「ある雨の日の情景」
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穂乃果「うーん……もう9時かぁ」
穂乃果「今日、雨かぁ……」
雪穂「ちょっとお姉ちゃん!いつまで寝てるの!」
穂乃果「えーだって今日雨だよー。なーんにも出来ないんだよー」
雪穂「雨だからって寝てばかりじゃダメだよ。起きる起きる!」 海未(こうして雨音に耳を澄ませて、静かな時間を過ごす)
海未(雨の日も、いいものです)
海未(久しぶりに、お茶でも点てましょうか……)
海未(そうです!穂乃果とことりをお客として招いて、お茶会を開きましょう) ことり(雨の日って退屈だなぁ)
ことり(テレビもつまんないしなぁ)
ことり(穂乃果ちゃんの家に遊びに行こうかな)
ことり(穂乃果ちゃん、起きてるかな) 凛「あ、もしもしかよちん?凛だよ」
花陽「凛ちゃん、何か御用?」
凛「うん!退屈だから遊びに行くにゃ!」
花陽「ええっ?だって今日雨だよ?」
凛「雨でも平気だにゃ!今からかよちん迎えに行くから待っててにゃ」 にこ「雨ね」
真姫「そうね」
にこ「……止まないわね」
真姫「そうね」
「………」
「………」
真姫「……お茶、お替りいる?」
にこ「頂くわ」 真姫「……何でこんなことしてるんだろうね」
にこ「雨で退屈だったからよ」
真姫「何でウチだったの?」
にこ「他に行くところが思いつかなかったからよ」
真姫「にこちゃんもヒマよね」
にこ「それに付き合ってくれる真姫も大概よね」
真姫「はぁ……映画でも見る?」 絵里「はい、もしもし」
希「あ、エリチ?ウチ」
絵里「ああ、希。どうしたの?」
希「今日、これから時間ある?」
絵里「うん、特に用事はないけど、何?」 希「上野の美術館のチケットが2枚あるんよ。今日、雨やけど、どうかなって思って」
絵里「あ、もしかして特別展のチケット?」
希「うん、今週までやし、行くなら今日しかないから、どうやろ」
絵里「行く行く!」
希「よかった。ほんなら、今から迎えに行くわ。待っててな」 ことり「本日はお招きいただきありがとうございます」ペコリ
穂乃果「ありがとうございます……」ペコリ
海未「おふたりとも、ようこそいらっしゃいました。本日は私が亭主を務めさせて頂きます。どうぞごゆるりと」
穂乃果「お茶会って言うから来てみたらこれだよ……」
ことり「あはは……たまには、こういうのもいいんじゃないかな」
海未「普段から穂乃果はだらけ過ぎです。雨の日だからって遅くまで寝てたりしていてはダメです」 海未「それに……心静かに、雨の音を聞きながら、お茶を頂くのもいいものですよ」
「………」
「………」
穂乃果「静かだね」
ことり「ホントだね。いつもの街の音と、全然違う」
海未「……そうでしょう?それでは、始めさせて頂きます」 凛「ひーみーつーのブランコあなたーとゆれなーがらーいまー♪」
凛「ただーやさーしくみつめーあうのー♪」
凛「かよちんも歌うにゃ!」
花陽「どこに行くのかと思ったらカラオケ……」
凛「思いっきり歌って、退屈な気分を吹き飛ばすにゃ!」
凛「ほらほら!」 凛「こいにーこいするー」
花陽「こいするー」
凛「しょうじょのー」
花陽「しょうじょのー」
りんぱな「「しずかなーためーいきーはローンリー♪みーちたりたーローンリー♪」」 にこ「ううっ……ぐすっ……なによなによ、何であのふたりが離れ離れにならないといけないのよっ」
真姫「ぐすっ……ほら、ハンカチ。涙拭きなさいよ」
にこ「アンタこそ涙拭きなさいよ。こんなことで泣くなんて……」
真姫「にこちゃん泣きすぎなんですけど」
にこ「だって、だって……」
真姫「……ぐすっ」
真姫「……次の映画、見る?」
にこ「……見る……」 絵里「あー、素晴らしかったね」
希「そうやねー。初公開のものもたくさんあったし、とてもよかった」
絵里「まだ、雨止まないね」
絵里「隣のカフェでお茶でも飲まない?まだ時間あるし」
絵里「あー、見て!スカイツリー!」
希「……雨に煙る街並みも、ええもんやね」
絵里「ハラショー。ホント、キラキラ輝いてて、とっても綺麗」
希「雨の日も、悪くはないやんね」 というヤマもオチもない毒にも薬にもならない話でした
お読み頂きありがとうございました
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