0001名無しで叶える物語(プーアル茶)@無断転載は禁止
2017/07/31(月) 14:32:35.68ID:nwCGYP8a私が言うと花陽は心配そうな顔を私に向けた。
「でも絵里ちゃん、先にクジ引いたらたくさんハズレがあるから不利なような気もしますけど…?」
ふーむ。まあ頭がキレるとは言え、この世界の人間ならそう考えるのが普通かしら。
「まあ見てなさい。説明するよりも早いわ」
そう言って私は素早くクジの箱に手を突っ込んで封筒を取り出し直ちに開封する。
そして開いた中の紙片には「当たり」の文字が…
なかった。
「ほらやっぱりハズレ…っ!?」
言いかけた花陽を制すると、私はクジを握りしめ、両手を天に向かって突き上げ、
ガッツポーズをするとともに確信に満ちた笑顔を浮かべる。
途端に湧き上がる大歓声。
「すげぇ、本当に当てやがった!」
「さすが生徒会長だ!」
これを聞いて他の挑戦者たちはやってられないという表情をしながら、封筒の中も確認せずに退散していった。
花陽が私に耳打ちする。
「すごい!先に引いて当たりを宣言することで相手に負けたと思わせる作戦だったのですね!」
私は微笑みながら言ってやった。
「まあ、初歩的なトリックよ♥」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)