ルビィ「真ん中バースデー?」 [無断転載禁止]©2ch.net
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ルビィ「ってなに? 聞いたことないけど」
善子『真ん中バースデーっていうのはね、対象となる二人の誕生日の中間の日の事よ』
善子『例えば1月1日が誕生日の人と1月3日が誕生日の人の真ん中バースデーは1月2日になるのよ』
ルビィ「なるほどぉ……」
ルビィ「だけど、どうして急にそんなことを?」
善子『よく聞いてくれたわね』
善子『実は明日の8月17日、この日が私とルビィの真ん中バースデーなのよ!』 ルビィ「そうなの?」
善子『ええ、それで本当の誕生日じゃないからみんなを巻き込むのは気が引けるから』
善子『明日は二人だけでお祝いでもしない?』
ルビィ「お祝いかぁ……うん、いいかも!」
善子『決まりね!』
ルビィ「だけど、お祝いって何をするの?」
善子『そんなに盛大なことじゃなくて、軽くお菓子でも作っておめでとう!』
善子『ってくらいでいいんじゃない?』 ルビィ「そうだね、それなら準備に時間もかからなさそうだし」
ルビィ「簡単なお祝いにはもってこいかも」
善子『場所はどうする?』
ルビィ「よっちゃんのお家でいい? 材料を買いに行くのには沼津にいる方が便利だと思うし」
善子『確かにそうね、じゃあ家でやりましょう』
善子『明日の10時頃に家に来てくれる?』 ルビィ「いいよぉ!」
善子『それじゃあまた明日、楽しみにしてるわね』
ピッ
ルビィ「真ん中バースデーかぁ、初めて聞いたよ」
ルビィ「よっちゃんは物知りでルビィの知らないことをたくさん教えてくれるなぁ」
ルビィ「エヘヘ、明日は楽しくなりそう♪」
───────
─────
─── ルビィ(楽しみすぎて早く着いちゃった)
ルビィ(まだ10時まで15分くらいあるけどいいよね?)
ピンポーン
『はい?』
ルビィ「あっ、よっちゃん? ルビィだよ、早く着いちゃった」
『ちょっと待ってて、今鍵を開けるから』
ルビィ「は〜い」 カチャ
善子「早かったわね」
ルビィ「待ちきれなくて来ちゃった、迷惑じゃなかった?」
善子「まぁ一時間だとか、そんなにも早く来られたらちょっとどうかと思うけど」
善子「この程度なら問題ないわ、あがって」
ルビィ「うん、おじゃましま〜す」 善子「外、暑かったでしょう? 今飲み物を用意するわ」
ルビィ「ありがとう」
善子「はい、どうぞ」コトッ
ルビィ「いただきます」
ルビィ「んっ……」ゴクゴク
ルビィ「ぷはー、生き返るぅ」
善子「フフッ、いい飲みっぷりね」
ルビィ「ごちそうさまでした、それでよっちゃん、今日はどんなお菓子を作るの? クッキーとか?」
善子「二人のためのお菓子作りなんだから、二人の好きな物を作るべきと思うのよね」 善子「だからメインはルビィの好物のスイートポテトにして」
善子「ヨハネの好物のチョコとイチゴはチョコペンでメッセージを書くのと」
善子「プレートのデコレーションにイチゴを使うことで全部制覇しようと思うの」
ルビィ「よっちゃんすごい!全部使えてるよ!」
ルビィ「……だけどルビィ、スイートポテトなんて作ったことないよ? よっちゃんはあるの?」
善子「ないけど……」
ルビィ「え……? 大丈夫?」
善子「だ、だいじょうぶ……今はネットで調べたらなんでもわかる時代なのよ」ポチポチ
善子「スイートポテトのレシピだってすぐに見つかるんだから」
善子「見つけた!」 善子「なるほど、要はサツマイモとバターと砂糖を混ぜてオーブンで焼けばいいのね」ジー
ルビィ「それだけ? 意外と簡単なんだね」
善子「詳しく言えば卵黄と生クリームも少しだけ使うわ」
ルビィ「へぇ〜」
善子「必要なものもわかったし、買い出しに行くわよルビィ!」
ルビィ「うんっ!」
───────
─────
─── 善子「サツマイモ、バター、グラニュー糖」
ルビィ「卵に生クリーム、それとチョコペン」
善子「余った生クリームもホイップにしてデコレーションの一部にしてもいいわね」
ルビィ「それならあの、名前なんて言うんだろう? チョコバナナにかかってるカラフルなチョコも買おうよ」
善子「そうね、製菓コーナーに置いてあるのかしら」
ルビィ「あった! カラースプレーっていうんだね」 善子「これであとはイチゴだけなんだけど……」
ルビィ「イチゴなら青果コーナーだよ!」
善子「ない……」ガーン
ルビィ「あれぇ?」
善子「売り切れなのかしら?」
ルビィ「もう一軒回ってみようよ」
善子「そうね、次の店でなかったら諦めましょう」 善子「やっぱりない……」ガガーン
ルビィ「どうしてなんだろう……」ウーン
善子「まぁ、ないものは仕方ないわね、残念だけどイチゴはなしにするわ」
ルビィ「そうするしかないよね……」シュン
善子「ホラ、そんな顔してないで帰ったら調理開始よ」
ルビィ「……そうだね」
───────
─────
─── 善子「さて……買い出しも終わったしスイートポテト作りを始めるわよ」
ルビィ「おー!」
善子「レシピを参考にしながらやってくわ」
善子「まずは水洗いしたサツマイモをラップで包んで竹串が簡単に刺さるようになるまでレンジでチン」
ルビィ「うんしょ……んしょ……ラップで包んで……」クルクル
ルビィ「チン!」ピッ
善子「待ってる間にバターを必要量取り分けて常温にしておくわ」
ルビィ「これくらいかな?」サクサク ルビィ「ついでにグラニュー糖も用意しておくね」サーッ
善子「ありがとう、ルビィ」
ピーッ
善子「どれどれ……」プスッ
善子「いい感じね、熱いうちに皮を剥いてくけど」
善子「ルビィ、ヤケドしないように気をつけるのよ?」ムキムキ
ルビィ「うん、注意する」ムキムキ
善子「皮が剥けたら裏ごしするみたいだけど、器具がないからここは省略ねそのまま潰しましょう」
ルビィ「潰して潰して」グシャグシャ 善子「満遍なくマッシュしたらバターを加えて混ぜ合わせる」ポトリ
ルビィ「まぜまぜ〜」グリグリ
ルビィ「っていうか、さっきからルビィばかりにやらせてるよね?」ジトー
善子「バレちゃったわね……」
ルビィ「レシピ係はルビィに交代、次からはよっちゃんの番だよ」
善子「はいはい、わかったわよ」 ルビィ「グラニュー糖を数回に分けて入れて混ぜる」サーッ
善子「混ぜるだけなのに結構力がいるわね」グリグリ
ルビィ「最後に卵黄と生クリームを入れてよく混ぜたら終わりだよ」ポトトッ
善子「ふぅ……疲れた」グリグリ
ルビィ「あとは形を整えて卵黄を塗ったらオーブンで焼けば──」
善子「待って!」
ルビィ「よっちゃん?」
善子「フフフ」ゴソゴソ
善子「ここで一工夫よ」コトッ ルビィ「これなに?」
善子「赤と青の着色料、これでルビィと私の似顔絵のスイートポテトにするの」
ルビィ「えぇ……アイディアは面白いけど難しくないかなぁ?」
善子「やってダメそうなら普通のスイートポテトにしたらいいし」
善子「やるだけやってみましょう?」コネコネ
ルビィ「いいけどぉ……」コネコネ 善子「まぁこんなものじゃない?」
ルビィ「うん、素人にしては悪くないと思う」
善子「じゃあ溶いた卵黄を塗って」ヌリヌリ
ピーッ
ルビィ「オーブンの予熱終わったよ」
善子「焼き色が付くまで加熱したらスイートポテトの完成よ」バタン
善子「スタート」ピッ
ルビィ「うまくできるといいね」
善子「大丈夫よ、きっとね」 善子「う〜ん……」ジー
善子「そろそろ止めてもよさそうね」ピッ
ルビィ「どう?」
善子「案外……悪くないと思う」
ルビィ「そう……だね」
善子「粗熱が取れたらチョコペンで顔を描いて完成よ」
ルビィ「そこは絶対に失敗できないね」 ルビィ「もういいかな?」ツンツン
善子「そうね……描いてもいいかも」
ルビィ「じゃあルビィから」ニュー
ルビィ「これで……よし、っと」
善子「次はヨハネの番ね」ニュー
善子「うん、こんなものかな」
善子「これをプレートに乗せてデコったらお祝いのお菓子の完成よ」
ルビィ「スイートポテトを乗せて……っと」スッ...スッ...
ルビィ「あれ? よっちゃん、スイートポテトだけでだいぶスペース取ってるような……」
善子「本当だ……」 善子「と、とりあえず! 次は誕生日メッセージを書くわよ」
ルビィ「ルビィはピンクで」ニュー
善子「私は茶色にするわ」ニュー
善子「ちょっとルビィ、こっちに寄せすぎじゃない? スペース足りないんだけど」
ルビィ「ごめんよっちゃん、調整が難しくて……」
善子「…………まぁ初めてだし、こんなものよね?」
ルビィ「だよねっ!」 善子「だけど……ポテトとメッセージだけでスペース使い切ったわね」
ルビィ「うん……デコレーションは無理だね」
善子「予定通りに作るって難しいものなのね」
ルビィ「ルビィも正直もっと簡単じゃないかって舐めてた部分あるよ」
善子「でも、完成は完成よ」
ルビィ「そうだね」
善子「それじゃあ……」 善子「ルビィっ!」
ルビィ「よっちゃん!」
http://i.imgur.com/ofEM1DI.jpg
よしルビ「「ハッピー真ん中バースデー!!」」
善子「…………」
ルビィ「……………………」
善子「フフッ」
ルビィ「エヘヘ」
善子「おめでとね、ルビィ」
ルビィ「よっちゃんも、おめでとう」 ルビィ「名残惜しいけど、食べよっか?」
善子「そうね、飾るために作ったわけじゃないし」
ルビィ「ルビィはよっちゃんを食べるね」
善子「えっ!?」ビクッ
ルビィ「どうかした?」
善子「こ、このヨハネを食べるだなんて意味深じゃない?」チラ...
ルビィ「?」キョトン
善子(…………うん、ルビィにはまだこういうことは早いわよね)
善子「それなら私はルビィのポテトをもらおうかしら」
ルビィ「どうぞ、ポテトなルビィを召し上がれ♡」
善子(…………本当はわかってて知らないフリしてるんじゃない?)
よしルビ「「いただきま〜す」」 ルビィ「ねぇ……よっちゃん?」
善子「私も多分同じこと考えてる」
http://i.imgur.com/DTYF5pl.jpg
よしルビ「「食欲……なくなるなぁ」」 よしルビ「「ごちそうさまでした!!」」
ルビィ「ふぅ、おなかいっぱい♡」
善子「途中で挫けそうになったけど味は悪くなかったわね」
ルビィ「うん! ルビィ、またよっちゃんとスイートポテト作って食べたいな」
善子「……じゃあ、来年もやる? 真ん中バースデー」
ルビィ「……わぁ」パァッ
ルビィ「やるやる!今から楽しみだなぁ」
善子「フフ、次はもっとうまくできるようにしないとね」
ルビィ「きっとできるよ、よっちゃんと一緒なら」
ルビィ「だからルビィ……リトルデーモンのこと、これからも導いてくださいねヨハネ様♡」
善子「っ!」ドキッ ルビィ「どうしたの?」
善子「…………なんでもないわ」ドキドキ
善子(ふいうちなんてズルイじゃない)
善子「………………ふぅ」
善子「そうね、貴女が私と共にある限りは全身全霊をもって導き続けることを誓うわ」
善子「…………だから、これからもヨハネのそばにいてよね?」
ルビィ「…………」キュン
善子「……なによ?」
ルビィ「ん〜ん、なんでもない」 ルビィ「ねぇねぇ、これから街に遊びに行かない?」
善子「そうねぇ、まだルビィの門限まで余裕あるし行ってもいいかな」
ルビィ「やった! 時間がもったいないから早く行こう!?」ギュッ
善子「あっ! ちょっと! いきなり手を引っ張ったら危ないでしょ!」パッ
ルビィ「はやく! はやく!」
善子「もう……」クスッ
善子「待ちなさいって言ってるでしょ!?」
ルビィ「だって待てないんだもん! 早くよっちゃんと遊びたい! 一分一秒も惜しいから!」
善子「全く……そこまで思うなんて、ヨハネのことが好きなのかしら?」ボソッ
ルビィ「何か言った?」
善子「ううん、なんでもないわ」 善子「さぁ、少しの時間も惜しいんでしょ? 引っ張っていってあげるから手を」スッ
ルビィ「うん!」ギュッ
善子「もしも離したりなんかしたら置いていっちゃうんだから」
善子「絶対に手を離しちゃダメよ!」
ルビィ「わかってる!」
ルビィ(よっちゃん……カッコよくて物知りでルビィの知らない世界をたくさん見せてくれる)
ルビィ(素敵なお友達でご主人様、面と向かって言うのは恥ずかしいから心の中で言うけど許してね?)
ルビィ(よっちゃん、大好きだよ!) |c||^.-^|| 乙。ほのぼので微笑ましいですわ〜
|c||σ.-σ|| それと、ついったーのりついーとで回ってきた画像が現れて驚きました……! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています