乞食「……………」ブツブツブツブツ ことほのうみ「…!」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
放課後 新宿周辺
穂乃果「この間家でご飯食べてたらね、なんと、アシタカグモが出たの」
ことり「アシタカグモ?」
海未「ゴキブリを捕食するという大型の蜘蛛ですよね?」
ことり「ゴキっ!?」
穂乃果「うん、こんなに大っきい蜘蛛で、ものすごいすばしっこいの!」
ことり「ひぇ〜〜…!」
穂乃果「穂乃果ビックリしちゃって、お母さんは悲鳴上げちゃって」
穂乃果「お父さんなんか跳び上がって二階に逃げ込んじゃったんだ」 ことり「へぇ〜、頼り甲斐がありそうなお父さんなのに蜘蛛がこわいなんて意外だね」
海未「ふふっ、たくましい男性だけど蜘蛛が怖いなんて、坂本龍馬みたいですね」
穂乃果「でもね、雪歩だけは全然物怖じしなくってね…」
乞食「……………」ブツブツブツブツ
頭を下げるように座り込むホームレス
ことほのうみ「…!」 穂乃果「………で、でね、雪歩がそのままほうき持ってきて、一人で外まで追い払ったんだよぉ〜!」
海未「あ、そ、そうですかぁ!スゴイですねぇ!」
ことり「う、うんうん!雪歩ちゃんカッコいいねっ!」
乞食「……………」ブツブツブツブツ ことり(乞食のおじさんだ…)
ことり(黙ってるけど、みんなも気付いてるよね…バッチリ視界に入ってたもん…どうしよう、気まずいよ…)
ことり(みんな乞食のおじさんを見てどう思ってるんだろう?)
ことり(『うわっ、ホームレスだよ』とか『汚い』とか思ったりしたのかな…?)
ことり(…いや、優しい穂乃果ちゃんと海未ちゃんに限ってそんなことはないはず…)
ことり(でも、不衛生だし、臭いもキツイから、嫌悪感は抱いたかもしれない…)
ことり(穂乃果ちゃん、穂乃果ちゃんは乞食のおじさんを腫れ物を見るような目で見てるの?
海未ちゃん、しっかり者で美人で綺麗すきで頭の良い海未ちゃんの目には、乞食のおじさんが私たち花の女子高生の日常を脅かすゴミの化け物のように映ってるの?
やめて…おじさんはゴミじゃないよ…ことりたちと同じ心を持った人間なんだよ…
たぶん心の病気とか発達障害とか持ってて、いろいろ不幸な出来事が重なってああなるしかなかった可哀想な人なんだよ…
ことりたちが恵まれすぎてるだけなんだよ…だから、そんな目でおじさんを見ないで!) 〜〜〜〜
穂乃果「じゃあね〜海未ちゃん、ことりちゃん」
ことり「うん、穂乃果ちゃん店番頑張ってね〜」
海未「さようなら」
タッタッタッタッ
海未「また途中で放り出して雪歩にやらせなければいいですが…
ことり「あはは…ねぇ、海未ちゃん、これからちょっとことりの家寄ってかない?マカロン作ったの」
海未「いいですね、今日はこれといって忙しくもないですし、お邪魔しますね」
ことり「よかった、じゃあ行こっか」
海未「はい」 ことり部屋
ことり「おまたせ〜」ガチャ
海未「ありがとうございます。ことりは本当にマカロンが好きですねぇ」
ことり「えへへ、最近マカロンばっかり作って余っちゃって」ドウゾ
海未「では…パクッ……ん〜!!おいしいですぅ〜!♥」
ことり「本当?嬉しい♥」
海未「ことりは天才ですっ!!」
ことり「そんなぁ、大げさだよぉ!」
キャッキャッ
ことり(…) 数分後
ことり「…」
海未「♪〜」モグモグ
ことり「…ねぇ、海未ちゃん」
海未「なんですか、ことり?」
ことり「その…さっきの帰り道でのことなんだけど…」
海未「はい」
ことり「…さっき3人で新宿歩いてたとき、乞食のおじさんがいたよね?」
海未「…なっ!?」
ことり「あの時海未ちゃん、どう思った?」
海未「…」 ことり「ことりはね、背筋が冷やっとしたよ」
海未「…!ことり…」
ことり「どうしてかっていうとね…」
海未「ことり、こういうのはあまり触れるものでは…」
ことり「聴いて」
海未「…!」 ことり「…ことりね、街でああいう乞食の人とか障害者の人とか見ると気になっちゃうの…。周りの人がどう思っているのかなって…」
ことり「みんなそういう人達を見ると、まるでタブーを見ているかのような目を向けるでしょ」
ことり「この人達表面上は見て見ぬ振りしてるけど、心の中であの人のこと悪く思ってたり、冷たい目で見てるのかな、って思うと、怖くてたまらないの…」
海未「…」
ことり「実際本当に悪く思ってる人は少ないと思うけどね、それでもなんか、人間のタブーというか、ドス黒い闇を垣間見ているかのような、イヤ〜な気持ちになるの」 ことり「大好きな海未ちゃんと穂乃果ちゃんだから、なおさら怖くて…」
海未「…!」
ことり「海未ちゃんや穂乃果ちゃんが、心の中で得体の知れない醜い感情を抱いてたらどうしようとか…」
ことり「もし穂乃果ちゃんと海未ちゃんのこと信じられなくなったらどうしようって…」ジワッ
海未「…ことり」
ことり「少しでも早くこの不安から解放されたくて…だから訊いたの、海未ちゃんがあの時何を思ったか」
ことり「もし本当に悪いこと考えてても、いっそはっきり『気持ち悪い』とか言ってくれた方がスッキリすると思ったの…」
海未「…」 ことり「…ごめんね、海未ちゃん。勝手に悪者みたいにして…優しい海未ちゃんはこんなこと思わないよね…。もし思ってたとしても、話せるわけないよね…」
海未「…ことり」
ことり「そもそも、こんなことわざわざ話すなんておかしいよね、面倒くさい子だよね。アハハ、こういうのメンヘラさんっていうのかな?」グスッ
ギュッ
ことり「あ…」
海未「ことり」
海未「分かりますよ、ことりの気持ち」スリスリ 海未「同じです…私も乞食のおじさまを見たとき、一瞬、とても気まずいというか、いたたまれない気持ちになりました…」
ことり「…」
海未「でも、その感情は乞食のおじさまに対する不快感ではなくて、この世の無情さに対してです」
ことり「…!」
海未「たぶん、普段は考えたくない、目を背けていないとやっていけないような辛い現実を目の当たりにしてしまったからだと思います」
海未「一人で見ただけなら、まだ感情をすぐに胸に閉まってしまうことができますが、居合わせたことりと穂乃果も一緒に見てしまって、その感情を共有してしまったわけですから、気まずさ3倍だったんでしょう」
ことり「…うん」 海未「この世界の不条理を垣間見たような気持ちでした」
海未「社会との接点を持てず、希望がなく、プライドは砕かれ、側にいてくれる人が一人もいない…」
海未「あの殿方は我々の想像を絶するような孤独の中生きているのかもしれません」
ことり「…」
海未「親には愛され、食べ物も着るものも与えられ、いい暮らしをさせてもらい、仲間がいて、綺麗なものばかりを見て育って」
ことり「…ッ!」
海未「このような数々の奇跡を、私たちは当たり前のように享受している」 海未「それに対して、生まれた瞬間捨てられた子供、親に周りに否定されて育った人、様々な理由で社会から隔絶された人、心の拠り所を一切持てない人」
海未「内面を表現できない人、どんなに心から望んでも人と繋がれない人、発達障害者、精神障害者」
海未「絶望の中、自分の心が荒んでいくのに為す術もなく怯える人々」
海未「少し視野を広げてみれば、そういう人達はそこら中にたくさんいるんです」
海未「ことり、あなたは自分がそういう立場になることを想像したことはありますか?」グッ!
ことり「…!」
海未「孤独なんて、あってはならないんです…。孤独は、怖いです…」ホロッ
ことり「うみちゃ…!」
海未「私たちは恵まれているんですよ、本当に、何もかも…」スリスリ
ことり「……」ポロッ 〜〜〜〜
ことり「海未ちゃん、ごめんね。嫌がってたのに、こんな話に付き合わせちゃって」
海未「いえ、大丈夫ですよ」
ことり「穂乃果ちゃんもいて3人一緒だと中々こういう話できないと思って、つい話そうと思っちゃったの…でも、友達同士でこんな話ふっかけるなんて普通しないよね…おかしいよね…」
海未「いえ、私もこうやってことりと心の内を共有できて安心しました」
海未「それに、私もわけわからなくなってつい感情的になってしまいました。すみません、ことり…」
ことり「ううん、海未ちゃんがことりと同じ気持ちって分かって良かった…。海未ちゃんが本当に優しい子だって確認できて良かった」
ことり「あ!海未ちゃんが優しいっていうのは当たり前だよ!でも、ことり怖かったっていうか…いや優しくないわけないから怖いわけないんだけど…!」
海未「ふふっ、分かってますよことり♪」
ことり「え、えへへ…♪」
海未「ほら、ことりもマカロン食べましょう、あ〜ん」ヒョイ
ことり「ふぇ…!?…あ、あ〜ん…パクッ…もぐもぐ…」
海未「美味しいですか?」
ことり「おいひい」
海未「それは良かったです。さすがことりの作ったマカロンですね♪」
ことり「う、恥ずかしい…///」
海未「ふふっ♪」
キャッキャッ
〜〜〜 乞食「………」ブツブツブツブツ
ことり「…」
パサッ←5000円札
タッタッタッタッ
乞食「………」ブツブツブツブツ
無力なことりに出来るのはこれくらいです。少なくてごめんなさい。
どうかこれでボロボロのお洋服をしまむらで買い換えて、お風呂に入ってサッパリして、美味しいローソンのマカロンでも食べて、ほんの少しでもお腹と心を満たしてください。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f) /*ミス。17の前にこれが入ります*/
〜〜〜
後日 新宿周辺
ことり「」スタスタスタ
乞食「………」ブツブツブツブツ
ことり(あ、この間の乞食のおじさん…)
ことり(…うん)
タッタッタッタッ 乞食「………」ブツブツブツブツ
ことり「…」
パサッ←5000円札
タッタッタッタッ
乞食「………」ブツブツブツブツ
無力なことりに出来るのはこれくらいです。少なくてごめんなさい。
どうかこれでボロボロのお洋服をしまむらで買い換えて、お風呂に入ってサッパリして、美味しいローソンのマカロンでも食べて、ほんの少しでもお腹と心を満たしてください。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f) これ何日か前に落ちてちょっと気になってたからよかった おわり
読んでくれてありがとうございます。
過去作↓
ことり「うわ、臭い…」
ことり(5)「あ、ちょうちょさんだ」
など てっきり古事記が実はとんでもないことを呟いてるのかと思ってた >>24
乞食「……………」ブツブツブツブツ
乞食「……ワンダーゾーン キーミーニー ヨバレタヨーハシーッテーキータヨー」ブツブツブツブツ
ことり「!?!?」 スレタイの時点ではホームレスに襲われる話かと思ったけど…社会系の話だったか
前の口臭を気にすることりの話も面白かったぞ 海未ちゃんのとこは本当にこう言いそうで素晴らしかったけど、この乞食が5000円を酒やギャンブルに使うのかもと思うと哀しくなる ちょうちょってやつちょうちょ潰して遊んでたSSだっけ 餌付けみたいなもんでしょ
乞食につきまとわれなくてよかったわ
哀れみは危険 ◆日本はやり直しのきかない国◆
・年齢差別を国が認めているため倒産、リストラにあうとやり直しが難しく
失業給付期間が異常に短くおおむね3〜6ヶ月なので(外国の場合は2、3年)
なかなか次の仕事が見つからず借金地獄に陥りやすい。
・長時間労働、サービス残業などが横行しこれを摘発してもなぜか罰則を適用
しないという企業に甘い社会。よって過労死、ノイローゼ者が続出。
・仕事を持たないとアパートが借りられない、しかし住所がないと仕事を
得られない。さらに保証人が必要で敷金、礼金と不条理なものがまかり
通っているので一度ホームレスになると復帰は困難。
・一極集中なので不況になればなるほど仕事を求めて都会に人が出て来る
ので地価が下がっても需要があるので家賃が下がらない --> 生活苦
一度落ちると這い上がることは至難のワザ
*****************************
どんな生き物も「自らが生きるための社会構造」を作っているのに
この国の構造は、人間にもっとも向いていない。
「生きるな生きるな」と言い続けているような社会になったのは
安倍総理は勿論、ゴルゴムの仕業でもなく、
全部この板に巣食う糞コテ、
ド低脳基地外池沼DQNおっさん(笑)でおなじみ(笑)の『埋め立て茸』と対立煽り基地外でお馴染みの『地震なし』のせい
なのでこいつらは政府は内調を使うなり公安を使うなりして徹底して社会的に粛清するべきである!!
そしてこの日本が不況になった最大の原因は『ラブライブ!サンシャイン!!』の監督、酒井かずおである!!
この作品をヒットさせていれば沼津、いやこの日本への経済効果は億単位での計り知れないものになっていたかもしれないのに
こいつはストーリーの破綻はもちろん各キャラの改悪、おもちゃにした事による
人気を駄々下がりさせた挙げ句によるラブライブ!ブランドの失墜という重罪を犯したこいつは腹を斬ってラブライバーの皆様に詫びるべきである!!
***************************** ほんとクソみたいなブラックにしがみつくアホのせいで。 雪歩じゃなくて雪穂
ここの連中一文字間違えただけでいちいち揚げ足取ってくるから気をつけた方がいい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています