(中略)
2010年以降に実施されたプリウスのリコール9件のうち、今回の事故との関連が疑われる制動系(パーキングブレーキを含む)が3件、駆動系が2件の計5件と過半数を占める。
しかも、その5件中3件は制御ソフトの不具合でリコールが実施された。
国土交通省に寄せられた12年以降の不具合情報件数は制動系に限っても同じトヨタのHV「アクア」の7件に対し、プリウスは76件と十倍以上も多い。

もちろん販売台数が多ければ不具合情報が増えるのも当然だが、12年1月から16年11月までの累積販売台数を比べると、アクアの113万4427台に対し、プリウスは111万7945台とアクアの方が多い。
にもかかわらず、制動系の不具合情報はプリウスが大きく突出している。
つまり同じトヨタのH∨でも、プリウスだけが制動系などに構造的な問題を抱えている可能性が高い。

「ここまで不具合情報が寄せられている以上、国交省や警察が徹底的な調査と解析をする必要がある。単なるドライバーのミスで片付けるのは問題だ」と、前出専門家は警鐘を鳴らす。