果南「あれれ〜? 千歌が可愛いぞ〜」 [無断転載禁止]©2ch.net
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果南「ただいまー」
ドア「ガチャ」
千歌「あ、おかえりー、待ってたよー」
果南「来てたんだ。なら一緒に潜ればよかったのに」
ゴソゴソ
千歌「はい、これ。わかめケーキとサザエ」
果南「え?」
千歌「いつもお世話になってる果南ちゃんへのプレゼント」
果南「あ、ありがと。でも何で急に――」
千歌「あー! そういえば果南ちゃんってさ」
千歌「3年生になってから、ますます大人っぽくなったっていうか」
千歌「もともとそうだけど、なんかもっともっと美人さんになったっていうか」
千歌「あ、別に今のは『もともと』と『もっともっと』をかけたわけじゃなくて」
果南「……」
千歌「それとそれと」
果南「で、お願いごとは何?」
千歌「え、何で分かった――あ、いや、その……」
果南「そりゃあ突然モノ送られたりお世辞言われたりしたら、ね」
千歌「うう」
果南「それで?」
千歌「うん、あのね果南ちゃん」
千歌「私と一緒に、スクールアイドルやってください!」 果南「スクールアイドル?」
千歌「そう!」
果南「って、なに?」
千歌「もう! ホントそういうの知らないんだから」
千歌「いい、 スクールアイドルって言うのは――」ペラペラ
果南「で、千歌はそのμ'sってのになりたいの?」
千歌「さすがにμ'sになれるとは思ってないよ」
千歌「でも、やってみたいなー、って」
千歌「なんでやりたいかっていうと――」ペラペラ
果南「そっか、本気なんだね」
千歌「うん! だから果南ちゃん、お願い!」
果南「でも私は千歌と違って女の子女の子したのは苦手だし」
千歌「そんなことないって。 果南ちゃんそんなに綺麗でスタイルいいんだし、人気出るよー」
果南「そ、そうは言ってもねえ///」 千歌「じゃあさ、 私、踊るから見てて!」
果南「できるの?」
千歌「やってみる」
千歌「それじゃいくよ。えっと、前に出たら左手をあげて…っと」
千歌「♪」
シャンシャンシャンシャン
果南「!」
シャンシャンシャンシャンシャン
PERFECT PERFECT PERFECT
千歌「はいっ!」ニコ
FULL COMBO
果南「おー」パチパチパチ
千歌「どう? スクールアイドルって楽しそうでしょ?」
千歌「それともやっぱり、ダメ?」
果南「――いいよ。一緒にやろっか」
千歌「え、ほ、ホント!?」
果南「他ならない千歌の頼みだしね」
果南「さっ、具体的には何すればいいの?」
千歌「果南ちゃん……」ウルウル
果南「ん?」
千歌「ありがとー!」ダキッ
果南「ちょ、千歌!」
ムニュ
果南(む、胸が……///)
―――――――
私は松浦果南。
幼なじみで同級生じゃない高海千歌に誘われてスクールアイドルをやっている途中、
更衣室でちかっちのちちっちを目撃した。
そのあまりのでかっちを見るのに夢中になっていた私は、
心の奥底から湧き上がってくる興奮を抑えられなかった。
その光景を脳裏に焼き付けたまま海とベッドに潜り、
目が覚めたら――ノンケをやめてしまっていた。
〜数日後〜
果南(ふふ、ここ最近は千歌とのアイドル練習で楽しいなー)
果南(なにせ二人っきり)ムフフ
果南「千歌ー、お待たせー」
千歌「あ、果南ちゃーん」
千歌「人数あと7人増やしておいたよー」
果南「え…?」 《数か月後》
〈生徒会室〉
果南「なんかこう、千歌を見てると胸がドキドキっていうか」
果南「もちろん、あの子のことは昔から妹みたいに大切に想ってたけど」
果南「ここ数ヶ月は、それとは違うようなって」
果南「だって、アイドルやってる時の千歌って、ホント可愛いんだよ///」
ダイヤ「――果南さん」
ダイヤ「それは恐らく、恋、ですわ」
鞠莉「カープ! 広島カープ!」
ダイヤ「鯉ではありません! 恋、ラブですわ!」
果南「恋…? 私が、千歌に?」
果南「はは、まさか。だってあのチカだよ」
鞠莉「まだそんなこと言ってるの?」
ダイヤ「他の皆さんは分かりませんが、私たち2人はとっくに気付いてましたわ」
ダイヤ「これは恋以外の何物でもありません!」
果南「ええ!?」
鞠莉「いつ話してくれるか待ってたのに」
果南「あう///」 鞠莉「それで、どうするの?」
果南「なにが?」
鞠莉「千歌との関係は、このままずっと、仲のいい幼馴染でいいのかってこと」
果南「だって、それ以上になりようがないでしょ」
|c||^.-^||「何を言います。このご時世、同性愛なんて当たり前ですわよ」
果南「そうなの?」
ダイヤ「私の睨んだところによると、千歌さんのほうも満更ではないでしょう」
果南「ホント!?」
果南「じゃ、じゃあちょっと頑張ってみようかなあ」
ダイヤ「かといって、いきなり大胆に攻めるのは得策ではありませんわ」
ダイヤ「一歩一歩、着実に千歌さんの心を捉えていきましょう」
鞠莉「STEP BY STEPよ」
果南「うん!」 〈屋上〉
果南「あれ、まだ誰もいない」
果南「仕方ない、ストレッチでもしてようかな」
果南「よっと」
オイッチニー シャーイニー
千歌「――あ、果南ちゃんだ」
千歌「へへへ」
ソローリ
千歌「えい!」
ピトッ
ヒヤ
果南「ひゃあ!」
千歌「えへへ、気持ちよかった?」
果南「もう、なんなの〜」
千歌「缶ジュースだよー」
果南「そんなのいきなり頬に当てられたらビックリするじゃん」
千歌「ごめんごめん」 千歌「果南ちゃんがカンカンだあー」
千歌「あ、今のは缶とカンカンをかけたー」
果南「ふふ、相変わらずだね」
千歌「へへ〜」
カチ プシュ
千歌「この季節は水分補給が欠かせないよね」
ゴクゴク
千歌「ふう――はい、果南ちゃん」
果南「え?」
千歌「一緒に飲も」
果南「ええ!?///」
千歌「どーしたの?」
果南「い、いや何でも」
果南「いただきます」
果南(ジュースの飲み合いっこなんて昔からやってるし)
果南(そうそう、変に意識することなんてない) ゴクゴク
果南「はい、ありがと///」
千歌「わ、まだけっこう残ってる。遠慮することないのに」
果南「そういうわけにはいかないよ。千歌のお金なんだし」
千歌「いいよそんなの。それに、ちょっとしたお礼も兼ねてるし」
果南「お礼?」
千歌「うん、だって果南ちゃん、ショップの手伝いとかでいろいろ忙しいのに」
千歌「スクールアイドルに誘ったら、私のためだって、すぐ一緒に始めてくれて」
果南「そんなの別に。私は自分が楽しそうだなってだけで始めただけだから」
果南「ていうか今更? もう夏だよ」
千歌「もお、そういうこと言うんだから!」
果南「あはは、ごめんごめん」
千歌「知らない!」 果南「ホントにごめんてば。その気持ち、嬉しかったよ」
千歌「……じゃあいつものしてくれたら許してあげる」
果南「いつもの?」
千歌「むうぅ、じゃあこっちから行く!」
ダキッ
果南「!!」
千歌「ハグは果南ちゃんの専売特許じゃないのだ」
ムニュ
果南(またしても胸が…///)
果南「///」
果南「千歌……///」ギュ 果南(はっ――!)
果南(そうか、そういうことだったんだ!)
果南(間接キス、ハグ、胸当て――これはみんな千歌からのアクション)
果南(さらに、千歌のあの不自然な発言)
千歌『お礼も兼ねてるし』
千歌『スクールアイドルに誘ったら、私のためだって、すぐ一緒に始めてくれて』
果南(やっぱり、始めて数か月経ってからお礼なんて不自然だ)
果南(そしてまた、ダイヤの昨日の言葉……)
ダイヤ『千歌さんのほうも満更ではないでしょう』
果南(間違いない)
果南(千歌は誘っている!)
果南(なんてことなの…そうとも知らずに私は……) 果南「千歌」
千歌「なーに?」
果南「私も、同じ気持ちだよ」
千歌「?」
果南「じゃあ、目、つぶってくれる?」
千歌「? こお?」トジ
果南「///」ドキドキ
果南(……)スッ
ピロリン♪
千歌「あ、LINEだ」パチ
果南「ひえ!」
千歌「確認するねー」
果南「え、そんな……」
果南(今はそれより大事なことあるんじゃ)
果南(どういうこと? 私の推理が間違ってたの……?) 千歌「ほうほう」
千歌「あのね、1年生のみんな、ちょっと遅れるって」
果南「そ、そう」
千歌「どうする? 暑いし、一旦部室に戻る?」
果南「うーん、でもせっかく来たんだし、やれるところやってようよ」
千歌「はーい!」
千歌「それじゃ、鋭気を養わないとね」
ゴクゴク
千歌「はい、最後あげる!」
果南(うわー///) 曜「あれ、まだ二人しかいないの?」
果南「!」
千歌「うん、そうなんだー」
曜「それにしても、今日も暑いねー」
千歌「ほんと、倒れそうだよ」
千歌「今も果南ちゃんと一緒に水分補給してたんだー」
曜「冷たいジュースかー。なんか喉乾いてきたし、私も買ってこようかな」
果南「曜」
曜「ん?」
果南「飲む?」
曜「いいの!?」
果南「まあ、半分もないけど。千歌、いいよね」
千歌「うん!」
曜「ありがとー」ゴクゴク
果南(Oh……) ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています