善子「退屈だからルビィに告白でもするわ」 [無断転載禁止]©2ch.net
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善子「友達だと思ってた子から急に告白なんてされたら絶対驚くだろうし」
善子「ルビィの場合、人見知りでそんな経験もないだろうからリアクションも大きいはず!」
善子「ククク…ルビィの慌てふためく姿が目に浮かぶわ……」
善子「さーて、そうと決まれば早速今日の放課後にでも告白しましょう」ワクワク
善子「まあ多分リアクションとしてはこんな感じよね……」
……
… ルビィ『ええっ!? よ、善子ちゃんルビィのことが好きだったの!?』
善子『ええそうよ、ずっと前から好きだったの』
ルビィ『あ、あわわ……そんな…』
善子(うんうん、いい反応だわ)
ルビィ『…………ぁの、あのね、善子ちゃん』
ルビィ『ルビィもね、善子ちゃんのことが…その……好きです!!』
ルビィ『こ、こんなルビィでよければ…あの! よろしくお願いしますっ!』
……
… 善子「…………あれ? いやいや何か違うわね…」
善子「なんで告白がそっちの形で成功してるのかしら…」
善子「そうじゃなくて、もっとこう…別のやつにすればいいのかしらね」
善子「たとえば……」
……
… ルビィ『えっ…善子ちゃん、ルビィのことが好きって……ほ、本当に?』
ルビィ『…………』
ルビィ『……あの、ごめんなさい…』
ルビィ『ルビィね、花丸ちゃんのことが好きなの………だから』
ルビィ『善子ちゃんの気持ちには、応えられません………っ…本当にごめんなさい』
……
… 善子「……ないわね、これはない」
善子「なんでドッキリのはずなのに、こっちが傷つかなきゃいけないのって話だし」
善子「あと何かスッキリしないっていうか、気に食わないっていうか……」
善子「…あれ? どうして気に入らないんだろう?」
善子「…まあいいわ、次こそは……」
……
… ルビィ『えっ、善子ちゃん…ルビィのことが好きって、本当に……?』
ルビィ『わぁっ、嬉しいなぁ! ルビィもね! 善子ちゃんのことがずっとずっと好きだったんだぁ!』
ルビィ『……本当に嬉しいなぁ』
ルビィ『えへへっ、善子ちゃん…これからはずっと一緒だね!』
……
… 善子「……だから、そうじゃなくって……」
善子「…というか……え? なんでこうなるの? 私の脳内には振られるか付き合うかの二択しかないの?」
善子「いや、そもそも驚かせるのが目的であって…ルビィが私を好きかどうかなんて二の次でしょうに……」
花丸「善子ちゃん」
善子「……まあでも、これはあくまでシミュレーションだし? いざ本番になれば……」
花丸「善子ちゃんってば」
善子「…………って、んなっ!? ずら丸!? あんたいつからそこに!」 花丸「ついさっきだけど」
善子「あっ、なんだそうなの…」ホッ
花丸「次の授業、移動教室だから呼びに来たんだ」
善子「成程ね、それは助かったわありがと」
花丸「うん、それはいいんだけど」
善子「……なによ?」
花丸「ねえ善子ちゃんってルビィちゃんのこと、好きなの?」
善子「……はぁっ!?」 善子「え? なんで? なんでそうなるわけ?」
花丸「だって、さっき告白とか言ってたから」
善子「聞いてんじゃないのよ!!」
花丸「じゃあやっぱり」
善子「違うから」
善子「……違うから!!」
花丸「なんで二回言ったの」
善子「念のためよ!」 花丸「なら、告白しないの?」
善子「いやそれは……」
花丸「…まあいいずら、マルは先に行ってるね」
善子「ちょっと」
花丸「善子ちゃん、頑張ルビィずら」ガラッ
善子「あっ、今のすごいイラッとしたわ」 善子「…………行っちゃったし」
善子「……本当にそういうのじゃないのに」
善子「…あーもうなんかムカついてきた! 見てなさいよルビィ! 放課後絶対にドッキリ成功させてやるんだからね!」
……
… ─それから放課後
善子「……よし、誰も居なくなったわね」
善子「これで教室にいるのは私を待っているルビィだけ」
善子「みんな帰るまでだいぶ時間がかかっちゃったけど、ようやく行けるわ!」
ガラッ
善子「待たせたわねルビィ!」
ルビィ「…………?」ボーッ 善子「…あれ? ちょっとー…ルビィー?」ヒラヒラ
ルビィ「……ん…ぁあ……善子ちゃんかぁ……どうしたの?」ボケーッ
善子(ついに来たわね…)
善子「ええ、私ね…ルビィに言いたいことがあるのよ」
ルビィ「……なに?」
善子「実はねルビィのことが好きなのよ、私」
ルビィ「………」 善子(…あれ? なんか反応薄いわね……)
ルビィ「…うん、ルビィも好きだよ…」
善子「え」
ルビィ「……」スタスタ
善子「いやいや……ちょっ…待っ…」
ルビィ「ん」ズイッ
善子(近いって…) 善子「…ルビィ? 何か勘違いしてないかしら、私が言ってるのはアレよ…あの、ライクじゃないほうよ」
ルビィ「……」ボーッ
ルビィ「知ってるょ…だから、ルビィも好きだよ」
善子「……っ」
善子「……いや、いやいや…まった…ストップ」
善子「ルビィ、あのね、今のは無しにして……ね? 一回落ち着きましょ?」 ルビィ「善子ちゃん……」ポスン
善子「だから…近い、んだって……」
ルビィ「あったかい……」ギュゥ
善子「ゃ……あつい、んだけど…」
ルビィ「…………」
善子「…ねえ、離れてよ…動けないから」 ルビィ「…………」
善子「ちょっと、ルビィ……聞いてるの?」
善子「ルビィってば」ユサユサ
ルビィ「……」
ルビィ「……んぅ……むにゃ…」
善子「……は…?」 善子「え? まさか……寝てるの…?」
ルビィ「……」スゥースゥー
善子「…じゃあ、もしかして今までのも、えっと…寝ぼけてて……」
善子「ルビィはこれを夢か何かだと思ってたってことなの……? よく、分かんないけど…」
ルビィ「……」スゥースゥー
善子「……はは……何よそれ…」
善子「勘弁してよもう……」ギュッ ─
善子「……」
善子「……ねえルビィ」スッ
善子「そのまま寝ていながら、聞いてほしいんだけど」ナデナデ
善子「……あのさ、もし…ルビィのせいでさっきの告白が嘘じゃなくなったって言ったら……」
善子「もし、私がそう言ったら……」 善子「ルビィは…貴女は……一体なんて─」
ガラッ
花丸「忘れ物したずらー」
善子「……」
花丸「あれ? 善子ちゃんにルビィちゃんも、まだいたの?」
善子「…………まあね」 花丸「ふーん…まあそれよりも善子ちゃん、それ」
善子「なによ? それって」
花丸「だから、それ」ユビサシ
善子「…………あっ」
花丸「告白成功したんだね、よかった」ニコ 善子「いや、これは違うのよ……」
花丸「なにが違うの?」
善子「話すと長くなるけど、違うのよ!」
花丸「うん、とにかくおめでとうずら」
善子「信じる気ないし!」 花丸「それじゃあマルはお邪魔するずら、また明日ね善子ちゃん」
善子「ああっ待ちなさい! せめて誤解を解いてから帰って!」
善子「…………あぁ…また行っちゃったし…」
善子「……どうしてこうなっちゃったのかしら」
ルビィ「……」スゥースゥー
善子「幸せそうな顔してまあ…こっちがどんな気でいるかも知らないで…」 善子「……」
善子「……けど、これでもう誰も来ないわけだし」
善子「…もうしばらくはこのままで、いいわよね?」
ルビィ「……」
善子「それくらいの責任は取りなさいよ、ルビィ」ギュ ルビィ「……ん」フニャ
善子「っ……あーあ、なんというか…」
善子「退屈しのぎに言うことじゃなかったわね」
善子「全部あんたのせいよ、本当にもう…………ばか」ナデナデ
ルビィ「……ぇへへ……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています