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メルセデス・ベンツの親会社であるダイムラーは、ディーゼルの排ガスを不正に制御するソフトウェアを搭載したとして、
8億?10億ユーロ(約940億?1180億円)の罰金が科せられると、ドイツの「デア・シュピーゲル」誌が報じている。

同誌によると、ドイツの連邦自動車局はメルセデス・ベンツCクラスおよびEクラスのディーゼル・エンジン搭載モデルから、
欧州連合の法律で不正と見做されるソフトウェアを発見したという。対象となったモデルには、販売台数が多いC220 CDIやE220 CDIが含まれる。

このソフトウェアが搭載されているCクラスとEクラスのディーゼル・エンジンは、排ガス検査時にあらかじめ設定された速度で走行している際に、
現実の路上を走る時よりもNOx濃度とCO2排出量を抑えることができるという。

これにより、ダイムラーは28万台のリコールを命じられていると、「デア・シュピーゲル」は報じている。

シュトゥットガルト検察当局は1台あたり最大で5000ユーロ(約59万円)の罰金を科す見通しだという。

今年6月、ドイツ連邦自動車局は約6万台のディーゼル・エンジンを搭載するGLKのリコールを命じている。これによって不正ソフトウェアに関連でダイムラーがリコールしたディーゼル・エンジン搭載車の総数は76万台を超えた。

ダイムラーは米国でも当局から起訴されている。2016年、米国環境保護局はメルセデス・ベンツに、複数のディーゼル・エンジン搭載モデルで排ガスに含まれるNOx濃度が規定値よりも高いことの説明を求めた。

ドイツの検察局は、ディーゼル・エンジンの排ガスを不正に制御したとして、フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェにも罰金支払いの行政命令を発効している。

今年5月、シュトゥットガルト検察局はポルシェに5億3500万ユーロ(約630億円)、部品サプライヤーのボッシュに9000万ユーロ(約106億円)の罰金を科した。
それ以前にも、2018年6月にはブラウンシュワイク検察局がフォルクスワーゲンに10億ユーロ、2018年10月にミュンヘン検察局もアウディに8億ユーロ(約940億円)の罰金を命じている。

https://www.autocar.jp/news/2019/08/14/400026/