ことり「100年に100回100の友情」 [無断転載禁止]©2ch.net
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−東国−
ことり「〜〜♪」
ことり「出来たっ!」
穂乃果「おーいこーとーりーちゃーん!」
ことり「あっ穂乃果ちゃん!おはよう」
穂乃果「おはよっ!ぅわぁ!また綺麗な着物だこと!」
穂乃果「いいねぇ〜それ、どうするの?」
ことり「うう〜んどうしよっか…」
穂乃果「たまには一緒に外で遊ぼうよ〜」
ことり「だって…ことりは…」
穂乃果「なになに?」
ことり「ん…やっぱなんでもない」
ことり「ごめんね」 ことり「自信が…ないんだよ…」
ことり「ことりは他の子みたいに綺麗じゃないから…」
ことり「だからいいの。作る着物が綺麗なら、それでいいんだよ…」
ことり母「………はぁ」
ことり「〜♪今日も綺麗な1枚を〜」
ことり「たまには薄墨色とかもいいよね」
ことり「ふふっ」
ことり母「ことり…」
ことり母(ずっとあのままでいては生涯独り身になってしまうかもしれない)
ことり母(なんとかあの子を射止めてくれる人はいないのかしら…) −西国−
海未「すぅー………」
海未(今ですっ!)
海未「はっ‼」バスッ!
海未義理父「流石海未だ。きっと将来は天下一の弓の名手になるだろう」
海未「ありがとうございます」
義父「仕事もしっかりこなすし、私から言うことは何もない」
義父「…いや、ある!」
義父「海未、そろそろ婚約者を探さなければならん。私がこの世で最も美しい女を探してこよう」
海未「えっ⁉いや…その…」
義父「はっはっは!遠慮は要らんぞ」
海未「私はまだ…結婚など考えていませんので」
義父「心配はいらん、すぐに満足した生活になるはずだ」
義父「楽しみにしてなさい」
海未「……はい」 海未「どうすればいいのでしょうか…」
海未「私は御父様へ未だに打ち明けていないのです」
海未「私が…女性として生まれたということ…」
すいません、あなたが園田海未さんですか?
海未「ええ、はい」
ことり母「私はこういう者です」
海未「一国の…女王様⁉」
ことり母「今日はあなたへ折り入っての頼みがあります」
海未「は、はい!なんでもお申し付けを‼」
ことり母「是非私の娘、ことりと結婚してくれませんか」
海未「……‼」 以下、表記ミスの可能性を危惧し
ことり母→理事長へ変更 海未(こんな話があった矢先に…そんな!)
海未(もう後には退けません!)
海未「ありがたき幸せ、光栄に存じます」
理事長「よかったわ。明日あなたを我が国へ招待する遣いを手配します。ことりのこと、よろしくお願いします」
海未「は、はい…」
海未(園田海未、一世一代のピンチです!)
義父「何?西国の女王様が?」
海未「はい…」
義父「こいつァめでたい!なんとも名誉なことよ!」
海未「そうですよね…」
義父「どうした、不満でもあるというか?」
海未「あっいえ、その…なんだか緊張してしまい…」
義父「そうであろう、なんたって相手は国の頂点に立つ身分だからなぁ」
義父「いや〜めでたいめでたい」
海未「……………」 −翌日−
園田様のお通りだー!
ガララ...
海未「こんな大きな馬車に乗ったこと、生まれて初めてです…」
守衛「我々の国同士は東西の名を冠するといえど、さして距離は長くありません。どうぞごゆっくりお休みください」
海未「あ、はい。ご丁寧にありがとうございます」
海未「……」キョロキョロ
海未「落ち着きません…」
海未「昨日の今日でこんなにも色々なことがありすぎて…」
海未「到着は何時頃になりますか?」
守衛「寅の刻と思われます」
海未「わかりました…はぁ」 海未「すぅ…すぅ…」
守衛「到着しましたよ。お疲れ様でした」
海未「むにゃ…はっ⁉あ、ありがとうございます!」
海未「すごいです…これが…天上人の生活…!」
海未「今までとはまるで違う…全てが初めて見るものです」
守衛「ことり様はあちらにいらっしゃいますので…」ガチャ
海未「っ!わかりました」
海未「…この先に見える方が、私の…お相手…」
ことり「あの…初めまして。ことりです」
海未「武家出身の園田海未と申します。以後お見知りおきを」
ことり「突然で申し訳ないのですが…」
ことり「私のこと、どう思われていますか?」 海未「どう、ですか…」
海未「ひと目見て、とても可愛らしい方だと思いました」
ことり「…⁉ほ、本当ですか…?」
海未「はい、これは私の本心です」
ことり「そんなはずがありません…どうして」
海未「私は思ったことを言ったまでです」
ことり「本当に本当ですか?」
海未「本当に本当でございます」
ことり「海未さんと申されましたね。よろしくお願いします」
海未「こちらこそ、不束者ですがどうぞよろしくお願いします」
理事長「上手くいったようね」 海未「何か、趣味などはありますでしょうか」
ことり「織物を、多少…」
海未「それは素晴らしいですね!是非拝見したいです」
ことり「あの、海未さん…」
海未「どうされましたか?」
ことり「やめよう、堅苦しいのは。私…その、あまり友人とかいないから…話せる人が出来た事が嬉しくて…」
ことり「だから、なんだか距離を感じる今までの会話があんまり良くない気がして…」
海未「わかりました。なるべく注意を払いますが…」
海未「普段からこのような感じであったが故に中々変えられなく…申し訳ないです」
ことり「ううん、無理はしないで」
ことり「いずれ結婚する仲なんだから…」
海未「っ…そ、そうですよね」 遣者「式典は明後日になります」
海未「本当ですか?えらく早いですね…大丈夫でしょうか」
遣者「海未様はただ立っていられるだけでいいのです」
遣者「後は私たちが手を入れるので」
海未「は、はぁ」
海未「なんだか味気ないような気もしますね…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています