海未「海の日だったんですね。忘れてました。」 [無断転載禁止]©2ch.net
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地の文あり。
初めてのスレ立てなので不手際とかあったらすいません。 海未「ふぅ…本当に暑いですね。汗が止まりません。」
海未「この辺りなら多少静かであろうと思いましたがそうでもないですね。」
目の前に広がる大海原。そして海岸には海水浴を楽しむ人々の姿がちらほらと。
都会の喧騒から離れたくてこの地まで来ましたが。
やはり季節的に厳しいものがあったでしょうか。
海未「とりあえずあの海の家で飲み物でも買いましょう。」
麦わら帽子の、つばの隙間から覗く太陽は燦々と輝いて。
其れがあまりにも眩しくて目を細めます。
まるで大親友の幼馴染みたいだ、何て思いましたがグッと目を瞑ってそれを奥に押しやり、海の家へと足を向けました。 「いらっしゃいませ!何をお求めですか?」
海未「キンキンに冷えた麦茶と…焼きトウモロコ
シを頂けますか?」
「かしこまりましたー!!」
「焼きトウモロコシ入ったよー!」
「オッケー!」
「麦茶は…これがキンキンかな。どうぞ!」
海未「ありがとうございます。お代はいくらでしょうか。」
「あ、はい!350円です!」
お店の趣きは今時の海の家とは程遠い、昔ながらの海の家と言った感じですが店員さんはとても威勢が良くて、それに若いですね。学生でしょうか。
お会計を済ませてすこしすると奥から他の店員さんが焼きたて熱々の焼きトウモロコシを渡してくれました。
コンクリートの段差になっているところにハンカチを敷いて座ります。
湘南の様なメジャーな海では無いですが、ここにも海水浴を楽しむ声が聞こえていて
それでも喧騒という感じではなく、落ち着かないことはありませんでした。
コクリと麦茶を一口。喉を潤してから熱々の焼きトウモロコシをいただきます。
海未「なかなかですね。醤油の焦げた風味が香ばしくて美味しいです。」
普段は焼きトウモロコシなんてあまり食べませんから。新たな発見をした気持ちです。
海未「…ふぅ。ここを選んで正解でした。最初はもっと人気の無い場所が良いと思っていましたが。」
波打ち際で遊ぶ子ども達や若い女の子の楽しげな声が何故だか心地良いのです。
本当はもっと静かで人もいない様な海を探していたのですが。 ボーッと何時間も海を眺めていました。
飽きることはありませんでした。
適度な煩さで、弱りきり淀んだ私の思考に余計な事を考える隙を与えなかったのが幸いしました。
段々と辺りがオレンジ色に傾いて、
少しあの"太陽"を思い出して…
海未「もう…離れましょうか。」
立ち上がり足やハンカチ、衣服についた砂を払い身支度をしている時でした。
何処からか聴き覚えのあるメロディが聞こえてきたのです。
それは、とても懐かしい。 海未「その曲は…」
「SUNNY DAY SONG、です!」
気づくとあのメロディの、SUNNY DAY SONGの流れる音源の元まで足を運んでいました。
音源は先ほど海の家で接客をしてくれた店員さんでした。
海未「全国のスクールアイドルが一緒に作り上げて歌った曲ですよね。」
「はい!お姉さんスクールアイドル詳しいんですか!?」
海未「…はい。」(そりゃ…まぁ。だって私はμ'sの…)
「私、μ's大好きなんです!憧れてて、今その影響でスクールアイドルもしてるんです。」
海未「ありがとうござ…あ、スクールアイドルやってるんですね。」
「?…って、はい!μ'sの影響でスクールアイドル始めたんです!μ's、凄いですよね…輝いてて。」
海未「…そうですね。」(確かにあの時は…) 店員さんは本当にμ'sが好きな様でμ'sについての思いを語ってくれました。
彼女が一方的に語ってくれる形で私はその勢いに相槌を打つので精いっぱいでしたが…。
まるでこの子はあの太陽みたいで懐かしくて、でも寂しくて。今の私に眩しすぎるその輝き。
「おーい!もうー…閉店準備ちゃんとやってよ?」
「あはは…ごめん…。」
「でもね!このお姉さんもμ's好きみたいなの!だから話が出止まらなくて。」
「あ、さっきのお客さん!」
海未「お疲れ様です。すいません、お友達を引き止めてしまって。」
「いえいえ!お姉さんはなーんにも悪くないのわかってますから!」
「うっ…確かに私が引き止めちゃってる形だけど…。」
海未「良いのですよ。久々に賑やかで楽しかったですし。」
「2人とも…何 や っ て る の ?」
「ひぃっ!!ご、ごめん!!」
「って、そうそう!今ね!このお姉さんとμ'sの話をしてたんだ。」
「……すいません。ご迷惑おかけしてませんか?」
「えぇー!そんな事ないよ…無いですよね…?」
海未「ふふっ、大丈夫ですよ。」 何だか懐かしいですね。
この子達は何処と無くあの時の"私たち"に似ている様な気がしました。
あの後一頻り話をして(正確に言うと話しを聞いていたという方が正しいですが)
辺りがオレンジ色から濃い紫色へと変わった頃。
「ちょっとー?みんな!閉店準備!!ちゃんとやってよね?」
海の家からそんな声が聞こえてきて3人は慌てて戻っていきました。 さて、次は何処に行きましょうか。
今は少しあの場所から離れていたいのです。この休みの間だけでも。
そう考え、ほう…っとため息をついて海に背を向けます。
海未「そういえば、スマホの音を切っていましたね。」
そう言ってポケットに手を入れスマホを取り出し画面を確認すると
"ことほのうみ"と表示されていました。 "ことほのうみ"は穂乃果、ことり、私の幼馴染3人だけのグループです。
最近は滅多にこのグループ名が表示される事がなかったのです。
海未「……次は無しです。」 HONOKA 2人とも元気?明日は海未ちゃんの日!ということで久々に日本に戻ります!今日の夜そっちに着くよ〜。
(・8・) え!穂乃果ちゃんも?私も!少し時間取れて…サプライズ帰国しようかなって思ってたの(^8^)♡私は夕方な日本に着くよぉ。
(・8・) あ〜そっかぁ、日本はちょうど明日海の日なんだね!奇跡だねっ♡
HONOKA じゃあ久々に3人揃って会える…かな?海未ちゃんどう?
(・8・) 海未ちゃん見てないみたいだけど、忙しいのかなぁ…都合悪かったらどうしよ…(;8;)
HONOKA 海未ちゃんが都合悪くても無理やり押しかけちゃおうよリ`・ヮ・) 園田海未 遅くなりました。お久しぶりです。2人とも戻って来られるなんて嬉しいです。海の日でしたか。失念していました。丁度良いですね。2人と一緒に行きたい所があるんですが良いでしょうか。
(・8・) うみちゃん♡良かった、大丈夫そうなんだね♪行きたい所?どこどこ?
HONOKA おっ!良かったー!!どこだろ?穂乃果はどこへでも行くよ!
園田海未 場所は…新しくて懐かしくなるような場所です。行ってからのお楽しみです。
園田海未 今から空港に向かいますね。ことりはもう着いているでしょうか…待っていてください。
海未「今度は3人で焼きトウモロコシ食べたいですね。では、空港に向かいましょう。」
おわり。 考えたら海未ちゃんは幼馴染3人組の中で日本に取り残されてしまうのか 読んでいただいてありがとうございます。
読み返したら誤字とかあったりやはり読みづらさありましたね。
すいません、次書くときがあったら改善します。 ことほのうみはいいものだ乙
改行とかも工夫の余地あったかもね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています