ルビィ「夏休みって何だろうね?」 [無断転載禁止]©2ch.net
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あぁ^〜胸がキュンキュンするんじゃあああああぁ^〜 |c||^.-^|| 頬が綻んでしまいますわああああ
ノξソ>ω<ハ6 Fooooooooooo!! ─
善子(それからのことは正直あまり覚えていない)
善子(確か一緒に歩いて……そこにみんながいて、何か言われた気がした)
善子(周りで言葉が飛び交ってる中、私はなにも口にしなかった、言えなかった…のほうが正しいかもしれないけど)
善子(そして、その後は多分みんな帰っていった…と思う……それもよく思い出せない)
善子(こんなに曖昧なんだから、もしかしたら全部私の夢なんじゃないか、とも思ったけど……でも) 善子(最後の最後までその手に残っていたあの子の温もりが、私自身が、はっきりとそれを否定していた)
善子「夢なんかじゃ…なかったのよね……」ボソッ
ルビィ「え? なにが?」
善子「昨日のことよ」
ルビィ「昨日って、お祭りのこと?」
善子「ええ」
善子「………………って」
善子「はあっ!? なっ…なんであんたがここにいるのよ!!」ガタッ ルビィ「善子ちゃんのお母さんに会ったら入れてもらえたの」
善子「いや、それにしたって!」
ルビィ「駄目だった?」
善子「そうじゃないけど……あ、挨拶くらいしなさいよ…いきなりビックリするじゃない……」
ルビィ「えへへっ、ごめんなさい」
善子「…あーもう、一気に現実に戻された感じだわ……」ハァーッ
ルビィ「?」
善子「こっちの話よ…それで? 今日は何しに来たのかしら? 課題ならもう全部終わったけど」 ルビィ「うーんとね、今日は確認かなぁ」
善子「確認って何の?」
ルビィ「…夏休みの勝負のこと」
善子「──!」
ルビィ「あと二日で学校が始まっちゃうからね、そろそろ聞かなくちゃって思って」
善子「……」
ルビィ「ねぇ善子ちゃん、答え…分かった?」 善子「……そうね、多分」
ルビィ「そっかぁ、聞いてもいい?」
善子「今はまだ言えない…だから明日……明日答えを用意するからそれまで待ってて」
ルビィ「うん、わかった」
善子「……結局、夏休みを丸々使うことになったわね」
ルビィ「そうだねぇ…」 善子「けど今思えばそっちのほうが良かったかもしれないわ」
ルビィ「どうして?」
善子「それも明日教える」
ルビィ「…ふーん? じゃあ今日はここでゆっくりしていようかな」
善子「ま、たまにはそんな日があってもいいんじゃない?」
ルビィ「今まで色々ワタワタしてたもんね」
善子「それは大部分があんたのせいだけどね」
ルビィ「あははっ、そうだね」 ─
善子「…さてと、私はちょっと出かけてくるわ」ガタッ
ルビィ「あれ? どこに行くの?」
善子「買い物……アイス、食べるでしょ?」
ルビィ「あっ、じゃあルビィねダッツが─」
善子「却下」 ルビィ「だよね、ならあのチューチューするやつ」
善子「あーアレね、はいはい…ルビィ、私が戻ってくるまで大人しくしてなさいよ」
ルビィ「うん」
善子「それじゃ、行ってくるわ」ガチャ
ルビィ「いってらっしゃーい」 ─バタンッ
善子「…………よし」スッ
善子「─もしもし鞠莉さん? 少し頼みたいことがあるんだけど……」
善子「……ええ、明日の夜に……そう……ありがとう…お願いね」ピッ
善子「…ふぅ……やっぱり勝負をつけるからには、自分から決めていかないとね」
善子「さあルビィ、今度は私に付き合ってもらうわよ」
……
… ─そして翌日、夜
─黒澤家、ルビィの部屋
ルビィ「……」
〜〜♪
ルビィ「! きた……」スッ
ルビィ「えっと…今家の前にいるわ……かぁ」
ルビィ「うん……よし、行こう」ガチャ スタスタ
ダイヤ「あら、ルビィ…こんな時間にどこに行くんですか?」
ルビィ「あ、お姉ちゃん…えーとね、ちょっとそこまで」
ダイヤ「そこまでって…もう少し具体的に……」
ルビィ「ううん、詳しいことはルビィにもよく分からないから……だけどね、大事なことなの」 ダイヤ「そう……なら一つだけ、夜道に気をつけて行きなさい」
ルビィ「ありがとうお姉ちゃん、行ってくるね!」タッ
ダイヤ「ええ、いってらっしゃい」テヲフリ
ダイヤ「……多分、善子さんのことですわね……あんなに嬉しそうにしてまあ」
ダイヤ「…なんというか、姉として少し…彼女に嫉妬してしまいますわね」フフッ 今回はここまでにします。
おそらく次で終わると思うので、もう少々お付き合いいただけたら嬉しいです マリーに頼んだということは一芝居打つつもりか
楽しみね ─
ルビィ「善子ちゃんっ!」タッ
善子「来たわねルビィ、早速で悪いけど時間がないからすぐに行くわよ」ホラ
ルビィ「うん、でもどこに行くの?」ギュッ
善子「ああ、それはね─」
善子「花火がよく見えるところよ」
ルビィ「……?」 ……
善子「着いたわ、ここよ」
ルビィ「…広いけど、なにも無いね」
善子「ええ、そういうところにしてって私が鞠莉さんに頼んだの」
ルビィ「鞠莉さんに?」
善子「公園で火遊びとか出来ないでしょ? 場所の提供が必要だったのよ」
善子「ルビィ、こっちに来て」
ルビィ「えっ? うん…」トテトテ 善子「ちょっと待ってて、今用意するから」
ルビィ「…それって、線香花火だよね?」
善子「そうよ…私の、一番好きな花火」カチッ
ボッ…
ルビィ「……」
善子「よし、火が付いた……見ていて」 パチッ パチパチッ
ルビィ「……」
善子「……線香花火ってさ」
ルビィ「え?」
善子「無理に動かすとすぐに落ちるじゃない?」
ルビィ「…そうだね」
善子「でもこうやってジーッと待っていると、綺麗な花が咲くのよ」 善子「…この夏休みもね、そうだった」
善子「急いで答えを出さないで、繰り返す日々をルビィと過ごしてたから……今まで見えなかったものが見えるようになった」
パチッ パチッ
善子「一瞬しか咲かない花火が人の心に深く刻まれるのと同じように」
善子「人生の中でほんの僅かしかないこの数十日は、私の中で大切な思い出の一つになったの」
ルビィ「!」
善子「それが私が出した“答え”」
フッ… 善子「ルビィ、貴女は私との思い出をこの休みの間に作りたかったんじゃないかしら?」
ルビィ「……」
ルビィ「…正解、やっぱり善子ちゃんは凄いなぁ」
善子「そんなことないわよ、今振り返ってみればヒントは最初からずっと出されていたんだから」
ルビィ「……」
善子「私は、難しく考えすぎてた……けどようやく分かった……本当のところは、もっと単純で…」
善子「…そう、最初から素直でいればよかったのよね」
ルビィ「うん…」 善子「……だから」
善子「だからね─」スッ
ルビィ「…善子ちゃん?」
善子「今から素直になるから、私」ピトッ
善子「ルビィ、あんた最初に言ったわよね? 私が勝ったらルビィのことを好きにしていいって」
ルビィ「……うん、言った」 善子「勝負は私の勝ちだから、約束通り私の好きにさせてもらうわよ」
善子「目、閉じて」
ルビィ「うん……」
善子「いい? そのまま……」
ルビィ「……」
善子「……」 善子「……ねえルビィ」
ルビィ「…なに?」
善子「当ててみる? 今、私が──」
善子「何を考えているか」
ルビィ「…………ううん」
─やめとく。 ─それから夜が明け…翌日
善子「………うぅん…」スヤスヤ
ヨシコー ヨシコー!
善子「………ん…?」スヤ
善子母「善子ー、起きてないの?」ガチャ
善子「……ママ…? ……ぇ…なに…?」ゴシゴシ
善子母「今日から学校でしょ? ルビィちゃん、迎えに来てるわよ」
善子「!?」バッ 善子「ルビィが!?」タッタッタ
ルビィ「あ、善子ちゃんおはよう」ニコ
善子「……あぁ…なんというか…」
善子「……もう当たり前のように家にいるのね…」ハァーッ
ルビィ「ごめんね? 本当は外で待ってるつもりだったんだけど」
善子「別にいいわよ、すぐに支度するからもう少し待っててくれる?」
ルビィ「うん」 ─
善子「しかしまあ…」
ルビィ「?」
善子「夏休みが終わった後もわざわざ家に来るなんてね……よくやるわよあんたも」
ルビィ「ルビィね、早く善子ちゃんに会いたいなぁって思ったから」
善子「……あっそ」
ルビィ「嬉しい?」
善子「そうね」
ルビィ「ならよかった」 スタスタ
ルビィ「善子ちゃん…ルビィもね、嬉しかったよ」
善子「?」
ルビィ「昨日の夜のこと」
善子「あぁ……そのことね」
ルビィ「ちょっとビックリしたけど」
善子「そうかもね……でも」
善子「どうしても私から言いたかったのよ、好きだって」
ルビィ「フフッ…そっか」 ルビィ「ねえ善子ちゃん」
善子「なによ」
ルビィ「きっとね、この先も善子ちゃんに我がままを言って困らせちゃうと思う」
善子「……」
ルビィ「でもね、それでも一緒にいてほしいの」
善子「……今さら何言ってるのよ、そんなの全部分かったうえであんたの傍にいるんだから」 善子「だから、いいのよ」
ルビィ「……そっか…じゃあ善子ちゃん」
ルビィ「これからもよろしくお願いします」ギュッ
善子「……はいはい」クス
善子「こっちこそね、ルビィ」ギュ ─
「「「ルビィちゃん、善子ちゃん、おめでとうーっ!」」」
善子「…………」
ルビィ「ありがとうございます!」
善子「…………鞠莉さんね」
鞠莉「あら? 私に連絡してきた時点でこうなる気はしてたんじゃないの?」
善子「……まあね」タメイキ 曜「えっ、それで告白はどっちから!?」ズイッ
千歌「二人はちゅーしたの!?」
鞠莉「あるいはもうイケないところまで……」ニヤニヤ
善子「いってないから!」
ダイヤ「あったら殺しますしね」ニコ
果南「ダイヤ、お願いだからもう少し慎んで」 花丸「ルビィちゃん、良かったね」ニコッ
ルビィ「ありがとう花丸ちゃん!」
梨子「でも、二人ともいつの間にそういう関係になってたんだね…あんまり気付かなかったよ」
曜「そんな雰囲気はちょくちょくあったけどね、でもそれがいつからかは私にも分からないなあ…」
千歌「ねえねえ、いつから始まったの!?」 善子「別にいつでもいいでしょ、そんなの」
鞠莉「えー、気になるじゃない?」
千歌・曜「そうだそうだ!」
花丸「…うーん、まあ確かに」
果南「気にならないと言えば…」
梨子「嘘になりますよね…」
ダイヤ「ルビィの姉としても、聞いておく必要がありますわ」
善子「……揃いも揃って…」 善子「…はぁーっ…あのね、先に言っておくけどそんなに大したことじゃないわよ」
善子「ただ少し、疑問があってね……言ってしまえばそれだけなのよ」
「「「疑問って?」」」
善子「ええ、それは……」
ルビィ「……」クスッ
善子「─夏休みって何だろうって」
善子「ちょっと思ったの」 終わりです。ここまでお付き合いいただきありがとうございました
以下の企画に参加させてもらいました
第三回SS祭りスレ
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1502420293/
それともし宜しければこちらのssも読んでくださると嬉しいです
ルビィ「今がいちばん大切だから」 もう一つの夏のよしルビss
以上です。それではまた ||^.-^||ɔ|Ξ|c||^.-^|| 超絶乙ですわああああ
雰囲気最高だった……よしルビ最高 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています