千歌「雨、止まないね」 [無断転載禁止]©2ch.net
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千歌「曜ちゃん、せっかくの休日だったのにごめんね!」
曜「ううん、全然いいよ!私も衣装進めたかったし!」
千歌「ほんっとありがとね!」
曜「あはは、そんな大袈裟な……げ、雨降ってきてる…さっきまで降ってなかったのにね」
曜「千歌ちゃん、明日返すから傘貸してくれない?」 千歌「ねぇ曜ちゃん」
曜「ん?」
千歌「遣らずの雨、って知ってる?」
曜「やらずの雨…?いや、知らないかな。どんな意味なの?」
千歌「今みたいな雨のことだよ」
曜「ん…?普通の雨じゃない?」
千歌「ううん。遣らずの雨っていうのはね、お客さんが帰ろうとしたときに降ってくる雨なんだよ」 千歌「ふふ、まるで引き止めてるみたいじゃない?」
曜「へぇ…千歌ちゃん物知りだね」
千歌「ね、曜ちゃん」
曜「ん?」
千歌「雨、止まないね」
曜「そうだねー…うーん、終バスまでまだ時間あるし、雨弱くなるの待ってもいい?」
千歌「うん、もちろん」 千歌「……曜ちゃん」
曜「なあに?」
千歌「あ、いや…なんでもないよ」
曜「なになにー?そう言われると気になるよね」
千歌「……あ、あのね」
曜「うんうん」
千歌「月が……綺麗だね」 曜「………」
千歌「よ、曜ちゃん…?」
曜「あはは、どうしたのさ?今日は曇ってて月なんて見えないよ?」
千歌「あ、はは…そう、だよね…ごめんごめん」
曜「じゃあそろそろ帰ろうかな」
千歌「そっか…また明日、ね!」 曜「ねぇ千歌ちゃん」
千歌「ん?」
曜「月は確かに綺麗だけど……遠すぎて届かないよ」
千歌「…え?」
曜「……雨強くなってきたから、傘をささなきゃだね」
千歌「っ…!曜ちゃん!」 千歌「明日は…明日は、晴れるかな?」
曜「…どうかな?多分、ずっと雨だと思うよ」
千歌「待って、曜ちゃん!」
曜「……ごめん」
バタンッ 千歌「よう、ちゃん…」
千歌「ひっぐ…っう、うぅ…」
千歌「私…っやっぱり……っ」ダッ ***
曜「……」
曜「何やってるんだろ…千歌ちゃん傷付けて……これが、私のしたかったこと…?」
曜「はは、大雨だ…ぅ…っ」
曜「ぅぁ…っ…ちかちゃん…好き、なのにぃ…っ」 千歌「……ようちゃん」
曜「ちか、ちゃ…なんで…っ!」
千歌「雨が降ったら二人で傘に入ろうよ…だめ、かな?」
曜「だめじゃ、ない…でも、私…」
千歌「もう一度…ずるしていい?」
曜「え?」
千歌「夕日が綺麗だね」 雨やまないね、月が綺麗、月が見えない、遠すぎて届かない、明日は晴れる?、夕日が綺麗
ここらへん以外にも何か意味あったりする? 雨止まないね→もう少し側にいたい
月が綺麗だね→愛してる
今日は曇ってて月なんて見えない→あなたの気持ちには答えられない
月は綺麗だけど遠すぎて届かない→愛してるけど手が届かない
雨強くなってきたから傘をささなきゃ→想いが溢れそうだから隠さなきゃ
明日は晴れるかな→明日私の想いは晴れるかな
ずっと雨だと思うよ→その想いはずっと届かない
雨が降ったら二人で傘に入ろうよ→想いが溢れそうなら二人で分け合おう
夕日が綺麗だね→あなたの気持ちが知りたい こういう表現って、日本だけじゃなくて海外の文学にもたくさんあるんだろうね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています