善子「1学期が始まって」 [無断転載禁止]©2ch.net
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
善子「...」パチリ
善子「ん、起きなきゃ」ストンッ
善子「いまなんじ?」
善子「...」
善子「まぁ」
善子「関係ないか」
善子「...」
善子「...?、窓の外」
善子「風景がいつもと違う」
ガララ 善子「...」
善子「この外、...絵で出来てる」
善子「ん、んっ」グギギ
善子「剥がれない...」
善子「ドアから、普通に外出よ」
善子「...」
善子「別に出なくていっか...うん」
善子「おやすみ」 ダイヤ「いつまで寝ているんですの」
善子「あ、生徒会長」
ダイヤ「あなた、学校は?」
善子「行きたくない」
ダイヤ「寂しいですわ」
善子「誰がよ」
ダイヤ「下」
善子「?」
ダイヤ「あなたの真下、ポッカリ黒い穴」
善子「え?...うわっ!?」ヒュッ
ドボンッ 善子「!!?!?っっっ!」ジタバタ
善子「???...あれ」
善子「息できてる...溺れてない...」
善子「...」キョロキョロ
善子「魚...空飛んでる」
果南「違うよ」
善子「?」
果南「海が浮いてるの」
善子「こんにちは...」 果南「私のこと、しってる?」
善子「...」
果南「思い出せないの?」
善子「...知ってるわよ」
果南「私たちが海の下で、空まで高くが海ならさ...空を泳げるよ、きっと」
善子「空、泳ぎたいの?」
果南「うん...ずっと青いから」
善子「太陽の光...透けて眩しい」
果南「きれいだなぁ」 善子「そういえば...」
善子「あれ?...果南?」キョロキョロ
善子「...なによ、置いてかなくなっていいじゃない」
善子「...」
善子「私...泳ぐのはあまり得意じゃないのよね」ヒュッ
ドボンッ
善子「んはぁ」ジャブジャブ
善子「びしょ濡れ」
曜「おかえり、学校行きのバス停へ」 善子「行かないわよ」テクテクテク
曜「えー」
善子「ふんっ」テクテクテク
曜「...」
善子「なんでついてくるのよ!」
曜「善子ちゃんがここにいるんだよ?」
善子「え?」
曜「それじゃ、行こっか」
ビーッ 曜「ほら、乗って」
善子「...っ」
『つぎはー理事長室ー』
善子「あのさ、曜...」
シーン
善子「曜?」キョロキョロ
善子「...」
善子「どうして」
善子「なんで居なくなるの」
善子「独りにしないでよ」
善子「...」 ギュッ
善子「?」
鞠莉「おかえり」
善子「...マリー」
鞠莉「泣いてたの?」
善子「泣いてなんかないわよ」
鞠莉「ふふっ、ウソツキ」
善子「...」 鞠莉「あなたにはずる休みをした罰を与えます」
善子「今ここにいるじゃない」
鞠莉「心がハウスに置いてけぼりだけど?」
善子「だってさ...」
鞠莉「ヨハネ」
善子「なに」
鞠莉「マリーはあなたのこと、待ってるから」
バチンッ
善子「っ!?停電!??」 ボッ
善子「蝋燭...」
ボッ ボッ ボッ ボッ
善子「っ...ここ」キョロキョロ
千歌「やぁやぁ寝坊助さん」
善子「千歌...」
千歌「なにをしょげてるのですかな?」
善子「ほっといて」
千歌「そんなに頼りない、チカ?」
善子「ええ」 千歌「ねぇねぇ、そこの時計見てよ」
善子「とけい?」
千歌「ふふっ、あげよっか」ニシシ
善子「この時計...針がない」
千歌「それはあなたが持ってるの」
善子「は?」
千歌「立ち止まるのも、巻き戻すのも、進めるのも、善子ちゃんの自由というわけなのだ」
善子「...」
千歌「いつまであなたの時計は止まったままなのかな」 善子「...」
千歌「そこの大きな扉、二人が待ってるよ」
善子「ふたりって」
シーン
善子「また居ないし...」
善子「でっかい扉ねぇ...重そう」
ゴゴゴゴ
善子「ふぅ」
善子「なによ、この部屋」
善子「...本棚...?図書館」 善子「壁がずっと先まで本棚、...しかもこれ、床も本棚...天井までずっと...でも」
善子「天井...到着点が見えない...廊下も果てしない」
善子「...あれ?なんであんなところに」
テクテクテク
善子「檻だ」
ルビィ「来たね」
善子「ルビィ」
ルビィ「待ちくたびれた」 善子「ずらまるは?」
ルビィ「そこにいるじゃん」
善子「そこって」
ルビィ「ほら」
善子「な、どうして檻の中...」
善子「天井に座ってる!?」
ルビィ「お茶会、始めたいのになぁ」テクテク
善子「ちょ、どこ行くのよルビィ!」 ルビィ「ルビィはお茶会の準備をするの」
善子「この檻外しなさいよ!」
ルビィ「鍵、善子ちゃんが持ってるよ」
善子「え...?」
ルビィ「マルちゃんが座っているのは、本当に天井かな?」
ルビィ「善子ちゃんが立ってるのは、果てして床なのかな?」
ルビィ「檻を作ったのは...誰なんだろうね」
善子「い、意味わからない!」 ガシャンッ
善子「!?」ビクッ
ルビィ「ルビィの檻も、早く開けてね...」テクテク
善子「っっっ!!」
善子「もうわかんない...わかんないわよ」
善子「...」ヘタリ
善子「本」
善子「同人誌好きだっけな...あの人」
善子「...梨子」ボソッ 梨子「なぁに?」
善子「!?」
梨子「悪い子はっけーん」ニコッ
善子「り、りこ...」
梨子「ふふっ」
善子「リリー!」ダキッ
スケッ
善子「うわっ!?」ベチンッ
梨子「ざんねーん、悪い子にはだめでしたー」
善子「な、...」 梨子「学校、行ってないんだって?」
善子「...」
梨子「ルビィちゃんと花丸ちゃんにも酷いこと言ったんだって?」
善子「...」ポロポロ
梨子「ん」ナデナデ
善子「...せんぱいたちがわるい」
梨子「...」
善子「ダイヤも、果南も、マリーも」
善子「千歌も曜も...それに、梨子も」
善子「私のこと置いてくんだもん...」
善子「みんなともっと...ずっとずっと...居たかったんだもん」ポロポロ 梨子「そっか」
善子「...ごめんなさい」
梨子「それを言う相手は、私じゃないよね」
善子「...」
梨子「よっちゃんならわかるよね」
善子「...」コクッ
梨子「ん、いいこだね...大丈夫だよ、2年前にも乗り越えた壁だもん」
善子「うん」
梨子「ばいばい、待ってるから」
善子「...うん」 善子「...」
花丸「目、腫れてるずら」
善子「腫れてない」
花丸「ルビィちゃん、お茶会開きたいって」
善子「知ってる...だから」
花丸「うん」
善子「行くまで待ってなさい」
花丸「仕方ないずら」
善子「...」
花丸「帰り道、わかるよね」
善子「うん」
善子「もう針、回したから」
ジリリリリリリ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています