのまま突っ込めばサイコロステーキ待ったなし!果南止まってぇ!』
果南「無理!今から減速しても間に合わないっ」ブロオオオオオ
果南(レーザーは左右の壁の装置から照射されてる…!だったら)
果南「この槍でその一つを潰して――!」ビュッ
ガキン! ヒュウウウウウン…
果南(思った通りレーザーの数が半分になった!あれだけ隙間が大きければ!)
『無茶よぅ!それでも普通に通ればバラバラに――』
果南「なら飛べばいいでしょ!?」
オ
ン オ
オ
オ
オ
オ
ル
ド
『っ――――!』
果南「ふぅ、間一髪」ブロロロロロ
果南「ついでに槍も回収できてよかッメィジーーーング!!』
『まさかバレルロールで飛び上がって、隙間の大きいところをすり抜けるなんて!さっすが私の果南ね!』
果南「スポーツの実況みたいなことしか出来ないなら切るよ」
『あー待って待って!やつが地上に出ようとしてるわ』
『下水を逃げても大したアドがないことを悟ったのね。ならいっそ外に出た方が』
果南「ふん…二人ともこのマシンのポテンシャルを甘く見過ぎ」ドルンドルン
果南「水上バイクが水のある所でしか使えないって誰が決めたっ!?」ブロオオオ!
――――
――
アキバレポーター「いやールビィちゃんも立派になったもんだね。おねーさん感心しちゃう」
ルビィ「そんな…私なんてまだまだで」
アキバレポーター「アドバイスするなら、もっとはっちゃけて取材してくといいかもねー」
アキバレポーター「取材班だけに任せないで、自分から特ダネ見つけてやるぞーって気持ちで」
――バゴォォォン!
アキバレポーター「っ!? なになに?」
ルビィ「く、車の屋根がへこんで…」
/cV`> 8<V ≪ハッハッハッ…!≫ ヒュンッヒュン
果南「待て待てー!!」バロォォォン――ドツン――ドツン!
ルビィ「果南さん…?」
アキバレポーター「カメラさん早く回して!これは特ダネ凄いのはっけーん!」
アキバレポーター「ジェットスキーが車の屋根から屋根へ八艘飛びしてるぞーっ!」
ルビィ「発想がぶっ飛んでぅ」
果南の方が地球外生命体になっとるやんけ
かもめちゃんニゲテー
【病院】
バリィィィン!
/cV;> 8<V ≪ウワアアアアアアアアン!≫
ガシャァァン!
千歌「い…今窓から飛び込んで窓から出て行ったのって、チカたちを襲った…」
果南「うおおおおお――!!!」ブロオオオン
曜「い…今窓から窓をすり抜けて行ったのって…」
【善子の家】
/cV;> 8<V ≪ウワアアアアアアアアン!≫ バリィィィン!
果南「うおおおおお!!!」ガシャァァン!
善子「ひいいいいいいいいいいいい」
【お寺】
「はんにゃ〜は〜ら〜み〜た〜じ〜」
/cV;> 8<V ≪カミサマ、オラニチカラヲ…!≫
【お風呂】
ダイヤ「フンフフンフンフン〜♪」
果南「邪魔するよッ!」オオオオオオン!
ダイヤ「ぴぎゃあああああああっ!!!」
・
・
・
ブロロロロロロ…
果南「結局また地下に逃げ込むし、何がしたいんだあいつ…」
『ザザッ―――かな――――聞――』ブツッ
果南(…急に通じなくなった)
コオオオオオオオオオ…
果南「…そういえばさっきから空気が違うような」
果南「…行き止まり」キキィ
果南「いや、入口? 下水の中にトンネルが…?」
果南(なんだろ…嫌な予感がする)
シュウウウウウウウウウウ…
果南(どこかでスモーク焚いてるのかな。前がほとんど見えないや)
果南(――そういえば暗い所は苦手だったはずなんだけどな)
果南(地面に点々と付着してるやつの血が、蛍光液みたいに光って道を教えてくれる)
果南「この壁の模様…下水とは違うよね」
果南(まるで遺跡みたいな――内浦の地下に?)
ウィーン プシュー
果南(自動ドア…ここってもしかして)
ゴポゴポゴポ…
果南(見たこともない生き物がカプセルの中に…)
果南(こっちの壁には頭蓋骨がたくさん飾られてる)
果南「間違いない…ここはあいつらの宇宙船の中なんだ」
シャキン!
果南「!」
/cV;σ 8σV ≪ッ…ゼェ…ハァ≫
果南「なるほど…その腕のナイフが最後の武器か」
果南「私だけ槍を使うのはフェアじゃないね」ポイッ
果南「同じ条件でやろう…!」シャキン
/cV`> 8<V ≪ビィイイイ!≫ ブンッ
ガキィン!
果南「ぬうう…!」ギリギリ
果南「とりゃ!」
/cV`> 8<V ≪チュン!チュンチュン!≫
果南「うお…!くっ」キィンキィン!
果南「ははっ、いいよその調子…!」
・
・
・
――ザシュッ
果南「ぐっ…!」ポタポタ…
果南「さっきより全然やるじゃん…そんなに強いのになんでもっと早く本気出さないの」
/cV`> 8<V ≪キェエエエエ!!!≫ ビュオン!
果南「っどわあああああ!」
果南(くっ…なんて馬鹿力!ガードしても受けきれなかった)
果南(しかもこのスモークの中ナイフがどっかに飛んでちゃったよ)
果南「いよいよマズいかもね…」ゼェゼェ
/cV;> 8<V ≪キェエエエ!≫ ザシュッ
果南「ごあっ!」ブシュッ
果南「ぐっ…ぬああ!」ドゴッ
/cV´× 8 <V ≪ビッ…チュウン!≫ ブォン!
果南「が、は…っ」
/cV(#;; ) 8<。V ≪チュン! ビィ…!≫ バキッドガッメキ
果南「はぐぅぅ…っく」
果南「ゲホッゴホ…!」ビチャッ
果南「はぁ…はぁ…」フラフラ
/cV(#;; ) 8<';V ≪ヂュウウウウウウウウ!!!≫
果南「ぅう…っ」ズルズル
/cV(#;; ) 8σ;V ≪コヒュー…ゼェ…≫
果南「…さぁ」
果南「やれよ……トドメを…さして」
/cV(#;; ) 8−;V ≪ヂュ…≫
果南「どうしたの…? まさかこの期に及んで躊躇ったりしないよね」
果南「さあ殺せ! 心臓はここだよ! ここだって言ってるでしょ!?」
果南「怖いの? 今まで人を殺したことはない? じゃあ私が記念すべき最初の一人だ!」
果南「今ここでやらなきゃまた私が殺りに来るよ!? そんなの嫌だよね?」
果南「だったら…殺せええええええ――!!!!」
/cV(#;; ) 8<。V ≪ッ―――!≫ シャキン
果南(そうだよ…それでいいの)
果南(やるかやられるか…それが狩りの絶対的な掟なんだから)
――キラン
果南(!――あれは)
果南(こいつがやる気になった途端……神様も残酷だね)
/cV(#;; ) 8<。V ≪ヂュウウウウウウン!!!≫ ブォン!
果南「…駄目じゃんか」
果南「最後まで目は開けてなきゃ…!」ヒュッ
――ズブスッ!!!
/cV(#;; ) 8゜;V ≪ヂュ…!≫
/cV(#;; ) 8`'; V ≪ア……ウ…≫ ズルッ
果南「っはぁ……はぁ…」
果南「悪いね…これも勝負だ」シャキン
/cV(#;; ) 8`'; V ≪ヒュー…ュー…≫
果南(トドメ――!)
ビィィィィィィン
果南「――!」∴
ビィィィィィィン ビィィィィィィン ビィィィィィ――
果南「っ…」∴∴∴∴∴∴∴∴∴
バジバジバジバジ――ヴゥーン
/cV σ_VσV ≪…≫
リ´・-・)
从廿_廿从
>ω</
イw(*´ -`ハ
J(*‘ヮ‘*)し
∫∫cVσ_σV
╭*( ๑˘ᴗ˘๑ )*╮
(−音−)
果南「あー…そういうこと」
果南「で、お次は誰なの?」
/cV(#;; ) 8`'; V ≪ゴ…ゴメンナサ…≫
/cV(#;; ) 8`'; V ≪オモイキリアバレレバ…トッリオカアサンヲ…ヒュー≫
/cV(#;; ) 8`'; V ≪ヤッツケタ…ヒトガ…デテクルトオモッテ…≫
/cV σ_VσV ≪…イイノデス≫
/cV σ_VσV ≪ヨク…ガンバリマシタネ≫
从廿_廿从 ≪スグチリョウシナイト≫
J(*‘ヮ‘*)し ≪イーアールニハコブニコー≫
果南「待ちなよ」
果南「ぞろぞろ出てきて、そいつを担架に乗せるだけで終わり?」
果南「ちょっと物足りない勝ち方だったんだよね。誰か相手してくれないかなァ…」
――ヒュッ
果南「!」パシッ
(−音−) ≪ウケトリナサイ…≫
果南(なにこのバナナみたいな…銃?)
“Raphael Adolini 1715”
果南「1715年…どーりでボロっちいと思った」ポイッ
ヒソヒソ…
リ;´・ 〜・) ≪オミヤゲ…キニイラナカッタノカナ≫
イw(;´ - `ハ ≪モットスゴイノガホシカッタノカモ…≫
――シャキン!
/cV σ_VσV ≪…ワレワレノブキデス≫
/cV σ_VσV ≪ウケトリナサイ…アナタニハソノシカクガアル…≫
果南「そーそーこういうのが欲しかったの」
/cV σ_VσV ≪マタアイマショウ…ユウシャヨ≫
果南「……」
果南「そんなつれないこと言わずに。今ここでやろうよ」
/cV σ_VσV ≪…ヤメテオキナサイ≫
/cV −_V-V ≪チャンスハマタアリマス…アナタモケガヲ≫
果南「何をぐだぐだ言ってるの…」
果南「ただ闘えばいいんだよ。戦士なんでしょ、キミら」
/cV σ_VσV ≪……カチメハアリマセンヨ≫
果南「聞こえなかった…?」
果南「私とッ!今ここでッ!闘えぇッ!!」シャキン
/cV `_V´V ≪…イイデショウ≫
―――
―
【社外秘】湯谷社極秘調査報告書【TOP SECRET】
◇2017年10月未明
S県沼津市内浦にて地球外生命体(以下甲種)の活動痕跡を確認
◇同月23日夜
同地に派遣した調査チームが甲種の捕獲作戦を実行し失敗
数時間後、甲種宇宙船の墜落事故が発生(原因は不明)
船内に捕われていたと思わしき地球外生命体(甲種とは異なる、以下乙種)が多数脱走
◇24日
新たな甲種宇宙船の飛来を確認
沼津市で繁殖を開始した乙種と住人が激しい交戦状態に突入
鎮圧のため政府直下の特殊部隊の投入が決定
甲種と乙種両方と交戦する第三の存在(以下丙種)が目撃されるも詳細不明
状況発生から二十四時間経過、被害の拡大を防ぐ目的で米軍の滅菌作戦が発動
戦術核による焼却で沼津市および周辺地域は地図上から消失
甲乙丙種いずれの生存も現時点では確認できず
後日同跡地に調査チームを派遣するも満足な成果は得られず
唯一宇宙船の墜落現場より未知の材質で構成された部品を回収
形状から宇宙船の操縦桿の一部と推測される
素材は非常に硬質だが破損した形跡あり
さらなる分析と報告が待たれる――
・
・
・
ゴオオオオオオオオオオオ
果南「――――ん」
果南「ふぁぁ」
果南「……どれくらい寝てたんだろ私」
果南「うっ耳鳴りが…それに寒い」
果南「っていうかここどこ? 雲の中?」
果南「…下に森が見える」
果南「――なんで私落ちてんの?」
【現在高度:3700メートル――なおも降下中】
――
―――――
果南「なんなんだよもぅ」
果南「寝起きにスカイダイビングさせるだけならまだしも」
果南「誰だか知らないけど、不良品のパラシュート着せて放り出されても困るよ」
果南「ゴムボート持ってたから良かったものを…」ブツブツ
果南「にしても酷いジャングルだね、ここ」
果南「ちょっと浦の星の裏山に似てる気もするけど」
果南「…いや、それはないよね。だって内浦はもう」
ガサガサッ
果南「ッ――!」バッ
「待ってください。敵ではありません」
果南「裸足で刀持ってる人が? 悪いけど普通には見えないよ」
「武器を持ってるのはそちらも同じでしょう」
果南「……或いは、ここじゃ普通なのかもね」
果南「あなた、名前は?」
「――園田海未と申します」
ビィィィィィィン
果南「!――危ないッ」
――バシュウウウン!
海未「はッ――」バッ
果南「いきなりご挨拶だね!一体誰…」
【=ω=】≪……≫ ウィーン
果南「あのマスクに武器は…!」ニヤッ
海未「まさか……またやつなのですか!?」
果南「?…キミもあいつのことを」
海未「お喋りは後ですっ、今は敵を…!」
【=ω=】≪…!…!!≫ バシュウン!バシュウン!
海未「当たりませんよ…そんな速度で狙っていては!」
果南「調子悪いの?ひょっとしてあの日だったりする?」
【=ω=】≪っ…!!≫
果南「もらっ……ッ!?」
【=ω=】≪…?≫ ∴
――バシュウウウン!
果南「くっ」バッ
【=ω=】≪ぎゃっ!≫
【=ω=】「」シュウウウウウウウウウ…
海未「何ですかっ?仲間割れ!?」
果南「いや…」
果南「よく見て、そいつは人間だよ」
果南「やつらの武器を身に着けてるけど。どーりでイノシシみたいにトロいわけだ」
海未「ではこいつを撃ったのは…」
果南「そこだッ!」ビュッ
――ガシッ
【=◇=】≪……≫ バジバジバジ…!
果南「出たな…キミらが私たちをここに連れてきたんでしょ?」
果南「狩るために、闘うために…」
果南「私も同じ気分だよ…ここなら余計な邪魔は入らない」
果南「さあ、存分にやろうよ!」
【=◇=】≪…≫ スゥゥ
果南「――待てっ!」
果南「…また逃げられた」
・
・
・
海未「――確かに私は半年前、やつと戦って生き延びましたが」
果南「あいつらは私たちみたいな歯応えのある獲物を厳選してこの星に連れてきたんだと思う」
海未「ここは地球ではないと……確かに、周りは見たことのない植物だらけですけど」
果南「空を見て。変な衛星が幾つも浮いてる。ここはやつらの私有地なんだろうね」
海未「だとすると、どうしてさっきは私たちを…」
果南「狩れなかったんじゃない、わざと狩らなかったんだよ」
果南「出来るだけ長く楽しむためにね……よし、準備できた」
【=ω=】「」
海未「先程から何を…? その方はもう死んで」
果南「こいつの皮を――剥ぐっ」シャキン
海未「なっ…突然何を」
海未「何のためにそんな…!」
果南「剥き身にして吊るしておくの。干物みたいに」
果南「他のやつへの警告になるし、レズ共をおびき寄せるデコイになるかも」
果南「それに剥がした皮は色んなことに使えるんだよ」
果南「これから長いサバイバルが始まるんだ……それこそ気が狂うくらいに長い狩りの季節が」
海未「っ…私たちがやるべきは、協力して一刻も早くここを脱出することで…」
ヒュオオオオオオオオ――
バサッ
バサッ
バサバサッ
海未「あれは…」
海未(上空に開いた無数のパラシュート)
海未(まさかあの全てが、私たちと同じく拉致されてきた仲間…?)
果南「降ってきたね、獲物たちが…」
果南(脱出? どこに? もう私に帰る場所なんてない)
果南(代わりにやつらは新しい住処をくれた。気が利いてるじゃんか)
果南「さて、丁度お腹も空いてきたことだし」
果南「ハント…しよ?」
FIN (ED:のっぽのマリー https://www.youtube.com/watch?v=mVLImBlJCWI) 海未ちゃん主役の一作目パロSSが好きだったので勝手に世界観を繋げてしまいました
なので(・8・)デターは前作で死亡してます
小ネタですが原作ラストで登場するモブデターの数も八体プラス長老のパーフェクトナインです
読んでくれた人ありがとうございました 乙
クリスマスににこハード投下できるように俺も頑張るわ ラストの惑星に連れてかれてからはプレデターズの内容? 乙
レズデターがリンホシゾラ中尉にマッキ・シェーファー少佐と共闘する
アーケード版レズデターvs鞠莉アンはまだですか ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています